くどうれいんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレれいんさんの作品を読むのはこれで8作品目。
今回もれいんさんの可愛さ+反骨心のような人間性をエッセイからしっかり感じ取った。
文章の端々に「怒り」や「憤り」が垣間見えるのが、可愛らしさの文章の対比があって好きだなぁといつも思う。あとは擬音の使い方。例えば文中にあったリップバームを塗った時の「んー、ま。」という擬音の可愛らしさがたまらなく好き。
私のお気に入りエッセイ
・「見ていないし、見透かしていない」
「この人に見透かされている」と思ったことのある経験について語られていた。でもそこには自分に自信がないことを「相手が見透かしてくる」と思うことによって自分を安心させている。相手を鏡のように使っていることについて語られていた。
れいんさんはそう感じるんだな…繊細〜〜!私も若い頃はあったかもしれないけど、年齢を重ねてそういう感情は無くなってきた(というかどうでもよくなってきたのかもしれない)かな。
・「コーヒーと結婚」
れいんさんとミドリさん。
今までの数々のエッセイにもミドリさんは登場するけれど、れいんさんを包んでくれるような温かいご主人のイメージ。
ミドリさん自身が苦手な熱々のブラックコーヒーを朝れいんさんのために淹れてあげる優しさと、そのコーヒーを一緒に飲もうと黒糖シロップと氷と牛乳を混ぜてコーヒー牛乳にしたれいんさん。
どう考えても可愛すぎる二人。
そこから氷で冷やした冷たいコーヒー牛乳を一気に飲んだことで二人ともお腹を下し、体調を整えてから婚姻届を出しにいく二人。改めて結婚って生活だよなぁ〜なんてしみじみ。
・「へそを出してきた」
れいんさんの高校時代の友達、樋口さん。「常にいる」存在でありすぎて、「親友」と呼ぶのが難しいという感覚、わかる。
「同じクラスの人」「友達」「樋口」みたいなカテゴリーなんだろうな。
だから全てを語りきらなくても分かり合える存在、本当に貴重…!
・深く蔵す
短歌俳句を発表する時の名義が漢字表記だったれいんさん。小説エッセイを出す時の名義のように全て名義をひらがな表記に統一するかどうしようかと迷っているれいんさんの心情が描かれていた。
どちらであろうと私はれいんさんの作品をこれからも読み続けるよ〜と思いつつも、れいんさんの決意を知ることができた。
やっぱりれいんさんは可愛いし、かっこいい。 -
Posted by ブクログ
日々を懸命に生きる人々にエールを送ってくれるようなエッセイ集。上手に息継ぎをしながらもっと頑張りたいなと思えた。
以下お気に入りの一節と備忘録。
⚫︎竹馬とキートン山田
作者の文章からさくらももこリスペクトを感じたので、まる子登場で腑に落ちた。
ーふがいない自分をキートン山田の声でナレーションする。わたしを俯瞰させ、わたしをまる子にする。
今日から暮らしに取り入れたいライフハックだ。
⚫︎うどんオーケストラ
周囲の期待を背負う若い作者の葛藤が伝わるお話。
ーわたしはまだまだなりたい姿になっていない。なりたいから、これからなろうと思う。
⚫︎祝福の速度
自分の毎日を生きるのに精一杯になって、古くからの友人と段々と疎遠になっていく。祝福したい気持ちがそこにあるのなら、悩むより行動すればいいのだ。お祝いされて嫌な人はいないはずだから。
ー遅くなってもいいら後からだって全然いいから、気が付いたらすぐ祝えばいい。祝えなかったとくさくさする時間でおめでとうと五文字打って送ればいい。通りすがりの投げキッスのように祝おう。 -
Posted by ブクログ
会社員(営業職)の話し(男性社員は皆綾鷹なのに、自分だけいちごオレを出された違和感)わかるぅ。
若い女性ということで相手は良かれと思ってだしている。
ここでどういう反応をすれば正しかったのか、もやもやするよねぇ。でも帰社して誰もいない通路ででんぐり返しをする著者はやっぱ面白い。
バイトの天職と思えるほど楽しかった着ぐるみの仕事も。
みなから手を振られうきうきしてる感じに振る舞うって楽しそう。著者は小柄だから目の位置もぴったりだったとか。
布製のだはなくて送風機付きで中も快適だとか。
30分でバッテリーが切れるから急ぎ足で帰るとか(ショッピングモールの中)
脱いだあとも、思いきり子どもに向かって手を振ってしまったなんていかにもありそう。恥ずかしいことこの上ないよね。
リビングに閉じ込められた話しとかね。仲の良い友だちとしゃべってるような楽しいエッセイ集だった。
四葉のクローバーの件りは、確かに朝早く見つけて摘んで”しあわせのお裾分け”と言ってくれた人が読んだら傷つくかもしれないけど(車から捨てた)しおしおに萎れてもはや原型をとどめてない四葉のクローバーをその場ではありがたく頂いておいてあとで捨てた。うーん、気持ちはわかる。
でも批判は一部からはくるだろうね。
そこが書き手の難しいとこだね。 -
Posted by ブクログ
くどうれいんさんの文章が好き。
エッセイと同じく、みずみずしくて、優しいようでいて芯のある。
震災がテーマで、被災者とされる人たちのリアルな心情が描かれていました。自分より辛い被害を受けた人を前に申し訳なくなる気持ち、私は津波地域からは離れていたけれど、普通に考えたらしっかり被災した。
家の瓦はなだれ落ちたし、本棚で壁に穴が空いたし、食器棚が何度も飛び跳ねて、ほとんどの食器が粉々、床はボロボロ、電気は数日、水道は1ヶ月近く止まった。
それでも、津波の被害が凄過ぎて、自分が被災者だという意識がほぼなかった。被災した、なんておこがましい。。。たしかに私もそう思っていた。
普通に考えたらしっかり被災したけど、両親は東北に募金した。被災者が被災者に。普通に考えたら、あんたも被災者だよ、っていうとこだけど、もうそういうレベルじゃなかった。
そんなリアルな被災時の記憶が蘇ってくる、素晴らしい小説だと思う。
そして、あとがきがまた、強い。