筒井康隆のレビュー一覧

  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    旅を続けないといけない人っていうのは、こういう人なんだと思った。
    いろんな分野の本を読みたくなった。読むだけで終わるんじゃなくて、実践することに価値があるとも思った。実践する人がいないと技術は失われてしまうから。知識があるだけの人にはならないようにしようと思う。

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    2025年12月13日
  • 筒井康隆自伝

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    自分の高校、大学時代には当時出ていた文庫、単行本はほぼ読んでいたと思う。中毒性のある危険なSF作家だ。短編などは繰り返し読んだので、「青年後期」の章はお馴染みの作品が多く紹介、解説されていたので懐かしく読めた。音楽もそうだが、高校生頃によく聴いた音楽はずっと記憶に残ると言われるように、筒井氏の作品は多く心に残っていた。本書の全般にわたり、筒井氏のエッセイだな、と思われる箇所も随所にあるので、ファンにとっては必読。

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    2025年12月13日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    わー何これ、めっちゃ素晴らしかった!!!ラゴスかっこよ!ラスト素敵!人生で読んでおきたい10冊に入る!大好き 大好き 大好き!

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    2025年12月08日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    読書好きSNS界隈で何度も見かけるので、初めましての筒井康隆作品。結論、とても面白かった。
    SFだからかもしれないけど、昭和61年に刊行されたとは思えない、古さを感じない文章だった。
    風景描写が鮮明で、人間模様も細かく描かれてるので、SFは日頃全く読まない私でもすっと馴染めた。
    七瀬シリーズにも手を出そうか検討中。

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    2025年12月06日
  • ロートレック荘事件(新潮文庫)

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    きっと、「へぇ、ミステリーってそういう手法があるのか。じゃぁもう一捻りしたやつを書いてみせよう」って思って書いた作品なんだろう。
    筒井さんは時々こんな感じで別ジャンルに手を出すのです。

    謎解きではページ数まで明示して優しく解説してくれます。
    ここまで丁寧に謎解きをしてくれるミステリーは初めて読みました。

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    2025年11月29日
  • パプリカ

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    筒井康隆らしい作品。
    自分の短編から色々道具を持ってきて使っている。
    この本の主人公もその後『朝のガスパール』にちょっと出たりするそうだ。
    この時期はキャラクターもプロットもスターシステムを取り入れていたのだろうか。
    アニメ版も視聴したが、頑張って毒っ気を抜いていい感じに仕上げられていました。

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    2025年11月29日
  • 筒井康隆自伝

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    筒井康隆は日本SF第一世代メンバーである。2013年に同じ豊田有恒が亡くなった後、最後の日本SF第一世代として孤軍奮闘、現在もなお執筆活動を続けている。昨年、自宅で転倒して頸椎を痛めて以来、不自由な生活を続けている。現在、リハビリ設備に入っているものの、毎月どこかしかの月刊文芸誌で作品が掲載され、本の表紙で筒井康隆の名前を見ない日は無い。流石に2~5ページの短い文章となっているが、この文学に対する執念は目を見張るものがある。この本以降、来たるべき日までの作品が今後必ず出版されると思うが、たぶん泣きながら読むことになるだろう。

    自伝と言うだけあっていろいろな出来事が驚くほど詳細に記述されている

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    2025年11月14日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    大好きな小説の一つ
    主人公の知識欲、学ぶ姿勢にあこがれを抱いた。
    私がモデルとする人物像に大きく影響しているね

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    2025年11月09日
  • 時をかける少女

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    ネタバレ

    『時をかける少女』が気になって読んでみると
    まさかの筒井康隆さんの短編集!

    短編集の中の『果てしなき多元宇宙』が好みでした!
    “たったの40ページ”で、SF設定のゾッとするオチ

    面白おかしく書かれているけど、
    突然、日常から微妙にズレた世界に放り込まれるのは
    最怖すぎます、、、

    さらに元の世界に戻れるか怪しいオマケ付き!
    私じゃそんな生活は耐えらそうにないです、、

    だけどSF特有の理不尽で微妙な後味が残るオチは
    癖になります笑

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    2025年11月04日
  • 筒井康隆自伝

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    幼少期の詳細な記憶。SF黄金期のゴージャスなエピソード。

    二、三点気になる表現があるものの、ツツイならまあ良いかとなる不思議。

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    2025年11月04日
  • パプリカ

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    とてもおもしろかった。
    主人公がとても女性として魅力的に描かれていたのが印象に残った。
    ラストが物語全体の余韻を感じさせるものであり、とても良かった

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    2025年10月30日
  • 筒井康隆自伝

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    ただ事実が書いてあるだけなのに面白い。中学のときやられて以来50年近く読んで来た作家だからだろうか。

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    2025年10月28日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    読んでいてワクワクする。何をしたいのか、何を目的としているのか。はたまたいっときの興味で行動してみるのか。関わってきた過去に対してのしがらみがある中で、無数にある選択肢を何をもって選ぶのか。愚直でいたいなと感じる一作。本をたくさん読むと王様になれる夢のような流れが好き。定期的に読み返したい。

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    2025年10月27日
  • 残像に口紅を

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    主人公の小説家・佐治勝夫が「世界から文字が一つずつ消えていく」という虚構の世界に閉じ込められる物語。
    文字がなくなり、言葉がなくなった虚構世界が迎える顚末とは。

    世界から1つずつ文字が消えていく。どんどん消えて、周りの人も消えていく。家族が1人…また1人と消えていく。
    時が過ぎて次はなんの文字が消えて、どのような言葉がなくなるのか、ページを重ねるごとにワクワクした。


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    【小説紹介】
    「あ」が使えなくなると、「愛」も「あなた」も消えてしまった。

    世界からひとつ、またひとつと、ことばが消えてゆく。愛するものを失うことは、とても哀しい……。言葉が消滅するなかで、執

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    2025年10月26日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    家族八景後の七瀬シリーズ2作目。

    前回の話とは違い、心の汚い人間達の話ではなく、打って変わった雰囲気。
    まず夜汽車に乗っているシーンからよかった。
    はじめて自分と同じ心が読める子供のノリオと、初めて自分の能力とはちがう予知能力をもった恒夫に出会う。
    これから起こる大事故を予知し、この3人で汽車を降りる。これから始まる物語にドキドキした。

    次に七瀬がノリオを引き取り、一緒に暮らすため平穏な生活を脅かす、また違う能力を持った強欲の西尾。西尾との心理戦はワクワクした。
    続々と異能力者と出会い、ピンチを乗り越え仲間ができた七瀬。ヘニーデ姫のところは見えない敵に恐怖した。

    そして待ち受けていた最後

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    2025年10月26日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    人生という名の旅。
    さまざな人間に出会い、自身の道を自身で決める。自分で選んだ道や生き方には誰も責任は取れないだろうが、その分、生を感じられるのだと思う。旅路の爽快感、喪失感、昂揚感すべてが伝わってくるようで、旅好きな私には最高の作品でした。

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    2025年10月15日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    とにかくモテる旅好きラゴスさん。どこに行っても、いくつになっても、旅ゆく先々でモテまくります。しまいには、旧ドラクエV天空の花嫁のビアンカとフローラのように、かつて子供たちを苦しめた“究極の二択”に対して、反則まがいの“第三の選択肢”をズバッと選び、なおかつ自分の大好きな「読書最優先生活スタイル」は崩さないという、傍若無人ぶりを見せつけてくれます。

    こんなラゴスさんの一生を、嫉妬を覚えるどころか憧れのまなざしで一気に読み切れたのは、良質な短編集のような構成のうまさと、ラゴスさんが自由を求めて自分のしたいことを存分にしながらも、極力まわりに迷惑をかけないという、僕の理想の生き方を体現してくれて

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    2025年10月14日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    第1作ブラックホームドラマの『家族八景』、第2作ハードSFの『七瀬ふたたび』に続くシリーズ完結編。といっても昔は「七瀬シリーズ」なんて括りはしてなかったけど。テレパスの主人公というのが同一なだけで、前2作はまったく毛色の異なる作品だし、本作もまたそれらとまったく異質な作品である。SFジュブナイル小説を思わす学園ミステリーな導入から、画家とその妻の謎を冬の田舎の山村に追うミステリーへと展開し、後半は、広大な宇宙の意識の中で繰り広げられる母と子のエディプスな恋愛を通し、私という意識、私の中の無意識というものの在り様を肌で感じさせてくれる。これをとてもわかりやすくエンタメ小説として感じさせてくれると

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    2025年10月12日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    男がエロいことばっか考えてるなと思ったけど、男が女に対して無意識で考えてることって案外エグいことなのかもしれない。

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    2025年10月09日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    『旅のラゴス』は、表面的にはSF(超能力・失われた文明・異空間の移動)を題材としながらも、
    その実体は人生そのものを描いた寓話です。

    ラゴスは、文明が崩壊した世界で生まれ、常に「知」を求めながら旅を続けます。
    しかしその旅の果てにあるのは、文明の再興でも、絶対的な真理でもない。
    そこにあるのは――「歩み続けること」自体が意味になるという発見です。



    人は、生涯をかけて“何かを求めて歩く”。
    だが、目的地にたどり着くことよりも、その過程で何を感じ、どう変わるかこそが生きる意味である。



    この思想は、
    「結果を重視する社会」への批評でありながら、同時に人間の存在への肯定でもあります。

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    2025年10月05日