あらすじ
世界から一つずつ文字が消えていく。文字が消えれば、言葉が消える。
言葉で表現できないものは、この世から消える。
――いったいどれだけのものを消滅から守れるだろう。
ある日突然、物語の主人公として虚構の世界を生きることになった小説家・佐治勝夫。
現実と虚構が徐々に溶け合っていく中で、佐治はなにを思うのか?
\原作約50万部/
\TikTokをはじめ、数々のSNSで話題/
1995年の刊行以来、たびたび話題となる筒井康隆の実験的名著が、まさかのコミカライズ!
【解説:飯間浩明(国語辞典編纂者)】
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Posted by ブクログ
同名小説のコミカライズ。
自身が創作の中の人物であることに気がついてしまった主人公が、文字が1つずつ消えていく世界で生きていく。
小説では書かなければそこにあろうとなかろうと気にならないけど、マンガである以上は失われたものは描くこともできないので、コミカライズする上でとても苦労したろうな……
「自分が創作の中の人物だと気付く」というメタフィクションだが、マンガであるが故にそこから一歩踏み込んで「自身が原作のあるマンガの登場人物である」ことにも気付かせるのは素晴らしい展開。その媒体でしかできないことをやるのはメディアミックスの基本にして理想系だなあと。
終盤、文字が少なくなってきてからの展開は小説だと詩のようになっていて理解が難しかったけど、こうしてマンガになるとわかりやすい。最後に残った文字、そういう意味だったのか、と。タイトル回収がすごい。
巻末には解説があるけど、これもある程度文字が失われた状態で書いてるらしく、このひともすごいな、となる。
Posted by ブクログ
世界は文字でできている。
そういっても過言ではない。
文庫も良かったが、マンガでもとても深い内容でした。
しかし、こんなことを考えている作家さんってすごすぎる。
しかもこの考えをストーリーにしてしまうのだから。
匿名
ぼったくりだと思う
原作未読です。どのような推移をたどり、どのような結末にいたるのか気になって買いました。
が、なんというか・・・すべての表現において「これはこうなんです」と押し付けられている感覚で、微塵も感情移入できない。
物語が進めば進むほど「登場人物たちが勝手に盛り上がってる」ようにしか・・・
最後に解説が付いているのですが、これがまた「感想」にしか思えません。
別に推理小説だとか答えを見つけるゲームとかではないのですから、何が消えてどうなった、みたいなのはあっても良かったのでは・・・
物語の展開上仕方のないことですが、最終的にとても稚拙な感じになります。
これは物語だけでなく、表現、つまり画も該当します(画が下手なのではなく、物語の展開的に仕方がない)。
個人的には「言葉」は「文字」とは異なると思っているので、そもそものコンセプトに賛同できていないかもしれません。
正直な感想としては、これはpixivとかXとかで読むものであって、お金を払って読むものではないです。
というと流石に言い過ぎかもしれませんが、少なくともこれに1300円はボッタクリです。
読みたい人は是非セールなどで。