原田マハのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
原田マハ先生の作品は読めば読むほど元気になれる気がする。
色んなことは起きるけど、誰も「悪」にならないというのも落ち着いた気持ちで読める。
なんだか凹凸のような夫婦の話だった。
ただ奥さんの職業が総理というだけで、あまりにも夫が無害でいいなと思った。
どんなに忙しくても、さすがに少しは引っ張って欲しいとイラつくこともあるかもしれないが、日和さんのこの姿勢に好感を持った。
今のご時世と内容が若干被っている気がしたが、男と女しか居ないんだから、総理が女性になるのは遅かれ早かれだったんだと思った。
あまりにも固定概念が強すぎて生きていたことに自分自身驚いた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ実在する名画と美術館を舞台にした6編の短編集。それぞれの主人公が「あの絵の前で」立ち止まり自分の人生と向き合い再び歩き出す力を受け取っていく。マハさんらしく読み終えた後は美術館へ行って本物の絵に会いたくなる作品。
特に心に残ったのは「豊穣」と「さざなみ」。「豊穣」では挫折を経験した主人公が再び前を向く姿に勇気をもらい「さざなみ」では以前訪れた直島の景色が鮮やかによみがえった。「アートからパワーをもらう」という感覚に私自身も深く共感。
美術館は絵を観るためだけの場所ではなく人生が少し動き出す場所。この作品を読んでそんなふうに思えた。主人公たちが受け取ったものを今度は私も受け取ってみたい。きっと私も「あの絵の前で」人生を少し動かす何かに出会える気がする。 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わったー!とっても時間がかかってしまった。俵屋宗達のことってほとんど分かってないのに、少しの史実からここまでの物語を考えられる原田マハさんさすが!となりました。そして事実か分からない出来事を、実在した人物達を登場させて小説にするのって、何だかワクワクするし、ロマンがあるなと思いました。
あんまり絵に詳しくないから、絵を見て感動した経験がないのですが、経験したくなりました。心が動かされる絵を見て、感動して涙してみたい。いつか出会えるといいなー。まずは美術館に行かないとだ!
後半にかけてどんどん面白くなってきて、俵屋宗達たちの国を超えた友情のところが1番好きだった!事実が分からないのに、あの物語が書けるのは天才すぎる。本当にあったらいいなと思える素敵な物語でした。
帰国後のキリスト教が禁じられた世の中になってしまった使節団たちのことを思うと心が痛くなりました。祈りたいのに祈れないのが想像しただけで苦痛であったマルティノにとって、それはどんな世界だったのであろうかと考えさせられました。 -
Posted by ブクログ
赤が基調になった楽しげな静物画。マグノリアが活けられた翡翠色の花瓶の後ろに、オレンジ色の鍋がおいてあるでしょう?大きな丸い口をこっち向きにしてね。芸術家の感性っていうのは、どういうものなんでしょう。マグノリアと、鍋。そんな取り合わせすら、うつくしい、と思わせてしまう巧妙さ。どんなに陰鬱な時代でも、ひととき、せめて絵を眺めているあいだくらいは、何もかも忘れて、夢を見ることができるように。痛みをなくす麻酔のような力が、マティス先生の絵にはある。
....ぜんっぜん分からん!まず鍋ではなくて古代の鏡か太鼓かと思ったし、全く夢なんて見られない色調でむしろ焦燥感に駆られる。葉と花瓶の色が同じで色彩は派手なのにメリハリを感じないし。マハさんらしい良い描写だけれども共感はできなかった。
世の中が難しい時期にあって、画家にできることは、ただ調和を表現すること。もしも、完璧な調和を表現できれば、それが私の勝利なんだ。
ということは派手な色彩を重ねて一つのキャンバスに調和させているということ? -
Posted by ブクログ
傷付き、全てを失った紫紋が、あてどなく彷徨った末に行き着いたのは「尽果(つきはて)」というバス停。
そこで、「まぐだら屋」のマリアに出逢った紫紋。
この町に住む人達は紫紋と同じように、過去を捨ててきた人。なので、誰も紫紋の過去を聞いたりしない。
この町に居場所を見つけた紫紋‥‥
という、寂しくもほっこりしたお話だと思って読んでいたら、マリアの過去が語られる後半は胸が押しつぶされるほどの展開に。
罪とは。赦すとは。
私なら?と考えても、どうしたって許せない。気が狂ってしまうほどの憎しみを覚えてしまうだろう。
罪を犯した者、憎しみを抱えた者、それぞれの苦しみを受け止める町。昔話のような、伝説のような言い伝えが残る町。
登場人物が皆、聖書に関連する名前だったので、精通していればもっと深く味わえたのだろうな。
苦しくも温かい一冊でした。 -
Posted by ブクログ
さまざまな事情で旅に出られない人の代わりに旅をする「旅屋」。依頼人の想いを胸に各地を巡りながら、人と人とのつながりや旅が持つ力を描いた物語。
「また来てね」「待ってるよ」。
その言葉に、なぜこんなにも涙があふれたのだろう。
おかえりは決して特別な人物ではない。頼りないところもあるし、平気で窮地にも陥る。決してコミュニケーション能力が高いわけでもない。それでも不思議と人を惹きつける。誰かの想いに寄り添い、その縁が巡り巡って自分を支えてくれる。そんなところが彼女の最大の魅力なのだと思う。
確かに、見たことのない景色、触れたことのない人々の温かさ、自分の足で歩く喜び。それらは旅の大きな魅力だと思う。
けれど、そのすべてが特別な思い出になるのは、帰る場所があるからなのかもしれない。
旅先で交わされる「また来てね」「待ってるよ」という言葉は、単なる別れの挨拶ではない。そこには、自分のことを覚えていてくれる人がいること、自分の帰りを待ってくれる場所があることの温かさが詰まっているように感じた。
「おかえり」も「ただいま」も、これまで何度口にしたか分からない。それなのに、この物語ではそのありふれた言葉が胸を震わせた。帰る場所があり、待つ人がいて、思いが届いたとき、挨拶は人と人をつなぐ言葉になる。
依頼人は旅先の人を知らない。旅先の人も依頼人を知らない。それでも、おかえりを通して互いに思いを馳せることができる。
おかえりが運んでいるのは人ではない。思いなのだと思う。
苦しくなったとき、それは一度その場から離れるサインなのかもしれない。旅とは遠くへ行くことではなく、自分を見つめ直し、また戻るための時間なのだろう。
「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」。
本作は、旅の物語であると同時に、人と人との間を行き交う思いの物語だった。 -
Posted by ブクログ
ピカソ大好きなので面白かった〜
パルドイグナシオはフィクションであってほしくなかったな…
ゲルニカのざっくりした背景は知ってるつもりだったけど、疎開のくだりとか全く知らなかったので、いつか鑑賞する機会があったらかなり違って見えるだろうな
ドラマールもピカソの一時期の恋人、泣く女のモチーフとしか知らなかったので、ゲルニカ創作のキーパーソンと知ってふむふむ
グランオーギュスタン通り7番地って一体どの辺やろと思いGoogleマップ見てみると
なんとシテ島のすぐそば
サントシャペルから歩いて8分!
知ってたらサントシャペルやノートルダムの足でそのまま絶対行ってたなあ〜
次パリに行く機会があったら絶対行こう