あらすじ
1980年、岡山。佐々岡鮎子は東京から引っ越してきたばかり。無理に「でーれー(すごい)」と方言を連発して同じクラスの武美に馬鹿にされていた。ところが、恋人との恋愛を自ら描いた漫画を偶然、武美に読まれたことから、二人は急速に仲良しに。漫画に夢中になる武美に鮎子はどうしても言えないことがあって……。大切な友だちに会いたくなる、感涙の青春小説。
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女子高時代の淡い思い出。友情、恋愛、漫画。
思い出のシーンが、その地元ならではのあるあるなどが出てきて、リアリティーがあって面白かった。過去と現在の行き来の場面展開が、いいタイミングな気がして、スラスラ読めた。
淡い思い出を振り返り、ほのぼので終わると思ったら、終盤で急に感動の展開に驚いた。
素敵な青春作品です。
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思春期の甘くて苦い青春小説かと思いましたが、あんなラストがあるとは…
「本日はお日柄も良く」とは違う名スピーチ感動しました
マハさんの岡山愛もビンビン伝わり「ほな西へいこか」大賞ノミネートも納得。
源孝志さん演出で映画化されてるのも知りませんでした。(解説も良かった♪)映画も観たくなりました
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あまり期待してなかったのに、すごく良かったです。高校時代の回想を間に挟みながら、進んでいくストーリーで、回想部分を含め、友達っていいなあって改めて思わせられました。最後の展開は予想外で悲しい結末。でもなぜか清々しい後味でした。自分の一番の友達って誰だろう、大切にしないとなあと思わず、思わせられました。
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映画を観て、足立梨花を観て、読みたい思うて再読しました。ほぼ同じ、それ以上ですね、映像見てからなのでついつい浮かんでしまうから、良いのか悪いのか、この問題は昔からあるので。現在と30年前と毎号切り替わるのが上手で読みやすい。原田マハさんの好きなものベスト5に入っていたので、タイトルが好きだ。それよりも原田マハさんが岡山県の高校にいたこと、母校を題材に書いたことが驚きました。そんなあるんだなぁと。だから現実味がある話なのかなと、あゆと武美の友情、ラスト武美の名を呼ぶ場面で泣きそうになったら
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学生時代、仲良しだった同級生。
少しの嘘が少しのずれになり二人の仲はずれてしまう。
そのままの状態で大人になった二人。
後ろめたい気持ちがありながらも、母校に呼ばれ二人が出会うことになるが。
原田さんのこの手の話に弱い私は号泣してしまいました。
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有名漫画家の鮎子が主人公
母校である高校の記念講演を依頼され岡山へ
高校時代と現代の話が交互に語られる
話の展開がうまかったです
解説を読むと、どうやら著者の高校が舞台だとか
実体験も多く盛り込まれているのかな?
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#5で、仲良しのあゆと武美がすれ違ってしまうとこが悲しくて特に印象に残っています。
最後は予想もしてなかったことが起こって、そのままラストへ。
もっともっとあゆと武美の何気ない日々の話を読んでいたかった。
映画も観てみたい。
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インスタで繋がった人に勧められて読んだのがきっかけ。
面白い、スラスラ読めて面白い。
マハさんは色んなテイストの小説書かれますね。
自分も出身は違えども、女子校だったので
女子同士の遠慮のないコミカルな会話や、
青春を感じる比喩表現が爽やかで心地よい。
生きているうちに伝えたいことは伝えたい人に伝えなきゃいけないないですね。
爽やかな読後感。
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東京で、売れっ子少女漫画家として活躍していた鮎子。実は30年前に親の転勤によって、岡山市へ引っ越してきた鮎子。高校の3年間を市内の白鷺女子高校ですごすこととなったのだった。東京で育った手前、岡山弁に馴染めず、周りの発する「でーれー」を真似しては失笑され、一人ノートに漫画を描く日々であったが、その漫画の最初の読者となった武美との友情が深まっていく…。
まず始めに、ワタシが大学4年間を過ごした岡山市内が舞台ということで、ちょい甘めの採点になっていることをご了承ください。
知らない人には「でーれー」と言われてもなんのことかわからないと思うだろうが、「どえらい」みたいな言葉である。名古屋の「どえりゃー」に置き換えるとわかりやすい。
奉還町に住んで、市電に乗って表町を過ぎ、旭川にかかる鶴見橋が舞台となるのだが、個人的にめちゃくちゃ懐かしいと思ってしまう。どうやら作者は鶴見橋を渡った先にある山陽女子校出身なのだと言う。
鮎子が描く架空の男性ヒデホ。1980年という背景から、ロックバンドをやっていて、神戸大学に通い、ナナハンのバイクに乗るという、流石にアナクロに感じるナイスガイとあゆとの恋愛話を、親友となった武美が本当のことだと思い込んでしまい、ヒデホに一度会いたいと言ってくるのだが、架空であることを明かせない。
一方で、30年後の世界、岡山駅が高架になって鮎子が売れっ子漫画家として活躍する世界で、鮎子は武美と再開する。そして、高校時代の誤解を解きたいと思うものの…。
ラストは、現代の方も30年前も、ちょっとドラマチックすぎるかなあという話。
実は、買った文庫の表紙が志村貴子で、内容もぴったりだと思ったのだが、読み終えてよく見たら全面帯だった。これが本当の表紙なら良かったのに。
これから読む方は、Google Mapsで岡山の地図を見ながら読まれることをおすすめします。素直に面白いと思える一冊だった。
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1980年の春から1年間のお話。
舞台は岡山市の私立岡山白鷺女子高等学校。
まるで、昭和少女漫画を読んでいるみたいだった。私が知らない時代なのに、なんとなく記憶に残る80年代、昭和の終わり。まだスマホはもちろん、携帯電話もインターネットもない時代。その場所に行かないと会えない、話せない。じっくり悩んで、眠れない夜を過ごして、うじうじしながら朝を起きて学校に行く。
もちろん、私の高校時代も携帯とかなかったので(ポケベル時代やった)、まだイメージできる。そして、小学校高学年のときに読みまくった「りぼん」の雑誌。いや、あのときよりさらに10年ほど前が舞台なので、もっと女子高生にボーイフレンドがいるとか、キスしちゃった!とか、もうキャーキャーレベルな時代やったと思う。それが、今となっては平和な時代やなあー、純粋やったなー、なんて思う。
恋愛小説ではないのに、女子高生の友情と好きな男性への恋心が、もう懐かしいくらいキュンキュンした。このキュンキュンさ、たぶん今の時代にはないように思う。
あー、昭和にタイムスリップしたみたいで楽しかった。
あと、私は岡山好きじゃけぇ~。
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人気漫画家になっていたアユコは、30年ぶりに母校の記念行事で講演をするために高校時代を過ごした岡山を訪れる3日間の物語。
彼女を招いたのは母校の女子高で教師をしていた武美だった。彼女は1年生の終わりに転校していった親友だった。
また同級生たちも集まり前々日には同窓会も行われるし、翌日にはサプライズサイン会とか、でーれー素敵な物語でした。
ストーリーは現在と80年代の岡山を行き交いながら母校での講演へと繋がっていきます。変わらないものは市内を走る市電に洋菓子店「白十字」のチーズケーキに鶴見橋。この橋はアユコが2次元の恋人ヒデホと待ち合わせた場所だった。アユコが描いた恋愛漫画を見てしまった武美が「この物語は実話である」との1コマ目のことわりをリアルに信じて二人の恋に興味を抱き応援しだしたのでした。とゆうか漫画の彼氏に武美自身恋してしまったのだから、漫画家としてのアユコの才能はすでに開花していて最初のファンが武美だったようです。
現在の武美は夫を亡くし、義理の両親と一緒に暮らす身の上にも義理堅さを感じつつ、当時通った喫茶店「ドンキホーテ」でのエピソードや、長い地下道の真ん中あたりで風呂敷広げてブローチ売ってた無精髭のオッさんとか、同年代の男子との出会いに、クリスマスイブのエピソードと青春時代が走馬灯のように駆け巡り、恋よりも友情を選んだ16歳のアユコの気持ちもビンビン響いてきました。
光の中にいると明るさに気づかないものだとか、ハマさんらしい上品な表現やユーモアがちりばめられていた岡山を堪能しました。
そしてラストの展開は期待と違ってたのですがあっけなく切なくって、デーレー泣かせてくれました。
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原田マハさんが高校時代を赤裸々に語った?ガールズ青春物語。27年振りの同窓会、自分の同窓会を思い出した。でもただの同窓会で終わらないのが、マハ作品。改めて友達っていいなーと思えた。
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舞台は岡山。なのに自分が過ごした水戸のような感覚になる。
高校時代、水戸の宮下銀座にあった喫茶店によく行った。確か「ポニー」だったように思う。
昔の喫茶店には自由ノートがあって、そこに胸の想いを綴ったりした。会ったこともない人達ともそのノートでやりとりし、繋がった。今でいうSNSのように。
一年前亡くなった親友とも訪ねたことがあった。正確にいうと時間差で訪ねた。そこには彼の青春の傷みが綴られていた。私を待ちながら。
この話は青春小説である。
瑞々しいという形容がぴったりの。
「ワダカマリという名の奇妙な岩がごろりと転がったまま」のこともある。
小さな誤解が、嘘が、大きなワダカマリに変身して何十年続くこともある。
今回も結末は衝撃的だった。
多くの韓国ドラマの結末のように
まあるくまあるくハッピーエンドであってくれと
願いながら読んだ。
やはり青春時代はほろ苦い。
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解説を読んで驚いた。原田マハさんが過ごした高校が舞台になっている、と。
岡山弁が難しく、でも、「でーれー」心に染みる物語だった。
少女漫画的な部分とリアルな部分とが交錯し、最後は胸熱だった。
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面白かった~
大学時代から15年ほど暮らした岡山。
細かい地名が出てくるだけでうれしくてたまらない。
友人が住んでいた奉還町なんて、ローカルすぎる。
天満屋、1番街など、本当に青春を過ごした場所。
懐かしすぎる。。。
原田マハさんが過ごした女子校が舞台。
卒業して15年。
記念式典で講演をする今と青春時代を各章で少しずつ進んでいく。
そして最終章。
これまでのことが急な展開に。
非常に面白く読めました。
岡山弁や人柄の良さ。。
映画もあるようで、そちらも是非手に入れたいと思います。
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荻原一子
岡山白鷺女子高校の国語教師。創立百二十周年の記念事業実行委員。結婚してだんなの苗字と武美が字画的に合わないって占い師に言われ一子をペンネームとして使用している。
佐々岡鮎子(小日向アユコ)
岡山白鷺女子高校進学クラスZ組卒業生。人気マンガ家。アユたんはデビュー当時のニックネーム。高校入学時に小平から岡山に引っ越してきた。
南原みずの
旧姓篠山。鮎子の同窓生。
中谷純一
鮎子の恩師。三十年前は中村雅俊似のイケてる中年だった。
高畑
鮎子が二十代から通っている渋谷の美容室オーナーでスタイリスト。鮎子のひとつ年下。
あずみ
美容師見習いの男の子。
秋本武美
鮎子の同窓生。高校一年の春休みに広島に転校した。鮎子を率先してからかったちょっとワルそうな子。
ヒデホ
高校時代に鮎子が大好きだった。神戸大学文学部フランス文学専修。
沖本
別冊お花畑(通称ベッパナ)の編集長。
ユリ
マコ
アケミ
タカちゃん
堀田
シラサギ一年Z組同窓生。
チーコ
倉敷出身の人と結婚して民芸店を営んでいる。
アッコ
瀬戸内市で姑と同居。
鈴木淳
県下でも有名な進学校の聡明高校生。中学に入る時に国分寺から岡山に引っ越してきた。
荒川雄哉
別冊お花畑編集部部員。
優里奈
荒川ファンを自称するアシスタント。
熊田朝子
白鷺女子高の校長。
徳永美智子
事務局長。
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他の作品とは雰囲気が少し違い女子高生の青春モノでした。原田マハさんの過去と現在を繋ぐ物語の進み方が読みやすく好みです。映画化もしているようなので見てみたい。武美は最初から気づいていたんじゃないかな。
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女子高生時代の淡い思い出。友情に恋愛に。
それをしっかりと表現されていた。
過去と現在の行き来がしっかりわけであり面白かった。
80年代を生きていないからこその違いもあってそれも楽しめました!
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同じような時期に男子校だったので、非常に懐かしく甘酸っぱい記憶が蘇る。
主人公の鮎子が小さい時から作り上げた理想の男性像のヒデホ。このヒデホが切掛で武美と親友になるのだが、武美もこのヒデホに恋をしてしまう。どこまで本当に思っていたのだろうか。この辺の感覚が男性と女性の違いだろうか、それとも私自身の感覚?
有名漫画家となった鮎子に母校での講演依頼が舞い込む。現在と高校時代の回想が目まぐるしく展開する。仲違いした親友との再会にホッとするが、衝撃的な結末。あまりの展開に涙してしまう。ハッピーには出来なかったのだろうか。
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読んでて気恥ずかしくなるほど、思春期特有の思考や妄想が具体的!本当に都合のいいことしか考えられなかったのですよね。
舞台が岡山というよりは、岡山もひとつの演出として登場していたので、地元が近い人なんかはたまらないんじゃないでしょうか。
武美があっさりと会えなくなってしまったのは、ちょっとな〜と思いました。
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星3.5
原田さんのセンスの良さにはいつも脱帽させられる。人の気持ちの描写を繊細に、分かる分かる!というリアルさを醸し出しながら、感動、ユーモア、寂しさ、切なさなど喜怒哀楽全てを詰め込んだ作品に仕上げてるところはさすがとしか言えない。
Posted by ブクログ
漫画家となった佐々岡鮎子は故郷岡山の高校へ講演会に参加するため帰省する。
高校時代の友人と再会し当時の友情、恋愛を回想していく。
高校時代ならではの悩み、しょうもないかっとう、友達との時間が楽しく生き生きと描かれている懐かしさを覚えるお話。
Posted by ブクログ
原田マハは好きな作家さんなので、本屋で手に取った本。
ただ、これは女性漫画チックでライトノベルな感じだった。
おもしろいし、最後は泣けるけど、原田マハの本領では無いような気がする。
「でーれー」ってのは岡山弁で「どえらい」って意味なのかな。
東京から岡山に引っ越してきた主人公が、わけもわからずその土地に馴染むように「でーれー」を頻繁につかうもんだから、それがあだ名になったという。
主人公は、売れっ子少女漫画作家で高校時代に住んでいたのが岡山。
その女子校の創立記念式に講演を頼まれて、久しぶりに岡山に帰った所から、昔の想い出が始まり大半は思い出話。
登場人物が女子高生ばっかりだから、内容も当然女子高生の青春物語になる。
女性には良いのかもしれないね。
読み終わるまで知らなかったけど、これも映画になってたんだね。
本より映画で良いんじゃないかな。
イメージ通り。
Posted by ブクログ
女子高生の友情を描いた作品です。
良かったです。最後は感涙です。
80年代の固有名詞が続々と登場し懐かしいなあって感じで読みました。
映画見たら昔を思い出すんだろうな^_^
全国の高校オタクとしては山陽女子高等学校インプットしました。早速Wikipedia検索したら、何と現在は共学校になっているとのこと。岡山県筆頭の歴史ある私立女子高という伝統が一つ昔の姿を変えてしまい残念な気持ちになりました。
Posted by ブクログ
小説の中に出てくる場所、お店、学校を思い浮かべ、自身の高校時代にタイムスリップして作品を味わえた。
読んでいる途中で読んだことがあることに気づき、定期的にその時代を懐かしく思う自分がいることに気づいた。
Posted by ブクログ
女子高校生青春小説は辛いものがある。
岡山もよく知らないのでいまいち入り込めなかった。確かにウルっとくる場面はあり、楽しめた。
映画化されていることも知らんかった。
Posted by ブクログ
雰囲気からしてきっと自分が好きな青春小説、でもって自分の大好きな放浪息子の作者である志村貴子先生のイラストが表紙になってたらそりゃ買うでしょ……。
お年を召された(オブラートに包まれた表現)売れっ子漫画家が高校時代を振り返る、という形で進む話だったのでちょっと期待とは違ったものの、甘酸っぱい少女の体験とかけがえのない友情が描かれた素敵な物語だった。
自分の中で「岡山」というと宮本武蔵出生の地、もしくは5時に夢中!の木曜レギュラーである豹のオバサンこと岩井志麻子さんくらいのイメージしかないんだけど、この本を読むことでそのうちふらりと訪れてみたい場所、になった。元々実際の土地が舞台になっている作品が好きで、なんでかっつーと登場人物達が過ごした街の空気を直に吸うことで、より物語を感じられると信じているから。今作では武美が魅力的な女の子だったから、鶴見橋にはいつか行ってみたい、という気持ちにさせてくれた。行ってみたい、じゃなくてな、でーれー先の話になったとしても、絶対行かなきゃおえんよ。よろしゅーな、未来の俺。