【感想・ネタバレ】パプリカのレビュー

あらすじ

同名アニメ映画の原作。精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者・サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!

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Posted by ブクログ

筒井康隆らしい作品。
自分の短編から色々道具を持ってきて使っている。
この本の主人公もその後『朝のガスパール』にちょっと出たりするそうだ。
この時期はキャラクターもプロットもスターシステムを取り入れていたのだろうか。
アニメ版も視聴したが、頑張って毒っ気を抜いていい感じに仕上げられていました。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

とてもおもしろかった。
主人公がとても女性として魅力的に描かれていたのが印象に残った。
ラストが物語全体の余韻を感じさせるものであり、とても良かった

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

平沢進→映画「パプリカ」→原作小説という順に辿り着いたが、映像作品以上に夢と現実の入り混じる様子が伝わってくるのが凄かった。文章は自分のペースで読み進められるので、自分が夢の中でこれは夢だと気付いたときのような感覚が起こって面白い。
人物名をぱっと覚えられないので自分的には映画を先に観ておいて良かったと思う。

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2025年07月22日

Posted by ブクログ

映画のパプリカは夢探偵として見る奇妙な精神分裂患者の夢(奇妙な平沢進先生の音楽を載せて)が印象的であり、主人公としてパプリカにスポットが当てられている気がした。
ダリの絵を見て感動するように、支離滅裂でストーリー性のない不安を煽られるような夢には何か惹きつけられるものがある。
解読不可能なものに圧倒させられたい気持ちが私のSF好きに繋がっているのかも。
自分の人生において何度も夢に出てくるような強烈な意味を持つものってなんだろう。わんちゃん、絵、Tube、本棚etc
自分を含め色々な人が夢で葛藤している様子を映画化してほしいな。無意識に自分が秘めている気持ちが夢に現れるのには神秘性を感じることがある。
昔の人がそれを神からのお告げだと思ってしまったのもめちゃくちゃ理解できる。
それに対して、小説はよりリアリティがあり、主人公として千葉敦子にスポットが当てられている気がした。

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2025年03月04日

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ネタバレ

夢の、支離滅裂なのになぜか自分は納得しているような不思議な感じがそのまま表現されていた。
特に、後半は夢の中に入ったり、現実世界に戻ったり、夢が多重構造をしていたりで、ぐるぐるとスピード感を持って世界が入れ替わるのが読んでいてとても楽しかった。

敦子が性に奔放で、イケメンと言うよりは冴えない地味な男性やおじさんに好意を抱きがちなのは違和感が少しあると思って読み進めていた。
しかし、敦子自体が誰かの夢の登場人物であると考えると納得したし、なんならおじさんの理想のセラピストはきっと敦子みたいなキャラクターに他ないとさえ思う。

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2024年11月30日

Posted by ブクログ

映画はまだ観ていないけれど、原作ということで読んでみた!
普通に面白かった!でも映画の方が面白いらしいから、早く映画を観たい。
YouTubeで見た理事長の発狂シーンや素敵な戯言がいつ出てくるのかと心待ちにしていたのに、結局最後まで出てこなかった。かなしい、、、
キャラクターが良かった!特にパプリカと玖珂。能勢と粉川も好き。副理事長や小山田も読んでいて不快になるタイプの悪役ではなかった。

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

30年ぶりに読んだが面白かった。こんな前に今でも目新しく感じる精神科領域の物語を書くなんて、筒井氏は流石だと思った。
映画も見てみたい。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ

Wikiによれば、筒井康隆は1965年に関西から東京に転居し、そこから本格的に作家活動を展開したらしい。第一短編集「東海道戦争」は1965年の発行ということなので、かれこれ60年近く前のことだ。最新の短編集「カーテンコール」は、2023年11月の発行、60年近くを経て、なお現役の作家であるという怪物のような人だ。ちなみに、1934年9月生まれなので、現在89歳。
私自身は、筒井康隆の作品は中学生から高校生の頃によく読んでいた記憶がある。それ以来、遠ざかったいたので、50年近くぶりに筒井康隆の本を読んだことになる。

主人公の千葉敦子は、精神医学研究所に勤めるノーベル賞候補の研究者であり、また、セラピストでもある。一方で、18歳の少女である夢探偵パプリカとして神経症の治療も行っていた。治療方法は、患者の夢の中に忍び込み、うつ病などの原因となっていたものを見つけそれに対処するものである。現実世界から、他人の夢の世界へ忍び込み活動するというのは、SFとしては驚くような話ではないだろう。
しかし、この小説では、夢の中の行動が実際の現実に影響を及ぼすことが可能となる。すなわち、現実と夢の区別がつかなくなる。夢の中では、人は荒唐無稽なことも(例えば空を飛んだり、動物になったり)行えるが、夢の中での、ある人の突拍子もない行動が、現実世界の人たちに影響を与えるようになるのである。
こうなると、何が何だか分からなくなる。実際、現実世界から夢の中に忍び込んでパプリカが神経症の治療を行う部分はストーリーもよく理解できたが、現実と夢の区別がなくなってからは、何でもありとなり、ストーリーはどうでも良くなってきてしまった。しかし、筒井康隆は、そういう訳の分からない世界を、小説としてまとめてしまう。何だかよく理解はできないが、圧倒的な文章力によって、最後まで一気に読まされてしまう。

中学校・高校の頃も、思いもつかないような世界に連れて行ってくれる筒井康隆の小説が好きだったな、ということを思い出した。久々にまた筒井康隆を読んでみようという気になった。

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2023年12月18日

Posted by ブクログ

SFとドタバタが境目なく融合した傑作。あらゆる二面性が境目なく交錯する。
夢と現実の境目がなくなる世界が舞台。ヒロインはノーベル医学生理学賞候補の大人の女性であり夢探偵少女でもある。社外的地位の威厳の裏で個人的悩みに苦しんだオジサンたちとともに、夢か現実か分からないモノと戦う。
映画インセプションをみたときの感覚に近い不安と混乱と興奮とワケわからなさで物語が疾走する。
いろんな要素たっぷりでおなかいっぱいになれる一冊でした。

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2023年03月10日

Posted by ブクログ

アニメ映画を観たくなって、先に原作を読んでおこうと。
文章だからこそできるストーリーなのかなというのが感想なので、どんな感じで映画になったのかな。

和製インセプションだなと思ってたら、インセプションの方がパプリカをオマージュしてるみたい。びっくり!

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2023年01月08日

Posted by ブクログ

映画『パプリカ』に、原作があることを本屋で知りましたが、読みたい気持ちを後回しにし続けてました。

登場するキャラクターたちが、躍動感を持ちながら展開していく物語。その一方で、文字から映像に変えることの難しさを肌で感じます。

夢と現実の区別がつかなくなる展開の話は、例えば『インセプション』という話がありますが、あちらは夢の奥へ奥へと進んでいく物語で、何となく似ている気はしますが、面白さの部分では、こちらとは全く違っていて、どちらも好きだったりします。

『インセプション』の中に登場する夢の設定は、どちらかといえば、夢の中で建物を作り出すなど、理性的で、『パプリカ』の夢は、精神疾患に関わる話であるからか、感情ベースな点で全く違っていますが、どちらも夢の中で動き回ることができる点では、面白い設定であると思います。

以下、あらすじ
精神疾患の治療として、患者の夢の中に入って治療するというアプローチがとられるようになってきた時代。
その装置を開発した時田浩作と、開発に携わった千葉敦子のおかげで、精神疾患は、少しずつ寛解されるようになっていった。

しかしながら、時田は別に精神疾患を治療する目的で装置を作ったわけではなく、半ば興味本意で作ったのであり、装置の小型化を目指して改良を続けていた。
そんな中で生まれた「DCミニ」という装置は、ほぼ完成していたものの、何者かに盗まれてしまう。

「DCミニ」の奪い合いと、装置に隠された機能と副作用で、多くの人を巻き込んでいく展開に、面白さにどんどん引っ張られていきました。やはりこの作品、映画もすごいですが、原作はその期待を易々と超えてきます。

ファナティックだとか、そういった難しい単語が散りばめられていて、たまに辞書で意味を引きながら、行きつ戻りつ読み進めていきました。また、物語の後半である第二部は、設定がかなり複雑で、夢なのか現実なのか、読んでいる自分もわからなくなるくらいのジェットコースターに乗っているような展開に驚かされました。

文庫本を読む際には、ぜひ解説も読まれることをおすすめします。

いやぁ、筒井康隆さんの作品にハマりそうです。
次は『家族八景』を読もうかな。

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2022年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画を一度見て、訳が分からず途中で見るのをやめてしまったのを悔いるくらい面白かった。こういう話だったのか。
賢く美しくチャーミング、仕事熱心で欲望に忠実な敦子が魅力的に見えて仕方がなかった。好意を持った患者にだけちょっと行き過ぎた治療を施す、そのモラルの欠如も夢の中ならではで、自宅で秘密を共有した特別感もまたそこに加われば、親密さが増していくのも頷ける。ノーベル賞だって何だって手に入れる、この静かな自信と欲深さが何故か嫌みではなく、好ましいものとして映った。男たちが争わず敦子の意思を尊重し、本気で愛を寄せているからかもしれない。男女の愛というより、女神を崇拝するのに似ている。敦子であってもパプリカであってもいつも知性が光っていて、並の人間では無いと納得させる力があった。
邪悪とも言える権力争いのなか、敦子と時田の関係がなんだか微笑ましくて癒しポイントだった。巨体だし子どもっぽいのに、甘いものが食べられない時田が面白かった。
同じ研究所で働く仲間を廃人にするという血も涙もない小山内と乾のやり方にはゾッとしたが、現実が現実のままやり合っているうちはまだよかった。夢と現実に境がなくなってからは、崩れていく世界についていくのに必死で、何を信じればいいのか分からなくなってしまった。夢の混沌が言語化されるとこうなるのかなと思った。私のような頭の硬い人間には一定の秩序がないと簡単に狂ってしまいそうだ。
ラストの陣内と玖珂の会話にギョッとした。

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2022年10月20日

Posted by ブクログ

まず最初に映画を観ることをおすすめしたい。
厚い本であると同時に専門的なことが詳細に描かれているので、映像でイメージできないとギブアップしそう。

映画が好きで原作も読んでみたが、世界観重視の映画ではわからなかった細かい設定や経緯もよくわかってすごくよかった。
夢と現実が混濁した世界を文字だけでこうも表現できるのは、流石文学界の巨匠といわれるだけあるなと感服する。
専門用語も多く、読み返すと理解が深まったり新しい発見が出来そう。
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精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

気はしっかり持とうってことだな。

面白いが、もっともっと早く中高くらいで出会っていたら、どハマりして筒井康隆全部読みたい!ってなってたかも。ポケットには底があるから。

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2025年01月07日

Posted by ブクログ

映画版の方が見ていたとはいえ、やや厚めだったため、覚悟をして手を出したのですが、ちょうどお風呂に浸かりながら読みやすい(風呂でいつも読んでいる)章立てで、ストーリー立ても常に何かしら動いている感じなので、飽きずに最後まで読み通すことができました。
夢と現実が混じる荒唐無稽なシーンはもちろん楽しく、そこに行きつくまでの過程も、細かい部分は適当に処理して、まあまあ納得感のある情報だけはもらえていたので、かなりスッと頭に入ってくる感じがしました。
ラストの流れも解釈は色々ありそうですが、筒井先生のいたずら心のひとつかな、とも解釈しました笑

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2024年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画はだいぶ前に観たことあったものの、読んでいるとやっぱりまた観たくなる。
映画では特に千葉敦子が魅力的で不思議な女であるという印象だったが、実際は結構戸惑っていたり、葛藤しており、容姿の魅力をも武器にしているだけで人間らしい人間だったのだなと印象が変わった。
敦子が強姦されそうになるも、やむ無しと素直に受け入れることにしたにも関わらず、敦子のことを愛しすぎて不能に陥り、この役立たず!せっかくその気になってやったのに、と怒っているのが面白かった。
DCミニの欠陥や副産物がたくさん絡んできたのが面白かった。DCミニは使いすぎると睡眠が深くなりすぎてしまい、現実に戻ってくる(目覚める)のが困難になる。また、DCミニを使って他者の夢にダイブ(干渉)することができる。他、副産物としてSFチックだが、夢の中で手にしたものが現実の手元に反映される。

解説の最後、「読者に覚醒を促しているようにみえるからかもしれない。」というのが好き。
本編は意味深なやりとりで終わるのが、この解説でストンと落とされたようで良い読後感だった。

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2023年07月19日

Posted by ブクログ

エンタテインメント!映画みたい。
夢の中に入れる機械や能力が主題。
夢の不条理さの描写が素晴らしい。夢の中で官能が増幅されるのはそうだよね。
キャラクターも魅力的で面白かった。

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2023年01月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白い。後半の夢と現実の混濁ぶりがものすごく、それもまた面白い。自分も物語の世界に迷い込んでしまったようだ。

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2022年10月31日

Posted by ブクログ

なんと評してよいのか、怖くてオモロい壮絶なストーリーだった。
患者の夢のなかを出入りして、病んだ心を正常化するセラピストが主人公の物語。
後半はファンタジーが暴走し、夢の中と現実とが区別できず。デビルマン?ゴーストバスターズ?妖怪大戦争?…みたいなカオスな状態になり読んでて訳わからん、さすが筒井康隆センセ…知らんけど。
それにしても可愛いパプリカ(*´-`)…世のオジサン読者はこぞって彼女に恋をするでせうね〜

無知な私は知らなんだけど、アニメで映像化されているようなので機会あれば観てみたい。

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2025年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めての筒井康隆。『朝のガスパール』は連載中に読んだけど私には難しすぎて理解できない人だと思い込んでいたのだが,この本は面白かった。登場人物一覧が欲しいと思ったけど,怒られるのだろう。何となくもりみーと同じ匂いがしたのだが(特に終盤),これも怒られるかな。

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2024年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みながら描かれてる情景を思い起こしていたけれど、夢だからこそ自分の想像じゃ賄いきれない箇所もあって、難しい〜〜って思いながら読んだ。けど私の夢も文字に起こして他の人が読んだら同じことが起こるんだろうなとも思った。

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2025年03月06日

Posted by ブクログ

読み終わった時、何かすごいものを読んでしまったという気持ちでいっぱいに。
物語中盤「DCミニ」が発明されたのを境に、夢と現実が交わっていく展開は凄まじかったです。ありえないことが起こる描写は混沌そのもの。想像しながら読むのも一苦労。そんな怒涛の展開を経てからの最後...これは夢なの?現実なの?というかどこから夢で、どこから現実?呆気に取られてしまいました。多分何度も読み返したとしても果たして私の頭では理解できるのかどうか...。難しい小説でしたが、斬新なSFを楽しめたので良かったと思います。

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2024年07月23日

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【2024年108冊目】
精神医学研究所に勤める千葉敦子と時田浩作はノーベル賞の候補にもなるほど優秀な研究者だ。特に千葉敦子は夢探偵「パプリカ」としてさまざまな人達の夢に介在し、精神的な治療に務めてきた。だが、最新型の精神治療機器である「DCミニ」が発明されたことで、研究所で思わぬ騒動が起こり始める

映画の原作ということで読みましたが、これは確かに映像化して〜ってなるよなと思いました。映画もかなり複雑だなとは思いながら見たのですが、原作の方が倍以上に複雑でした。夢か、現実か、夢であれば誰の夢の中なのか、鮮やかな描写が続く中でこっちの想像力が試される話でもありました。

映画もう1回見ようかな〜。

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2024年05月14日

Posted by ブクログ

アニメを先に見たことがあったので映像が再現できて楽しかった。後半のスピード感はジェットコースター。面白かった。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

財団法人精神医学研究所の研究員である29歳の千葉敦子は、おなじ研究所に勤める時田洪作とともに、ノーベル医学生理学賞の受賞候補者です。時田らは、患者の夢の世界を映像化したりそこに入っていくことのできるテクノロジーを開発し、敦子は「パプリカ」という少女に扮して患者の夢のなかで彼らの症状の解析をおこない、治癒にみちびきます。

一方、研究所の副理事長である乾精次郎は、寵愛する弟子の小山内守雄とともに、敦子たちの利用しているシステムに対する懐疑をとなえ、両者のあいだに対立が生じます。そんななか、洪作は装着したひとどうしで夢の内容を伝達しあうことができる「DCミニ」という装置を開発します。

敦子は、理事長である島寅太郎の依頼で、自動車メーカーの重役である能勢龍夫や、その友人で警視総監の粉川利美の治療を引き受けます。ところが、粉川の夢のなかにダイヴした敦子は、そこで乾に遭遇することになり、彼らが洪作からうばったDCシステムをつかって夢の世界に干渉をおこなってきたことに気づきます。こうして、現実と夢の両方の世界を行き来して、敦子と乾たちとの抗争がくり広げられていきます。

SF作家としての著者の持ちあじがぞんぶんに生かされている作品です。なお、「解説」を執筆しているのはフェミニズム批評でおなじみの斎藤美奈子で、主人公の敦子のキャラクター造形にかんして、彼女であれば当然指摘するであろうことが、やはり指摘されています。SFやミステリといったジャンルでは、こうした観点からの批評に対して愛好者たちはほとんど見向きもしない傾向があるように思うのですが、なぜこの人選になったのかと首をかしげてしまいます。

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

能勢の神経症の原因と、その原因が子どもの頃の記憶が故郷を離れてしまい、そのまま留まっているために起きてしまっていることが面白い。

後半は夢と現実が交錯・混同し、何でもありの展開に!

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2023年07月08日

Posted by ブクログ

夢を扱う小説ということで手に取る。第一部では、心理学を照らしながらリアルな話だったが、第二部から、夢と現実を往き来する破天荒な展開となった。恐ろしいけだものとの闘いはSFチックで、スリリングなそれでいて実際の夢の世界の経験もこんな断片的だった。2023.4.24

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2023年05月06日

Posted by ブクログ

夢と現実の区別がつかなくなるお話の中でも最高峰と思える区別のつかなさ。夢のような文章…というのを当然のように書けるセンスがずば抜けていると感じる。

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2023年04月18日

Posted by ブクログ

前半の夢探偵は設定や会話も面白かったが、最後の戦い部分は、ちょっと漫画ちっくになって、やりすぎ感あり。

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2023年02月13日

Posted by ブクログ

舞台は、精神医科学研究所。ノーベル賞候補とされる優秀な研究員が、精神治療テクノロジー「DCミニ」を開発してしまう。近未来SF。加えて、美人研究員千葉は、夢探偵「パプリカ」として精神疾患にアプローチ。DCミニは、諸刃の剣、他人の夢への介入、現実と夢の混在、果ては、人格破戒も引き起こす。
なかなか、読みきれず、ギブアップしそうでした。筒井康隆氏が、フロイトの無意識下の夢にかなりお詳しいようで、各自の夢の交錯がもう大変な事になってしまうのです。
「パプリカ」はアニメ映画化されており、原作からよりパワーアップしているようです。コアなファンが多いらしいですね。気持ちよく壊れていくことを経験できそうです。
研究所の混乱、夢から現実への暴走等々どうにか収まってヤレヤレ。
識閾下の世界。

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2022年06月28日

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