原田マハのレビュー一覧

  • キネマの神様

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    原田マハさんの作品は毎回私の涙腺を刺激する。今回も、まあまあやられた。
    映画業界の人間はめんどくさい奴が多い、と勝手に思っている。職人気質で熱い想いが溢れているのに、不器用な人たち。語りたいことが多いのに、矢印が双方に向かうコミュニケーションには不器用。焦ったい。でも愛おしい、そんな人たちの物語。

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    2025年09月21日
  • 〈あの絵〉のまえで

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    好きだった。
    各地の美術館が出てくる、そこに収蔵されている作品に絡めたストーリーの中で。
    美術館を訪れる体験は誰にとっても特別なもので、日常の中のドラマチックな瞬間なのかもしれない。

    行ったことがある美術館が2つ、自分の思い出に重ねながら読み進めました。
    行ったことのない美術館は全て行ってみたい美術館になりました。

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    2025年09月21日
  • ゴッホのあしあと

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    ゴッホ展を観に行くにあたって読んでみました。
    ゴッホが浮世絵を真似て作品を描いていたことは知ってましたが、それほどまでに日本が好きだったとは知りませんでした。
    また、今、ゴッホ作品を広く見られるのは、弟テオの妻ヨーさんとその息子のフィンセント・ウィレムさんのおかげ。お礼を言いたい気持ちです。

    なお、作品中に何度も出てくる『たゆたえども沈まず』、気になりますが、歴史上の人物が登場するフィクションは、どこまでが史実でどこまでがフィクションなのかわからなくなりそうで少し自信がなくてまだ未読です。

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    2025年09月21日
  • 永遠をさがしに

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    世界的な指揮者の父とふたりで暮らす娘を中心に、元チェロ奏者の母、そして母がいなくなってから来た新たな母親。家族の愛と友情をクラシック音楽を通して描いたこの作品は、これまで読んできた原田マハ小説と同じ優しさと芸術愛に溢れていた。
    やや作り物すぎるかのようなドラマチックな展開はテレビドラマか漫画のような軽さもあるが、登場人物たちのテンポのいい会話で辛い場面も楽しく進んでいく。チェロの響きが聴きたくなって、ドヴォルザークのチェロ協奏曲のCDを取り出した。美しい響きが文章からも聞こえてくる。

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    2025年09月20日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    忙しい毎日に
    なかなか本を開くことすらできない日々
    だったけど、3ヶ月かけて読み終えた。

    読めない日が続いても
    開けた時にはその瞬間から
    ちゃんと没入させてくれる。
    ゆっくり読書も悪くない。

    美術作品の意味やメッセージ性を
    物語を通じて伝える。
    作品を知るだけでなく、作者の意図や背景まで知ると、見方も変わる。

    原田マハさんのアート作品は、
    本当に美術館に行きたくなる。

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    2025年09月20日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    面白かった。カラバッジョとの出会いから、エピローグまで一気見。

    若さと感動、旅のドキドキ感があったな。それでいいではないか

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    2025年09月20日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    個人的に好きな話は「群青」と「マドンナ」。
    特に「マドンナ」で描かれる年老いた母と40代の娘の普段の会話が平凡だけどほっとする。やっぱり私は原田マハさんの文章表現が好きだなぁと思う。風景や登場人物の心の機敏が優しい文章であざやかに表現されている。

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    2025年09月19日
  • 永遠をさがしに

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    ずっと気になっていたけどなかなか読めずにいて、この作品がはじめましての原田マハさん。

    〜『愛情と才能。選ぶものと選ばれるもの、そして選べないもの。』全ての選べない人へ〜
    本屋さんで見たポップに惹かれて手に取った。

    1文1文が美しくて、冒頭の和音と母のやり取りで一気に物語の中に引き込まれた。原田マハさんは、物語のなかに読者を連れていくのがすごく丁寧で上手。

    和音も父も母も、皆んなお互いのことを大切に想い合っているのに、大切に想うが故に一歩を踏み出すことができなくて、見えない壁に隔たれてしまう。ひとつ屋根の下で、それぞれがどうしようもなく孤独だった。その孤独さがとても切なかった。

    期待して

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    2025年09月19日
  • 楽園のカンヴァス

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    面白かった.
    今まで美術がテーマの本を読む機会は少なかったが
    そんな自分でもすいすい読み進めることができた。
    第1章の時の視点から第二章以降の視点、
    また最終章の視点と変わって見えるのも面白いし
    表現が上手いと感じた.

    美術に対する情熱。

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    2025年09月20日
  • 新装版 翼をください【毎日文庫】

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    実話をベースにしたフィクション。

    誰も傷つかず、ほぼ全員がかっこいい。
    まるでガンダムのような小説。

    ページ数はあるが、全く気にせず読み進められる。

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    2025年09月18日
  • ジヴェルニーの食卓

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    面白かった。襟を正して作品と向き合いたいそんな読書時間 登場する作品を調べ人物たちと同じように引き込まれ、まるでそこに作品があるかのように感じてしまう
    4つの短編
    アンリ マティス
    エドガー ドガ
    ポール セザンヌ
    クロード モネ
    一章二章と聞いたことない画家だったがすごさを引き立たせるワクワクさせる内容で、次が書簡体、読んでて初めは入ってこずも内容を理解してからはかなり面白かったと思う。そしてブランシュ視点のモネ、最初から良かった、ガトーヴェールヴェールが食べたくなった

    好きなフレーズ引用
    一分後には世界はかわってしまっているのですから
    これがアンリマティスの目線 美のひらめき ひと目ぼれ

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    2025年09月17日
  • ゴッホのあしあと

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    ゴッホ展に行く前に予習として、また、ジヴェルニーの食卓を読んで原田マハさんの本からゴッホを知りたいと思い読んでみました。

    以前はゴッホについてせいぜい「ひまわりの人」という認識しかなかったですが、ジヴェルニーを読んだ時にタンギー爺さんのエピソードがあまりにも良すぎて、もっと知りたくなりました。

    日本はパリの印象派に、パリは日本の浮世絵に感動し、なんかだかもう、、、時代を超えて嬉しかったです。相思相愛だったのか。
    ましてやゴッホがこんなに日本や、日本の芸術を好きになっていてくれてたなんて知りませんでした。
    私はその時代に生きていたわけでも、アートについて全く知識がないのに嬉しいと思うのはなん

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    2025年09月16日
  • あなたは、誰かの大切な人

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    クリムトの表紙と本の題名、あと原田マハさんに惹かれて本を購入。所々、涙腺緩くなりました。「あなたは誰かの大切な人」みんな誰かの大切な人だと思います。

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    2025年09月16日
  • ゴッホのあしあと

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    ゴッホはわかっていた、死んだ者の作品がより想像力をもたせ永遠の命になることを。
    自分が生きていく方法として「死」を選んだと思う。
    原因としてテオが売らなかったのも、ゴッホには「死」を望んでいるように思えたのかもしれない。一心同体だとお互い思っていたから。
    でもそんなことない、違うのだ。兄弟とはいえ、触れてきたもの、立場で全く違う人間になる。だからお互い理解しているようで最も理解できてなかった存在だったのだと思う。
    「分かちがたい魂」と締められていたがそこには納得しきれない部分があるな、と思う。

    けど、やっぱりマハさんは凄い。小説とアートの相性の良さというより、マハさんの脳内を通して運命的な結

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    2025年09月15日
  • あなたは、誰かの大切な人

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    これまで読んだ著者の小説の中で、アーティストやその作品の登場があまりない作品だが、色々な生き方をしている、それぞれの主人公の女性が抱えている状況や、家族・恋人との関係を少しほろ苦く、でも優しく、人生にとって大切なことは何なのかをさりげなく教えてくれる短編小説集。

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    2025年09月15日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    泣かされたー

    1話目の「群青」でさっそく泣いて、2作目の「デルフトの眺望」でうるうるきて…

    優しい文章で、優しく泣かされる。
    汚れた心が洗われるような感覚。。

    原田マハさんの作品てこんなに優しかったっけ?

    一番のお気に入りは「薔薇色の人生」。
    離婚を経験した化粧気のない女性が、素敵な男性と出会って女になっていく、少女漫画のようなドキドキストーリー。
    オチもしっかりあって面白かったです。

    原田マハさん作品、次はどれを読もうかな。

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    2025年09月12日
  • ジヴェルニーの食卓

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    友人に勧められて読みました。
    芸術やアートの知識は全くなく、今まで美術館などに行ってもなんとなーく絵を観てるだけでしたが、こういった背景を知ることで以前よりずっと絵を観た時に楽しめそう!と思ってワクワクしています。

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    2025年09月12日
  • ゴッホのあしあと

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    好きな画家かと聞かれたら違う気がする。
    子供の頃、絵を見たことがあるけれど良さがわからなかったし、少し怖かった。
    でも、アイリスのカードを買った記憶がある。
    数ヶ月前?テレビで、『花咲くアーモンドの木の枝』の絵を見た。
    ゴッホが生まれたばかりの甥に贈った絵。
    水色の空に向かって、桜に似た白いアーモンドの花が咲いている。
    それまで私が抱いていた、激しくて暗く哀しいイメージが変わった。
    愛と祝福に満ちた絵。
    本物、見てみたい。

    本書を読んで、サン=レミ時代に描かれた絵だと知った。
    本書はプロローグと五章から成り、第五章の『ゴッホのあしあとを巡る旅』では、ゴッホの絵が見られる美術館についても触れら

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    2025年09月11日
  • ジヴェルニーの食卓

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    以前何かのインタビューで、マハさんが「自分のアート小説では、史実1に対して創作が9の割合になることが多い」と語っていたのを思い出しました。

    本作では、史実をもとにしたマハさんの創作によって、唯一無二のアーティストたちの人生が実に鮮やかに描き出されていました。

    そして特筆すべきは、各ストーリーがアーチスト当人ではなく、彼らと関わりの深い第三者にスポットを当てて語られていることでしょう。

    マティス〜家政婦マリアの語りから…
    ドガ  〜メアリーカサットの追想から…
    セザンヌ〜タンギー親父の娘の手紙から…
    モネ  〜ともに暮らす義娘ブランシュの日常から…

    読者は、マリアやブランシュらの眼差しか

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    2025年09月09日
  • 旅屋おかえり

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    読むと旅に出たくなる小説です。
    旅に出ることはワクワクすることなのだと、改めて感じます。
    主人公の岡えりかは前向き、真っ直ぐな性格で、
    「この人にお願いしたら、何だか上手くいくのでは・・」と前向きな気持ちにさせてくれます。

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    2025年09月08日