筒井康隆のレビュー一覧

  • ロートレック荘事件(新潮文庫)

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    1行の衝撃!という触れ込みのミステリーは他にもあるが、その走りが本書なのか?
    独白という形でネタばらしまで丁寧にされているところが新鮮だった。

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    2026年02月01日
  • パプリカ

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    4年越しに再読。
    年始に映画のリマスター版がたまたまやっていて、そういえば原作はどうだったかなと思った時、不思議なくらい覚えていなかった。夢みたいに。
    物語の序盤では、能勢や粉川らの治療のために夢の中の世界でパプリカが縦横無尽に動き回っている感じが印象的だった。一方で小山内と乾が暴走を始め、夢と現実が入り混じるようになってくると能勢や粉川、さらにはラジオ・クラブの玖珂と陣内でさえも夢と現実を行き来して彼らと戦う。夢と現実の混交が始まった直後は各々が今目の前の世界が夢か現実かを区別することに躍起になっていたが、徐々にその境目を探すことはなくなり、さらには夢と現実の行き来に対しての抵抗というか、躊

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    2026年01月30日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    筒井康隆といえば…であがる作品って
    どれなんだろう。

    わたしは、
    ・時をかける少女
    ・パプリカ
    ・家族八景
    ・残像に口紅を

    くらいしか読んだことなかったから
    筒井康隆には そういうイメージがあった。
    現代文とは少し離れていて 一見すると読み難さみたいな雰囲気があるのに 気付いたら夢中で読まされていて、
    夢で見るような抽象的な思想や思考を文体化、
    半ばから後半にかけて熱量をしっかりあげてくるのに 決して大多数が望むだろうと思われる終わり方はしてくれない…。
    そういうイメージ。

    本書も例にもれず ぐんぐん読まされて
    久々に 小説・文学を読んでる! と思わされた。
    けれど筒井康隆の作品だから

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    2026年01月29日
  • パプリカ

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    何度か読んでいる。
    最近夢日記をつけてみたけど3日でやめた。夢って囚われてそのことに昼間の起きてる間にも心がそちらを向いてしまって、あの夢の細部を知りたいってなって惹かれる時間が増えて。
    このお話しみたいに、夢と現実の境がなくなったり、他人の夢が流れ込んだりしたらおかしくなってしまうのでは?みたいな。脳のチリチリした感じを味わえてくせになってしまう。
    パプリカは男性はみんな好きになっちゃう魅力的な女の子が出てきたり後半ぐわあーんった意味がわからなくなっていったりするこの構成自体が夢みたいで、夢って都合よくてでも都合よくならなくてわけわかんなくて突然終わったりするよねみたいな温度感自体が通じちゃ

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    2026年01月27日
  • パプリカ

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    筒井康隆の書く、支離滅裂という筋の通ったSFドタバタ作品が好き。
    堅苦しい現実世界に非日常という衝撃を与えてくれる印象。
    精神分析の観点から夢を見てパプリカから患者に与える助言たちは、なんでもすぐに考え込んでしまう癖のある私にとって考えさせられるものが多かった。

    「不安というのは対人関係の中から生まれて、その次元の中で発展したり解消したりする」

    #2026 #2

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    2026年01月17日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    最高!
    筒井康隆は人間の内面を炙り出す『敵』が大好きで、読心術者視点の本作は初めっから中身が剥き出しなので、面白くて堪らなかった。
    よくもまあこんな愉快な家族を8つも描けたな。劣っている短編が皆無でどれも素晴らしい。
    しかも七瀬シリーズがまだ2作あると知って狂喜乱舞してる。

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    2025年12月30日
  • 虚航船団(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この本が「日本三大奇書」に入らないのはおかしいと感じてしまうほど難解で不気味な物語。しかし、読んでいくにつれて世界史のパロディが現れたり、作者が物語の中に入り込んできたりとわけのわからない展開にページをめくる手が止まらなくなってしまった。

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    2025年12月30日
  • 筒井康隆自伝

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    自分の高校、大学時代には当時出ていた文庫、単行本はほぼ読んでいたと思う。中毒性のある危険なSF作家だ。短編などは繰り返し読んだので、「青年後期」の章はお馴染みの作品が多く紹介、解説されていたので懐かしく読めた。音楽もそうだが、高校生頃によく聴いた音楽はずっと記憶に残ると言われるように、筒井氏の作品は多く心に残っていた。本書の全般にわたり、筒井氏のエッセイだな、と思われる箇所も随所にあるので、ファンにとっては必読。

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    2025年12月13日
  • ロートレック荘事件(新潮文庫)

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    きっと、「へぇ、ミステリーってそういう手法があるのか。じゃぁもう一捻りしたやつを書いてみせよう」って思って書いた作品なんだろう。
    筒井さんは時々こんな感じで別ジャンルに手を出すのです。

    謎解きではページ数まで明示して優しく解説してくれます。
    ここまで丁寧に謎解きをしてくれるミステリーは初めて読みました。

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    2025年11月29日
  • パプリカ

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    筒井康隆らしい作品。
    自分の短編から色々道具を持ってきて使っている。
    この本の主人公もその後『朝のガスパール』にちょっと出たりするそうだ。
    この時期はキャラクターもプロットもスターシステムを取り入れていたのだろうか。
    アニメ版も視聴したが、頑張って毒っ気を抜いていい感じに仕上げられていました。

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    2025年11月29日
  • 筒井康隆自伝

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    筒井康隆は日本SF第一世代メンバーである。2013年に同じ豊田有恒が亡くなった後、最後の日本SF第一世代として孤軍奮闘、現在もなお執筆活動を続けている。昨年、自宅で転倒して頸椎を痛めて以来、不自由な生活を続けている。現在、リハビリ設備に入っているものの、毎月どこかしかの月刊文芸誌で作品が掲載され、本の表紙で筒井康隆の名前を見ない日は無い。流石に2~5ページの短い文章となっているが、この文学に対する執念は目を見張るものがある。この本以降、来たるべき日までの作品が今後必ず出版されると思うが、たぶん泣きながら読むことになるだろう。

    自伝と言うだけあっていろいろな出来事が驚くほど詳細に記述されている

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    2025年11月14日
  • 時をかける少女

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    ネタバレ

    『時をかける少女』が気になって読んでみると
    まさかの筒井康隆さんの短編集!

    短編集の中の『果てしなき多元宇宙』が好みでした!
    “たったの40ページ”で、SF設定のゾッとするオチ

    面白おかしく書かれているけど、
    突然、日常から微妙にズレた世界に放り込まれるのは
    最怖すぎます、、、

    さらに元の世界に戻れるか怪しいオマケ付き!
    私じゃそんな生活は耐えらそうにないです、、

    だけどSF特有の理不尽で微妙な後味が残るオチは
    癖になります笑

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    2025年11月04日
  • 筒井康隆自伝

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    幼少期の詳細な記憶。SF黄金期のゴージャスなエピソード。

    二、三点気になる表現があるものの、ツツイならまあ良いかとなる不思議。

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    2025年11月04日
  • パプリカ

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    とてもおもしろかった。
    主人公がとても女性として魅力的に描かれていたのが印象に残った。
    ラストが物語全体の余韻を感じさせるものであり、とても良かった

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    2025年10月30日
  • 筒井康隆自伝

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    ただ事実が書いてあるだけなのに面白い。中学のときやられて以来50年近く読んで来た作家だからだろうか。

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    2025年10月28日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    家族八景後の七瀬シリーズ2作目。

    前回の話とは違い、心の汚い人間達の話ではなく、打って変わった雰囲気。
    まず夜汽車に乗っているシーンからよかった。
    はじめて自分と同じ心が読める子供のノリオと、初めて自分の能力とはちがう予知能力をもった恒夫に出会う。
    これから起こる大事故を予知し、この3人で汽車を降りる。これから始まる物語にドキドキした。

    次に七瀬がノリオを引き取り、一緒に暮らすためキャバクラで働く。そこで平穏な生活を脅かす、また違う能力を持った強欲の西尾と出会う。西尾との心理戦はワクワクした。
    続々と異能力者と出会い、ピンチを乗り越え仲間ができた七瀬。ヘニーデ姫のところは見えない敵に恐怖し

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    2025年10月26日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    第1作ブラックホームドラマの『家族八景』、第2作ハードSFの『七瀬ふたたび』に続くシリーズ完結編。といっても昔は「七瀬シリーズ」なんて括りはしてなかったけど。テレパスの主人公というのが同一なだけで、前2作はまったく毛色の異なる作品だし、本作もまたそれらとまったく異質な作品である。SFジュブナイル小説を思わす学園ミステリーな導入から、画家とその妻の謎を冬の田舎の山村に追うミステリーへと展開し、後半は、広大な宇宙の意識の中で繰り広げられる母と子のエディプスな恋愛を通し、私という意識、私の中の無意識というものの在り様を肌で感じさせてくれる。これをとてもわかりやすくエンタメ小説として感じさせてくれると

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    2025年10月12日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    男がエロいことばっか考えてるなと思ったけど、男が女に対して無意識で考えてることって案外エグいことなのかもしれない。

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    2025年10月09日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    巨匠、筒井康隆の七瀬シリーズ。
    ずっと読みたいと思っていました。

    家政婦として8軒の家を転々としている彼女は、実はテレパスという心を読める能力をもっている。
    本当にどうしようもない家族達で、家族を罵り合い、自分の欲求を満たすためのどす黒い感情を持つ人達の心を読み取る。
    だが彼女はその家族たちで実験したり、関係を壊したり楽しんでいるところがすごく面白い!

    だが時に男たちからの性的対象になり危険を伴うところや、これ程までに人間の汚らしさの表現に始終顔が引き攣りながら読書しました。

    そして何話か背筋の凍るような話もあったが、最後の【亡母渇仰】は怖すぎる!!
    人間の恐さを集めた本だと震えました!

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    2025年10月06日
  • にぎやかな未来

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    筒井康隆初期のショートショート集。『遊民の街』では若者の興味がSNSやYouTubeに移り本が読まれなくなったといわれる現代を予期したかのような描写があったりとどの作品もほんの数ページながら作者ならではの先見性とユーモアに満ちた秀作ばかり。

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    2025年09月30日