筒井康隆のレビュー一覧

  • 時をかける少女

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    ネタバレ

    放課後の理科室で謎の薬品の匂いをかいだことをきっかけに、場所と時間を跳躍する能力を身に着けてしまった少女が何とかしようと奮闘する話。その他「理由がわからないけど恐いもの」の原因を突き止めようとする少女の話、突然パラレルワールドに迷い込んでしまった少女の話、計3話。
    今さら僕が何か書くまでもなく日本SFの金字塔である。今のSFの基準で見ればいずれも典型的でベタな展開ではあるが、それだけ多くの作品に影響を与えた古典ということなのだと思う。「ドラゴンボールを今の人が読むとベタで退屈な展開に見える」というのを思い出した。

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    2025年05月31日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    父のおすすめで読んでみました。
    1作目とは違い、エンタメ小説的な面が強いように感じます。
    楽しかったけれど、心打たれるような読書体験は得られませんでした。
    ただ、ゆっくりとこの小説が生まれた意味を探ろうと思います。

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    2025年05月06日
  • ロートレック荘事件(新潮文庫)

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    ネタバレ

    素直な性格でないにも関わらず素直な読み方しかしないもんだから、叙述トリックということに全く気づかないまま最後まで来た。

    謎解き編で細かい説明をしてくれてたが、それも含めて、後追いでやっとわかったという感じ。フェアかアンフェアかと聞かれたら、まぁ多分フェアだと答えると思うけど、実際読んで理解をしようと思うと、ちょっと苦労する(笑)

    叙述トリックはおそらく好きだけど、多分ネタバレ等の解説読んだ上でもう1回読まないとあかん。楽しみ方として間違ってない気もするが、好きならばもう少しなんとかならんかなと自分で思うのである。

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    2025年11月05日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    これは「魔性の子(小野不由美)」的なお話?と思いつつ読んでいたら、なんと壮大な世界に連れて行かれ、驚いたことでした。

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    2025年04月27日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    少し前に筒井康隆作品について語るテレビ番組で紹介されていて、そういえばタイトルは知ってるけど読んだことないな、と思って読んでみた。
    人の心が読めてしまうヒロインの周りには、なぜかろくでもない人ばかり。そりゃあ、辛かろう。

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    2025年04月27日
  • 人類よさらば

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    筒井康隆さんの短編を読むのは初めてかもしれないが、あんまりなことに 時々身悶えしてしまう本でありました。
    題名もキイてる…

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    2025年04月24日
  • 時をかける少女

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    面白かったけど映画から入った&筒井康隆初心者なので理解しきれなかった
    2人が惹かれあっている描写もう少しあったら面白かったなーとかSFだからそこには重き置いてないのかなーとかにしてはSFも表面だけだなーとか
    ほかの筒井作品も読んでもう一度読みたいと思う

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    2025年04月24日
  • 脱走と追跡のサンバ

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    100分で名著の筒井康隆で紹介された本である。文字だけではなく、記号や語句の紹介や図形が記載されていたということで変わった小説である。

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    2025年04月14日
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

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    ■評価
    ★★★✬☆

    ■感想
    ◯ハイデガーは初見では意味不明だったが、この本や用語集を見ながら狙いを理解して、その狙いに向かって言葉やフレームワークが展開されているとすると、踏まえることでわかりやすくなった。
    ◯原文から入門書では取り逃がすことがあるが、一方でわかるようにもなる。自分の言葉で置き換えてみて、最終的には原文にあたってみてそこから受ける雰囲気など、汲み取ったうえで話をしないと議論が深まらないなと感じた。

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    2025年04月10日
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

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    筒井康隆著『誰にもわかるハイデガー』は、哲学の巨匠ハイデガーの思想を平易に解説し、読者がその骨格を掴むための絶好の入り口となる一冊です。

    私自身、以下のフレーズに特に感銘を受け、改めて人間存在や死といった普遍的なテーマについて考えさせられました。

    師弟関係が紡ぐ理解の速さ
    ハイデガーの思想がどのような歴史的背景や思想的伝統に基づいているのかを示唆しています。
    フッサールという巨匠の教えを受け継ぎながらも、ハイデガーはそれを独自の視点で発展させ、現象学から解釈学へと哲学のパラダイムを転換させた点が魅力的です。師弟関係の中で生まれる新たな洞察や理解のスピードは、単なる知識の伝達を超えた創造性の源泉とも言えるでしょう。

    人間存在と「現存在」
    「現存在という言葉です。これは早く言ってしまえば、人間のことなんです。人間というのは常日頃、常に新しい自分の可能性というものを見つけて生き続けている存在なんですね。」
    ハイデガーが提唱する「現存在」という概念は、私にとって非常に共感を呼び起こすものでした。
    人は一瞬たりとも同じではなく、常に新たな可能性を探求し、変化し続ける存在であるという視点は、自己成長や日常の選択に深い示唆を与えてくれます。

    死と未了性:存在の宿命と向き合う
    「もし死後も意識をもつことができれば、そのときにこそ、人は、自分の未了性を自覚し、反省したはずだ。私はまだまだだった、」
    このフレーズは、ハイデガーが提起する「死」を通して自己を見つめ直すという哲学的問いに直結しています。

    死という普遍的な現実に直面することで、人は自らの未完の可能性―未了性―を認識し、今この瞬間にどのように生きるべきかを問い直すのです。

    『誰にもわかるハイデガー』は、難解と思われがちなハイデガーの思想を、親しみやすく解説することで、読者に「存在するとはどういうことか」を問い直す機会を提供してくれます。

    師弟関係を通じた知識の伝承、現象学と解釈学の対比、そして人間の絶え間ない変化と死という宿命――これらのテーマは、現代を生きる私たちにとっても大いに考えさせられる内容です。

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    2025年03月18日
  • モナドの領域(新潮文庫)

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    久しぶりの読書。
    学術的に理解が難しい内容も多々あったが、物語としてはすらすら読むことができた。
    先が気になる展開な気がした。

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    2025年03月12日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    表題作「笑うな」を筆頭に、ブラックコメディや不条理、ドタバタなどユーモア色強めの短編集。
    「廃墟」と「会いたい」が非常によかった。「廃墟」は筒井らしい不謹慎な笑いで爆笑。「会いたい」はポエミーで幻想的、あまりにも美しい。
    もっとも、残念ながらそのほかの作品は特に刺さらず。シュールすぎて何が面白いのか分かんないのとかも結構あった。

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    2025年03月01日
  • カーテンコール

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    ここで終わるの!?みたいな作品もあったけど、短い中にいいエッセンスを感じられるものが多かった。ラストなんとも言えないしんみり?寂しさ?までいかないけれどそれに似た感情を感じさせるものもあった。
    コロナ追分は結構好き。

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    2025年02月11日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    父のおすすめ。
    なかなかに毒がたっぷりの気持ち悪い作品だった。
    もちろん褒め言葉です。
    物語としての構成や文章が他には見たことのない作りで面白かった。

    私がお気に入りなのは青春讃歌。
    陽子が私の未来の姿に見えてしまって、うっすら背中が寒くなりました。

    続編も読みたい。

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    2025年01月30日
  • 堕地獄仏法/公共伏魔殿

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     はるか昔の学生のころ、筒井康隆はかなりの人気作家で、回りにも筒井ファンは大勢いたのだが、何となく手を出さず、読んだのは七瀬三部作くらいだった。たまたま書店で本書を見つけ、初期傑作短篇収録というオビの文言に惹かれて読んでみた。

     どれも面白く読んだのだが、特に毒気のある作品が気に入った。「堕地獄仏法」とか、学会の折伏の強引さが問題化されていた頃にここまで書くかという内容だし、「公共伏魔殿」では荒唐無稽な展開の中にNHKのあり方を批判している。また、「やぶれかぶれのオロ氏」では政治家の記者会見の曖昧語法を痛烈に皮肉っているし、「懲戒の部屋」は、痴漢冤罪の恐怖を先取りしたような内容で恐怖感さえ抱いてしまった。

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    2025年01月20日
  • カーテンコール

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    ネタバレ

    25品の掌編集。

    最後の作品集と謳っているが眉唾のような気がする。
    例えば「カーテンコール2」なんて出てくるかも。
    作品自体は筒井ワールド満載だが玉石混合です。
    オチのない尻切れトンボ的なものもあったりするし、「プレイバック」で七瀬が出てこないしと、ちょっと不満もありますが、やっぱり面白かったです。

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    2025年01月18日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    男性が幾つになっても性的な目線があるところが気持ち悪く、七瀬のような能力があるのはとても気の毒に感じた。

    見なくても良い汚い物は見たくない。綺麗事と言われようとも美しいお花畑の世の中を生きていきたい。
    世界が言葉でできているのなら、他人の言葉が頭にどんどん入ってくる世界は恐ろしい。

    そんなふうに考えている私に現実を突きつける小説でした。

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    2025年01月13日
  • にぎやかな未来

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    たった1ページから10ページほどの超ショート作品集。256ページで41編もの作品が収録されている。
    どれも面白いが、ここまで短いとアイデアや伏線の見事さによる玄人ウケ感が強い。純粋に腹を抱えて笑える作品は数点ほど(小説という媒体を考えればそれも凄いことだが)。中長編が読んでみたくなる。
    「腸はどこへいった」「お助け」「ベルト・ウェーの女」「遊民の街」あたりが特によかった。

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    2025年01月15日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    ネタバレ

    谷川流の「涼宮ハルヒ」シリーズに触発された筒井康隆が、喜寿にしてラノベ執筆。
    イラストもいとうのいぢだし。
    あっけらかん手コキ描写や人物描写はさすがだが(「時をかける少女」でいうラベンダーの香りが、本作ではなんと栗の花の匂い?)、ストーリーはしょーもない腰砕け。
    カマキリとか蛙とか。
    まあこの企画自体がメタだからそんなものだろうが。
    氏の短編にありそうな話が、ラノベというパッケージでやや長めの中編化しましたという風情の、企画出オチ。
    太田が悪い。

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    2025年01月07日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『バトル・ロワイアル』のパロディやないかい! 生き残りは他のバトルに参加できるとか笑うしかない。最後は主催者にお礼参りするし。

    いや、バトル・ロワイアルは未来ある中学生が1つのクラスの中で殺し合うから異様で緊張感があり面白かったのだけど、老人がそれやって面白いかというとあんまり……。

    加齢臭のするエログロナンセンスなんだけど、文章としてはめちゃくちゃ読みやすいのが何とも言えない。悪趣味でギブアップしようかと思ったけど結局最後まで読めちゃったし。巻末の解説が変に真面目なのもおかしい。書いてることは分かるよ。

    そして、「変なの読んだなぁ」と思いながら、一気に感想を書いてしまえるほどのエネルギーもある。神父の最期が好きです。

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    2025年01月05日