あらすじ
最注目の著者による「自炊」エッセイ集
幅広い分野で活躍する注目の作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。「オレンジページ」の人気連載と「河北新報」での東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。
《コンテンツの紹介》
【第一章】湯気を食べる
湯気を食べる
ディル?
それはまかない
南国の王様
愛妻サンド
アイスよわたしを追いかけて
福岡のうどん
鍋つゆ・ポテトチップス
棚に檸檬
白いさすまた
すいかのサラダ
くわず女房
ぶんぶん
庭サラダバー
手作りマヨネーズ
おどろきの南蛮漬け
かに玉ごはん
いい海苔
すだち
寿司はファストフード
シェーキーズってすばらしい
ピザは円グラフ
醤油はいずれなくなる
【第二章】風を飲む
萩の月
ほや
菊のおひたしと天ぷら
せり鍋
わかめ
うーめん
笹かまぼこ
お米は貰うもの
きりたんぽ
たらきく
風を飲む
【第三章】自炊は調律
自炊は調律
たまご丼
パン蒸し
好きな食べもの
献立は大行列
つくりおけぬ
ねぎとろ
ナッツと言いたかった
柿ピーの短刀
自炊の緑白黒赤
くる
スナップえんどう
渡したいわたし
お花見弁当
※定価、ページ表記は紙版のものです。一部記事・ 写真・付録は電子版に掲載しない場合があります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1番印象に残ったのは、自炊は調律。
人生に余裕があるから自炊を楽しんでいるのではなく、余裕がない人生の中で自分の人生に納得するためのその手段が自炊だった。
この感情を言語化できるなんてさすがですと思ったし、そういうことかと納得した。
私がパンを焼くときのことを考えてみると、その日は余裕があるわけではなく、丁寧な暮らしをすることで、また優雅な朝ごはんを食べることで自分自身を調律しようとしていたのだと気付かされた。
1番好きな料理は、と聞かれた時の回答方法を考えてみた。
日常的な場合
1位さばの味噌煮
2位ドライカレー
(チーズケーキ)
Posted by ブクログ
食べること、料理をすること、誰かと食べること、誰かに自分の作ったご飯を食べてもらうことが好きな人にオススメしたい1冊です( ˶'ᵕ'˶)
作らなくても、スーパーに入って、食材を見ることが好きな人にもオススメ(。˃ ᵕ ˂ )b
ときどきまた読み返すかも(*´ `)
2025/11/02
Posted by ブクログ
寝る前にリラックスしながら読めるような本を探し求めた先で出会いました。
毎日の生活が短く、心地の良いテンポで紡がれており、日々の食事をいとしく思わせてくれるような話ばかりでとてもよかったです。くどうれいんさんの軽やかであたたかい言葉、すこくすきだなあ。
Posted by ブクログ
作家・くどうれいんが凝縮されている1冊。
食へのこだわりだけでなく、作家としてのくどうれいんと1人の人間としてのくどうれいんのイメージとの葛藤や立ち向かおうとする力なども含まれている。
また、文章の読み易さは個人的にピカイチ。
Posted by ブクログ
12回料理レシピ本大賞【料理部門】入賞の食にまつわるエッセイ。
著者の食に対するスタンスと、私のそれとが同じすぎて、わかりみが深すぎる(笑)。
私もアイスクリームには追いかけられたいし、熱々が美味しいものが目の前に来たら、エライ人の話を聞かずとも食べる。
そして、自分が家族に料理をつくってあげるようになって、自分の母親に対する気持ちが変わったところも一緒。
ダンナさんが、作った料理を惜しみなく「美味しい、美味しい」と食べてくれるのは、とてもうらやましいな。
私の好きな坂元裕二のドラマで「外で食べたらレジでお金払うでしょ。家で食べたらおいしかったっていうのがお金なの。言わなかったら食い逃げなの」(by『最高の離婚』)という名言があるのだけど、ホントそれ……といつも思う。
「美味しい」は、作ったものをさらに美味しくする魔法の言葉だ。
自分一人のためにつくるご飯でも、大きな声で、心をこめて、「美味しい〜っ!」と言いながら食べようっと。
Posted by ブクログ
とてもホッとする本だった。
自分の目の前には本しかないはずなのに、ご飯の温かさを感じる。そして、帰ったら何食べようかなと楽しみになった。
ご飯を食べること、つくることに対して前向きになれる本!
Posted by ブクログ
"料理を作ったり、作ってもらうということは、湯気ごと味わうことができるという素晴らしいことだ。湯気ごと味。"
"わたしはいつもわたしのために働いているのだから、わたしがわたしの食べたいものを作るとき、それはすべてまかないだ。"
"いつまでも、作ることができた日は自分をうんと褒めたい。そう思うと、毎日作ってくれた母に頭が上がらない。"
"暴走したい日はぶんぶんチョッパーに限る。"
"生きていればお醤油はちょっとずつ減って、つぎのお醤油に手をつける日が来る。どうせ生きる、どうせ醤油は減る。"
"わたしがいま最も欲しているものをいちばん上手に再現できるのはいつだってわたしの菜箸なのだ。"
"人生に余裕があるから自炊をたのしんでいるのではない。余裕がない人生のなかで、自分の人生に納得するためのその手段が自炊だった。"
読み終わったあと「グ〜」とお腹が鳴る音が…。
時折クスッと笑えて、「わかるわかる!」と共感しながら、「読む」というより「味わう」エッセイ集だった。
一人暮らしだと、胃に入れば何でもいいやという感じで食事がなおざりになることもある。
でも、そんな時にふと思う。
「80歳まで生きるとして、1日に3回食事をするとして、人生で食事をする回数はある程度決まっているのに、そのうちの1食をこんな適当にして良いのか…」と。
「自分が今何を食べたいか」を考えるのをもっと大事にしようと思った。
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一人暮らしをして数年経つというのに、私はいまだに得意料理というものもなく、レシピがないと何も作れない。
「このままでいいのか?いつか結婚した時に困るのでは?」という気持ちがあったが、
『自炊ができない自分を自虐するな。私は自分で作るしか自分を調律する方法がなかったから自炊をしている。』という作者の言葉は目から鱗だった。
今は自炊しなくても生きていける時代。私も自炊以外に夢中になっていることもたくさんある。
けれども私も作者さんのように、自分の食べたいものを何でも作れるようになって、満足できるようになりたいと思った。
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私が住んでいるのは九州地方のため、作品に出てくる東北地方の食べ物はあまり縁がなく、住む地域によって食べ物も知らないことばかりで面白いなと思った。
○気になる
・今井夏美さんの「桃ディル」のレシピ
・すいかのサラダ
・コウケンテツさんのマヨネーズのレシピ
・宮崎の名店「おぐら」のチキン南蛮のレシピ
・香川県まんのう町「田舎そば川原」さんのYouTubeチャンネル すだちのドレッシングのレシピ
・シェーキーズ(わたしの住んでいる県にはない…)
・白石うーめん
・だまこ餅
・たらきく
・霜島製作所「ホーム裏ごし」
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた作家さま
くどうれいん?
名前から童話作家さん?って思った時期もあったけど、どーやら違うらしい
そして満を持して!!
本書を手に…。
(ただ読みたい本が多すぎて、先送りしてただけ 笑)
読みはじめてすぐに
出来立ての尊さ、舐めんなよ、
の一文でわたしは、作者さまに胃袋とハートを撃ち抜かれました
もぅ〜好き♡
文章を読みながら
好き♡って気持ちしか、わたしのなかに湧いてこない
わたしも食べること好きだから、お友だちになりたい!!!!って思ったし、ほんとに料理が上手なんだろうなぁ〜。ってすっかりファンになってしまいました
素敵な出会いに感謝。
Posted by ブクログ
ー湯気を食べるー
「多少口の中をやけどしようとも出来上がったら即食べたいし、食べてほしい。料理は盛られて置かれた瞬間が最も旬で最もおいしいと信じている。」
めちゃくちゃ共感!いきなり胃袋をつかまれた。
とある大好きな書店でみつけちゃいました。書名が素敵すぎませんか。
食に関する本当においしそうなエッセイばかり。
むちん、とか、ぶりん、とか、音までおいしい。
そんななか、これ、なんか良かったですね。
ー自炊は調律ー
「わたしの自炊は、趣味ではない。調律だ」
「自炊できないと自虐されても、わたしはあなたを笑って赦せない。わたしが自炊を好きになったのは、自分で作るしか自分を調律する方法がなかったからだ」
Posted by ブクログ
くどうれいんさんの食にまつわるエッセイ
「嫌いな人はいるかもしれないけどわたしは好き」という感想に傷ついたほやのお話を読んで思ったが、
こういう感想がわたしは嫌いだし、実際ににれいんさんも傷ついていた。
その枕詞うまいと思ってるのかな?だとしたら枕詞あまり使わない方がいいよって思った。
れいんさんの言う通り枕詞として成り立たない枕詞な
いらない。
「私は好き」でいいと思う。
ちなみに、わたしは宮城でほやを食べて以来めちゃくちゃほや美味しくて好きなんだけど……って笑ってしまった
他にも「ねぎととろ」の話にあった「つらさに寄り添うのはつらさだ」という言葉は読んでいて胸がギュッとなった。
仕事で辛い時に吐露しても、分からない人に正論パンチされてもひとつも嬉しくない。
ああ、れいんさんの言葉は寄り添ってくれると思った。
美味しいものや好きなものを通して、喜びも苦しさも、様々な感情をストレートに言葉にしてくれるくどうさんの文章に今回も満たさたなと
Posted by ブクログ
どタイプなエッセイに出会ってしまった〜
自炊で自分の人生を丸ごと肯定できるような気持ちになれる。うんうん、わかるわかる!!
4手先まで何を食べるか考えているから、何を食べたいか分からないなんてことがない。うんうん、わかるわかる!!
とにかくずっと共感しながら、そして、癒されながらあっというまに読み切ってしまいました。
忙しい日々でのまれて余裕を失いそうな時、食がおろそかになりかけた時、また手に取りたい。ずっと本棚に置いておこう
Posted by ブクログ
くどうれいんさんのエッセイは読みやすくて好き。1つ1つはかなり短めなので電車などの移動時間などにも丁度良かった。
忙しいと私はどうしても食事をないがしろにしてしまいがちだけれど、自分のために美味しいご飯を作りたいと思えた。作り立てのご飯の温かみや美味しさが、私の中に広がってくるようなエッセイだった。
食事の持つ力を思い出すことが出来て良かった。
Posted by ブクログ
れいんさんの『食』や『食べること』への貪欲で真摯な姿勢を感じる一冊。
食材、外食、おうちごはん、贈り物、食に対するすべてがつまっている。
表題作『湯気を食べる』『自炊は調律』『たまご丼』が好き。
カバーイラストのたまご丼がとても食べたい。
読んでいて萩の月を食べたくなった。
Posted by ブクログ
やっぱり、くどうさんは食いしん坊でした。
でも、ただ食い意地が張っているんじゃなくて、
食べ物をちゃんと慈しんでいるのが伝わってきます。
もし自分が生まれ変わって、何か人間の食べ物になるんだったら、くどうさんに美味しく食べてもらって、あわよくばその食体験をエッセイにしてもらえたら幸せだろうなと思いました。
Posted by ブクログ
食にまつわるれいんさんのエッセイ。食べることに対して、並々ならぬこだわりがあって、どう食べることが1番おいしいか??をとっても大切にされているんだなと思いました。そして、それを面倒だなとかそんな風には少しも思われていなくて、むしろ、この食材をあの調理法で食べる!!たのしみーーー!!っというテンション。そんなこんなで4食先まで作る料理が決まっていることもあるそう。スゴい。
Posted by ブクログ
自分の食に対する思いが、ここまで正確に言語化されていることが、とても嬉しい。
そう!それ!そういうこと!と沢山頷いた
くどうれいんさんと食に対する思いがちょっとでも一緒であったのが嬉しい。
「私が最も欲しているものをいちばん上手に再現できるのはいつだって私の菜箸なのだ」
この章で、自炊は調律だと書かれていた。
私も作ることが好きだと思っていたけれど、実は心の調律をしていたのかもしれない。
自分の好きなものを作り、自分のペースで自分のやり方で作っていく。誰にも邪魔されず、たまに独り言を呟きながら、そうやって自分を調律していたのかも、と思った。
「一日に夕食が一回しかないことがこころから悔しい」
あーー!!わかる!!そうかも!いや、そう!
あれも食べたい、これも食べたい。
でも胃に収まる量も、食べれる回数も決まってる。
どうして朝昼夕は一回ずつなの。
どうしておやつは10時と15時だけなの。
私は、自分のご飯が美味しすぎて、普通に太ってしまった笑
ちょっと嫌だけど、とても幸せ。
「湯気を食べる」というタイトルも、読み終えると、より一層共感できるし、湯気ごと食事が愛おしく思える
Posted by ブクログ
2025 食欲の秋
くどうれいんさんの食に関わるエッセイ
くどうれいんさんの素直な気持ち出ていて、本音を聞くことができます。彼女の芯の強さも感じられました。仲の良いご夫婦の様子も分かります。
自分の感覚と違っているところ、同じところ、半々ぐらいでした。心の中でブツブツ言いながらのお楽しみ読書。
《ちょっとビックリ》
*結婚記念日だからステーキ
→私は、初めから全然意識してなかった。誕生日はやるけど。今さらやっても遅いな。
*すいかのサラダ作ってみたい
→私にとって、すいかはそのまま、かぶりつくもの
*人生で一度もお米を買ったことがない
→こんな発言した大臣いたなあ。うらやましい。
《共感‼︎》
*「萩の月」を貰うのがうれしい
→あの箱、特別感あります。つい先日お土産でいただいたのは、簡易包装でした。自宅用にはマル!
*菊のおひたし
→秋を感じます。
*わかめのしゃぶしゃぶ
→以前、新鮮な生わかめでやったら、すごくおいしかった。
食べ物の好みに人柄があらわれていて、とてもおもしろいです。
Posted by ブクログ
実は私は料理をするのが好きではありません。食べることも生命維持のためというか、嫌いな食べ物はあまりありませんが、好きな食べ物も特になく、変化のないメニューでも不味くなければOKです。だから、食に関してこれほどの熱量を傾けられることに圧倒されました。自分の意識も変えていこうかな。まずは道の駅で産直野菜を買って、食べることを楽しんでみようと思います。
Posted by ブクログ
『虎のたましい…』を読んだ時は、合わないかも…と感じましたが、食エッセイが好きな私は話題のこちらをスルーすることが出来ず、読んでみたらすごく良かったです。
色々良かったのはあったのですが、「ねぎとろ」からの「ナッツと言いたかった」の対照的な流れが特に良く笑ってしまいました。
Posted by ブクログ
「オレンジページ」の人気連載、「食べること」にまつわるエッセイ集です。
食べること、調理することに対する著者の大好きさが伝わる作品です。
・8枚切りの食パンを4等分して、一口サイズにしたパンを蒸籠の中にいれて蒸す。
「パンなのに、飲める」
・食っていう字は、「食べると人が良くなる」って覚える。たくさん食べて良い人になってね。
Posted by ブクログ
主に自炊に関するエッセイ。作者の食へのこだわり、食事を作ることでテンションを上げることが出来るのは才能ですね。自炊こそすれ、ここまでこだわり、発想も食に対する興味も豊かでうらやましくなります。人間の根本欲求、基本的な行動である自炊が喜びと感じる人は幸せですね。準備をあまり手間とは思わず、3〜4食先まで発想しているところが凄すぎます。願わくばこんな人が家族にいてくれると嬉しいです。
少しは自身でも自炊の楽しさがわかるといいなと思いました。
Posted by ブクログ
くどうさんのエッセイ、いつもタイトルにすごく惹かれて読んできたけど、この本が一番好きかも。
表題作、『ディル?』『柿ピーの短刀』『ピザは円グラフ』が良かった。短いエッセイのタイトルもやっぱいいな。あと食いしん坊でかわいらしいかんじもすき。
Posted by ブクログ
うまそー!!料理系エッセイなるものを初めて読んだけど、文章で「食べてみたい!!」「美味しそう!!!いやもはや美味い!!!!」と思わせられる文章を書けるくどうれいんさんは天才だと思う!!知らない料理名や食べ物名前は思わず調べてしまったし、卵ご飯は絶対にやると決めている!!あとなんてたってオノマトペが超良い。「きゅっと酸っぱくておいしい。」「むちんとした白身の部分」「じゅんわりとうまみがでる」食材の魅力とおいしさが一気に伝わってくる。ごちそまでした!
Posted by ブクログ
常に夕飯を何にするか(肉or魚?和洋アジアン?米麺パン?)を考え、外食時には何が食べたいか、何を食べれば後悔しないかを気持ち悪くなるほど考える自分は相当な食いしんぼだ、この情熱を分け合える他人はいないと諦めていました。(誰かと食事する時は独りよがりにならないよう諦め前提でした)
くどうさんのエッセイを読むほど、食に対する情熱も知識も真剣さもまだ全然足りないのだ、と思えて安心しつつ、勉強させてもらえます。
そして、自炊することは自分を保つこと(いい悪いではなく、せざるを得なぃ人種がこの世に存在するだけ)ということも描かれていて、胸がスッとしました。
Posted by ブクログ
食べ物エッセイが大好きなので手に取りました。
読んでいるとお腹が空いてくるエッセイでした。
個人的な意見なんですが、くどうれいんさんの文章が私にはあまり合わない気がしました。
スルスル読める訳ではなかったので。笑
でも読んでよかったと思います。
たくさんいい言葉にも出会えました。
クスッと笑えるところもあり、楽しく読めました。
『桃を煮るひと』は、気になっているのでいつかは読んでみたいなと思いました。
Posted by ブクログ
食べることにまつわるエッセイ本。
著者が東北出身なので、東北の
料理や素材も出てきて
読んでいて、「こんな料理やご飯があるんだな」と
少しワクワクできた。
本の中で湯気が立っている出来立てご飯は偉い!
という言葉があって
その通りだなと思わず心でうなづいた。
子どもの頃熱々の出来立てご飯の幸せに
気づかずに食べていた自分に
それは当たり前じゃないんだよと伝えたくなった。
読んでいる中で東北の日本酒の話が出てきて
東北の日本酒飲みたくなった!