原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ凄い本を読んだ。
自分が絶望の淵にいるとき是非とも読み返してみたくなる本。勇気と希望を与えてくれる本。
「教師として、私の生徒を救いたいと思たんじゃない。私が、あの子のもとへ向かったのは、もっとーーー本能のようなもの。
人間としての本能が、私をあの子に向かわせている。あの子を救いたいという気持ちを、私は容易には止められない。」
何がそこまで去場安を掻き立てるのか。そのエネルギーはどこから来るのか。
とてつもない絶望にいる人間、周囲から疎まれ、蔑まれ、獣の子と言われようが、それでも生きている。6歳の介良れんは、まったく見えない、耳が聞こえない、口がきけない。
しかし、去場安は自信に満ちてい -
Posted by ブクログ
依頼人に代わって旅をする、そんな旅の方法があるのかとびっくりした。本人が行くのがベストではないのか?という気持ちもあったが話を読み進めるに連れていろんな事情を抱えた人がおり、その人たちにとっては代わりに旅行に行ってもらうことが最善なのだと感じた。
若い頃に出会い恋に落ちた相手と何十年も時を経て再会、そしてお互いその間思い合っていたなんて素敵なことだと思ったがもっと早くに再会できていたらよかったのにとも思ってしまった。
帰りづらい事情があったとしてもそこは自分の思い出が詰まった大事な場所、ふるさとであることに変わりはないとも感じた。
素直になれない気持ちもあるが、伝えられる時に大事なことを伝えて -
Posted by ブクログ
1980年の春から1年間のお話。
舞台は岡山市の私立岡山白鷺女子高等学校。
まるで、昭和少女漫画を読んでいるみたいだった。私が知らない時代なのに、なんとなく記憶に残る80年代、昭和の終わり。まだスマホはもちろん、携帯電話もインターネットもない時代。その場所に行かないと会えない、話せない。じっくり悩んで、眠れない夜を過ごして、うじうじしながら朝を起きて学校に行く。
もちろん、私の高校時代も携帯とかなかったので(ポケベル時代やった)、まだイメージできる。そして、小学校高学年のときに読みまくった「りぼん」の雑誌。いや、あのときよりさらに10年ほど前が舞台なので、もっと女子高生にボーイフレンドがいる