原田マハのレビュー一覧
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まさに女性首相が誕生し、それとともにファースト・ハズバンドが史上初めて登場したわけであるが、そんな「総理の夫」の視点から政局や政策を見るとどうなるのだろうか。ユニークな着眼点から創作された作品に現実が追いついてきた。
相馬凛子は少数野党の党首だったが、原久郎という与党の大物議員から担がれる形で連立与党を組み、日本初の女性首相として擁立されることになる。それに伴って凛子の夫である日和も日本初の「総理の夫」として、党や政府から理想的な夫婦像を示す役割を期待されるようになる。
相馬家が国内有数の閨閥であったり、凛子が東大卒の才媛で美人だったり、フィクションならではの現実離れした設定がいかにもエン -
Posted by ブクログ
星3.5位な印象
少し間を開けて読んでしまったせいもあり、手が止まらない迄は行かないけど、間を開けて読んでも面白さは失われない。
ゴッホにまつわる三部作?
読む順番はたゆたえども沈まず→ゴッホの足跡→(出来ればフランスへ行き、オーベル・シュル・オワーズでゴッホのお墓とラヴー食道と、人生の最後の方に見た風景をみて、オワーズ川を見る。何ならオーベル・シュル・オワーズに向かう途中の電車で読み終わる)→リボルバーを読む
が良いかと。
実際この順に楽しんだ。
ラヴー食堂も、麦畑も、オーベル川も、共同墓地も、教会も。あぁ、ここにフィンセントとテオがいたんだなと思える。オーベル川の揺蕩う流れ、河畔の木々 -
Posted by ブクログ
政治家に限らず変革を起こせるリーダーは、強い信念を実行しきる。その際、周囲の支持を得て、周りを巻き込んで押し進める。週刊少年ジャンプの主人公のように色の濃い人なんだろうなと思う。そんな理想的でもあるリーダー像を持って描かれる新任総理大臣である相馬凛子の躍進の物語を楽しめた。
その当時2021年には女性総理は現実にはいなかったので、初めての女性総理が就く世界線を妄想してみるという設定は楽しめた(高市さんで早くも実現!)。ストーリーは(良くも悪くも)わかりやすい展開で進むので気楽に読めた。もうちょっと捻りを求めたくもある。ライバルや困難をもめげず、真のある言葉まで人を巻き込み、らしさ全開で乗り越