原田マハのレビュー一覧
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ネタバレ歴史と趣のある京都の静けさが文から感じられ、題材も相まって上質で豊かなものに触れているような気分にさせてくれる小説でした。
途中までは、星5をつけたいくらいの気持ちでしたが、終盤の「そんな偶然ないでしょ」と突っ込みたくなる展開(巡り会った菜穂と樹が異父姉妹)が残念でした。
また、異父姉妹にしたことによって、菜穂が樹の絵に取り憑かれたように魅せられたのは、結局「異父姉妹だったから?」とも読めてしまいました。樹の芸術の魅力に菜穂が純粋に取り憑かれた形にした方が、アートのもつ圧倒的な力を感じる作品になったのにと残念です。
また、「実は運命だった」というような関係性を示しておきながら、最後に菜穂と -
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原田マハさんの新作はどうやら、フェルメールの名作『真珠の耳飾りの少女』が表紙らしい…。それを知った瞬間にもう買う以外の選択肢が無かった。
内容は、真珠に導かれる7つの短編集が収録されており、起承転結はそんなにないものの、どれも心がじんわり温まるような作品ばかりだった。
元々私にとって、真珠は素敵な大人の女性が身につけるもので、憧れのジュエリーであった。
そんな中、この作品の真珠を身につけた女性達は本当に魅力的な人物ばかり。この作品を読んで、私も真珠のアクセサリーを自然と身につける素敵な女性になりたい!と思った。
フェルメールの真珠の耳飾りの少女は、あんまり出てこなかったから、今度はそっち -
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読んでよかったなーと思う作品でした。
翻訳モノを読んでいるような…
飛行機の「光」と「陰」か…たしかに…
どこにでも飛行機で行ける便利な世の中になったけれど、一方で世界のどこかで飛行機から爆弾を落としているんだもんな…(T_T)
世界の隅々まで平和であればいいのにな…とつくづく思わされる作品でした。
また、第二次世界大戦前,すでに日本もこういったレベルまで近代的な社会が営まれていたのか…と改めて実感。
どうも、戦後の復興から高度経済成長期以降に日本は発展したのだと錯覚しがち。
今後、明治大正から戦前までを生きた人々の日常を知ることができる小説を読みたいと思いました。
そして、日本の技術 -
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原田マハさんの作品は疲れてる時や少し落ち込んでる時でも読みやすいし、読み終わってから、なんなら読んでる途中もなぜかリチャージされるような作品が多いと思っている。特に今回の短編集はその筆頭にあがるなと思う。
すべて女性が主人公の4作品、そしてうち3作は主人公が都内で働くバリキャリというのもポイント。
どの作品も主人公の見ている風景がそのまま目の前に広がっていくくらいクリアな情景描写と、そこに感情が繋がっていってる感覚。夏の北海道にも行きたいし、冬の雪国にも行きたいなと思った。タンチョウヅルの集まる村にはいつか行ってみたいなと思った。きっと今まで経験したことのない美しさに触れられるんじゃないか -
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解説を読むまで史実に限りなく近づけた物語なのだと思っていた。実際には、歴史的には空白時代であるパリでの日々を逆手にとり架空の日本人画商を作り上げてゴッホ兄弟と親密な関係を築かせることで、まるで全てが本当にあったかのように思える物語になっている。
ゴッホ展でアルル時代までの作品を鑑賞した後に読んだので、作品名が出てくるとその作品を思い浮かべることが出来たし、フィクションかもしれないが、この絵を書いたときにはこういう出来事があったのかもなと想像することが出来た。
芸術に関する、実在の画家をもとにした本というのを初めて読んだが、絵を観た直後ということもあり、楽しむことが出来た。
ゴッホの最後を看取る -
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高校1年生の梶ヶ谷和音。父は世界的な指揮者・梶ヶ谷奏一郎。元チェロ奏者の母・時依は奏一郎と離婚し、和音を置いて、家を出ており、行方はわからなかった…
そして、幼い頃より、時依に教えられてきたチェロもやめてしまっていた。
離婚の原因は奏一郎だと思っている和音と奏一郎の関係も…
そんな時、奏一郎の再婚相手として、元チェロ奏者の真弓が現れる。
そこから、動き始める、『永遠』をさがしに。
父の想い、母の想い。
何も知らずに16歳になった和音。
そんなことが…
真実を知った和音にできることは。
真弓もまた自分と和音を重ね合わせる。
時依のために。
和音にまたチェロを弾かせたいと。
奏一郎もただのわがま