原田マハのレビュー一覧
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うまいなぁ。
『私』をめぐる 彼。友人。上司。母。父。
『私』との距離感が絶妙で、
こんな風に 物語が すくいとることができるのか。
そのたくみさに 『なるほど』と思う。
『私』は、やさしさにつつまれている。
自分のやりたいことをやれない屈折。
そして、無理矢理突き進むことで、起こる摩擦。
でも、かならず 待っててくれる人がいる。
善意の人たちの中で 生活ファンタジー。
私ファンタジーの世界を つくりあげていく。
キッスまでの距離。
結婚までの距離。
家族から自立するときの距離。
その心の距離感が 安心できるように描かれる。
その距離感に対する ご褒美。
挿絵が なんとも言えない やわらかく
不思議なタッチ。風がながれているような。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ原田マハの短編集。1冊の本に24遍掲載。短編というよりショートストーリー集と言った方がいいくらいの短いお話が満載。非常に読みやすいので、本とあまり縁のないような、女性にも是非読んでもらいたい。短く読みやすいのだから1日1編を通勤中や就寝前に読むのでもよい。そして我々男性も読むべき本だと思った次第。勇気でます、元気でます、ページを繰り終わった後に足が一歩前に出ます。
独立して生きるというのは「何かに依存するな」とか「経済的に自立せよ」とか「親元を離れろ」とかそういう部分とはまた違うんだということを考えさせてくれる。そういう要素も大事なんだけど、もっと大事なのは自分の人生を自分が本気で対峙するという気概。
自分には弱点や欠陥がある、そして自分を取り巻く環境には、不都合な点、不愉快な点、不平等な事もある。それらを嘆きたくなる気持ちはわかる、実際俺もどうしようもなくイヤな気持ちになることもある。
でも、そんなことしてたら結局自分の人生自分で制御できてないわけで、そういうことを全て「あるもんはしゃーないまずはそこから」とまずは認める。でも諦めない、進んでは躓き、試行錯誤しつつ、しゃーない人生から脱却していこうと心中で思う。
その思った日が独立記念日なんだろうなということ。
確かに独立した人生ってのは大変だろうだけど、たった1冊の本に24もの独立記念日が描かれているんだから、大変すぎるものではないんだろう。
そして、女性が独立するためには世の男たちも自立した人間にならんといかんわけである。この本に出てくる魅力的な男性陣のように、きちんと自分の人生送ろうじゃないか。
どこかにも書いたが専業主婦なんてぜいたくな人々をたくさん存在させるほど、日本の経済状況は甘くないって背景もあるんだから。 -
Posted by ブクログ
小路さんがいらっしゃるので購入。
電車移動時間等におすすめな読みきりサイズの短編集。
宮下さんはスコーレNo.4のみ読んだことがあり、他の方々の作品は初めて読みました。
本というキーワードを多角的な視点でピックアップして物語が展開しています。
「メアリー・スーを殺して」は、二次創作の畑を通ってきた身としては、お、俺を殺してくれ、と思うような暗黒時代を思い出させるような、そんなリアリティのある空気にえぐられました。面白かった。
やっぱり大好きな作家さんということで贔屓目もりもりな気もしますが、「ラバーズブック」がとても好きです。読み返したい短編。短絡的じゃなくて完結していてなおかつ重量がある文章。すきです。 -
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伊坂さん目当てで購入。
最初、どこか伊坂さんぽくないなぁと思ったのは、女性が主人公だからかな。何人かの語り手のなかに女性がいるパターンはあったけど、完全に女性が主人公と言うのは、伊坂さんでは珍しい気がします。設定もぶっ飛んでなくて、どうなのかなーと思い始めた頃に楽しませてくれるあたり、さすがですね。今回は他の作家さんの話とリンクしてたりして、この遊び心溢れるところが、やっぱりこの人が好きだと思わせてくれる。
他の作家さんもとても良かったです。皆さん職業のチョイスがいい。華やかさはないけど、裏方で大事な役割を果たしてるような、普段全く意識したことないような仕事が多くて。こんな仕事もあるのか、こういうとこが大変なんだってことが分かって、新鮮で面白かったです。
これを読んだら、世の中の見方が変わって、きっと楽しくなると思います。思いやりも持てそう。