原田マハのレビュー一覧

  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    棟方志功の妻チヤの視点から描かれている場面が多い。ゴッホのひまわりを見て、絵を描くことを志し、極貧の中で自分の描きたいものを描き、いろいろな縁から、世界の棟方志功になっていく姿を、チヤと一緒に追いかけている気持ちになった。
     東京大空襲で板木が焼けてしまった時に、棟方に板木よりも大切なのは、おメだ!と言われたチヤ。この愛情があったから、大変な生活も一緒に過ごしていけたんだろうと思った。チヤは棟方志功と暮らして幸せだったのだろう。
    原田マハ著「リーチ先生」で描かれた民藝運動の人々が棟方志功を支えてくれたのも興味深かった。

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    2025年08月21日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    切ない話、乗り越えて前に進む話といろいろ詰まっています。これからどうするのかどう生きていくのか読者に委ねられているので頭の中でみんなハッピーエンドにしてやりました。
    ただ道がもう・・・再会してほしかった、たくさん話してるところが読みたかったですね。

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    2025年08月20日
  • スイート・ホーム

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    心がぽっとあったかく感じるようなストーリーでした。

    読んでいるとほろほろと心がほぐれていくようで、登場するこんな街に住めたら素敵だろうなと思いました。

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    2025年08月18日
  • 独立記念日

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    短編集だけどそれぞれ登場人物が、つながってるから読んでて面白い。
    自由になるんじゃくて、苦しい、煩わしいことから独立するっていう考えに共感した。小さな独立を繰り返すのは大事かもしれない。

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    2025年08月17日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    ヘレン・ケラー
    私の尊敬する人。

    彼女の傷害を現在の青森県弘前市を舞台に、
    介良れん として物語が繰り広げられる。

    音も光も言葉も発することができない
    どう関わったらいいのかわからない
    誰もが手を余してた時に、れんの教師として
    迎えられた安だけは、れんと真っ向から向き合う
    姿勢に芯の強さを感じた。

    そして れん の初めての友人となるキワ。
    盲目の彼女は、三味線奏者として全国をまわる途中で れん達と出会い れん とともにたくさんのことを覚えていくのだけれど。。。

    キワをモデルにしたのは高橋竹山かな?
    安が れん との関わりの中で悩んでた時にイタコが
    ヒントをくれるシーンがあるけれども、

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    2025年08月17日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    著名な日本の芸術家の
    奇想天外な大冒険物語
    小説としては、最高です
    ぜひ、お金を惜しみなくかけて
    映像化して欲しいと思った 前半物語でした

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    2025年08月17日
  • 暗幕のゲルニカ(新潮文庫)

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    戦争、テロ、ヒトラーなどテーマが重かったけれどこの本を通して平和とは…色々考えました。かなり、読みごたえがありました。作品としては、素晴らしいと思いますが、同じ内容の繰り返しも多かったり、じらされたりで、ラストはやっと読み終わったという感じでした。
    個人的には、楽園のカンヴァスの方が好きです。

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    2025年08月17日
  • 異邦人

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    お互いを大切に思っていたはずの2人が別居を境にどんどん行き違ってしまう。
    裕福な家庭に育った2人の宿命だと諦めるしかないのか。
    読後感はスッキリしないが、全てを飲み込んで何もなかったことにはできないかなと納得できる節もあるが、、、痛々しい感情が残った。

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    2025年08月16日
  • 独立記念日

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    24編は少し多いですね。
    前半は人生のヒリヒリした感じを味わう話が続いたので、こういうのが24あると読みづらいと思いましたが、希望ある話が出てきたり、前後で登場人物がつながっていくことに気づいたら面白さが格段に上がりました。

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    2025年08月16日
  • 独立記念日

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    人生のさまざまな局面に立つ女性たちが、迷いながら悩みながら、それでも自分の力で一歩前に踏み出していく。そこにはいつも勇気ある決断があり、心温まる触れ合いがあった。ストーリーの最後、この女性たちは最高に晴れやかで凛とした表情をしているに違いない。きっと誰の人生にも、こういう本から力をもらえる局面が訪れるだろう。そんなときのために、いつも近くに置いておきたい一冊。

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    2025年08月16日
  • 小説 星守る犬<新装版>

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    犬、好き。今目の前の犬をもっともっと愛そうと思う。何度も思う。でもそれ以上にたくさん愛をもらってる。返せないほどにたくさんの愛をもらってる。
    もっと愛そう。

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    2025年08月15日
  • さいはての彼女

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    蓼科親湯温泉のラウンジの雰囲気を堪能したく、近くの本棚から取った一冊。
    北海道での話はこの暑い夏にクールダウンをするのにぴったりだった。
    がむしゃらに働くのも悪くないけど、時々立ち止まることも大事なのかなと感じた。完全にライフスタイルを変えるのではなく、自然や風を感じながら、本当の自分の心に耳を傾ける、そしてまた前に進んで行く登場人物たちに共感すると同時に励まされた。
    ゆっくり休んだので、また仕事頑張るぞ!

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    2025年08月15日
  • 独立記念日

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    何人もの主人公が各々の人生の中で、小さなきっかけから大小の決断をして、前向きに歩いていく姿に勇気をもらえた。前を向いて強く歩んでいく女性が好きだから、読んでいて力をもらえるし、私もしっかりと前を向いて歩いて行こうと思えた。
    「青くもない幸せの鳥」というフレーズが心に残っている。素敵な心を持った人たちのそばには素敵な人が集まるんだろうな。

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    2025年08月15日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    世界のあらゆる美術館に常設されている有名な絵画をテーマに据えた6篇の短篇集。
    私は絵画に明るいわけではないけれど原田マハさんの美術小説がとても好きだ。読みながら手を止めて、テーマになっている絵画について検索してみることもしばしば。そして「確かに見たことある絵」となることもしばしば。
    特別ではない、人の暮らしのなかに絵があって、そこに静かなドラマがある。

    冒頭の「群青」とラストの「道」がとくに印象に残った。絵画を愛しそれを仕事にしている女性がある視覚をなくす病気に冒される。仕事どころか生き方を迫られるような事態。だけど「見えること」だけが絵を愛することではない。
    「道」は1枚の絵画が奇跡の邂逅

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    2025年08月14日
  • 独立記念日

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    ネタバレ

    自由になるということはいかに独立するかということ。短編集で、一人ひとりの物語を通して独立、自立していく様子を通して、さまざまな「独立」があることを表現されていた。

    短編集だが、一つの世界線でのお話だったため、個人的に最後のお話にとても興奮した。

    私はこの本を読んで、自由と独立と孤独の差異はあまりないのだと感じた。自由を求める一方で孤独になることは嫌がるが、独立することで自由を手に入れられるなら、それは孤独になっていくことにも繋がってしまうのだと思う。ただ、誰かに依存して、その誰かに縛られて生きることは耐え難いため、「自立した人間」を目指したい。

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    2025年08月13日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    盲聾啞という三重苦の困難を乗り越え
    社会福祉に身を捧げた偉人ヘレン・ケラーと
    彼女の家庭教師アニー・サリヴァンの伝記は
    つとに有名ですが、
    それを明治期の津軽地方に舞台を移し
    翻案・再構築したという本作。

    介良れん(けられん)と去場安(さりばあん)
    という登場人物の名前を見ただけで
    すぐに原作の映画を思い浮かべるのですが、
    本作では、原作には登場しない
    津軽ならではの風習・文化が
    重要な役目を果たします。

    特に印象的なのは
    三味線弾きの盲目の少女“キワ”と
    “れん”との出会いです。
    “キワ”が津軽じょんがら節を奏で歌う場面。
    自分がかつて聞いたことのある
    津軽三味線の響き(高橋竹山だったか

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    2025年08月08日
  • ジヴェルニーの食卓

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    本書に出てくる画家の名前や代表作を多少は知っていても、作品と結びついていなかったり背景を知らなかった中で、本の帯に書かれていたように「読む美術館」として、作品をネット画像で調べながら、美術館で絵画を目の前にしているかのように想像して楽しむことが出来た。

    例えばモネにしてもネットで生涯を調べて見ると、本書に書かれている内容と大方一致しておりフィクションばかりではないのだなと新たな発見が多くあった。

    やはり絵画を題材にしたものは著者の真骨頂であり、絵画の表現1つにしても、そんな見方や言葉で表すことが出来るのだなと感心してしまった。

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    2025年08月06日
  • サロメ

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    ネタバレ

    戯曲原作の「サロメ」の作者オスカーワイルド、それを有名にした挿絵を描いたオーブリービアズリーとその姉メイベルビアズリーの話。ヘロデ王ヘロディアサロメオスカーンのどれにあたる?

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    2025年08月05日
  • 常設展示室―Permanent Collection―(新潮文庫)

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    6つの話の中で、群青、豪奢、道が好きでした。
    作品を読み終わる度に、余韻に浸るのが楽しかったです。作中ででてきた絵画を、ネットで調べて、自分の目で見る体験をしました。この本を読んで、自分の大切にしたい作品を見つけたいと思うようになりました。また、美術館に行ってみようと思います。

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    2025年08月04日
  • 異邦人

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    今まで読んできた原田マハさんらしくない作品でした。でも、だからつまらないと言ってるわけではなくて、京都の街並みや文化と風俗を紹介しながら流れいく物語は、とっても静かに流れていきます。しかし、その裏にはドロドロとした愛憎劇が!地図を片手に楽しませてもらいました。

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    2025年08月04日