原田マハのレビュー一覧
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素敵な作品でした。
元アイドルのアラサータレント、丘えりかが始めた「旅屋おかえり」。病気の依頼人の代わりに行く旅、社長の過去が関わる旅など、この先どうなってしまうのだろうとハラハラドキドキしながらページをめくりました。依頼人の人生や想いを背負って旅をするという設定がとても新鮮で、ただの旅の物語ではなく、人の人生そのものに触れるような深さを感じました。
主人公の丘えりかは、旬を過ぎたアラサータレントです。私はこの設定を見て、思わずため息をついてしまいました。30歳を超えると「売れ残り」のように扱われてしまう価値観が、どこか現実にも存在しているように感じたからです。特に女性は「旬が短い」と言わ -
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あの有名な小澤征爾が指揮したボストン交響楽団の指揮者となるべくボストンに旅立つ父。一人残される娘、和音。
主人公和音には母が居ない。11歳の時、家庭かえりみない父と離婚して、和音を置いて一人出て行ってしまったのだ。そんな和音のもとに、新しい母が現れる。父が旅立った後、二人の生活が始まる。この女性がまたすごい人だった。
マハさんらしく、読みやすいストーリーだけど、アートミステリーではなくて、音楽(チェロ)で結ばれた母と娘の物語だった。(ちなみに私が買った本のカバーは、ゴッホのヒバリの飛び立つ麦畑で、麦畑を飛んでいるヒバリの絵が永遠を探すというイメージにぴったり!)
マハさんのアートの表現も好き -
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ゴッホという少し変わり者の画家がいて、ひまわりの絵を描いた人というぐらいの乏しい知識で読みました。まるで自分がゴッホが生きていた時代のパリにいて、加納重吉、林忠正とセーヌ川を眺めているかのように錯覚するほど世界にのめり込む事ができた。ゴッホを献身的に支えた弟のテオ。ゴッホに影響を与えた浮世絵、日本人画商の話。
ゴッホ、テオは生きている間には評価されなかったが、今世界中であなたの絵が愛されていると思うと何とも言えない切なさが押し寄せ、後半は涙が…。ゴッホとテオに伝えたい。読む前と読んだ後に絵画を見る目が変わりました。これから美術館に行くのが楽しくなるそんな本です!また人生に一度フランスのパリ -
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スピーチライターという耳慣れない職業に奮闘する女性のお仕事小説…というより、1人の女性がスピーチライターという職に出会い、成長していく物語。
その職故に、登場人物たちの心揺さぶるスピーチが何本も収録されているのだけれど、それらが素晴らしいのは言うまでもなく、主人公の心情の表現もとても豊かだった。
感情の変化を雨や波で表現するのとか、勝負のスピーチ前夜、胸の高鳴りを恋する瞬間に例えるのとか、希望とちょっぴりの不安を含む素敵な表現だなぁと。
最後の重要な局面、ワダカマの「…了解?」に心が震えた。
単純なその言葉に込められた、心配や思いやりの気持ち。これまで培ってきた関係によって、言葉は本来の言葉以 -
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スピーチライターという題材に惹かれて。
トウタカ製菓でお気楽OLライフを送る(こと葉談によるものであり、これは決して自分がそう捉えたわけではない)二ノ宮こと葉は、片思いをしていた親友の今川厚志の結婚式で、スピーチ中にスープに顔を突っ込むという大失態を犯す。しかしこれをきっかけに、伝説のスピーチライター、久遠久美と出会い、言葉の持つ魅力、世界を変えるスピーチの魔力の虜になっていく。若手ながら凄腕のコピーライター、和田日間足との熾烈な争い、そしてこと葉の想いからも目を離せない。
挫けそうな時にそっと寄り添ってくれる言葉、人の心に強く訴えかける言葉、進むべき道を示し、明るく照らす言葉…。様々な場 -
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アートフィクションというジャンルらしい。
穏やかで、各章読み終えるとじんわり目を閉じて浸りたくなるような温かい気持ちになる。
モネ、マティス、セザンヌ、ドガそれぞれの短編エピソード集で、
傍で支えた女性目線。
最後の『ジヴェルニーの食卓』に出てくるガトー・ヴェール・ヴェールというケーキを食べてみたい。
"ガトー・ヴェール・ヴェールは緑色のケーキで、モネの大好物だ。新緑に包まれた庭のイメージをそっくり映したようなうつくしいお菓子で鮮やかな緑色はピスタチオの実で色づけをする。"
想像するだけでうっとりする新緑のケーキ、、!
それぞれの作品をみにすぐ美術館に行きたくなった -
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終戦後の沖縄のことが分かる物語でした。
歴史知らなすぎて、沖縄が終戦後にアメリカの領土になってたことすら知らなかった。今の素敵な沖縄に戻るまでにどれだけ大変だったんだろうと、考えさせられました。
そんな中で、沖縄の人達とアメリカ人兵士たちとの素敵な交流があったんですね。絵という芸術を通して、繋がる絆が深くて尊かった。でもそこにはアメリカ人には理解出来ない、戦争を経験した日本人ならではの苦悩も垣間見れて…主人公が分からないながらも、きちんと理解しようとしてた姿が印象的でした。
戦争を経験したアメリカ兵の中には、PTSDに苦しむ人達もいて。酒に溺れたり、自暴自棄になったり。ほんと戦争って何なん