原田マハのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
正直に言うと、原田マハ作品の中で有名じゃないし、あまり聞かないので期待していなかったけど
盛大に裏切られました。
読んだ短編の中では上位です。
“豪奢”が個人的にはNo.1。
マティスの”豪奢、静寂、逸楽”がテーマとなっていて、恥ずかしながらどんな作品か頭に思い浮かばなかったので、読みながら調べてみたらグッと引き込まれた。
相変わらず原田マハさんの絵画を表現する言葉が美しいし、何より大好きな事が分かるような気がする。
“この世で最も贅沢なこと。それは、豪華なものを見にまとうことではなく、それを脱ぎ捨てることだ、
そうだ。きっと、そうなのだ。”
キュビスムとフォーヴィスムもちょっとだけやけど調べて、今現段階では理解できてるし、印象派→フォーヴィスムという変移というのは覚えておきたい。
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Posted by ブクログ
え?これで終わりっていう終わり方だと思ったら、三部作になるそうです。他の方のレビューなどから知ったので、本にも告知してほしかったです。なかなかの大河的作品でした。この巻は主に16歳(明治43年)から28歳までのエピソードとなっています。
岡山で育った山中すてらは母の愛に恵まれなかった(捨て、という名前にされそうになったくらい)が、信仰熱い父にすてら、と名付けられ、父の愛に包まれて育った。また、幼い頃に母に見捨てられたものの、岡山市で慈善活動を続けているアメリカ人宣教師アリス・ペティ・アダムスにより家族愛にも似た気遣いを受けている。
すてらはこのように、最悪とも言える環境でいつも光を見出し、作家になりたい、小説を書いて誰かに読んでほしいという目標を見失うことなく真っ直ぐ進んでいく。その力強さと純真さ、そして作家としての才能(彼女が書いたという小説が読めたり、あらすじが紹介されたり、手紙が挿入されている)を感じさせられるお話だった。特に家が貧しく、倉敷の女工となって12歳で働き始めないといけない環境だったり、次々と構造的な貧困による不幸が襲い続けるのだが、負けずにキリリと立つ姿が美しかった。
実在の人物も多く出てきます。大原孫三郎、児島虎次郎、武者小路実篤、夏目漱石などなど。大原美術館は行った事が無いのですが、この本を読んでからいくとよりいっそう楽しめそうだと思いました。
中学校くらいから読んでも大丈夫ですが、展開は地味で、ティーンには受けなさそうな印象の本でした。 -
Posted by ブクログ
物語の主人公は、岡山の美術館で働く早川織絵と、MoMAのキュレーターであるティム・ブラウン。二人は、伝説的なコレクターから、アンリ・ルソーの幻の名画の真贋鑑定を依頼される。古い一冊の本を手がかりに、絵に隠された真実を追っていく展開に強く引き込まれた。
絵画の謎だけでなく、ルソーとピカソの関係や、織絵とティムの過去と現在も興味深く描かれている。特に、17年後に二人が再会する場面は印象的で、長い年月を経た二人の思いに温かさを感じた。
本作は、芸術の知識がなくてもミステリーとして楽しめるだけでなく、ルソーの作品や芸術の魅力にも自然と興味を持たせてくれる作品だった。