原田マハのレビュー一覧
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原田マハさんによる、版画家棟方志功の人生を題材にした小説。彼の作品はもちろん認識はしていたが、版画家としてどういう人だったかは初めて知った。青森の田舎で趣味で絵を描いていたが、美術雑誌でゴッホのひまわりを見て度肝を抜かれる。そして、あのような絵が描けるようになりたいと願って上京したのだ。版画は量産できるということでアートとしては油絵などより下に見られていたようだが、棟方は視力が低かったので、版画を志した。展覧会で資本家の目に留まり…。
とても読みやすく、興味深かった。彼の作品は力強いが温かみがあって、ほっこりする印象である。奥さんも辛抱強く支えてすごいなと思った。 -
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『すべてが円くなるように』(原田マハ)
先日、中之島美術館のヨハネス・フェルメール展で、「真珠の耳飾りの少女」に会ってきたばかりだったので、ジャケットに惹かれて、初めて原田マハさんの小説に手を出しました。
「真珠の耳飾りの少女」が出てくるのは最初の「フェルメールとの約束」だけで、短編小説でした。それを読んだだけでやめようかとも思ったのですが、この本は単純にフェルメールの解説本ではありませんでした。
原田さんに似た美術評論家の女性が、争奪戦の激しいフェルメール展のチケットのあてがないのに、フェルメールに会いたくてオランダのアムステルダムへやってきます。そして、偶然知り合ったホテルのコンシェ -
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様々な状況にあり、それぞれ悩みを抱える女性たちが、それらから独立していく様子を描いた短編が23個収録された短編集。
登場人物たちが何かから独立していく様子は、ときには再び立ち上がるような強さを、ときには重荷を手放すような軽やかさを感じさせた。
状況や悩みが様々あるのと同じように、「独立」のあり方にも色々あることをそっと教えてくれる。
また本作では、1つの物語に登場した人物が次の話の主人公になっているのが特徴的。
自分は元々、作品ででてきた人物が別の物語に出てくるという構成は、世界観の繋がりや広がりを感じられて好きだ。
この作品は20以上の短編がバトンを渡すように繋がっていて、同じ世界で皆がそ -
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ネタバレ特に印象に残ったのは、テオが兄ゴッホを献身的に支え続ける姿だった。金銭的にも支え続ける一方で、ゴッホはそのお金を酒などに使ってしまう。それでもテオは兄を信じて支え続ける。
ただ、読んでいて「テオは兄だから支え続けたのか、それとも兄の才能を信じていたからなのか」と考えてしまった。血縁だからなのか、ゴッホの絵に何かを感じていたからなのか。その両方なのだろうけれど、もしゴッホに絵の才能がなかったとしても、テオは同じように兄を支え続けただろうか、ということも気になった。
そして、これだけ献身的に支えてくれる弟がいながら、自分の作品はなかなか評価されない。ゴッホの側からすれば、才能を信じてもらってい