原田マハのレビュー一覧

  • 夏を喪くす

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    ちょっと私とは地域も働き方もかけはなれた、洗練された?都会的な?女性たちのお話ではある。
    ただ一つ一つの物語がその女性の思いや在り方に区切りをつけていく話であると言うことであればすごく分かりやすい。そして、この物語の男性たちは時に情けなく優しくそれでいて冷たい。男女にかかわらず人はそんなものかも(笑)

    「嘘つき」から、「ごめん」、「いいの」の下りは特に決意がある。
    高知に旅行したくなる(笑)いけないけど。

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    2024年06月23日
  • 風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

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    織田信長、天正遣欧少年使節、俵屋宗達、日本の戦国時代に揃った類まれなる才能を持った人々が、それぞれの立場思惑によって結びつき、行動を共にすることになります。一枚の絵画「風神雷神」から膨らまされた著者の想像力が大いなる物語を導き出されています。歴史には描かれなかった部分について、飛躍した想像力をもって補われることで、イフ以上のストーリーが出来上がることが面白く読ませていただきました。キリシタン大名やその部下武将の子息として、絵師の子供として、少年達はローマに赴く使命を与えられます。目的地を同じくする彼らは日本を旅立ち、胸に燃えるものを持って海路を進んでいきます。無事にローマに辿り着けるのか。下巻

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    2024年06月09日
  • フーテンのマハ

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    ネタバレ

    自称フーテンのマハが何故旅好きになったのか。これまでの旅先でのエピソードにはじまり、デビュー作誕生秘話や父親とのエピソードなど、細かい章に分かれて書かれているのでさらっと読みやすい。本の営業をしていた父親とマハさんの話は、タイトルを失念してしまったがマハさんの短編集の中で似たシチュエーション(父親に与えられた図鑑がきっかけで美術関係の仕事をする女性と、元営業の高齢な父親が海外に行っている間に亡くなってしまって〜)の話があったと記憶している。これが元だったんだなぁ
    (読書メーターからの転記)

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    2024年06月03日
  • アノニム

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    ネタバレ

    すらすら読めた。これシリーズものにならんのかな?という感想。アノニムのメンバーがどういう経緯で仲間入りしたのかとか、贋作を掴まされた敵方?はどうなったのかとか、色々と気になる点が多い。ただ、アートの力が人を動かしたりする原動力になることは伝わった。
    (読書メーターからの転記)

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    2024年06月03日
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)

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    デトロイト美術館をめぐり、色んな立場の人目線で語られるそれぞれの想いを知ると、絵が売りに出されてしまうというのは、これまでの縁を切ってしまい、取り戻すことは不可能になってしまうんだろうなあと思った

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    2024年05月31日
  • 小説 星守る犬<新装版>

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    読んだ後に、心がギュッとなった本でした。

    私は犬を飼っているので、すごく共感する部分がありました。
    人間のように、本の中にあった弟のように、一緒に暮らしています。私が時に疲れて寝てしまって、一緒に遊べない夜もあり、いつも反省しています、、、

    この本を読んだ後には、一緒に暮らせるこの時を大切にしようと再確認できるお話です。

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    2024年05月25日
  • スイート・ホーム

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    宝塚の緑豊かな街並みの高台で、地域の方々に愛される洋菓子店「スイート・ホーム」を舞台にした連作短編集

    タイトルの如くスイーツのように甘くて柔らかくて、ほんわかと穏やかな気持ちに満たされつつ、時々なぜか猛烈にこそばゆくなった。
    この作品、これでもかと愛が溢れてます。
    良い人が芋づる式に登場します。

    関西弁が多いものの、なんだかお上品。
    宝塚だから?
    まぁ実在の関西人はこんなもんちゃうけどね・・・
    えっ!私の知人だけ?

    どの作品も、視点は違えど着地点が全くブレない。
    どの短編をとっても、とびきり甘くて優しい。
    刺激はないけれど、丁寧に選ばれた言葉と台詞が心地よくて、安心して読める作品だった。

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    2024年05月24日
  • お帰り キネマの神様

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    映画は見ていないけど、映画を想像できる。
    文章は原田マハだが、ストーリー展開や登場人物は山田洋次。

    どちらもおもしろかったので、元祖キネマの神様とは別物として読むのがいい。
    ただ、私はやっぱり原田マハのキネマの神様が好きだなぁ、

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    2024年05月14日
  • 夏を喪くす

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    「喪う」__自分から離れ、所有権をなくす。
    胸にできたしこりは、一見人生を謳歌しているように見えた咲子の孤独や不安のように思えた。不安定な愛は捨て、自分を愛する決断にすっきり!どの短編も最後に明るい予感を感じさせてくれました。

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    2024年05月14日
  • 太陽の棘

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    ちょっと話が綺麗すぎる(出来すぎている)感じは否めないですが、それでもすごくいい話でした。
    沖縄の美術館とニシムイアートヴィレッジに行きたくなります。

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    2024年05月09日
  • たゆたえども沈まず

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    弟と日本人たち 画家の中ではゴッホとエゴンシーレが好きです。ゴッホの情熱的なタッチは心に直接語り掛けてくるように感じます。ただ、無名のゴッホの絵に私が反応できたかは疑問です。有名な画家だから好きになれたように正直、思います。そんな、無名時代のゴッホを支えた、弟のテオ、そして日本人たち、どこまでが史実で、どこまでが創作かわかりませんが、とても面白く読ませてもらいました。
    原田マハさんのリボルバーもゴッホ関連の小説で面白かったです。是非、手に取って下さい。

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    2025年12月03日
  • アノニム

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    ネタバレ

    世界を変えられるかもしれないと行動することが大事。

    アート鑑賞をたくさんしていて、積読していたこちらを!

    謎のアートスペシャリスト集団、<アノニム>かっこいい!
    まず、相手を褒めることから始まる関係性、素敵。
    作品中は本名とは別の、通称が使われているから、覚えるの大変だけど、登場人物紹介が載っているのでなんとかなる。
    叙述トリックとか、読者を混乱させたいときに本名と通称を出すのはありだな!と思ったけど、読む人はちゃんと理解して読むから、ミスリードにはならないかな?

    スペシャリスト集団<アノニム>の計画を実行するオークションのシーンはドキドキワクワク。
    もっと活躍しているところを見たい!続

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    2024年05月06日
  • 20 CONTACTS 消えない星々との短い接触

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    清水寺で催された展覧会と連動した一冊。
    歴史に名を残した20人の物故作家へ妄想インタビュー、という面白い企画。とはいえ、結局本人に会えずに終わってるものもいくつかある笑

    マハさんからマハさんに挑戦状が届くと言うスタートで、質問は一つか二つ、必ず手土産持参、インタビューのプロセスと内容をまとめ掌編小説にする、というもの。

    インタビューの空気感やお土産を選んだ理由などから、それぞれの作家たちの性格や好みが分かって面白い。

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    2024年04月28日
  • お帰り キネマの神様

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    小説が映画化された、その映画の小説化という風変わりな作品。
    もとの小説に比べ、ちょっと古臭く、わりと単調な感じになった。

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    2024年04月23日
  • でーれーガールズ

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    学生時代の甘い記憶やほろ苦い思い出などが思い起こされるよう。最後にはマハさんの好き(とどこかで読んだと思う。)なハトが出てきて良い感じ。

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    2024年04月12日
  • 夏を喪くす

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    4編からなる中編集。
    残念ながら、イマイチでした。
    女性の生き様を語る物語ですが、あまり共感できませんでした。

    ■天国の蠅
    ある詩から、子供の頃の悲惨な生活を思い出す物語。ありがちなダメ親父だったが、最後にはそれらしいことをする。
    これ、いい話なのかな?

    ■ごめん
    これまたすごい女性です。
    不倫旅行中に夫が事故に遭って、意識が戻らない状態に。
    その夫の通帳に毎月、見知らぬ先に振り込みが。
    たったそれだけの手がかりでそこまで辿り着けますか?笑
    そして、その金額がなぜ10,210円なの?

    ■夏を喪くす
    これはちょっと重い話。
    さらにW不倫!
    夫とは冷えた関係にあった女に乳癌発覚。そして恋人と

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    2024年04月07日
  • 妄想美術館

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    アートは正直なところよくわからない。
    ただ、好きなことについて語り合う対談は、読んでいると、ひょっとしたら自分も好きなのかも、と錯覚してしまう面白さがあった。
    錯覚か確かめるためにも、美術館に行ってみようかな。

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    2024年03月30日
  • 異邦人

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    この作家さんお得意の美術に関する話。

    今回は画廊、美術館、画家のそれぞれの思いと、血縁関係が入り混じった物語になっている。

    ワタシ自身は美術に関してまったく才能がないのでわからないのだが、わかる人には作品と出会った時に「刺さる」そうだ。

    その「刺さる」と表現する人の中にも、才能の高い低いがあるようだ。

    画廊や美術館で働く人は、無名の作家の作品を高値で買い取って有名になった時にさらに高値になることを見抜くチカラが必要らしい。

    さらにその画家に個展などを開いて投資をし、世間に名を知らしめるようなこともするそうだ。

    日本美術界もバブルの時にすごい金額でゴッホの絵を買ったというニュースを見

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    2024年03月29日
  • リーチ先生

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    民藝と時代の流れを知るのに非常に良い。
    歴史上の人物としか捉えてこなかった芸術家たちのエネルギーや熱い想いがふつふつと伝わってくる。フィクションとはいえ、こんな会話があったのかなぁと思いを巡らせてほのぼのした。

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    2024年03月29日
  • やっぱり食べに行こう。

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    私は食べることが大好きだ。
    元気がないとき、落ち込んだとき、
    がんばったなぁと思ったとき
    なにか美味しいものを食べたくなる。

    旅行へ出かけたときも、
    なにを食べるかを一番楽しみにしている気がする

    おいしいと感じること、
    おいしいと言い合えること、
    そんなおいしいものに出会えること、
    どれも素敵なことだなと改めて感じました!

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    2024年03月27日