原田マハのレビュー一覧

  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    未だかつて、本を読んだあとここまで「この場所に行きたい」と強烈に思わされたことはありません。美術館の常設展示に行く人を増やすとは、きっと各美術館が頭を捻っている課題であろうに、それを「物語」という形でここまで効果的に人を動かしてしまえるとは…読んでいて自分の心の動きに本当に驚きました。

    確実に一度は常設展示に行きます。デトロイト美術館の本も合わせて読むとさらに良いです。
    素晴らしい短編集でした。

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    2026年03月02日
  • ジヴェルニーの食卓

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    マハさんが書いた4人の画家、マチス、ドガ、セザンヌ、モネ。
    彼らの周囲にいた人々の目を通して描かれた画家達の姿も興味深いけれど、私にとっては、その語り手達がもっと興味深かった。

    特にドガに惹かれ、その才能に憧れ影響を受けたというメアリー・カサット。そして、モネの義理の娘である、ブランシュ・オシュデ。
    画家であるメアリーは、ドガが作成した踊り子の彫刻に衝撃を受ける。マハさんの描写によると、本当に今にも動き出しそうな彫像に思える。ドガの踊り子の絵は見た事が有るけれど、この話には彼の制作に対する執念に近いものを感じずにはいられない。メアリー・カサットについては詳しく知らなかったので、彼女の作品も見

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    2026年03月02日
  • 〈あの絵〉のまえで

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    実在する絵にまつわる短編集。
    原田マハのアートに対する愛情は並々ならぬものがあるな。
    友人がプレゼントとしてこの小説を贈ってくれたことがとても嬉しい!

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    2026年03月02日
  • リボルバー

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    ネタバレ

    ゴッホが自殺に使ったものとしてオークション会社に持ち込まれたリボルバー。一般的には自殺と認識されていながらも、その最期には謎の多いゴッホの死に、足跡、作品、人間関係などから迫っており、簡単にフィクションとは言えないリアリティがあった。リボルバーの歴史が明らかになったところで話が収束していくと思いきや、付着していた絵の具や、ゴーギャンの絵の発見など、最後まで盛り上がる展開で、あっという間に読めた。まだまだ筆者の作品はたくさんあるので、少しずつ読み進めていきたい。

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    2026年03月01日
  • あなたは、誰かの大切な人

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    ネタバレ

    【好きなシーン】
    『最後の伝言』より
    ・父は母に「化粧もしてない顔、あんたに見られたくない」と言われていたから、病室にも行けなかったのだということ
    ・父が葬儀場に到着し、トッコの名を叫ぶ場面

    【好きな話】
    『月夜のアボカド』
    エスターとアンディの純粋な愛に涙腺が緩みました。


    どれも上質な短編です。
    人生の節目節目に読み返すと、また違った視点や感想が出てくると思います。

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    2026年02月28日
  • 旅屋おかえり

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    素敵な作品でした。

    元アイドルのアラサータレント、丘えりかが始めた「旅屋おかえり」。病気の依頼人の代わりに行く旅、社長の過去が関わる旅など、この先どうなってしまうのだろうとハラハラドキドキしながらページをめくりました。依頼人の人生や想いを背負って旅をするという設定がとても新鮮で、ただの旅の物語ではなく、人の人生そのものに触れるような深さを感じました。

    主人公の丘えりかは、旬を過ぎたアラサータレントです。私はこの設定を見て、思わずため息をついてしまいました。30歳を超えると「売れ残り」のように扱われてしまう価値観が、どこか現実にも存在しているように感じたからです。特に女性は「旬が短い」と言わ

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    2026年02月28日
  • サロメ

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    さまざまな人間模様が書かれた作品。ヒューマン系が好きな人は読んでも損しないような気がしないでもない。

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    2026年02月27日
  • 異邦人

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    京都に長く住んいるが、絵画と言う芸術の世界から観た京都の良さや閉鎖的な部分が良く理解出来る内容だった。美に対する菜穂の慧眼やブレない信念など菜穂の魅力がいっぱいの中、最終章では驚きの展開に色んな疑問が溶けて行くように感じた一冊でした。

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    2026年02月26日
  • ジヴェルニーの食卓

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    アートフィクションというジャンルらしい。
    穏やかで、各章読み終えるとじんわり目を閉じて浸りたくなるような温かい気持ちになる。
    モネ、マティス、セザンヌ、ドガそれぞれの短編エピソード集で、
    傍で支えた女性目線。

    最後の『ジヴェルニーの食卓』に出てくるガトー・ヴェール・ヴェールというケーキを食べてみたい。

    "ガトー・ヴェール・ヴェールは緑色のケーキで、モネの大好物だ。新緑に包まれた庭のイメージをそっくり映したようなうつくしいお菓子で鮮やかな緑色はピスタチオの実で色づけをする。"

    想像するだけでうっとりする新緑のケーキ、、!

    それぞれの作品をみにすぐ美術館に行きたくなった

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    2026年02月22日
  • あなたは、誰かの大切な人

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    言葉は足りないし、理解もたぶん完璧じゃない。

    それでも、そのぎこちない距離の“間”に、ちゃんとかけがえのないものがある。

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    2026年02月22日
  • キネマの神様

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    ネタバレ

    美しい表現の文章と多重債務者の父というコントラストが面白い入りだなーと思いながら読んでいくと、ほっこりくすっと笑えるストーリーでかなり良かった。
    最後は泣けました。

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    2026年03月05日
  • まぐだら屋のマリア

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    人生につまづいたり、うまくいかずに絶望した時、どのように生きるのか。
    何かを信じる、何かにすがることができる、つまり信仰があれば、生きがいをもって日々を続けることができていずれ道が開けるのかもしれない。家族、恋人、友人、客、つながりをどこに作れているか。意識して生きていきたい

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    2026年02月21日
  • 太陽の棘

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    終戦後の沖縄のことが分かる物語でした。
    歴史知らなすぎて、沖縄が終戦後にアメリカの領土になってたことすら知らなかった。今の素敵な沖縄に戻るまでにどれだけ大変だったんだろうと、考えさせられました。

    そんな中で、沖縄の人達とアメリカ人兵士たちとの素敵な交流があったんですね。絵という芸術を通して、繋がる絆が深くて尊かった。でもそこにはアメリカ人には理解出来ない、戦争を経験した日本人ならではの苦悩も垣間見れて…主人公が分からないながらも、きちんと理解しようとしてた姿が印象的でした。

    戦争を経験したアメリカ兵の中には、PTSDに苦しむ人達もいて。酒に溺れたり、自暴自棄になったり。ほんと戦争って何なん

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    2026年02月21日
  • 翔ぶ少女

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    阪神淡路大震災の日に出会ったゼロ先生と3人の兄妹。震災で両親を亡くした兄妹はゼロ先生の養子になり、復興の中心理的な傷を抱えながら成長していく。逸騎、丹華、燦空はゼロ先生、仮設住宅や商店街の人たち、由衣、妙子たちに支えられて、逸騎と丹華はやりたいことも見つけ、目標に向かってすすむようになる。
    ゼロ先生に起きたことをきっかけにおきるファンタジー的なところはちょっとひっかからないでもないが、震災で大事な人を亡くしながらも、その経験と折り合いをつけながらも乗り越えていくのはよかった。

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    2026年02月21日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    他の方も感想として書かれているようにちょうど日本で女性初めての総理大臣として高市総理が誕生することを予言していたかのような一冊でとても面白かった。
    総理になったことに限らず日本の女性が政治に携わることへの困難や苦労が描写されていて、高市さんもこれまでこのような感情を持ったことが数えきれないほどあったのだろうな〜と改めて思った。
    また、これからの高市総理の政権がより楽しみになった。

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    2026年02月20日
  • モネのあしあと

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    原田マハさんがアートの世界に入ったきっかけや、モネの生涯をギュッとまとめた本で、よりモネのことを好きになる本だった。モネの絵を見に行く度に読みたいと思ったし、フランスへ行ってモネの見た景色を見てみたいという夢ができた。

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    2026年02月20日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    新婚旅行でスペインのマドリードを訪れた際、"ピカソの有名な絵があるらしい"と、ソフィア王妃芸術センターを訪れました。ゲルニカの絵の前にはツアー団体客など、人だかりが凄かったです。私たち夫婦はアートのことなどほとんど知らず、ふうんと見て、ゲルニカの写真を撮りました。

    帰国して次に何を読もうかな?と本屋を眺めていたら、表紙にあの時に見た絵だ!と即購入。
    早くも読みながら、新婚旅行で本物を見る前にこの本を読めばよかったと後悔しました、、。同時に、なんで貴重な経験をしたんだとも実感しました。

    時代を追いながら、ゲルニカを見つめていきましたが、このひとつの作品にはたくさんの背景が

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    2026年02月20日
  • 風のマジム

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    ネタバレ

    さいりちゃんのラジオで、映画化された作品の主役をしていたと知って手に取ってみた。
    マジムは28歳、契約社員で現状に今一満足感が得られていない様子。
    30歳の私と年も近いので気持ちも近くで一気に読んだ。
    舞台となる南大東島は沖縄本島からフェリーだと13時間はかかる、サンゴ礁と火山でできた絶海の島。
    サトウキビと風の情景が何度も読んでる時に想像だけど思い浮かんでワクワクしながら読んだ。

    マジムが夢を見つけたことや、会社などの人間関係の細かな描写、家族やいい仕事仲間に囲まれている様子が丁度よいボリュームでよかった。

    お酒はすぐに酔ってしまう私だけど、コルコルはぜひ飲んでみたいと思います。

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    2026年02月18日
  • まぐだら屋のマリア

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    ネタバレ

    様々な事情を抱えた人が流れ付くように集まる町、尽果。
    そこに、ある事件をきっかけにたどり着いた、主人公・紫紋の視点で描かれていた。

    尽果で料理店を営むマリアと呼ばれる女性。
    その彼女もまた、ある過去を持っていて、その過去については終盤まで触れられることなくストーリーが進んでいくので、紫紋と同じタイミングで衝撃を受けることになり、より入り込んで読むことができた。

    基本的には穏やかに、あったかい気持ちになるストーリーがベースなだけに、登場人物たちの罪について描かれる部分とのコントラストがよけいに引き立っていた。
    出てくる人がみんないい人なだけに、絶望的な状況から救われていく流れでよかった、報わ

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    2026年02月17日
  • 異邦人

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    照山により自由を奪われた樹を助けようとする菜穂。のちに2人の運命を変えるような事実に辿り着いてしまう。マハ先生には珍しく、ダークな感じでした。

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    2026年02月16日