筒井康隆のレビュー一覧

  • 夢の木坂分岐点(新潮文庫)
    本人も言うとおり、この小説は「ラストがうまくいってない」かもしれないけど、そんなことは気にせず最期まで休み休み読みました。これを読んだのは確かまだ義務教育を受けていた頃だと思うので、その頃の僕には一気に読むほどの理解力がなく、「え、どうなってるの」と読み返しながら読み進めたのを覚えています。
    だから...続きを読む
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    左腕が不自由な主人公・月岡愛は、行方不明の父親を探す旅に出かけ、行く先々でトラブルに巻き込まれてしまいます。しかし、たとえ左腕が不自由でも、その隣には飼い犬や出会った人がいて守ってくれ、襲い掛かる困難を乗り越えていき、そして・・・。
    このことは実は僕たちにも同じで、誰にでも不自由というものは必ずあり...続きを読む
  • 時をかける少女 (角川つばさ文庫)
    父母が子どもの時からある名作が、つばさ文庫に。なお色あせない魅力的な話で、世代を超えて愛されています。
  • 家族八景 上巻
    筒井康隆の同名小説の漫画化。
    テレパシーをこんな風に絵で表現するのだと驚いた。
    あっさりとした絵柄がストーリーを引き立てる。
  • 虚航船団(新潮文庫)
    豊穣で過剰な文学的冒険。文房具の物語が単体で面白すぎて、終盤のメタ化が蛇足とも、逆に外せないとも思える。どうあれ面白いんだけど。
  • 銀齢の果て(新潮文庫)
    増えすぎた老人を減らすための、70歳以上限定バトルロイヤル。該当の地区で一人しか生き残ろることができない。

    相変わらずの筒井節と擬音の表現が素敵。
    機関銃が「ばりぼりべりぼり」なんて音をたてて乱射される。


    途中で他の地区の話が突然出てくるのが少し読みにくかったくらい。あとは筒井初心者にはやっぱ...続きを読む
  • 夢の木坂分岐点(新潮文庫)
    出版当時に購入して読んだ小説であるが、二十数年ぶりに読み返した。現実と虚構と夢が目まぐるしく行き来し、登場人物や設定が微妙にずれていくので、読んでて気持ち悪い。でも面白い。
  • 虚航船団(新潮文庫)
    「コンパス」や「ホッチキス」などの文房具の名で呼ばれる登場人物たちが、船団の中でいかにして狂っていったのかを描いた第一章。「オコジョ」や「クズリ」たち鼬族が、人間の歴史をなぞるように滅びに向かっていく第二章。文房具たちと鼬族との戦い(と筒井御大の執筆時の状況)を描いた第三章。500ページを超える長い...続きを読む
  • 虚航船団(新潮文庫)
    人生を変えたといっても過言ではない本たちの一冊。中学の頃、小遣いをためて、純文学とかかれた赤い箱入り、黒い布張りの一冊を、「純文学ってなんや、SFやろ」とつぶやき、読みふけり、そこに描かれた世界にのたうちまわった。人は何を想像いや、創造してもよい。以降30年余、自分の思考の根幹をゆるぎないものにした...続きを読む
  • 脱走と追跡のサンバ
    あれ? 単行本はもうないのか。

    何度か読もうとして途中で挫折。たいくつだったので。
    でも、途中まで読むとあとは一気。
    暗くて切ない
    あのころの日本のSFって、こんな雰囲気のが多かったような気が、いました
  • 虚航船団(新潮文庫)
    もう何も言うことはありません。
    上梓される前、冷艦かまきり丸とか、世界史とか、そういうキーワードだけが耳にはいって、なんだか想像もつきませんでしたけど・・・

    やはり第一部が一番好きかな。
  • 邪眼鳥
    断筆宣言後の復帰作。息の長い超絶な文体を追いかけていくと、とつぜん何の前振りもなく時空間が飛び、物語の因果関係も(亡父と子どもたちの関係も)よじれていく。このスリル!

    ファミリーロマンス/SFの形を借りた、実験小説の傑作。東浩紀による「邪眼鳥」解説も秀逸です。

    「RPG試案―夫婦遍歴」の方は正...続きを読む
  • 佇むひと リリカル短篇集
    好き。一つ一つが綺麗なストーリーのショートムービーのようで、胸が痛くなる。特に表題の『佇む人』と、『睡魔のいる夏』が印象に残った。
  • 虚航船団(新潮文庫)

    キチガイなコンパス、常にゲシュタルト崩壊を起こす輪ゴム、殺人狂の硯、ヤリチンの糊、気弱なダブルクリップ、キチガイなナンバリング、芸術家の三角定規、などと言った船団員のメンバー紹介
    2章
    とある星の歴史の話。世界史が完璧に入ってればおもしろい。僕は最後の方でやっと世界史をモチーフにしてる。と気がつ...続きを読む
  • 虚航船団(新潮文庫)
    「まずはコンパスが登場する。彼は気がくるっていた」

    こんな一文で始まるこの小説は、あらすじにもある通り文房具たちがイタチの星を侵略する三章構成物語です。
    宇宙船の乗員である文具たちがどのように気が狂っているかを描写した第一章「文房具」。とある人物(?)の視点によって描かれた、イタチたちの星クォール...続きを読む
  • 男たちのかいた絵(新潮文庫)
    アニキ的、ホモ臭い(むしろガチ)、厚い信頼関係、感動的…
    短編集ですが、あらゆるヤクザの話が見れます。
    逆にその題材だけでここまでたくさん書けることに、筒井康隆の愛を感じます。
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    映画化してほしい…と思っている作品の一つです。
    キャラクターが魅力的で、筒井色もそれほど濃くなく、非常に読みやすい作品だと思います。
    愛が本当にいい子で、かわいいのです。
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    犬 想像しましょう てか安易に分かりやすさを求めてるものが多いのは気のせい? 分かりやすさ≒ユーザーが求めるもの てか消費者を「ユーザー」とか「生活者」って言い換えるだけで悦に入ってるやつって何なの 自分もですが ジュブナイル おじいさん 愛の左側にいるものの変化と愛の成長 だけじゃねくて周囲の変化...続きを読む
  • 虚航船団(新潮文庫)
    まず ここで 次に 登場する。 書き出しからして良作 ぶっちゃけ分かりにくいし読みづらいしこれを書いた奴はアホかと けどおもしろい カマキリ 誰もが精神疾患 けどそれでもなんとかやっていけるんだね 大宇宙と小宇宙 文房具 表紙の鼬かわいい 
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    筒井康隆作品はもっと沢山読んでる気がしてたんだけど
    実は「男たちのかいた絵」と「時をかける少女」、それから以前レビューに書いた「家族八景」しか読んだ事がありません。
    何で読んでると思ってたんだろう??
    好きだから?(笑)

    愛のひだりがわ、というと昼ドラのタイトルか何かという気がしてしまうん...続きを読む