くどうれいんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ同じ書き出しで、25人の作家さんが25通りの物語を紡ぐ。1編が6ページほどのショートショートだからサクサク気軽に読めるし、様々なジャンルの物語を1冊で楽しめるためお得感がすごい読書時間を過ごした。
現実の法から奇想天外な架空の法まで、ジャンルもミステリやディストピアものなど、物語の舞台も現代から近未来、果ては明治時代やアメリカの西部開拓時代まで、多種多様な設定の中でその法律が齎す思わぬ影響や人間模様が繰り広げられる。短いながらどの作品もとてつもない読み応えだった。
法律というテーマ故か、ディストピアものとの相性が特に良かったように感じる。
ハッとしたのは、今私たちの生きている世界は -
Posted by ブクログ
ショートショートというものを初めて読んだ。
なので、他シリーズは未読。
「新しい法律ができた」
最初の1行は全員一緒。
なんだそれ、面白い!!!
同じ一行から始まるのに、話の内容も展開も全く違う。面白い。
1つ目のお話(金子玲介、ルパちゃん)が重くて、苦しくて、
え!?これ読めるか!?と思ってしまった。
が、作家によって内容は十人十色。
様々なバリエーションがあるのが面白かった。
しかし、法律が主題なので、内容が難しいものも多かった。
塩屋験さんは(AIが小説を書くようになるが、作者は人の名前にし、人間かAIが書いているか分からなくするという話)、最後、え!?となって驚かされた
シリア -
Posted by ブクログ
ずっと読みたかったエッセイ。とても気分のいい読後感。すこしひねくれていて、わかる、と思う。くどうれいんの世界から地続きに自分の思い出があって、連想ゲームみたいに思い起こされて泣いた。どれもすこしずつ、私の思い出だった。良い言い回しをしたいだろうと思っていることが、透けて見える文体も、うっすら私の虚勢に似ていた。(こういう書き方をするのもまたそうだと思って、恥ずかしくなる)いちばん不幸で、いちばん幸せでありたいんだな、私と理解した。私はきっとこれから、ふとしたときに、ここに書かれた文章を思い出して、ああ、誰かが書いていたけど何の本だったっけ、と辿りながら、何度もこの本を開くと思う。読んでいた時の
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Posted by ブクログ
くどうれいんに共感できなくなったらおじさんなのではないかとおびえながら読んだ
30歳、子供も生まれ、世間的には若い部類に入ることは承知ながらも、我が子中心の生活に傾くことは、いかに自分の生活を効率よくコントロールして時間を作り、子を取り巻く様々な環境に配慮することで、つまりそれは自分の生活を雑にしていくこと、おじさんになりつつあることを意味するのではないかと思う。
とはいえくどうれいんとは同じ年齢ではあるので、精神的な意味で。
なのでこのエッセイを読んでいて、日常をこれほどまでに愛溢れる文章で表現するのは眩しくて、なんだか後ろめたくなった。家事や育児に向き合うために、ボーッと物思いに耽って過ご