あらすじ
同名アニメ映画の原作。精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者・サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!
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Posted by ブクログ
4年越しに再読。
年始に映画のリマスター版がたまたまやっていて、そういえば原作はどうだったかなと思った時、不思議なくらい覚えていなかった。夢みたいに。
物語の序盤では、能勢や粉川らの治療のために夢の中の世界でパプリカが縦横無尽に動き回っている感じが印象的だった。一方で小山内と乾が暴走を始め、夢と現実が入り混じるようになってくると能勢や粉川、さらにはラジオ・クラブの玖珂と陣内でさえも夢と現実を行き来して彼らと戦う。夢と現実の混交が始まった直後は各々が今目の前の世界が夢か現実かを区別することに躍起になっていたが、徐々にその境目を探すことはなくなり、さらには夢と現実の行き来に対しての抵抗というか、躊躇はほとんどなくなっていたように見えた。一読者であった私も、徐々に物語が今夢か現実かあまり気にしなくなっていたし、むしろその混ざった世界が愉快だった。最終決戦では、玖珂と陣内が大活躍だったが、彼らは何者なのか。物語の最後はラジオ・クラブでの彼らの会話で締められており、前半でパプリカと能勢、粉川との待ち合わせ場所になっていたことからも伺える通り、ラジオ・クラブが夢と現実の境目で彼らはいわば門番のような存在なのかと思ったりもした。
Posted by ブクログ
何度か読んでいる。
最近夢日記をつけてみたけど3日でやめた。夢って囚われてそのことに昼間の起きてる間にも心がそちらを向いてしまって、あの夢の細部を知りたいってなって惹かれる時間が増えて。
このお話しみたいに、夢と現実の境がなくなったり、他人の夢が流れ込んだりしたらおかしくなってしまうのでは?みたいな。脳のチリチリした感じを味わえてくせになってしまう。
パプリカは男性はみんな好きになっちゃう魅力的な女の子が出てきたり後半ぐわあーんった意味がわからなくなっていったりするこの構成自体が夢みたいで、夢って都合よくてでも都合よくならなくてわけわかんなくて突然終わったりするよねみたいな温度感自体が通じちゃってキマる。
Posted by ブクログ
筒井康隆の書く、支離滅裂という筋の通ったSFドタバタ作品が好き。
堅苦しい現実世界に非日常という衝撃を与えてくれる印象。
精神分析の観点から夢を見てパプリカから患者に与える助言たちは、なんでもすぐに考え込んでしまう癖のある私にとって考えさせられるものが多かった。
「不安というのは対人関係の中から生まれて、その次元の中で発展したり解消したりする」
#2026 #2
Posted by ブクログ
筒井康隆らしい作品。
自分の短編から色々道具を持ってきて使っている。
この本の主人公もその後『朝のガスパール』にちょっと出たりするそうだ。
この時期はキャラクターもプロットもスターシステムを取り入れていたのだろうか。
アニメ版も視聴したが、頑張って毒っ気を抜いていい感じに仕上げられていました。
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とてもおもしろかった。
主人公がとても女性として魅力的に描かれていたのが印象に残った。
ラストが物語全体の余韻を感じさせるものであり、とても良かった
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平沢進→映画「パプリカ」→原作小説という順に辿り着いたが、映像作品以上に夢と現実の入り混じる様子が伝わってくるのが凄かった。文章は自分のペースで読み進められるので、自分が夢の中でこれは夢だと気付いたときのような感覚が起こって面白い。
人物名をぱっと覚えられないので自分的には映画を先に観ておいて良かったと思う。
Posted by ブクログ
映画のパプリカは夢探偵として見る奇妙な精神分裂患者の夢(奇妙な平沢進先生の音楽を載せて)が印象的であり、主人公としてパプリカにスポットが当てられている気がした。
ダリの絵を見て感動するように、支離滅裂でストーリー性のない不安を煽られるような夢には何か惹きつけられるものがある。
解読不可能なものに圧倒させられたい気持ちが私のSF好きに繋がっているのかも。
自分の人生において何度も夢に出てくるような強烈な意味を持つものってなんだろう。わんちゃん、絵、Tube、本棚etc
自分を含め色々な人が夢で葛藤している様子を映画化してほしいな。無意識に自分が秘めている気持ちが夢に現れるのには神秘性を感じることがある。
昔の人がそれを神からのお告げだと思ってしまったのもめちゃくちゃ理解できる。
それに対して、小説はよりリアリティがあり、主人公として千葉敦子にスポットが当てられている気がした。
Posted by ブクログ
夢の、支離滅裂なのになぜか自分は納得しているような不思議な感じがそのまま表現されていた。
特に、後半は夢の中に入ったり、現実世界に戻ったり、夢が多重構造をしていたりで、ぐるぐるとスピード感を持って世界が入れ替わるのが読んでいてとても楽しかった。
敦子が性に奔放で、イケメンと言うよりは冴えない地味な男性やおじさんに好意を抱きがちなのは違和感が少しあると思って読み進めていた。
しかし、敦子自体が誰かの夢の登場人物であると考えると納得したし、なんならおじさんの理想のセラピストはきっと敦子みたいなキャラクターに他ないとさえ思う。
Posted by ブクログ
映画はまだ観ていないけれど、原作ということで読んでみた!
普通に面白かった!でも映画の方が面白いらしいから、早く映画を観たい。
YouTubeで見た理事長の発狂シーンや素敵な戯言がいつ出てくるのかと心待ちにしていたのに、結局最後まで出てこなかった。かなしい、、、
キャラクターが良かった!特にパプリカと玖珂。能勢と粉川も好き。副理事長や小山田も読んでいて不快になるタイプの悪役ではなかった。
Posted by ブクログ
まず最初に映画を観ることをおすすめしたい。
厚い本であると同時に専門的なことが詳細に描かれているので、映像でイメージできないとギブアップしそう。
映画が好きで原作も読んでみたが、世界観重視の映画ではわからなかった細かい設定や経緯もよくわかってすごくよかった。
夢と現実が混濁した世界を文字だけでこうも表現できるのは、流石文学界の巨匠といわれるだけあるなと感服する。
専門用語も多く、読み返すと理解が深まったり新しい発見が出来そう。
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精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。他人の夢とシンクロして無意識界に侵入する夢探偵パプリカ。人格の破壊も可能なほど強力な最新型精神治療テクノロジー「DCミニ」をめぐる争奪戦が刻一刻とテンションを増し、現実と夢が極限まで交錯したその瞬間、物語世界は驚愕の未体験ゾーンに突入する!
Posted by ブクログ
抱いたら女は自分のものになるだろう、簡単に好きになるだろうというような文章全体を通して感じられる思想の偏りがちょっと厳しい部分はありました。
設定自体はおもしろいですが、必要以上に性描写があるのと男性の欲望と願望を詰め込みました、という印象。
精神病や分裂病など、今の時代にはNGワードのオンパレードなので時代を感じました。
でも、第二部は本当に面白いです。怒涛の展開。
Posted by ブクログ
めっちゃエンタメだ。一部で世界観を理解させてから、二部で一気に夢を氾濫させる。夢の描写はカオスで奇怪だけど、一部の前置きがあるから、置いていかれずにどんどんのっていける。最後の夢オチの匂わせ方もナイス。ラジオ・クラブの2人は何者?
⚫︎パプリカ可愛すぎる。男の夢を描いた話だと思った。
夢は完全に自己中心的な世界で、泣き声をあげれば欲求が満たせる赤子の世界に似ている。一方で夢の中での出来事は自分の無意識に影響を受け、完全に自由に振る舞うことはできない。
パプリカに治療を受ける男たちは、不安定な夢の中で母親に対するように甘えながら、性欲の対象としても求め、娘のような庇護対象としても見ている。男が抱くあらゆる理想像を一つにしたようなパプリカはまさに夢の女性だ。
あまりにも男性視点が強すぎるという批判は当然あると思う。フロイトの精神分析の極端な男性中心観を彷彿とさせる。そこも含めてこの小説は男の夢を形にしたモノなのだろう。
最初はパプリカ対自分という構造だったものが、だんだんとその境が無くなっていき、その他いろいろな意識が混ざり合う。ナラティブ自体が1つの人格というか、一人称になるような感覚が面白い。
⚫︎今敏のパプリカは原作の淫猥さを上手い具合にぼかしつつ、ちゃんとパプリカを主人公として立てることに成功しているんだなと思った。
Posted by ブクログ
面白かったー!本作の後映画も見たけど、それもそれで90分でコンパクトにまとめられてて、アニメならではの映像表現を楽しんだけれど、本作を読んでないとイマイチ人間関係はついていけないところもあるのではないかと思ったり。能勢さん好きだったので、出ずに残念でしたけど!笑。粉川も好きだった!イケオジ〜。アニメだと能勢+粉川をして割った感じだった
筒井康隆は、残像に口づけを、以来かな?
女性表現があまりにも昔・オジサンすぎて辟易するところもあったけど、全体として楽しくてあっという間に読んでしまった。エンタメー!
パプリカが好き笑。
「ねえ、こんな顔なのでいやなんだけど、これでお別れだから、ここでちょっとキスしていってくださらない」(p.149)
「そうだろうな。是非いちど会ってやってほしい。でもパプリカ。君、忙しいんじゃないのか」やさしい能勢の言葉で、気の弱っていた敦子は一瞬、不覚にも泣き出してしまいそうになった。(p.191)
夢だからって、二人のイケオジと楽しいことしている敦子〜〜笑
物語終盤で夢が現実に浸透し、顕現するのも面白かったな〜二人のイケオジがあまりにも強すぎたけど
楽しめました。面白い本にただ没頭したい時におすすめ
Posted by ブクログ
『バブリング〜』に続き、筒井作品十作目。映像化されたものを観る前に、自分のパプリカ(美少女)のイメージを確立したかったのでこちら(原作)から。
PS能力という点から七瀬シリーズに似ているものの、目指すベクトルは逆のように感じた。こちらは内的宇宙、インナースペースが主な舞台だ。後半なんて他の作家なら陳腐な内容になりがちだが、そこはさすが筒井康隆。何でもあり(笑)な展開でもとても楽しめました!
で、最後もタダでは終わらない——これは現実?夢?それとも…。
確かに、映像化するなら絶対アニメだよな!と思いました(^^)
Posted by ブクログ
一言感想「夢って夢だからいいものなんだな」
限りなく現実に近い夢ってのは稀によく見るけどまだそれは『醒めた』境目がしっかりわかるからちょっとうざったいなで済むけど完全に現実と夢の境目が消えるって怖いなって思った
SFってあんま読まないけどおもろいね
Posted by ブクログ
精神医学研究所で起こるじわじわとしたテクノロジーの争奪戦と目まぐるしく展開する夢の世界観がバランス良く描かれていて、物語全体が「静」から徐々に「動」へと変化していく感覚が面白かった。
夢の世界ならではの現実離れした物事の描写を1つずつ頭でイメージしながら読むのがとても楽しく、文章ならではの面白さを強く感じた。
Posted by ブクログ
精神病患者の夢の中に入り込んでトラウマや恐怖の原因などを特定して解決するサイコセラピストが主人公。
こちらの小説の方が前に作成されているが、夢の中に入り込むというコンセプトがクリストファーノーランのインセプションに似ている。
設定だけでなく、徐々に現実と夢の境目が分からなくなるという展開も似ているが、ノーラン曰くパプリカを元にしたわけではないとのこと。
夢という幻想的な環境を主軸にしつつも一方で病院内でのポスト争いという熾烈な現実のストーリーも並行して進む。そんな厳しい現実の逃避先としての夢というものを表現したかったのかもしれない。
世界観にハマって割とすぐ読み終わった。
Posted by ブクログ
前半
夢をテーマとしたセラピーと、研究者同士の権力争いで進んでいく。そこはかとない謎解きの香り。
後半
筒井康隆全開の、トンデモドタバタエログロブラックSF。短編集とか「残像」を読んだ経験があったおかげで、夢と現実の区別をつけて読めた気がする。初筒井だったら意味がわからなかったと思う。本当に混沌としていた。ラゴスとか、読んだことないけど時を駆けるとかと同じ人なのかと思うくらい。全員がある程度ぶっ壊れキャラ(行動とか胆力とか思想とか)だから、読者が読み飛ばしたかと思うくらい奇天烈な出来事にも対応していてお手上げ。何でもあり、本当に何でもあり。
カシコではないので、主題とか構造とかは全然わからなかった。でも一文や一語一語には力や説得力があって、その日その日の読書体験としてはおもしろかった。
Posted by ブクログ
気はしっかり持とうってことだな。
面白いが、もっともっと早く中高くらいで出会っていたら、どハマりして筒井康隆全部読みたい!ってなってたかも。ポケットには底があるから。
Posted by ブクログ
映画版の方が見ていたとはいえ、やや厚めだったため、覚悟をして手を出したのですが、ちょうどお風呂に浸かりながら読みやすい(風呂でいつも読んでいる)章立てで、ストーリー立ても常に何かしら動いている感じなので、飽きずに最後まで読み通すことができました。
夢と現実が混じる荒唐無稽なシーンはもちろん楽しく、そこに行きつくまでの過程も、細かい部分は適当に処理して、まあまあ納得感のある情報だけはもらえていたので、かなりスッと頭に入ってくる感じがしました。
ラストの流れも解釈は色々ありそうですが、筒井先生のいたずら心のひとつかな、とも解釈しました笑
Posted by ブクログ
筒井康隆さんの話を読んだのはこのパプリカが始めてです。最初はとらえどころのない話だと思いながら読んでいましたが、次第に話の展開や夢と現実という世界の構造に引き込まれて行きました。第一部でははっきりしていた現実と夢の境界線が第二部では曖昧になっていき、ついには混じりあってしまいます。読者の意識では現実と夢との区別がつかなくなってしまい、まさしく混沌とした夢を見ているような心地になることでしょう。一方この作品ではメインとなる夢と現実の他にも様々なモチーフが存在していると思います。いかに常日頃の思考によって抑制されていたとしても拭い去ることのできない情欲の存在であったり、潜在的に存在する恐怖が顕現した時の人の言動だったりです。
このように、筒井康隆流の、理性と対する本能的な情欲の描き方という点もこのお話のモチーフの一つとして読者に強く印象付けられるのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
心の病気になってしまった患者の夢の中へ入り心の治療を行うパプリカかこと千葉さんがとても魅力的だった。物語は徐々に身内内の権力争いに発展し、後半は現実の世界が夢に侵略されてしまう・・・
読んでいる途中で何度も今は夢の世界なの?それとも現実??
わからないよーーーお母さん(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
と混乱しました。だけど、めくるページあるとまらなくて、途中で息切れしちゃいました。本当に呼吸することを忘れるくらい、物語の世界に入っている自分に驚きました(*^ω^*)
Posted by ブクログ
リマスター版の映画を観て、原作が気になり読んでみた。
前半は映画と対比しながら研究所内の社内政治や粉川など様々な人物像が描かれており面白かった。
後半のDCミニをめぐる戦いは正直読んでいて疲れてしまい、流し読みという感じだった。「夢を見ている感覚」としては面白かったのだが…
最後の陣内と玖珂の会話も意味深で面白かった。一体どこまでが夢なんだ??
Posted by ブクログ
SF作品に触れるのがほぼ初めてだったので新鮮な楽しみがあった。夢の解像度が高くて、「人の顔が急に変わったり場所が急に変わったりすることあるよなぁ笑」と思いながら読んだ。
パプリカは登場する男性ほぼ全員(女性の柿本さんもか)から寵愛を受けることになるが不思議とご都合主義のハーレムもの感はなく、皆から愛されて然るべきヒロインとして説得力を持っていた。各所で挟まれる性的描写も嫌な感じはせずむしろ美しく愛おしい場面として自然と受け止めることができた。
最後の二人の会話も意味深で好きだった。顔が仏像を彷彿とさせるということは、またもや夢の侵食が始まっているということなのだろうか?それともこの場面が夢?一体この小説のどこまでが現実だったのだろうか?と考えさせられる。
Posted by ブクログ
なんと評してよいのか、怖くてオモロい壮絶なストーリーだった。
患者の夢のなかを出入りして、病んだ心を正常化するセラピストが主人公の物語。
後半はファンタジーが暴走し、夢の中と現実とが区別できず。デビルマン?ゴーストバスターズ?妖怪大戦争?…みたいなカオスな状態になり読んでて訳わからん、さすが筒井康隆センセ…知らんけど。
それにしても可愛いパプリカ(*´-`)…世のオジサン読者はこぞって彼女に恋をするでせうね〜
無知な私は知らなんだけど、アニメで映像化されているようなので機会あれば観てみたい。
Posted by ブクログ
初めての筒井康隆。『朝のガスパール』は連載中に読んだけど私には難しすぎて理解できない人だと思い込んでいたのだが,この本は面白かった。登場人物一覧が欲しいと思ったけど,怒られるのだろう。何となくもりみーと同じ匂いがしたのだが(特に終盤),これも怒られるかな。