原田マハのレビュー一覧
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フィクションとノンフィクションの境界を曖昧にさせる、原田マハさんの原点ここにあり。ほんとっ史実なんじゃないかと錯覚するぐらい、自然に「物語」が溶け込んでいます。
2007年、新聞社の女性記者、翔子が一枚の写真を見つけるところから物語が始まります。
時は遡り1939年第二次世界大戦が始まるか始まらないかの微妙な時期、各国が飛行機能力の高さを競い合って誰が世界一周を実現させるか。アメリカ人パイロットと日本人パイロットの運命が交錯する。いつ、交わるの!?まだなの?
今や上空10000mを飛行機で飛ぶなんて当たり前だけど、考えてみたら窓を挟んだ外の世界は、-50℃ぐらい、酸素分圧(酸素の体への取 -
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映画『総理の夫』で描かれた理想の女性総理像・中谷美紀
「種間社会」という言葉は、いくつかの文脈で異なる意味合いで使われますが、共通して複数の異なる種(生物種)が、特定の環境下で相互作用しながら形成する共同体や関係性を指します。
20××年、相馬凛子(そうま・りんこ)は42歳の若さで第111代総理大臣に選出された。
鳥類学者の夫・日和(ひより)は、「ファースト・ジェントルマン」として妻を支えることを決意。
妻の奮闘の日々を、後世に遺すべく日記に綴る。税制、原発、社会福祉。混迷の状況下、相馬内閣は高く支持されるが、
陰謀を企てる者が現れ……。凛子の理想は実現するのか!? 痛快&感動の政界エン -
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映画「風のマジム」がとっても良かったので紐解いた。今年は映画「木の上の軍隊」「宝島」と、戦後の沖縄を舞台にした重い良作が立て続けに出た。そして、図らずも沖縄返還の年に産まれた沖縄っ子伊波まじむが、初心貫徹「まじむこみてぃ(真心こめて)」造った酒で、明るい未来を感じさせて夏を終わらせてくれた。その日のうちに書店で文庫本を贖ったのである。
伊波まじむは、通信会社の契約社員25歳。ひょんなことからアグリコールラム酒の美味しさを知ったあと、100%サトウキビ原料なのに、全てのラム酒が外国産であることを知る。会社で新規事業コンペがあることを知って、国産ラム酒計画を提出して、二次審査まで通過した。最終決 -
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美術館やそれを取り巻く学芸員は中々立ち入ることのない世界であり、読み始めは少し入り込みにくく、読み進めることが大変だった。また、バーゼルでの日々も序盤は伏線がひかれていく最中であり、丁寧に読み進めないと、登場人物が分からなくなりそうであった。しかし、中盤から後半にさしかかり、ルソーの絵の真贋を何のために判定しているのか少しずつ核心に迫っていくと、加速度的に話が頭にも入って来る感覚があった。そして、絵画をテーマにしてはいたとしても、小説とはやはり、人と人の触れ合いを描く芸術なんだな、と思った。
17年後、織絵とティムの再会後、2人がどうなるか、気になるが、そこを書かないところがやはり美しい。蛇足 -
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ネタバレ最近読んだ本だからか、なんとなく三島由紀夫の金閣寺が浮かんだ。
息を呑む美しさに取り憑かれる苦悩。
アルルで2ヶ月共同生活をしたゴーギャンとゴッホの関係性はどういったものだったのか、興味がわいた。
作品は様々な道をたどる。黒山の人だかりに囲まれ穴の開く程に見られるもの。ある邸宅の応接間に静かに佇むもの。人知れぬ暗闇に紛れるのも。そしてすでにこの世から姿を消してしまったもの。作家の思いとその後の絵画のある場所の不思議。
解説で圀府寺さんもおっしゃられているが、ゴッホ他殺説が血生臭くならずにオシャレに仕上げられているのは原田さんの凄さなのだろうなと。
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読書メモ
高遠冴 ー主人公