くどうれいんのレビュー一覧

  • 湯気を食べる

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    やっぱり、くどうさんは食いしん坊でした。

    でも、ただ食い意地が張っているんじゃなくて、
    食べ物をちゃんと慈しんでいるのが伝わってきます。

    もし自分が生まれ変わって、何か人間の食べ物になるんだったら、くどうさんに美味しく食べてもらって、あわよくばその食体験をエッセイにしてもらえたら幸せだろうなと思いました。

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    2025年08月14日
  • スノードームの捨てかた

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    ネタバレ

    短編集はついお気に入りの作品や順位をつけてしまいがちだが、この本はどの物語も例外なく心を掴んできた。温かくなったり、切なくなったり、心がじんとする感覚がたまらなく心地いい。自分の中で「手元に置いておきたい本」はいくつかあるが、その中でも、気負わずに、ふとページを開きたくなるお気に入りの一冊になった。

    「キスに位置エネルギーが働いている」という表現、妙に納得できて思わず笑ってしまった。

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    2025年08月10日
  • 虎のたましい人魚の涙

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    出てくるエピソード的に、20代~30代くらいの女性に特に刺さるエッセイ集だと思う。どの作品も短く読みやすい。
    文庫版あとがきにて作者が語っていたように、コンビニに入るとまず栄養ドリンクコーナーに行ってしまうような人、本屋が開いている時間に立ち寄ることが出来ない忙しい人がどうかこの本に出会えますように。
    日常への些細で強烈な違和感と、自分を作り上げてきた環境への愛着と、プライドと劣等感と反骨精神と、あらゆるものがぐちゃぐちゃになっている。
    でも作者の目から見る世界は美しくて優しくて愛しい。
    エッセイというものをこれまで食わず嫌いしていたけど、出会えてよかった。

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    2025年08月10日
  • 日記の練習

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    久しぶりにリアル店舗に行き、久しぶりに実用書ではない本を手に取った。

    日記の練習というタイトル、そのままの内容。あとがきを読むと「仕事としての日記」あったが全くそんなことを感じさせない。リアルな体験日常を書いているからだと思う。

    小説家こんな風に思ったまま書くのだから、一般人私はもっと自由に表現して良いのだと思った。

    会社員から小説家になった筆者の心の動きに激しく同感。会社員からフリーランスへの転身理由に、「人付き合いが嫌だから」を挙げる人が多い印象を持っている。筆者も私はそうではない。仲間を見つけられて嬉しい。

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    2025年08月02日
  • 氷柱の声

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    ネタバレ

    東日本大震災がテーマのひとつだけど、「他者の気持ちは絶対に理解することができない」という当たり前だけど忘れがちなことに気づかせてもらえた。

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    2025年07月30日
  • 日記の練習

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    繊細な部分が垣間見えて心配にはなるけれど、読者としては楽しく詠ませていただきました。そしてくどうれいんさんの素直な感じとかがすごく魅力的だなぁと思いますます好きになりました。

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    2025年07月28日
  • 日記の練習

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    去年から読み始め、寝かせ、数ヶ月ぶりに読み進めた、3ヶ月ぶりに日記を書いた。日記を書くとゆっくり眠れる気がする。

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    2025年07月27日
  • 氷柱の声

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    ネタバレ

    この本を読んで考えたこと。
    あのとき、自分は何を思い、何を言ったのだろうか。

    それは、今もずっとある。
    伝わるだろうか、傷つけないか、怒られないか。

    言った側には悪意はもちろんない。だけど、伊智花は絵を続けなかった。

    この本は、勇気や覚悟が詰め込まれた本だった。どう受け止めて、どう感じたかにきちんと向き合いたい。

    あとがきや解説まで読んで、これは凄いものを読んだなと思った。
    間違いなく、自分の何かを動かしてくれた本。



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    2025年07月26日
  • 虎のたましい人魚の涙

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    すごく良かった。
    年齢や出身地が近いことなど、共感できる点が多く、等身大の姿が書かれた文章だなと思いました。
    自由について書かれた文にはハッとされられました。
    また別の作品もぜひ読みたいです。

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    2025年07月16日
  • 氷柱の声

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     良かった。凄く凄くパーソナルな部分にぶっ刺さる作品だった。
     作者のくどうれいんさんとは1歳違いで、盛岡市で中学3年生だった時に震災に遭ったので境遇としては非常に似ている。3月11日は入試が終わり早めの帰宅ができたので自宅にいるときに地震が発生した。沿岸の様子は電波が悪い中ガサガサな画質の携帯のワンセグで観たのが初めてだった。ついこの間家族で釣りに行った場所がどんどん黒い波にのまれているのを見て衝撃だった。困ったことと言えば、電気、水道が止まったことと、ガソリンスタンドが長蛇の列になるので朝五時から父と並んだこと。あとは部屋がめちゃくちゃになったことくらいだろう。
     それから高校生になって、

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    2025年07月07日
  • 虎のたましい人魚の涙

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    またまた、れいんさんの本を。
    大学生の私は、まだ心も幼くて、他人を信用できていないところがある。
    就活、大学生活、友達関係、美味しいもの。まさに現在進行形で私の生活を彩っているものだ。れいんさんも大学生活の頃の話をよくエッセイで取り上げていて、ああ、そうだよな、私もだよ。と心の中でずっと思っている。れいんさんの実家は岩手県で、私の暮らす場所とはずいぶんと離れたところで、東北の生活に想いを馳せることがしばしばある。遠く離れたところでも私を繋いでくれる本という媒体は、私の心の支えになり、私とれいんさんにとっての架け橋でもある。れいんさんと大学の授業の影響で、詩が最近気になっている。やってみようかな

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    2025年07月04日
  • コーヒーにミルクを入れるような愛

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    くどうさんの本実は初見でしたが、語彙力の無い私にはこれが言葉に溺れるという事なのかと衝撃を受けた

    エッセイなんだけれど歌詞のような彩りある言葉の数々に圧倒されました

    他のエッセイも読んでみたい

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    2025年07月01日
  • 氷柱の声

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    くどうれいん『氷柱と声』講談社文庫。

    第165回芥川賞候補作。

    冒頭に主人公の加藤伊智花の通う盛岡の高校の名称が大鵬高校とあり、もしやと思い、ウィキペディアを検索すると、やはり自分の母校の卒業生だった。これまで母校出身の有名人といえば、ザ・グレート・サスケくらいしか居なかったのだが、作家まで輩出するとは時代は変わったものだ。

    本作は、恐らく著者の実体験に基づくものではなかろうか。そして、この著者はかなりの正直者だと思う。東日本大震災で直接被害を受けたことよりも二次的な被害の方を重要視して、それを小説の世界に表現しているのだ。無論、直接被害を受けた方々も大変な思いをしたことだろう。しかし、

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    2025年06月21日
  • 虎のたましい人魚の涙

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    まだ会社員と作家の二足の草鞋であったくどうれいんさん。
    はー!とため息をつきたくなるような話をまとめていて、
    勝手にくどうれいんさんは若くしてこんなに売れっ子になったすごくスムーズな人生の方と思っていたが
    そうではなく、ますます魅了された!

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    2025年06月20日
  • コーヒーにミルクを入れるような愛

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    コーヒーにミルクを入れるような愛というタイトルが、なんでかわからないけどとっても好きだった
    作中の「ミルク」を読んで、夫やペットや色んな人と出会うことで、昔からコーヒーみたいに苦く尖って生きてきた私が、穏やかにまろやかに人に優しくなってきた日々を思い浮かべて、タイトルの真意はわからないけど、ああなるほど、と妙に納得した
    自分の気持ちを知ること、素直になること、優しくすることが苦手で、それに気がついているのに昔の自分とのギャップでうまく立ち回れなくて、拗らせすぎて人付き合いもどんどん苦手になってきていることを日々痛感している最近。れいんさんの周りにはたくさん人がいてほんとうに羨ましいし微笑ましい

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    2025年06月11日
  • コーヒーにミルクを入れるような愛

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    くどうれいんさん初読
    とても好き!

    色んなことに毒付いてても雰囲気が明るくて、結局笑ってしまうような気楽さがあってとても癒された。
    "夕陽を見せる"と"コーヒーと結婚"が特に好き

    近々転職する私には
    "作家みたい"と"深く蔵す"も響いた

    日常を楽しもうという気にさせてくれる
    文庫になったら買いたいな

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    2025年06月06日
  • コーヒーにミルクを入れるような愛

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    人と関わることを愛するくどうさんだからこそ、くどうさんの周りにいる人たちも素敵なんだろうなと思った。

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    2025年06月01日
  • コーヒーにミルクを入れるような愛

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    くどうさんの情緒のぐらつきを見ると、なんだかちょっと安心する。人間なんだよなぁ。

    いつも新刊が出ると、読み終えるのがもったいなくて一年ちかく近くかけてしまう。
    人のあたたかさに溢れた一冊でした。

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    2025年05月28日
  • 登場人物未満

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    コラボって素晴らしい!

    くどうれいんさんの本で未読だった本書。
    FM岩手の「まるふく」ってラジオ番組でも聴き知っていた作品。

    最近読んだ
    「水歌通信」は、東直子さんとのコラボ。
    東直子さんいいわぁ。って。

    ラジオ番組の
    「まるふく」は、阿部沙織さんとコラボ。
    阿部沙織さんは、FM岩手の神だな。いいわぁ。
    この二人のかけ合いは、最強。って。

    そして、今作は、
    俳優「戸塚純貴」さんとコラボ。

    戸塚純貴さんの1枚の写真

    くどうれいんさんが小説を創作。

    その小説世界の戸塚純貴さんが
    「返事」の形で小説返し。

    写真
    この繰り返しの15編



    おもしろい!

    それぞれ、2、3

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    2025年05月25日
  • 日記の練習

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    この本は、
    目の前で、著者がサインしてくれた「正真正銘」のサイン本である。
    れいんさんは、作品ごとに印鑑を作っているようで、サイン会の机の上には、たくさんの印鑑が置かれていた。自作の印鑑?だと思う。
    「レ印」と言うらしい。
    (後にラジオで聴いた。)
    作品ごとにお父さんが彫って作ってくれるらしい。

    目の前で、サインを書いてもらった本を読んだのは、初体験なのかもしれない。
    いくつになっても、初体験は待っているんだなぁ…

    サイン会は、講演会のあと行われた。
    講演会に来ていたれいんさんの衣装?は、
    しゃけ色で、袖口が広がってるヒラヒラの服。
    しゃけの妖精みたいだな、と思いました。



    著者の「あ

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    2025年05月10日