原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目が見えない、耳が聞こえない、話せない、三重苦の介良れんが、去場安の献身的な教育のもと、言葉を獲得していく物語。
本編を通して響くのは、安の言葉の力強さ。れんの才能を信じ続け、この世界にはすべてのものに名前があり、感情は言葉で伝えられることをれんに知ってほしいという強い情熱が胸を打ちます。
そして、見どころは盲目の旅芸人の少女、キワとの出会い。二人がお互いを思いやり、言葉だけでなく、心も成長していく姿が微笑ましい。
さらに、二人を通して、どんな身分、境遇に置かれていようとも、子どもには等しくすばらしい能力が備わり、成長の可能性があることを改めて実感させられました。
読みながら、目頭が熱くな -
Posted by ブクログ
映画館の赤いシートに、
目を閉じてほほ笑むひと。
「キネマの神様だ!」と書店で見つけた時は、
迷わず手に取りました。苦笑
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一晩で読んでしまった。
魔術にかかったみたいだ。
脱帽するしかない。
壊れかけた小さな家族を繋ぎとめたのは、映画だった。
ものを創り出す人々の熱い想いに心打たれるヒューマンドラマ。
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映画を原作者自らノベライズにしたんですね。
すっかり久しぶりの再会で、
断片的にしか覚えていない「キネマの神様」。
内容というよりは、
照明が落ちてスクリーンに広がる世界、
エンドロー