原田マハのレビュー一覧
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ネタバレ一輝と菜穂の視点が入れ替わり、そのせいか同じ内容が何度も繰り返されそこは飽きた(←元々連載らしいが、マハさんの小説でここまで最後にどんでん返しもめずらしく、後半に向かって楽しく読めた。
最初は菜穂がわがままで一輝が可哀想に思えていたが、菜穂が一番色んなことに耐えてきて、段々応援する気持ちになる。
京都の伝統がたくさん見られる。
たかむら画廊の息子一輝と、その妻有吉美術館の娘菜穂。東北震災で放射能から逃れる為東京から京都へ妊婦の菜穂だけ移り住む。
菜穂は京都で書家の鷹野せんに世話になり、その生徒瀬戸夫婦に出会う。画家の志村照山の弟子、白根樹(しろねたつる)の作品に魅入られ、祇園祭の屏風祭で瀬 -
Posted by ブクログ
ある人にとってはなんでもないような絵が、他の人にとって数億円の価値があるといわれる世界。そんな芸術界隈のお話です。
本書は京都を舞台に、美にとりつかれた人の様子を描いていますが、エスカレートしていくさまは、ある意味ホラーとして読めて面白かったです。
タイトルのいりびと※は
〈京都以外で生まれて、京都にやってきた人〉
という意味だそうで、われわれからすれば外国人という感覚なのでしょうか。
※
そういえば京都の人が、先の「大戦」といえば「応仁の乱」という冗談のようなエピソードも聞いたことがありますので、この言葉が使われていたといわれてもむべなるかな、と思いました。
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Posted by ブクログ
短編集を久々に読みました。
妊娠中絶という現実が自分の目の前に来たら、どうするだろうか。考えたこともないし、なんとか産ませてあげたいと思うのが普通だが、いろんな事情があって、中絶になることはあるかもしれない。
耐え難い経験であることに変わりはないだろうが、もし身の回りに経験をこれからする人、したことがある人がいたら、心の助けになれる行動、言葉をかけたい。
「沈下橋」
人の人生は、成功するのに長い時間がかかる場合が多いが、崩れるのは一瞬である。そんな時に身の回りに頼れる人はいるだろうか。何人いるだろうか。その人と関わることで、立ち直れるだろうか。自分にとって、助け合いができる人を何人作れるか、