原田マハのレビュー一覧
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10時間のフライトをどう過ごそうかと思い、空港の本屋で原田マハの棚を見ると、まだ読んでいない分厚めの本を発見し、すぐに購入した。
サスペンスと書いてあったが、あまりサスペンスな感じはしなかったので、そこは期待外れ。
しかし、さすが原田マハで、私の好きな話だった。
第二次世界大戦について、学校で習ったことくらいしか知らなかったので、当時の人々についての描写が目に新しく、興味深かった。
また、ピカソについて今までそこまで興味がなかったので、美術界でそこまで偉大な存在だと考えられているのに驚いた。ピカソの展示を見に行きたいなと思った。やはり、原田マハの本は私に新たな興味を持たせてくれる。
ドラがとても魅力的なキャラクターだった。少し急いで読んだので、また読み返したい。 -
Posted by ブクログ
1980年の岡山の名門女子校を、舞台にする青春物語。
主人公の佐々岡鮎子は東京から引っ越してきたばかりで、クラスメイトに馴染もうと、無理に岡山弁を使おうとし、「でーれー(すごい)」を連発して、「でーれー佐々岡」というあだ名をつけられる。家でこっそり描いていた漫画をきっかけに、陰のある美少女、武美と友達になるのだった。
この小説の多くは、原田マハさんの実体験をもとに書かれているようで、解説によると岡山弁もとてもリアルらしいが、全編、生きのいい、部外者から見るとちょっと怖い岡山弁を、女子高生たちが生き生きと喋っているのが非常に魅力的。
同年代を生きてきた私にとって、懐かしい風物も多く、甘酸っぱい昔を思い出しながら読んだ。
映画もぜひ見てみたい。
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Posted by ブクログ
本作が単行本として世に出たのが2013年7月。その前に月刊誌で連載を始めたのが2011年4月。2011年3月11日に東日本大震災が発生し、その年の4月時点の総理大臣は民主党の菅直人(第94代)だった。現実世界では2025年10に高市早苗が日本初の女性総理大臣として第104代総理大臣に就任したので、連載開始から約15年近く掛けて本作に追いついたことになる。
15年の時の隔たりはあるものの、作中の出来事と現実とでいくつかの共通点があるのは興味深い。女性総理自身が強烈なリーダーシップを持っていて支持率が高いこと。作中では消費税増税、現実では憲法改正とお題は違っても国論を二分するような重大事項に正面から取り組もうとするところ。作中で原九朗が仕掛けた姑息な裏工作が選挙で指示を得られなかったのと同様に、現実でも民主党と公明党が選挙用に新党を結成した政治テクニックを国民に見抜かれていまったところなど、共通項がいくつもあり原田マハの予知能力(?!)には驚かされる。
作者は本作の相馬凛子総理は理想像だと言っているが、本作の後半が連載されている時期は2012年から2013年にかけて野田内閣がレームダック化している時期なので、理想の総理大臣を作り上げたい気持ちがよく分かる。
ところで本作の主人公は「総理の夫」である。その夫の職業を鳥類学者に設定した点は、政治という「鳥の目(俯瞰)」が必要な世界を、利害関係のない純粋な観察者の視点で捉え直すための秀逸なメタファーだと感じた。 -
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マハさんが書いた4人の画家、マチス、ドガ、セザンヌ、モネ。
彼らの周囲にいた人々の目を通して描かれた画家達の姿も興味深いけれど、私にとっては、その語り手達がもっと興味深かった。
特にドガに惹かれ、その才能に憧れ影響を受けたというメアリー・カサット。そして、モネの義理の娘である、ブランシュ・オシュデ。
画家であるメアリーは、ドガが作成した踊り子の彫刻に衝撃を受ける。マハさんの描写によると、本当に今にも動き出しそうな彫像に思える。ドガの踊り子の絵は見た事が有るけれど、この話には彼の制作に対する執念に近いものを感じずにはいられない。メアリー・カサットについては詳しく知らなかったので、彼女の作品も見てみたいと思う。
先日ちょうどモネ展に行く機会が有って、彼の作品を年代毎に見ると、この作品の中でブランシュが、義理の父であり、師匠ともいえるモネの側で作品が作り上げられていくのを見守る様子がオーバーラップしていく。モネと彼女の母、アリス・オシュデとの関係や、モネの最初の妻、カミーユの事、モネもいろんな事を抱えて描き続けていたんだと知るにつけ、彼の作品を理解する道しるべとなりました。ジヴェルニーの庭、いつか見れたらいいなぁ。