くどうれいんのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ◾️record memo
今になって思う、あの大きな輪の中に(なーにが友達だよ)と思っていた人が何人いただろう。わたしはそういう人ともっと仲良くなるべきだった。わたしにとっての「友達」は、そういう、繋いだ手から抜けたらステージの上にいる先生が「そこ!」と怒るような、むさ苦しくて窮屈で退屈な言葉になってしまった。友達だから。友達なのに。そんなつまらない絆物語に、自分の人生を添わせてたまるか。
人生はドラマではないが、シーンは急にくる。わたしたちはそれぞれに様々な人と、その人生ごとすれ違う。だから、花やうさぎや冷蔵庫やサメやスーパーボールの泳ぐ水族館のように毎日はおもしろい。どれを掴むのか迷 -
Posted by ブクログ
くどうさんの嘘のような本当の人間関係のエッセイ。
どのエピソードも面白すぎで、くどうさんの自分を素直に出している生き方に面白い人たちが引き寄せられるんだろうなと思った。
タイトルのうたうおばけは、工藤さん友達多そうっすよね、かわいい子いたら紹介してほしいという、少しウザイ男性知人に対し、うたうおばけとか紹介しようかといい、けむに巻く。うたうおばけどは、学生時代、二人きりの部屋で唐突にパーカーを反対向きに着て、ギターを持って、歌を歌った友人が言った一言からきている。想像するだけで面白い。
英語のバナナが、ビニィニィでもバナナに聞こえることを発見し、ギャルとギャルとしばらく爆笑する話や、振ら -
Posted by ブクログ
兼業作家から専業作家へと歩み始めたタイミングからスタートした「NHK出版本がひらく」というウェブマガジンでの日記の連載を書籍化した作品。
日記の練習と日記の本番という2つの要素で構成されている。
10代の頃から日記を書き続けているくどうさん。
それなのに、日記は「続けるもの」ではなく、続く日記なんて面白くない。毎日欠かさず書こうと思ったことは一度もない…そんな日記の紹介にびっくりした。
くどうさんにとって日記は「日々の記録」ではなく、「日々を記録しようと思った自分の記録」で、できる日とできない日の緩急が自分らしく、ノートがなくても、ブログがなくても、日記は死ぬまで勝手に書くものだと思っている… -
Posted by ブクログ
ネタバレくどうれいんは、歌人で、
しかも、本書が初小説だそうです。
感性ひかる、六つの短編が入っています。
どれも、
くどうれいんの特徴の
こまかな描写や所作、微妙な感情の
ゆれを文章でつづっています。
その中でもわたしは、
「いくつもの窓」という作品が気に入りました。
…保険の外交三年目の女性は、あるときに自分で作って、
お客さんに配る「かっきーつうしん」のチラシをくしゃくしゃにして捨てられてしまいます。
そのショックな出来事が発端で、激務だった仕事を辞めることにします。
そして、
辞めたあとも辞めたことに悩みながら、携帯電話の写真を消去することから始まり、部屋の断捨離に取り組みます。
当 -
Posted by ブクログ
出てくるエピソード的に、20代~30代くらいの女性に特に刺さるエッセイ集だと思う。どの作品も短く読みやすい。
文庫版あとがきにて作者が語っていたように、コンビニに入るとまず栄養ドリンクコーナーに行ってしまうような人、本屋が開いている時間に立ち寄ることが出来ない忙しい人がどうかこの本に出会えますように。
日常への些細で強烈な違和感と、自分を作り上げてきた環境への愛着と、プライドと劣等感と反骨精神と、あらゆるものがぐちゃぐちゃになっている。
でも作者の目から見る世界は美しくて優しくて愛しい。
エッセイというものをこれまで食わず嫌いしていたけど、出会えてよかった。 -
Posted by ブクログ
良かった。凄く凄くパーソナルな部分にぶっ刺さる作品だった。
作者のくどうれいんさんとは1歳違いで、盛岡市で中学3年生だった時に震災に遭ったので境遇としては非常に似ている。3月11日は入試が終わり早めの帰宅ができたので自宅にいるときに地震が発生した。沿岸の様子は電波が悪い中ガサガサな画質の携帯のワンセグで観たのが初めてだった。ついこの間家族で釣りに行った場所がどんどん黒い波にのまれているのを見て衝撃だった。困ったことと言えば、電気、水道が止まったことと、ガソリンスタンドが長蛇の列になるので朝五時から父と並んだこと。あとは部屋がめちゃくちゃになったことくらいだろう。
それから高校生になって、 -
Posted by ブクログ
またまた、れいんさんの本を。
大学生の私は、まだ心も幼くて、他人を信用できていないところがある。
就活、大学生活、友達関係、美味しいもの。まさに現在進行形で私の生活を彩っているものだ。れいんさんも大学生活の頃の話をよくエッセイで取り上げていて、ああ、そうだよな、私もだよ。と心の中でずっと思っている。れいんさんの実家は岩手県で、私の暮らす場所とはずいぶんと離れたところで、東北の生活に想いを馳せることがしばしばある。遠く離れたところでも私を繋いでくれる本という媒体は、私の心の支えになり、私とれいんさんにとっての架け橋でもある。れいんさんと大学の授業の影響で、詩が最近気になっている。やってみようかな