原田マハのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
味わいながら読むつもりが一気に読んでしまった。
ヘレン・ケラーとアン・サリバンの物語を日本の明治時代の寒村に落とし込んだフィクション作品。
家父長制に、障がい者差別に、女性差別に必死で抗うシスターフッド小説。
れんの持つ強烈な生きる力が運命を引き寄せたんだろうな。と感じずにはいられない。しゃべれなくても、見えなくても、聞こえなくても、彼女の生きようとする力が周囲を動かしたんだ。
安自身が弱視という障がいを持ち、女性というだけで道が狭まることに苦しんだ。だから、安はれんのことを諦めなかったんだと思う。
れんの可能性を信じて奮闘する様子には親として学ぶべきところがたくさんあった…すごい忍耐… -
Posted by ブクログ
非常に読みやすく、最後まで興味を持って読むことができた。私は芸術に詳しいわけではないが、本作は美術作品や画家に関する専門的な内容が扱われているにもかかわらず、ミステリー要素が巧みに織り込まれており、自然と物語の世界に引き込まれた。
特に、絵画の真贋を巡る展開や登場人物たちの心理描写が魅力的だった。また、ルソーや作品にまつわるエピソードが物語の核となっており、実際に鑑賞してみたいと思った。
一方で、ルソーや当時の美術史についての知識がもっとあれば、作品中で語られる絵画の価値や登場人物たちの思いをさらに深く理解し、より一層楽しめたのではないかとも感じた。
芸術を題材とした小説でありながら、専門知識 -
Posted by ブクログ
真珠がキーになる短編7本。
初めての原田マハでした。スッキリしていて説明し過ぎないけど、情景がありありと浮かぶ文章をお書きになりますね。
全てのお話が、タイトルがピタッとハマるような結びになっていたように感じます。
角が立たない、円満、この先もそううまくいきますように。そんな祈りが込められた終わり方だな、と。
この夏のフェルメール展、とっても行きたくなりました。
---
蹲って初めて知ったなあ。一度京町家をじっくり見てみたい。
"いつか、相合傘で"は、私の中で"瞳/aiko"がイメージソングだ。
健やかに育ったあなたの真っ白なうなじにいつかは誰かがキ -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり好き!
表紙が素敵で買った。限定かばーだったらしい。
1話がまず重い。主人公に起こること全てが苦しくてドキドキして胸が苦しくなった。主人公の父親のことを嫌いになりきらないところ、娘を見捨てきれない父親、好き嫌いだけでは割り切れない感情が心を揺さぶってきた。
2話もかなり重い。でもかなり好きなお話。
全体的に文章もさくさく読めていい。浮気とか不倫が出てくる話は基本好きではないが。世の中こんな不倫してるの?キモすぎない?無理
最終話だけあんまり響かなかったので星4
ほぼ寝取りってこと?けど相手の男も行為中にクロの名前を呼んでいたの気持ち悪すぎる、結婚後も普通に友達として会おうとする主人公キ -
Posted by ブクログ
閉ざされた地で「固定概念」という真の障害に挑む
本作は、ヘレン・ケラーの物語をベースに、昭和中期の津軽を舞台として身体障害や女性蔑視、村社会の歪みを浮き彫りにした重厚な物語である。地吹雪の情景や津軽弁の描写から鮮烈な映像が浮かぶ本作は、感動的なヒューマンドラマでありながら、社会の死角に潜む闇を暴くサスペンスの側面も併せ持っている。
1. 世界観の断絶と社会構造の死角
健常者優位の社会において、敷居や急な階段などの造形美は、障害者にとっての「トラップ」に変貌する。これは悪意によるものではなく、互いの世界観を認識できない社会構造が生んだ死角だ。しかし、この地に根差すボサマやイタコといった -
Posted by ブクログ
ネタバレ原田マハさんはまだ2作目なんだけれど、前回と違ってスルスルと読めた今作。
そして、前回は美術、今回は映画。彼女が勧めると小さな名画座や美術館に魅力を感じた人が足を運ぶかもしれない。これは新手の啓蒙活動なのでは?と感じる文章でした。
私は映画も映画館で、美術館巡りは趣味なので、改めてそこに魅力を感じる側では無かったのですが、映画を通した家族の再生の話として、心に染み込んできました。どれもこれも以前読んだ映画ばかり、最後に最高の映画だと論じている「ニューシネマパラダイス」も大好きな作品です。私もこのブログにカキコしたい。
でも、今はゆうちゅうぶがあるのでそこで映画やアートのレビューをしています。