原田マハのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
傷付き、全てを失った紫紋が、あてどなく彷徨った末に行き着いたのは「尽果(つきはて)」というバス停。
そこで、「まぐだら屋」のマリアに出逢った紫紋。
この町に住む人達は紫紋と同じように、過去を捨ててきた人。なので、誰も紫紋の過去を聞いたりしない。
この町に居場所を見つけた紫紋‥‥
という、寂しくもほっこりしたお話だと思って読んでいたら、マリアの過去が語られる後半は胸が押しつぶされるほどの展開に。
罪とは。赦すとは。
私なら?と考えても、どうしたって許せない。気が狂ってしまうほどの憎しみを覚えてしまうだろう。
罪を犯した者、憎しみを抱えた者、それぞれの苦しみを受け止める町。昔話のような、伝説のよう -
Posted by ブクログ
さまざまな事情で旅に出られない人の代わりに旅をする「旅屋」。依頼人の想いを胸に各地を巡りながら、人と人とのつながりや旅が持つ力を描いた物語。
「また来てね」「待ってるよ」。
その言葉に、なぜこんなにも涙があふれたのだろう。
おかえりは決して特別な人物ではない。頼りないところもあるし、平気で窮地にも陥る。決してコミュニケーション能力が高いわけでもない。それでも不思議と人を惹きつける。誰かの想いに寄り添い、その縁が巡り巡って自分を支えてくれる。そんなところが彼女の最大の魅力なのだと思う。
確かに、見たことのない景色、触れたことのない人々の温かさ、自分の足で歩く喜び。それらは旅の大きな魅力だ -
Posted by ブクログ
ピカソ大好きなので面白かった〜
パルドイグナシオはフィクションであってほしくなかったな…
ゲルニカのざっくりした背景は知ってるつもりだったけど、疎開のくだりとか全く知らなかったので、いつか鑑賞する機会があったらかなり違って見えるだろうな
ドラマールもピカソの一時期の恋人、泣く女のモチーフとしか知らなかったので、ゲルニカ創作のキーパーソンと知ってふむふむ
グランオーギュスタン通り7番地って一体どの辺やろと思いGoogleマップ見てみると
なんとシテ島のすぐそば
サントシャペルから歩いて8分!
知ってたらサントシャペルやノートルダムの足でそのまま絶対行ってたなあ〜
次パリに行く機会があったら絶 -
Posted by ブクログ
人生における傷と回復。今を生きる女性達が再生していく物語を描いた短篇集。そんなおはなし
さて、本作は心に傷を抱えた女性達が回復していく物語である。
鈴木涼香は己のプライドと過去の呪縛により、誰かを頼ることができなかった。しかし、ナギと出会い、彼女とタンデムの旅に出る。出かけた先でナギの友人と出会い、少しながら冒険をした。
波口喜美は旅館で思いに耽る。友人と本当は出かけ、一緒に話し、楽しく時を過ごす予定であった。しかし、現実はそうはならないかった。思い浮かぶのは過去の記憶ばかり。だからハグは未来に思いを馳せるのであった。
陣野志保は強い女性だ。己を社会の大きな歯車だと考えている。強大 -
Posted by ブクログ
ネタバレデスクへ戻ると、麻実は、空っぽの紙カップの文字──We Are Happy To Serve You.──「We Are」と、「Serve」の中の「rv」の二文字を、サインペンで黒く塗りつぶした。
Happy To See You.──あえてよかった。
そのカップを、パティのデスクの真ん中に置いた。せいせいと明るい心持ちで、麻実はその日、オフィスを後にした。
マンハッタンの先っぽでは、ふたつのタワーが燦々と発光していた。
あの街を、世界を、静かに、等しく照らし出していた──。
原田マハ氏の大人気『MoMAシリーズ』の一作で、本作はMoMAを舞台にした全5話の短編集でした。
以前読ん -
Posted by ブクログ
風神雷神図屏風の作者俵屋宗達をめぐる物語。
どこまでが史実でどこまでが創作なのか、分からず、最後の解説で、おぉ、この辺までが史実でこの辺が創作ね。って理解した物語。
原田マハさんのアート&冒険譚が染みる物語でした。
下巻です。
さまざまな苦難を得て一行はヨーロッパに到着します。
さらに、彼らはヨーロッパの各地で大歓迎を受けることに。
そりゃそうだよね。見ず知らずの国からそれなりの人が来ているんだもんね。
また驚くのは、航海の間に身に着けた彼らの語学力。
自分は英語でさえ苦労しているのに..(笑)
そして、いよいよローマ教皇との謁見。
そんな中、宗達はバロックの巨匠・カラヴァジョと出会います -
Posted by ブクログ
風神雷神図屏風の作者俵屋宗達をめぐる物語。
どこまでが史実でどこまでが創作なのか、分からず、最後の解説で、おぉ、この辺までが史実でこの辺が創作ね。って理解した物語。
原田マハさんのアート&冒険譚が染みる物語でした。
上巻です。
京都国立博物館研究員の彩のもとにマカオ博物館の学芸員が現れます。
学芸員に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧使節の一人、原・マルティノの署名が残る古文書。
その古文書に記された、「俵 屋 宗 達」。
そして、物語は織田信長の時代へ。
信長にその画力を認められた宗達は、狩野永徳の安土城が京を見下ろす洛中洛外図屏風の創作