原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ある意味、不思議な感覚の読書体験だった。
好きな作家の本を読むのは楽しく、特に著者の文体はリズムがあってキレもよくて気持ち良い。最初の結婚式の下りから最高にワクワクである。
なのだけど、本書は段々政治色が強くなってくる。しかも実際の歴史に近い形で。まあ、あくまでも「本作品はフィクションであり、実在の個人・団体などとは・・・」なのだけど。本書の元の連載は(解説によると)2008年。関連する政治動向は、2005年 郵政民営化関連法案成立、2006年 後期高齢者医療制度法案成立(制度スタートは2009年)、2009年 民主党に政権交代(何と308議席!)、2012年 自民党政権復帰、である。本書 -
Posted by ブクログ
「お仕事」アンソロジー小説。
伊坂幸太郎、原田マハという文字に惹かれて読んだらまさかの3でしたが、アンソロジーなので問題なし!
原田マハさんの美術品を運ぶスタッフの話、
伊坂幸太郎さんの新幹線の清掃スタッフの話が特に読みやすくて面白いな〜と思ったけど、そのほかにも
日明恩さんの救急情報センターの通信員の話
森谷明子さんのベビーシッターの話も面白かった!
ラブミーテンダーの曲、聴きたい。
アンソロジーは知らない、読んだことのない作家さんの本も読めてとても良いし、短編でさくっとよめるのもありがたい。
ラブミーテンダーの中で、働いてるお母さんが話していた言葉が残ってる
「主人のお給料だけでも -
Posted by ブクログ
オークションに持ち込まれた、ゴッホの自殺に使われたものだといわれる1丁の銃を巡るアートミステリ。
史実をもとにして作成したフィクションだとしてもちょっと出来すぎじゃない?と思う部分もあったけれど、そのあたりはご愛敬。
ゴッホとゴッホの弟テオ、テオが援助するゴーギャン。
どこまでフィクションなのかはわからないけれど、銃の真贋を追う過程で明かされる3人の苦悩や関係性はストーリーとしてとても面白かった。
これまでゴーギャンは少女を現地妻にする汚い親父というイメージであまり好きではなかったけれど、アートを描く原動力、ミューズとして必要だったのかもしれない。
この作品を読んでゴーギャンにも興味が湧