あらすじ
1995年、神戸市長田区。震災で両親を失った小学一年生の丹華(ニケ)は、兄の逸騎(イッキ)、妹の燦空(サンク)とともに、医師のゼロ先生こと佐元良是朗に助けられた。復興へと歩む町で、少しずつ絆を育んでいく四人を待ち受けていたのは、思いがけない出来事だった――。『楽園のカンヴァス』の著者が、絶望の先にある希望を温かく謳いあげる感動作。
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Posted by ブクログ
大きな出来事が起こった日に生まれた家族の物語
じんわりと涙があふれる作品でした
マハさんのアート小説も大好きだけど、人の温かさを描く作品もすごくすごく好きです
作風問わず、登場人物たちの人を思いやる気持ちや強く生きる姿が美しいなと感じます
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あとがきの「悲しみは治すものではなく、抱えていくものなのだ」という医師の言葉が、読み終えたあとなら、どんなときでも生きる希望を持って抱えていくものなのだと心に響いてくる。
中学生の頃に阪神大震災を経験した私には読むのが辛い場面がたくさんあったけれど、この作品と出会えよかったと心から思った。
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全くリサーチ無し。表紙が可愛いから手に取った本。
予想に反して重い内容。冒頭から泣いてしまった。
あの辺りの新しく綺麗な街並みの背景には、悲しくツライ過去があったことに気付かされた。
大切な人が目の前で苦しんでるのに助けられない。助け出す事を諦めざる負えないなんて、悔やんでも悔やみきれないだろう。例えそうするしかなかったとしても。その悔しい気持ちや悲しみを抱えながら自分は生きていかなければいけないなんて、辛すぎる。
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マハさんらしい優しいお話だった。大好きな人のために行動したいときに羽が生えるなんて勝利の女神を描きたかったのかな。仲間外れも親を震災で亡くす辛さも入れつつ前向きに生きる少女をしっかり描いてて心がほんわかしました。
「人が人を想う強さとやさしさ」
ゼロ先生を失いたくない一心で祐也先生へ掛け合うくだりは止めどなく涙した。
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夢中になれました。方言と震災描写があるため読むのに時間がかかりましたが読めてよかったです。
ゼロ先生とユイさんが常に良い人でこんな人に出逢いたいと思いました。終わりの羽?はニケちゃんの願望だと解釈しました。原田さんは3冊目ですがこれが一番好き。
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身を切るような悲しみで始まって、救いがあって、それでも大きな切なさと一緒に成長していく三兄弟たち。色んな種類の涙を流しました。本当に良い本でした。
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震災は忘れた頃にやって来る。1995.1.17テレビの中の映像はもはや見るに堪えない物でしたが、当事者でない私の関心は次第に薄れていった。そして16年後私の住む東北での大惨事。本書は11年前の私の張り裂ける思いとシンクロして、丹華がゼロ先生を助ける為東京に向かうくだりは私の胸が締め付けられ涙無しには読む事が出来なかった。大人だけで無く子供達にもこの本が読めるように児童書向けにお勧めしたいと思います。
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最初から最後まで、随所で感動して、胸が暖かくなりました☺️
ドラマや映画で、映像としても観てみたい、役者をイメージしながら、その日を待ちわびてます
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お正月に実家の母の本棚から借りました。
「翔ぶ少女」の作品名にぼんやりとしたイメージを持って読み始めました。
物語の始まりは、阪神淡路大震災。その日の様子からでした。
そして、その後10年間の事が描かれています。
物語の舞台は、神戸市長田区。
主人公は、震災で両親を失った少女、阿藤丹華。後に佐元良丹華。
登場人物は、
丹華の兄 逸騎
丹華の妹 燦空
ゼロ先生こと佐元良是朗 心療内科医
研修医 石塚由衣
阪神淡路大震災は今から30年前の出来事です。
当時、テレビで映された映像は覚えています。とても衝撃的で、その出来事が本当に起こったこととは信じられませんでした。
地震があった所では、当時この作品のような事もあったのだろうか。
今も沢山の色んな想いを抱えて日々過ごされているのだろうか。
様々なことを考えながら読みました。涙無しでは読めませんでした。
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阪神淡路大震災に被災した三人兄弟と血のつながらないおっちゃん。
兄弟は震災で両親を亡くした。
羽が生えるなんてありえない話しなのになぜか泣いてしまう。
でもなんかこんなことありそうかもと思わせる、不思議な話し。
他の作品も読んでみたい。
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阪神淡路大震災で両親を失った三兄妹と妻を失ったおっちゃんである心療内科医師ゼロ先生との物語。
ゼロ先生は三兄妹を養子に迎え復興していく町で生きていく。そんな中様々な出来事が起こるがお互いの力で乗り越えていく。
改めて生きることは素敵な事だということを感じさせてくれる作品です。
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阪神・淡路大震災で両親を失った幼い三人。
どんなに悲しい出来事があっても乗り越えていける力が人にはある。
人に大切に想われている、大切に想う人がいるということである。
震災時に診療内科医の通称「ゼロ先生」に助けられた三人の子たちがその養子に迎えられ、4人で暮らしてゆく心あたたまるお話。
よかった、よかった。
願い、期待した結末でよかった。
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原田マハさんの阪神大震災をもとにした小説。
心温まる一冊でした。
震災で両親が亡くなった三兄弟、妻を亡くした精神科医ゼロ先生と一緒に生きて絆を深めていく。
何があっても前を向いて生きていく、感動しました
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「生きている限り、私は希望を抱く。」
原田マハさんが意を決して書いた震災後の小説。
困難に立ち向かう勇気が欲しい人に
読んでほしい一冊!
阪神大震災から19年経ってやっと一歩踏み出し、当時のことを小説にできたそうです。
2012年1月17日震災発生時刻の神戸から取材を開始、入念なリサーチはもちろん、東北地震の時も被災地に通った。
大学生の時に関西に住んでいた恩返しも込めて書いた物語。
生半可な気持ちで取り組んでいないことが伝わってくる。
ちょっとびっくりするような現実離れした事も起こる、幻想?もあるけど、
涙あり、勇気ありの原田マハさんの真骨頂の作品だと私は思う。
私の妻は、阪神大震災の時にお腹に子供がいて生きた心地がしませんでした。
その時ことを思い出しました。
石川県で震災があったばかりで大変な時期ではありますが、石川県のことも救われるよう願いながら読みました。
忘備メモ
「ニケ。お前はな、ほかの子とは違う。お前の足は、もう、もとには戻らへんのや。それでもな。それでも前へ、前へ。歩くんやぞ。なんでかわかるか?人言うもんはな、ニケ。前を向いてしか、歩いていけへんのや。」
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☆4
1995年、一瞬にして多くの人々の日常を奪った「阪神・淡路大震災」。
震災で両親を失った少女(丹華・にけ)は、兄妹とともに医師のゼロ先生に助けられる。
大切な誰かのためなら「人は強くなれる」と実感させられる…そんな作品でした。
途中からファンタジー要素が強めになるので、そこに関しては少し「うーん…」と思ってしまう部分もありました。
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阪神・淡路大震災の27年目を迎える時に、読み始めた。大阪弁がここちよかった。辛い現実を少女ニケの目を通して明るく前向きに読んだ。
こんな作品も原田マハは書くんだなぁ。
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原田さんの作品としては少し異色かと思いました。
震災で親を亡くしたニケ達兄弟と奥さんを亡くしたおっちゃんの同居生活!
それぞれに心にきずを持ちながらも、それぞれを気遣い、再生していく暖かい気持ちになった話でした
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震災で両親を失った三兄弟、イツキ、ニケ、サンク。命の恩人ゼロ先生と暮らしていく。本当の親子ではないけれど苦労しながらも毎日が楽しそうで、読んでいてとても嬉しくなった。 「翔ぶ少女」という題名を見て本当に空を飛ぶとは想像もしなかった。最後に空を飛びゼロ先生の息子を説得させたのは感動した。
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人情物かと思いきや、突然ファンタジーになって急な展開に度肝を抜かれましたが、続きが気になって一気に読んでしまいました。心温まる優しい物語でした。陽太への気持ちは勉強に押し込めてしまったのが残念。好きな気持ちから逃げてた姿が、自分の青春と被って勝手に歯痒さと後悔が蘇る。ニケには愛も否定せずに、真っ直ぐに伝えて欲しかった。そんな個人的な希望もあり星⭐️1つ減点しましたが、全体的にとても面白かったです。原田マハさんの本は初めて読みましたが、テンポ良く心情描写も美しくてもっと読みたいと思いました。
Posted by ブクログ
この本は震災を知らない子どもたちにぜひ読んで欲しい。とても読みやすいので小学校高学年位から読めそう。とてつもなく辛く悲しい体験をした兄弟がゼロ先生に助けられ、温かい人たちとの関わりの中で強く優しく成長していく。突然ファンタジー要素にはちょっとびっくりしたが、子どもたちが読むならいいのかも…
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この作家は他にすごく良い作品があるので、「是非おすすめ」のレベルじゃないですが結構感動的なセリフもあって良いですね。
ただ、題名そのままって言うのもなんだか-----。
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悲しみは共有できないその人だけのもの
という解説が印象的だった。
3兄妹、先生、先生の息子、街の人々それぞれの悲しみを抱えて関わり合っていく。
共有できないけど、共感してなにができるか考えることはできる。
と人との関わり方を思う機会になりました。
Posted by ブクログ
震災の中で両親を失った3人の幼い兄弟と、同じく妻を失った医師の親子を超えた絆を描いた物語。
震災での、家族が目の前で亡くなっていく悲しみや、その家族を助けられなかった自責の念。その中で、生き残った人々がお互い支え合って立ち上がり復興に向かって進んでいく、、。
言葉では簡単に表現できるが、実際には一人ひとりの震災の状況があり、どんなカタチで生き進んでいくのかはいく通りもあるのだろう。
街は復興しても、心の復興はなかなか追いつかなかったり、人々感情の描写が、胸に刺さり痛かった。
ゼロ先生の子供たちに対する愛の深さや兄弟愛の健気さ、お互いを思いやる気持ちに涙が止まらなかった。
何があっても前を向く。
生命の強さを改めて考えさせられた。
Posted by ブクログ
震災のことを思い出して、途中読めなかった。
勇気がないと読めないけど
最後まで読んでよかった。震災後も強く生きる3人の兄弟とお医者さんの物語。