原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
西岡文彦氏が書いた「わかるゴッホ」を最近読んで、ゴッホのことをもっと知りたいという気持ちでこの本を読みました。原田マハのリボルバーで、この人のゴッホに対する思い入れは知っていたのですが、この本は実際のゴッホを事実として述べています。最初からゴーギャンに思い入れていたのではなく、アルルでの孤独が多くの画家にアプローチさせて、唯一反応してくれたのがゴーギャンだったのです。なぜゴッホはパリからアルルに移らなければならなかったのか、その後サン・ポール・ド・モゾール療養院の精神病院から、退院後パリ近郊の村に移る経緯とその間に書いた絵の関連がわかって良かった。
美術の世界は奥が深くて一枚の絵にはさまざま -
Posted by ブクログ
オーディブルにて。たくさん書かれているのに、アンソロジーでは読んだことがあるかもしれないけれど、一冊はたぶん初めてになる著者さん。美術系の方というイメージがあり、美術系に明るくないのでなんとなく敬遠していた。この短篇集でも、学芸員として働く人が出ている。全ての話が、「誰か思う人がいる」ことのありがたさ、幸福について、書かれている。
『無用の人 Birthday Surprise』がよかった。五十歳、未婚、美術館勤務。孤独死した父から届いた謎の鍵。母に疎まれ、疎遠だった父。父はいったいどんな人だったのか。その他、老いた母を思う話あり、そんな話が染みてしまうのは、たぶん、自分がそういう年齢になっ