原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ6人の女性と6作品の出会いと別れの短編集。物語というほどにはあまりにも日常的な話で、"常設"展示室にある作品との掛け合わせは派手な仕掛けとかではないけれど、全ての章がじんわりと心打つ内容だった。
原田マハの作品は本当にすごい。美術館へ連れて行ってくれる。
上白石萌音の解説もよかった…文庫本で購入してよかった。
解説で原田マハの人物像にも触れていて、更に好きが募った。素敵すぎる。
各表題もこれまた素敵で。さらりと読めるのに美術館に行ったような充実感。
お気に入りの1冊が増えた。
ピカソ:盲人の食事
フェルメール:デルフトの眺望
ラファエロ:大公の聖母
ゴッホ:ばら
マティス:豪奢
東山魁夷:道
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Posted by ブクログ
ネタバレすさまじいものを読んでしまった。
美術品が、京都が、人を狂わせるさまをまざまざと見せつけられた。
その狂いに正しいも間違いもないのだと思う。
それだけ人を突き動かすものがあるのなら、それに身を任せてしまうのもよいのかもしれないと思わされた。
登場人物たちにあった生々しさがとても良かった。彼らを人間らしく、汚ささえ覚える部分すら愛おしく見せていた。
菜穂も、樹も、産みの母に似ている。
2人の男性と関係を持ち、それぞれの子どもを産んだその衝動性のようなものを、2人とも受け継いでいるだろう。
一輝の頼りなさも、きっと「仕方ないわね」と許してしまえる女性はいたのだろう。それは菜穂ではなかったし、菜穂は強かった。ひとりで生きていけるし、生きていこうと思える人だった。
克子には、愛されていたい、必要とされたいという欲が見えた。有吉家にいたいから“夫の不義の子”を受け入れたし、一輝に求められても突っぱねたりしなかった。何より、克子から一輝を求めていた。
人の生き様に正解も不正解も、善し悪しもない。
それならば菜穂のように素直に生きてみるのも悪くないのかも、と思わされた。
何度も読み返したくなる本だった。
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃどんでん返し
途中から姉妹なのではと思っていたが、まさか本当の母子関係ではなく、そして樹の父は殺されていたとは。そして喋れるんかい!
色々な意味で異邦人だった
映画化されていて、映画も気になる。
京都が舞台になっていて、着物の色も初めて聞く色だったりと日本の良さが散りばめられている
始まりと終わりの文が結ばれるのも素敵
京都に、夜、到着したのはこれが初めてだった。春の宵の匂いがした。
湿った花の香りにも似た、心もとない青さ。そういう匂いだ。
京都小説としての「異邦人」がお手本として参照にしているのは、訓端康成の名作「古都」らしい。同書の主人公は、京都・中京にある由緒正しい具服問屋のひとり娘として何不自由なく育った千重子と、北山杉の村で丸太の加工をして働く苗子。生き別れになった双子の姉妹が大人になって偶然めぐりあったとき、物語が働きはじめる。失われてゆく日本の美と伝統を小説のかたちでとどめておきたい
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Posted by ブクログ
ネタバレオークション会社で働く冴のもとに持ち込まれたゴッホの死にまつわる一丁の拳銃。ミステリー風に始まる物語はゴッホの死の真相を追う壮大な旅へ。冴と共に答え合わせをしながら辿る物語はやがてゴッホとゴーギャンの人生に深く入り込み二人の関係の真実へ。
才能を認め合い畏敬し合いながらも近すぎる関係ではうまくいかなかったゴッホとゴーギャン。奇しくも同じ時代に生きた二人の天才画家たちの友情を軸に描かれる物語が胸に深く残る。悲劇の画家という印象が強かったゴッホだけど彼の作品から溢れる強烈な生命力に私は惹かれていたんだと認識した。
史実に基づきながらその「空白」をフィクションで埋めまるで真実のような物語にしてしまう原田マハさんの筆力に唸る。史実がどうであれ自由な見方ができること自体が小説の力。『リボルバー』は私にとってゴッホとゴーギャンの物語に新たな可能性を与えてくれた一冊になった。あぁ「ひまわり」観たい。