原田マハのレビュー一覧

  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    アートといえば原田マハ。私の遍歴では、リボルバーに続き2作目だったが、さすがの内容だった。
    膨大な参考文献に基づいたピカソ、ドラたちの人物像と第二次世界大戦のアート史。
    当時の時間軸と並行したアメリカ同時多発テロを契機としたアメリカ瑤子の物語。
    瑤子を通して語る言葉が、最後、ピカソの伝文と重なり合ったところには感銘を受けた。
    アート文学として至極の一冊。

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    2025年11月16日
  • たゆたえども沈まず

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    ネタバレ

    タイトルにもなっている「たゆたえど沈まず」という言葉が、表現を変えて何度も出てきます。

    それでも沈んでしまったフィンセントとテオ。悲しくやるせない気持ちになりました。

    生活力のないフィンセントと世渡り上手なテオとは最初、真反対のように思っていましたが、繊細なところが共通していたのだと読み進めるうちにわかりました。

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    2025年11月15日
  • キネマの神様

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     読み始めは女性のキャリアの挫折から入ってあんまり面白くなかったけど、途中から劇的に面白くなる
    ゴウちゃん、いいキャラしてる

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    2025年11月14日
  • 異邦人

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    京都の景色がありありと頭に浮かんで、のんびり鴨川を眺めた旅行を思い出した。菜穂があまりに自立していて共感はできなかったけど、日本の文化を学びたくなる。樹の過去が苦しくて、当たり前だけど全員がしあわせになる未来なんてないのかな、と思ったりした。

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    2025年11月13日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    俵屋宗達の物語として、さらにフィクションが加速した印象。信長との約束、信長が今どうなっているのかを知っている読者としては、その結末がどうなるのだろうとワクワクしていた。含みが多く想像に委ねられていった俵屋宗達が主人公らしい物語だった。

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    2025年11月12日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    俵屋宗達が主人公の小説。粋なのは俵屋宗達の風神雷神のように屏風にその全容が入りきっていない描き方でその世界が見るものによって無限に広がっていることを、俵屋宗達という人物の謎の多さと重なっているというところ。それが天正遣欧使節や信長との関係。フィクションとして面白く読めた。

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    2025年11月12日
  • たゆたえども沈まず

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    たまたまパリへ旅行する機会に恵まれたため、この機会以外にあり得ない!と読みました。

    舞台のパリ市内は自分が行った場所から少し離れた場所ではあるものの、作中のパリと重ねて思い出せる部分があり、より一層感情移入しながら読めました。

    先に「リボルバー」を読んでいたためフィンセントの最後は両作では違う事に少し驚きつつ、林、フィンセント、テオなど実在した人たちがメインで登場し、それぞれの関係性などは原田マハさんの創作ですが惹きつけてやまない作品でした。
    ただ、読んでいて「もしかしたらこうだったのかもしれない」というひとつの可能性を提示されたようで、なるほどなぁと思いました。

    特に星月夜に関しては目

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    2025年11月12日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    スペイン旅行の際に実物の『ゲルニカ』を鑑賞したが、あまりの衝撃に言葉を失い、立ち尽くしたのを思い出した。私だけでなく、周りに様々な国と人種の観光客もいたが、彼らもまた同様の反応だった。それほどまでに『ゲルニカ』が持つ力、芸術が持つ力というのは大きい。
    本著も芸術が持つ恒久的な力を信じ、奮闘する姿が力強く描かれている。

    長期連載ということもあってか、章が変わるごとに同じような説明やあらましが延々と繰り返されるため、テンポが非常に悪くなっている点がマイナス。

    また、終盤の真実は完全に蛇足で、ヨウコも一人ではほとんど何も成し遂げてないのが残念。

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    2025年11月12日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    原田マハさんの美術作品フィクションにハマり購読。
    史実に限りなく近いようで、当時の情景や登場人物の心境に惹き込まれた。ゲルニカはスペインのゲルニカ地方が由来で、空襲があった悲惨な現状を、絵画を通して反戦を伝えるメッセージ性に心をうたれた。実際にスペインに見に行ったことがあるし、中学の美術の時間に模写をしたことのある思い出の作品であったため、改めて作品のメッセージ性や、テロリストに破壊されずに残されていることに感謝する。
    物語もピカソの時代と、9.11のあった時代との往復で展開していくのが、歴史が繋がっていて面白かった。

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    2025年11月12日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    もし、そうであったら……

    歴史と芸術、そしてその「もし」、「if」。

    有名な風神雷神の屏風画から、
    ここまで物語が膨らむとは。

    著者の作品はまだまだ未読のモノが多いので、
    他の作品を手にするのが楽しみです。

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    2025年11月11日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    いつか日本に女性総理大臣が生まれたら読んでみようと大事にとっていたら、まさか思ったよりも早く高市内閣が誕生したので映画と合わせて一気読みしました!
    高市さんにも、「真に国民を想い、未来を見つめ、信念を突き通す」そんな相馬凛子のような活躍を期待したいですね

    そして総理の夫である日和は、なんだか頼りない浮世離れした御曹司だけど、妻をひたすらに愛し敬う姿が本当に素敵。
    ちょっと夫に似ているところもありお気に入りのキャラクターです

    高市内閣がこれから日本にどんな風をもたしてくれるか、楽しみです

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    2025年11月10日
  • たゆたえども沈まず

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    ゴッホと彼を支えた弟の生涯とパリの美術界で奮闘する日本人二人の話。当時の美術の世界を知ることが出来、印象派の画家たちやゴッホなどどのような思いを抱き生きていたのか理解でき、絵の背景を知識として得られたのが良かった。

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    2025年11月10日
  • 生きるぼくら

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    蓼科(たてしな)の雄大な自然とお米づくりを通した成長物語。
    主人公の成長ぶりには目を見張る部分があり、いつからでも新しいことに挑戦することの素晴らしさを感じることができる。
    おにぎりが食べたくなる作品です。

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    2025年11月09日
  • リボルバー

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    ゴッホ美術館に行ったばかりだったので、絵の存在含め、実感を持って読めた一冊。
    フィクションだろうけれども、ほんとにあった話なのではないか、と思える程、史実と登場人物双方が研究され尽くされたことがわかる。
    世界の巨匠たちにこの本を読ませて、ああでもない、こうでもない、と酒のおつまみに楽しんで欲しいな、と思った。

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    2025年11月08日
  • リボルバー

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    ネタバレ

    ゴッホの絵が特に好きだったわけではありませんが、ずいぶん前にゴッホが主人公の映画を観て、ゴッホの人となりに興味をを持っていました。

    ゴッホの自殺に対しての真相部分はフィクションとはいえ非常に衝撃的でした。

    ゴーギャンにまるわる目線のお話の方がゴッホのそれよりも詳しく書かれていましたが、個人的にはやはりゴッホの生涯と絵に対して興味が深まりました。

    ゴッホの画集を観てみたいと思いました。

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    2025年11月08日
  • たゆたえども沈まず

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    美術初心者ですが、「印象派」「ゴッホ展」というものによく足を運ぶので、
    画家の人生も知ってみたいと思って読みました。

    史実とフィクションが織り交ぜられて描かれている
    あんまりデフォルメしすぎず、突飛な設定にはせず、、
    でもどんどん引き込まれる話の展開はさすがだなと思いました。

    次回ゴッホの絵を観るときは、ゴッホやテオ、タンギー爺さんやヨーなど色々な人に思いを馳せながら観てみようと思います。
    絵を観に行くとき、その画家について自分なりに調べてから行くともっと楽しめるな、と改めて感じた作品でした。

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    2025年11月08日
  • 独立記念日

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    これから先も読み返したいと思う本だった。
    それぞれの主人公に独立記念日があったけど、どの主人公に共感して考えさせられるかは読んだ時の自分の状況次第で違いそう。
    前の話の登場人物が次で主人公になっていて繋がっていくのが面白かった。
    身近な人もそれぞれで色々な独立記念日があるんだろうな。

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    2025年11月08日
  • 永遠をさがしに

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    とても温かく優しい一冊だった。
    登場人物すべてが優しく、真っ直ぐで情熱的。
    読んでいてとても心地がよかった。

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    2025年11月07日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    ー奇跡を見た。

    そんな気持ちになりました。
    この話の元である奇跡の人の内容は、漫画ガラスの仮面をきっかけに調べ知っているもののはずでしたが、本書が日本を題材にして語っていたためか、より一層心に沁みました。希望が輝かしく、励まされたなぁ。

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    2025年11月07日
  • モダン

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    華やかだけど、厳格なヒエラルキーが存在する美術界だが、どれも人間味がある短編集で良かった。とくに、新しい出口が印象に残った。

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    2025年11月05日