東京の老舗料亭に板前修業として5年間頑張っていた紫紋(しもん)。だが、その料亭は産地偽装、料理の使いまわし・・などやっていた。
それを紫紋が好きだった女の子と後輩が告発。
女の子の自死を止めたが、その間のに後輩は電車に飛び込んでしまった。
もう田舎にも帰れない。仕事も夢も失ってしまったと、自分の最期の地を求めて旅をして、最後の尽果(ついはて)というバス停で降りた。そこに崖ぎりぎりに経つ粗末な小屋をみつける。
そこは「まぐだら屋」という食堂だった。
食堂にはマリアと呼ばれる女性がいて、一人で切り盛りしているらしい。
田舎なのに、近くの工場から工員が昼夜の食事をとりにやってきてとても繁盛している様子。
紫紋は彼女に救われ、その食堂で働くことになった。
が、「女将」と呼ばれるひとの許可を得られないといけない。
マリアにつれられ、女将の家にいく。そこには老婆が臥せっていて、だがしかし、マリアをみると激高して追い返してしまった。
紫紋は女将にことわって、台所にたち料理をつくり、女将に食べてもらう。
その美味しく手早いのに手の込んだ料理をみて、まぐだら屋で働くのを許した
「マリアに惚れてはならない」という条件をだして。
どうしてこの地に来たのか、など一切聞かないマリア。そして町の人。新鮮な魚を毎日もってきてくれる漁師の克夫(かつお)。その居心地のよさに紫紋はずっとここにいたいと思う。
ある冬の日、まぐだら屋の前に行き倒れていたという青年をまたマリアが救う。
彼は、死んだ後輩にそっくりだった。
紫紋の家につれていく。マルコというその青年は引きこもりだったらしい。
紫紋のつくった賄を持って行くと、嬉しそうに元気よく食べる。ただ、家事などは一切しない。紫紋は自分も何も聞かれずにここに置いてもらった経緯もあり、
マルコに何も聞かず、「大型犬」だと思って接していた。
そのうちマルコは「母親を殺したようなもんだった」と告白する。
マルコの過去とは?
そして、マリアにも過去の因縁の男との再会があって・・・
なぜ、女将はあんなにマリアを嫌っているのか?なのに、マリアは女将を心配し、世話をしようとしているのか?
っていうお話。
すごく面白くていっきにするするする~~~と読んでしまった。
紫紋はどうなるん?ずっとず~っとこの幸せな時間を過ごさせてあげられないんだろうか?って、大体半分ぐらいのところで思ってて、
あと半分も残ってるからまだ波乱がいっぱいあるんだろうな・・・って思ったり。
NHKでドラマ化されていて、
マリアは尾上真知子さんなのはめちゃくちゃわかる!!って思った。
後の俳優さんたち、よくわからんけど、女将さんが岩下志麻さんなのは綺麗すぎないか?って思ったww
が、最初にマリアを追い返したときと、紫紋と接していく女将では印象が変わってきてだんだんしっくりきたかも。
NHKのはサブスクにもなかなかUPされないのが残念だわ~。
かといって、映画化の2時間では端折られてばかりになるので、やっぱドラマでじっくりやってほしいな。