原田マハのレビュー一覧

  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    ほぼ実話らしい。胸が熱くなるよい長編。
    ボーっと見てたアルルの部屋やモネの睡蓮、次見る時はまた見方が変わるんだろうな。
    やはり大切なのは志。画を見られるというのは決して普通のことではないのだ。

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    2025年01月03日
  • モネのあしあと

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    モネの人生や絵画への向き合い方に迫りながら、
    実際の絵画を詳しく見たり思い出の地を巡る構成。

    色が花開くように
    想像を膨らませて読み進めることができたので、とてもワクワクしながら楽しめた!

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    2025年01月04日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(下)

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    俵屋宗達という主に江戸時代に活躍した絵師を題材とした物語。
    史実通りではないと理解しつつ、ノンフィクションなのではないかと思わせるほど、登場人物の心情や西洋の風景の繊細な描写は読む手が止まらない。上巻は生い立ちを理解するために存分にページを割いていて、下巻はいよいよ西洋に到着してからの物語。西洋画の知識が全くなく信仰心もない自分でも、ヴァチカンに到着するまでの船旅の過酷さを一緒に見てきたからこそ、目標を達成した瞬間の喜びに共感することができた。

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    2025年01月03日
  • 奇跡の人 The Miracle Worker

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    ネタバレ

    見えない、聞こえない、話せないの三重苦の少女とその教師の奮闘の物語。身体的な不自由のない自分では想像もできない世界だが、人間の生きようとする意志の強さや知識を吸収して輝く素晴らしさを感じられた。知ることは全ての始まりであり、自由へのたった一つの道筋なのだと教えられた気がする。
    そして本作の最も注目すべき点は「友達」の大切さだろう。人生の中で関わった時間は少なくとも、生涯忘れず思い合うその関係は、時に想像を超える反応を起こす。新年から感動を読むことができた1冊でした。

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    2025年01月02日
  • 〈あの絵〉のまえで

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    ネタバレ

    一枚の絵をテーマにした短編集

    それぞれ人生の転機で、絵を通じたエピソードが描かれており、
    読むと前向きになる。
    原田マハさんらしい物語で好みだった。
    今回も読んだ後は物語ででてきた美術館に行きたくなった。

    印象に残った短編は「ハッピーバースデー」
    広島出身の女性が主人公で、就職活動に行き詰まる話。
    広島弁の方言が懐かしさを感じる。
    お好み焼き屋でパートをしている母が、初めて連れて行ってくれた美術館に大人になってからまた行く、美術館で働き友達が訪ねてくるなど
    何か心にぐっとくるものがある。

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    2024年12月30日
  • 星がひとつほしいとの祈り

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    やっぱり安心安全の原田マハ。
    失敗したくないタイミングの時には、朝井リョウか原田マハを読むようにしてる笑

    どの短編も主人公は女性で、母と娘がテーマなのかな。
    ここに描かれてるのは人生のほんの一瞬。
    だけどスポットライトを浴びているできごとの前にも後にもその人の人生は続いているのが感じられる。
    どこかで賢明に生きている生身の人間の、ある一場面を覗いているみたい。

    登場人物と同じような女性達が今日もどこかで生きていて、その人たちと「お互い色々大変だけど頑張ろうな!」って励まし合ったり、「少しでもあなたの明日が幸せでありますように」って祈っているような不思議な気持ち。

    なんとなくノスタルジーを

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    2024年12月30日
  • ゴッホのあしあと

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    アートに興味を持ったのは、ここ1年ほど。それまで学生時代の美術に触れたくらいで、恥ずかしながら大人になったらゴッホは名前と作品の一致が曖昧なくらい無知。
    でもアートに関心が向き始めたら、作品を見たり知れば知るほど、アーティストや時代背景も気になってくる。

    そんな時に出会えた原田マハさんの著書は、アーティストや作品に、より明瞭な色をつけてくれる。もっと深く知りたくなる、面白いな〜。
    たゆたえども沈まず、リボルバーも読む。

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    2024年12月29日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    国立西洋美術館がこのような過程があり創立られたのかと思うと、ここでの鑑賞が特別となる。
    松方コレクションの絵画を守り抜いた人々の思いを感じながら鑑賞したい。

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    2024年12月28日
  • 本日は、お日柄もよく

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    20代後半のOLこと葉が、幼なじみの結婚披露宴で、スピーチ中にあまりに退屈なスピーチのためスープに顔を突っ込む失態をする。
    そこで知り合った久遠久美を師事し、スピーチライターへと成長していく物語。その後、友人の結婚式でスピーチを任されたり、最後には、幼なじみの選挙出馬のスピーチ原稿を作ったりする成長物語です。

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    2025年11月24日
  • 美しき愚かものたちのタブロー

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    今では、美術館が当たり前のようにある時代ですな。そのきっかけを作ったのが松方幸次郎さん。この人が人生張ってくれたおかげで今の美術館があるんだなあと思うと、ありがたく思う。
    それに、日本が戦時中にも関わらず、その信念を貫けた人たち、すごいな。ま、そんな人たちの頑張りの物語でした…。o(^▽^)o

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    2024年12月27日
  • サロメ

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    さすがマハさん、めちゃくちゃ読みやすかった!
    中野京子さんのあとがきもものすごく良かった。オスカー・ワイルドやオーブリーがどうという点よりもただただ女の強かさが印象的だった

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    2024年12月24日
  • 星がひとつほしいとの祈り

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    最初から物語の始まりが
    衝撃的なかんじだなって思いました。
    読み進めていくうちに女性の強さを感じます。

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    2024年12月23日
  • 太陽の棘

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    ★★★★☆実話をもとにした作品でした。終戦後、沖縄の芸術村で活動する日本人芸術家たちとアメリカ人医師との交流の話でした。実話をもとにしているということで、リアルな内容に重たいと感じることもあり読み進めることが苦しくなることもあり、また苦しい生活を強いられた人たちの切なさも感じる内容でした。

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    2024年12月21日
  • FORTUNE BOOK 明日につながる120の言葉

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    自分が普段、何気なしに考えていることや思っていること、感じていることってなかなか言語化することがない。けど、この本の言葉も含めて、他の人の言葉が自分の考えを言語化してくれ、考えが明確になることはよくあると思う。
    そういった意味では、たとえ一言だけであっても、感じたことや思ったことを言語化するということは大事だし、言語化は意外と訓練しないとできないことなのでは、とも思った。

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    2024年12月17日
  • 総理の夫 First Gentleman 新版

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    ザ・理想の総理大臣。
    減税します、給付金を出します、と言われても嘘っぽく聞こえてしまう今日この頃。
    凛子のようにむしろ増税します!と言われたほうが現実的というか、そうだよね、そうするしかないんだよねと思えてしまう。
    公人になることの大変さを垣間見ました。監視されているみたいに暮らすなんて無理。
    実際、今の日本でも女性が総理大臣になったときはこうしよう!みたいなものはきっと決まっていないのだろうし、そう考えると総理大臣は男性がなる前提になっているのかと思うと日本はまだまだだなと思います。

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    2024年12月17日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    織田信長、風神雷神、宗教、絵画等、私の好きなものがたくさん詰めこまれており、原田マハ氏の作品ともなれば面白くないわけがない。俵屋宗達が狩野永徳とともに洛中洛外図屏風を描き上げるシーンは途中で止められず、寝る間も惜しんで読んでしまった。ゴリゴリの時代小説ももちろん大好きだが、本書は文章が易しく読みやすい。下巻も非常に楽しみであると同時に、もう終わりに向かってしまうのかと少し寂しくもある。

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    2024年12月15日
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    120ページの短編小説。
    デトロイト市の財政破綻により、デトロイト美術館(DIA)のコレクションが売却されてしまう危機に。実話を元に書かれたデトロイト美術館の奇跡。
    アートは友だち。友を追い出すわけには行かない。友を思う気持ちが奇跡を生む。奇跡のための第一歩目のシーンには思わず、出先で涙を流してしまった。
    登場人物はフィクションらしいが‥相変わらずマハさんは史実とフィクションを混ぜ合わせるのが上手い。何時も上手すぎて混乱してしまう。
    短いけど感動できて、「アートは友だち」が体感できて、美術館をに行くための旅をしたくなる。デトロイト行ってみようかなぁ。。

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    2024年12月15日
  • 翔ぶ少女

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    阪神淡路大震災に被災した三人兄弟と血のつながらないおっちゃん。
    兄弟は震災で両親を亡くした。
    羽が生えるなんてありえない話しなのになぜか泣いてしまう。
    でもなんかこんなことありそうかもと思わせる、不思議な話し。

    他の作品も読んでみたい。

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    2024年12月15日
  • ロマンシエ

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    めちゃくちゃ良かった…
    先月からいろんな小説を読んで見たけど今のところこれが1番面白かった!
    読んですぐこれは手元に置いておこう!と思えた!!

    序盤は美智乃輔の癖が強すぎて「こんな可愛い表紙でこんなまろやかな響きのタイトルだったのに騙された…」とすら思ったけど、明るくて面白くて笑ってしまうところも何回かあった!
    原田マハ、作品によって画風が全然違っててほんますごい
    同じ人が書いた本と思えない

    そしてタイトル「ロマンシェ」
    このまろやかな言葉、フランス語で“小説家”という意味らしくて
    1番最後のタイトル回収素晴らしかった
    最後を読んだらからくりが分かったうえでもう1度最初から読んでみたくな

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    2024年12月14日
  • でーれーガールズ

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    東京で、売れっ子少女漫画家として活躍していた鮎子。実は30年前に親の転勤によって、岡山市へ引っ越してきた鮎子。高校の3年間を市内の白鷺女子高校ですごすこととなったのだった。東京で育った手前、岡山弁に馴染めず、周りの発する「でーれー」を真似しては失笑され、一人ノートに漫画を描く日々であったが、その漫画の最初の読者となった武美との友情が深まっていく…。

    まず始めに、ワタシが大学4年間を過ごした岡山市内が舞台ということで、ちょい甘めの採点になっていることをご了承ください。

    知らない人には「でーれー」と言われてもなんのことかわからないと思うだろうが、「どえらい」みたいな言葉である。名古屋の「どえり

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    2024年12月14日