原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ24つの話からなる、タイトルのごとく女性の独立をテーマにした話。
川の向こうへ引っ越す女、に部屋を斡旋した不動産の女、がよく行くバーの女、の担任の女、を取材した女、が行くネイルサロンの女・・・というように全てがつながっている!これはすごい!
しかも途中から私はそのからくりに気付き、もしやと思って最初から注意深く読みなおして、やっと気づいた。
それぞれの女性の歩く姿ももちろんいいのだけど、自分の関わる誰かが誰かと繋がって、まわりまわってとても遠くまで繋がり、いつか自分にまた戻るような、わっかのような人との繋がりがとても心あたたまった。
バタフライエフェクトのような。少し違うか。
ああ、さわやかで -
Posted by ブクログ
ネタバレ保奈美ちゃんのあの本読みました?という番組で紹介されていて興味が沸き、手に取りました。
沖縄のサトウキビでラム酒を創るという夢を実現させた、実話に基づいたサクセスストーリーです。
実話?!と言うのにも驚いたし、マハさんが下戸、と言うのにも驚きました。
作家が経験したことしか書けないなんて思っていないけど、飲めないのに風を感じるお酒を表現できるなんてやっぱりすごいな。
お仕事小説なんだけど、家族愛にもあふれてて、爽やかで読後感のいいお話でした。
ただちょっとひねくれものの私は、あまりに順調に進んでゆく展開と、おばあが倒れるベタな展開にうーん・・・となってしまった。実話ならしかたないけどさ。それ -
Posted by ブクログ
解説を見て気づいた以下。
主人公はみな、未婚で自立した女性。
「いま」に至った過去を誰ひとり悔やんではいない。
あくまで自分で選択した道を自分で歩んできた。
でも、そんな彼女たちも、「誰か」を大切に思い、見返りを求めるでもない、思いを通わせた行動を取っている。
そして、「誰か」からも、大切に思われている表現が節々に読み取れた。
誰かに依存することなく、自他を尊重して生きていく。その過程で誰かを大切と感じ、誰かから大切に思われる。気づかないうちに「大切」の循環が生まれているんだな、みな、誰かの必要条件なんだなと思った本。
忙しい日々、どれだけここに立ち戻れるだろう。