くどうれいんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
くどうさんのエッセイが、というよりそのお人柄や暮らし、選ぶ言葉の全てが好きすぎて、毎回もはや嫉妬に近い感情を覚えながら読んでいる。
読むとたまらなくなって、クゥ〜!という気持ちになる唯一の作家さん。大好きです。
今回は結婚前後のお話が多分に書かれていて、恋人から夫になったミドリさんがよく出てくる。ミドリさんの優しい考え方や愛情のある言葉がこれまた良くて、クゥ〜!
「ミルク」でうっかり泣くところだったけど、泣いていいのはわたしたち家族だけと書いてあって、その言葉にすら泣きそうになる、けど泣かずに読んだ。
装丁もタイトルもとっても可愛くてあたたかくて、持っているだけで幸せな気持ちになる。 -
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Posted by ブクログ
今年で3冊目のれいんさんの作品。最初に読んだ「スノードームの捨て方」から、感情の機微をありありと表現する言葉の美しさに魅了され、次に読んだ「うたうおばけ」では、日常を彩る大切な人たちとの時間や思い出が、自分自身を作っていくのだと気付かされた。そしてこの「虎のたましい人形の涙」では、がむしゃらに働くことを、遠くから肯定してもらえたように思う。
本編の「祝福の速度」を読みながら、残業と出張を繰り返す日々の中で、「本屋が開いている時間に帰りたい」、「空が明るい時間に帰りたい」、「大切な人の誕生日も側でお祝いできない」と、幾度となく同じように感じ、もう駄目だと思いながら働いた日々を思い返した。ただ、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んだきっかけはくどうれいんさんのエッセイ本が好きなので小説も読んでみたくて、なのだけれど、裏表紙に書かれたあらすじにある「被災県に住むものの被災者とは言えない自分の立場に葛藤」という言葉が気になっていた。
以前、宮城県に住む知人も同じことを言っていた。読んでみて、その私の知人が言っていたことがその当時多くの人が思ったことなのだと知ることができたように思う。あとがきにある、「震災のあった人生」以外を選ぶことができない、という言葉が印象に残った。
文章はいつものくどうれいんさんって感じで読みやすかったです!ますます好きになりました。未読のエッセイ等も読みたいな〜。 -
Posted by ブクログ
都会に憧れつつも生まれ育つ地元を愛している描写が、田舎出身の自分にささる所が多かった。
どれも読みやすく面白かったけど、その中でも
『「んぎ」と「んだぎ」』は声をあげて笑った。
幸いにも読んでた場所が、外ではなく家だったので、よかった。
違う意味で面白かったのが『ホワイトアウト』。
自分には経験したことのない、ひやっとする体験が綴られていたけど、頭の中で情景が浮かびあがって、怖さもあり、夢中になって読んだ。
『佐渡旅行』のタクシーの運転手さんを筆頭に、優しい人たちがたくさん出てくるけど、そんな風に登場する人たちを、味わい深く描けるくどうさんも、優しい人なんだろうなと、想像しながら読み終え -
Posted by ブクログ
30歳。
女性にとっては令和の今でも節目を感じる年齢だ。仕事、恋愛、そして人生。
気にしていないつもりでも、心に湧き立つ波風。その渦中にある女性たちの揺れる心を描いた短編集。
◇
〈さあ集合です〉
〈婚約白紙になりました〉
そんなメッセージが怜香からグループLINEに送られてきたのは、日曜の夕方のことだ。
休日出勤していたわたしは、しばし驚いたあと、プレゼン資料の作成を諦めるや、すぐに怜香たちを自宅に招待する算段を始めた。
冷蔵庫にある食材で作れる酒肴を考え、何を買って帰ればいいかを思案しつつ、
〈今夜うち来ますか〉
とメッセージを送る。怜香からはすぐ、
〈