原田マハのレビュー一覧
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ドラマを観て以来ずっと原作が気になっていた作品。
主人公・菜穂という存在のインパクトが忘れられない。
美術館を経営する名家に生まれた菜穂。
彼女は芸術をこよなく愛し、芸術の為なら何一つ惜しまない。そして、それを見極める天賦の才をもつ。
両親には無いこの才能を祖父から受け継いだ。
そんな彼女の前に突如現れた無名の天才画家・白根樹(しらねたつる)。
彼女はその絵の虜となり、強烈にのめり込んでいく。まるで何かに導かれるように。
天才画家の背後に潜む闇。母と夫の隠密な関係。祖父と守り続けた秘密。
小さな亀裂が静かに音を立て始める。
白根樹との出会いは終わりであり、始まりだった。
主人公がも -
Posted by ブクログ
原田マハさんのアート小説
画家そのものというよりは、どのような経緯で絵画が美術館に飾られ、私たちが鑑賞できるのか本当によくわかった作品である。
戦渦の中、造船業を指揮していた松方であるが、1枚の絵をきっかけに絵画にのめりこむ。「一枚の絵は軍艦一隻に相当する力を秘めているかもしれない」と思った松方は国内に美術館を造ろうとタブローを集める。戦中の混乱の中、松方の意向に共感する人たちによって命がけで守り続けられてきたタブロー。そうして現在西洋美術館で鑑賞させていただけるかと思うと頭が下がる思いだ。
「それがなくても生きていける。それがあれば人生は豊かになる。」本当にそうだと思う。日々疲れた時にソファ -
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お正月に実家の母の本棚から借りました。
「翔ぶ少女」の作品名にぼんやりとしたイメージを持って読み始めました。
物語の始まりは、阪神淡路大震災。その日の様子からでした。
そして、その後10年間の事が描かれています。
物語の舞台は、神戸市長田区。
主人公は、震災で両親を失った少女、阿藤丹華。後に佐元良丹華。
登場人物は、
丹華の兄 逸騎
丹華の妹 燦空
ゼロ先生こと佐元良是朗 心療内科医
研修医 石塚由衣
阪神淡路大震災は今から30年前の出来事です。
当時、テレビで映された映像は覚えています。とても衝撃的で、その出来事が本当に起こったこととは信じられませんでした。
地震があった所では、当時