筒井康隆のレビュー一覧
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章
キチガイなコンパス、常にゲシュタルト崩壊を起こす輪ゴム、殺人狂の硯、ヤリチンの糊、気弱なダブルクリップ、キチガイなナンバリング、芸術家の三角定規、などと言った船団員のメンバー紹介
2章
とある星の歴史の話。世界史が完璧に入ってればおもしろい。僕は最後の方でやっと世界史をモチーフにしてる。と気がつきました。頭に世界史が入ってなかったので、最後の方で気がついた(;´▽`A``。
3章
1章で紹介した船団員たちと2章の星の住人による戦争。まさしく‘カオス‘最後の方のカオスっぷりはヤバい。
とこんな感じ。1、2、3章の途中までは理解できた。3章の最後の方がカオスすぎて大変でした。
筒井康隆の全て -
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ネタバレ「まずはコンパスが登場する。彼は気がくるっていた」
こんな一文で始まるこの小説は、あらすじにもある通り文房具たちがイタチの星を侵略する三章構成物語。
宇宙船の乗員である文具たちがどのように気が狂っているかを描写した第一章「文房具」。とある人物(?)の視点によって描かれた、イタチたちの星クォールの歴史を詳細に綴った第二章「鼬族十種」。そして戦争の様子が様々な視点によって描かれている第三章「神話」。
内容は圧倒的であり、質量を感じるほどに緻密。読み応えのある大作。常軌を逸する濃密さ。
文房具たちのキチガイっぷりと鼬たちの歴史、そして両者の歴史が、1ページの大半が文字で埋まるぐらいびっしりと。特 -
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筒井康隆作品はもっと沢山読んでる気がしてたんだけど
実は「男たちのかいた絵」と「時をかける少女」、それから以前レビューに書いた「家族八景」しか読んだ事がありません。
何で読んでると思ってたんだろう??
好きだから?(笑)
愛のひだりがわ、というと昼ドラのタイトルか何かという気がしてしまうんだけど、
左手の不自由な「愛ちゃん」と、いつも愛ちゃんを守るように左側にいてくれる心の優しい人たちの、愛ちゃんのお父さんを探す長い旅に出る…という物語。
途中で色んな災難に見舞われ、そのたびに結構思い切った行動で乗り切っていく愛ちゃん。
その精神力の強さには脱帽です。
時々「ちょっとそれはや -
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WEB本の雑誌「作家の読書道」で貴志祐介さんが紹介されていたのを見て興味を持ち読んでみました。いや、もうすごいとしかいいようがない。「読む人をかなり選ぶ」という書評を大分見かけましたが、『今読んでる本、文房具とイタチの戦争の話なんだ!』と言われてあっけに取られない人はそういないと思います。しかも『文房具はみんな気が狂っていて、イタチの歴史は共食いと放屁で・・・』なんて言った日には、「…あんたそーゆーの好きよね」の一言で片付けてしまわれる悲しさに出会えます。いや、確かに大好物ですが。そんなんで中々人には勧めにくいのですが、我こそは大丈夫!むしろ好物だ!!と思う方は是非挑戦してみて下さい。久々に絶
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97年までの作品はそれこそ全部読み尽くした筒井好きだったが、その後はぷっつりだった(満足してしまったのだ)。最近、筒井の名前を(時評含め、パプリカ、時かけetc)聞く事が多く、また読みたくなって、買った。
それぞれ何時ごろの作品か明示していないが、ほとんどは読んだ記憶があった。そういうものは冒頭の3行で思い出せた。筒井は、どれもが筒井の文体なのに、作品だけの文体がある。すごさだな、と思う。
『下の世界』の最後の一行に、ガツンといかれた記憶を思い出した――いまでは、トオルをまるで自分みたく感じる。『走る男』の、オリンピックの事務員に以前感じた索莫としたやるせなさを、「こうならないように時代をど -