原田マハのレビュー一覧
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原田マハ先生がアートの巨星に手土産を持ってコンタクト!なんて面白い試みなんだ!2019年に清水寺でこんな素晴らしい展示があったなんて知らなかったです(泣)
登場する巨星は知っている方(マハ先生の作品で知った方)も知らない方もいましたが、マハ先生の巨星への尊敬がすごく伝わってきました。個人的には私と同郷の棟方志功にもコンタクトしてくださっていてすごく懐かしい気持ちになりました。
『希望』マハ先生もたくさん書かれているファン・ゴッホへのコンタクト。本人は登場しないけど、花咲くアーモンドの木の枝を通してファン・ゴッホの気持ちを探る所は途中から涙が出てきました。その質問をファン・ゴッホにすると、何 -
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樹さんの作品を見てみたい
壮絶な生をもった女性二人が出会ってしまいましたね…出会うべくして。
菜穂は、すごくワガママに描かれているけど真っ直ぐなだけで、周りで余計なことばっか考えてる母親(じゃなかったけど)とか夫がせこい。
樹さんは、とにかく不遇だったと思います。だからこそ、描けたのかもという気もします。
二人が、これから強く幸せに生きてくれますように。 -
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ネタバレピカソのゲルニカは、知ってはいるけど背景まで知らなかった。スペインの内戦中に起きたゲルニカ空爆に憤ったピカソが、戦争批判のために描いたアートだったんだな。9.11の時に、アメリカでゲルニカに暗幕がかけられていたというところは事実のよう。それをみてショックを受け、このお話を書き上げた原田マハさんはすごいなあ。
また、何よりドラマールの強さに泣いた。ピカソにいつ捨てられるか分からない恐怖、自分では繋ぎ止めておけない焦り、すごく分かる。彼女のおかげでゲルニカの制作風景は後世に残された。けれど、それだけが自分の存在意義や価値だと思っている彼女をみるのと辛いなあ。
原田さんの作品読んでると、わたしも人生 -
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つまり、私=鑑賞者が立っているまさにその位置にいたのは、画家、ポール・セザンヌなのである。
あとがきにかえて より
しかし、フリーダにとっては、圧倒的な画力を持ち、民衆を奮起させる壁画の数々をたったひとりで描き上げるディエゴは、愛する夫であると同時に、恩師であり、リーダーであり、ときに子供のようでもあり、彼女を包み込む宇宙のような存在だった。
二十二枚目 テワナ衣装の自画像、あるいは私の考えの中のディエゴ、あるいはディエゴへの思い フリーダ・カーロ より
元キュレーター、アート関係の仕事をしていた背景のある作者。絵画をテーマにいくつも作品を出されているので、楽しく読むことができました。連 -
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壮大すぎる
とにかく長かった。壮大な物語。
読んでいると、一緒に冒険をしているようで、どっと疲れちゃったりして、休憩を挟みながら、ゆっくり読み進めました。
上巻はとにかく読むのが大変だったけど、うってかわって、下巻はスラスラ。引き込まれた。
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マハさんの取材に対する意気込みが伝わります。
お忙しいのに、本当にお疲れ様です。
最初に、「お米の都合に合わせてください」のお断り。
当然ですね。自然相手ですし、都会の人は仕事を優先しがち。
それだけに、お金に代えられない喜びがあったはずで、それはこの本から痛いほど伝わってきます。
田舎の自然、甘露水、そしておいしいお米。
日本人でほんとうによかったです。
最近はお米がほんとうにおいしくなりました。感謝の気持ちを忘れそうになりますが、農家のみなさん、ありがとう!
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直接は関係ないですけれど、炊飯器メーカーの努力も。
お米のおいしさは、日本人の心・魂ですよ~
大切にしたい。
お金を出 -
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史実と小説のはざま
「史実」というのは客観的な照査による事実の集積であり、人物なり出来事の忠実な「解説」だと思います。しかし、「小説」という、その証左はないが可能性を秘めたイマジネーションを含む「解説」は、読者の感性を刺激し、時に感動を呼び起こします。
フィンセント・ファン・ゴッホと弟のテオは、お互いの苦悩や悲しみの中で深い信頼と愛情で支え合って生きていきます。また、日本人画商の林忠正、加納重吉は、浮世絵をパリに紹介してジャポネズムを広める傍ら、フィンセントという不世出の画家を世に送り出した(可能性がある)という、日本人としての驚きと喜びを感じさせてくれました。
どんな荒波で船が揺れても沈まなければいい・