原田マハのレビュー一覧
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ネタバレ
ゴッホの次の原田マハさんは音楽!
音楽と言う芸術。
こちらも私には到底わからない世界なので少し緊張する。
音楽一家の心のチグハグがどう整っていくか?
一見、傍若無人な真弓の登場で、どんなふうに真弓が和音と関わって、家庭が整っていくのか期待が高まる。
和音のお母さんからの手紙や真弓さんからの告白以降、切なさに心が締め付けられて涙が止まらない。
母親の、どこまでも子供を包み込む優しさ、強さ、厳しさ、苦悩、そんなようなもの全てが滲み出る言葉の数々に誰もが共感し涙するであろう。
親が子供に夢を託すのは悪なのか?
この本では和音が確実に母親や真弓の夢を引き継ぎ再びチェロに向き合っていこうとする -
Posted by ブクログ
ネタバレ印象派に日本の美術が与えた影響が書き記されている。浮世絵は確かに荒波の力強さや、富士山の雄大さ自体を描き、降りしきる雨や光自体を描いている。けれども「自然の美しさに西洋の風景画が気づくのは意外に遅く、純然たる風景画は十八世紀にならないと登場しません。」だそう。
「モネは花や木を、命が宿っているように描きます。それは日本人の感覚と似ています。私たちは巨木があれば尊さを感じ、日向に小さなスミレの花が咲いていれば話しかけたくなります。そこには自然の中に神や命が宿るという、日本古来の自然観が染みついています」
我々日本人は自然は御するものではなく、あらがわずに神に祈り、調和するという価値観を生まれ -
Posted by ブクログ
ネタバレローマへの道のラスト、教皇猊下との出会いのシーンはとても素晴らしかった。何度も挫けそうになり、命の危険さえもあり、それでも諦めずに目指した場所は、あまりにも美しい絵画で彩られている。絵師の宗達じゃなくても感動モノだと思った。ただそこから先のカラヴァッジョとの出会いからがちょーっと雑と言うか、旅の消化試合みたいになってしまったのが残念。タイトルの風神雷神も、かなり重要なポジションではあったものの、宗達が描いた風神雷神図そのものには関わらなかったのも残念ポイントだった。どうやって宗達は帰国し、どんな気持ちで絵師の仕事を続けたのか。贅沢を言うならそこまで読みたかった。
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Posted by ブクログ
もしも女性初の総理大臣が生まれたら?
日本の未来を先取りするような政治&お仕事小説。
(期待どおり『本日は、お日柄もよく』とのクロスオーバーも楽しめます!)
今年の現実にあったことをもとに書いた??と思うような展開も多く
事実は小説よりも奇なりというか・・・本当に!!読むなら!!今!!
夢の女性総理が誕生した後、
ファーストレディ用の設備に「夫」が困る描写と、
男性社会で奮闘する「女性総理」の姿の両方が丁寧に描かれる。
総理以外にも色んな生き方をしてる女性が出てきたけど、
最後はそれぞれが自分の決めた道を貫いていて、かっこいいし応援したくなった。
そういう意味ではやっぱりジェンダー小説でも