原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ上〜下巻を丸一日で一気読み、見事に涙腺のツボをやられ10回くらい泣いた。。
■この本について
1950年代に史実として残る天正遣欧使節団に、
“実は当時10代半ばの俵屋宗達が絵師として同乗しており、ローマ教皇に謁見、美術作品の献上を果たす、その背景に重要なトリガーとして織田信長や、狩野永徳まで登場”、という壮大なフィクション。
(今回はアートミステリーというよりは、冒険記に近い。)
・前提として、かの有名な「俵屋宗達」という人物について、その生没年すらも曖昧なくらい実体不明であり、そこに対しての脚色という着眼点がまず面白い。
・当時、日本〜ローマを帆船で航海するということは、今でいう宇宙旅 -
Posted by ブクログ
現代パートは、京都国立博物館の学芸員で俵屋宗達の研究者である若い女性。彼女を訪ねてきたマカオ博物館学芸員の誘いに応じて、マカオへ。
最近持ち込まれた16世紀から17世紀の絵画「ユピテル、アイオロス」を通じて舞台は織田信長の時代に遡る。
天正遣欧少年使節団に14歳の俵屋宗達がいるなんて!マハさんのすごいイマジネーション!
狩野派のボスである狩野永徳とまだ少年の俵屋宗達が、時の権力者織田信長の命により、洛中洛外図屏風を共作(メインが永徳、そのサポート役として宗達)するシーンが良かった。
画面を追い、筆を走らせる。
洛中洛外図というテーマに
「鳥の目で見渡し、虫の目で凝視しなければならないのだ」