くどうれいんのレビュー一覧
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この本が大好き。もうほんとに大好きだ。玲音さんの感性。失恋したとき、大切な人が何かを失ったとき、大切な人が、幸せそうに笑っているとき。生きていて宝物のような瞬間を、綺麗で、丁寧で、それでいて新鮮で、ありのままのその瞬間を全部閉じ込めたような言葉で表現している。一瞬一瞬が全部宝物。この本を読んでいると、大好きな人たちの顔、大好きな人たちとの時間、自分にとってかけがえのない時間たちがとっても呼び起こされる。どの話も大好きだけれど、「冬のタクシー」がやっぱり心に残る。どこにいても涙が止まらないとき、遠い誰かが救いあげてくれる瞬間。そして自分自身も、そんな人でありたいと、強く、優しく願いながら、実際に
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恋の海に溺れてしまいそう。
一つの言葉をテーマに繰り広げられる短歌の世界。男性、女性、それぞれの歌人の思いを読むことができる魅力。工夫された装丁。言葉のテーマが変わるごとに、ページのデザインが変わる。この変化が、別世界に読者をいざなうきっかけにもなっている。色調はモノトーン。なんて素敵なんだろう。
恋愛中の感情は、本当に複雑。それを31文字で凝縮させてしまうことの不思議。読むことで、込められた思いが溶け出すようで、幸福感に浸れました。
くどうれいんさん、1994年生まれ。染野太郎さん、1977年生まれということで、少しばかり時代の空気感の違いも感じられました。
実際にお二人が喫茶店で詠 -
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本当に本当にすばらしかった。恋の楽しさ苦しさままならなさが詰まった短歌はもちろんのこと、本そのものの作りもとてもこだわりが感じられて、ページをめくるごとにうっとりする。どこを切り取ってもドラマのワンシーンのよう。まさに"恋のショート・フィルム"な短歌集。
どうしてこれが恋のうたとして詠まれたんだろう?と思うような短歌もあったけれど、日常のどんな一部分でも恋の場面でありえるんだということに気がついてたまらなくなった。35文字の奥にある匂いや想いをたくさん想像させてくれます。
おもうだけではあなたはぼくになってしまう触れたいのだと何度も気づく
スカートを買ってひろがるこ -
Posted by ブクログ
くどうれいんさんという人がどんな人なのか、とてもよく分かるエッセイ本でした。
また、読んでいて、自分の日常についてもっと執念深くなろう!と思いました。この本の冒頭に、シーンは突然やってくるーという台詞があります。うたうおばけのお話しを読んでいると、えっそんなことある??劇的すぎない??というような驚きの感情が次々と湧いてきます。しかし、こういう場面は誰にとってもやってきているのです。それをれいんさんは沢山記憶に留めて、留めて、書き留めている。綴ることに執念を燃やしていて、今回はその中の何個かを紹介しているだけなのです。私自身もこれまでの人生でたくさんの劇的なシーンがあったと思いますが、どういう -
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出てくるエピソード的に、20代~30代くらいの女性に特に刺さるエッセイ集だと思う。どの作品も短く読みやすい。
文庫版あとがきにて作者が語っていたように、コンビニに入るとまず栄養ドリンクコーナーに行ってしまうような人、本屋が開いている時間に立ち寄ることが出来ない忙しい人がどうかこの本に出会えますように。
日常への些細で強烈な違和感と、自分を作り上げてきた環境への愛着と、プライドと劣等感と反骨精神と、あらゆるものがぐちゃぐちゃになっている。
でも作者の目から見る世界は美しくて優しくて愛しい。
エッセイというものをこれまで食わず嫌いしていたけど、出会えてよかった。 -
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良かった。凄く凄くパーソナルな部分にぶっ刺さる作品だった。
作者のくどうれいんさんとは1歳違いで、盛岡市で中学3年生だった時に震災に遭ったので境遇としては非常に似ている。3月11日は入試が終わり早めの帰宅ができたので自宅にいるときに地震が発生した。沿岸の様子は電波が悪い中ガサガサな画質の携帯のワンセグで観たのが初めてだった。ついこの間家族で釣りに行った場所がどんどん黒い波にのまれているのを見て衝撃だった。困ったことと言えば、電気、水道が止まったことと、ガソリンスタンドが長蛇の列になるので朝五時から父と並んだこと。あとは部屋がめちゃくちゃになったことくらいだろう。
それから高校生になって、