筒井康隆のレビュー一覧

  • ロートレック荘事件(新潮文庫)

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    今程この手のトリッキーな展開を読んでいなかったが、当時これを読んで驚いたものだった
    よく向日葵の咲かない夏などに代表する様にこの作品もまた実写化する事は難しいとされている作品であるが、今の時代だと視覚情報そのものがネタバラシになるという以外でも実写化は厳しそう

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    2026年09月02日
  • モナドの領域(新潮文庫)

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    2026.08.25〜08.31

    哲学は難しい。人名多すぎだし、知らないし。
    でも、それでも、面白く読めた。

    「時をかける少女」が出てきたのには、ニヤッとしてしまった。
    80を過ぎてもこんな文章を書けるって、凄い、と、感心しました。恐れ入りました。

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    2026年08月31日
  • 残像に口紅を

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    ネタバレ

    すごく意欲のある取り組みで面白かった
    こんな作品がかなり前に出ていたなんて……

    こんなに実験的な作品だとは思っておらず、タイトルの印象から男女の恋愛関係が主題なのかと思っていた。
    中身を開くと挑戦的な設定に取り組む主人公が不思議な世界観の中で奮闘するという感じで、「パプリカ書いた人だな〜」という印象を受けた。主人公と友人の取り決めたルールが拡張されて、物語内の登場人物・世界にも影響が出るというのが面白い

    中盤あたり、主人公の私小説っぽくなるシーンでは胸にくるものがあった。言葉を削られないと重大な事項、センシティブな事項に言及できない、というのはなんとなくわかる気がする。選択肢が絞られたが故

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    2026年08月24日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    260821再読。
    ラゴスの旅行紀のような物語。奴隷になったり、王になったり、学者になったり、ラゴスが旅をしていく中でいろんな社会的立場を経験する。旅の物語にしては割とあっさりと事件を綴っていて、ラゴス自身もそこまで焦っていないのが印象的。現実とは違う世界ではあるが、どこか全く違うものとは思えない。遠い未来の話と言われても腑に落ちる。ラゴスはある種の神のような振る舞いをしていて、この物語が神話チックにも感じられた。

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    2026年08月21日
  • モナドの領域(新潮文庫)

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    哲学をもっと学びたいと思った。
    結末は壮大なSFだったが、人間の腕の形のパンから繋がるのが奇抜でいいなと思った。

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    2026年08月19日
  • にぎやかな未来

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    軽いものが読みたくて、久々の短編集
    ページ数も少ないのですぐ読み終わった
    星新一のショートショートを彷彿とさせる感じ
    長くてもたった数ページの物語にもかかわらず
    先を気にならなせる展開に、予想外のオチ!
    描かれている未来の解像度も高くてすごい

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    2026年08月17日
  • ジャックポット(新潮文庫)

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    コロナ禍の時期に書かれた全14編の短編集。いくつかは普通の小説(解説の小川哲のいう「小説空間」の立ち上がる小説)だが、大半は、言葉遊びメタ私小説群。実在の人物も、架空の人物も、「老年の希望の星筒井康隆」をやっている「筒井康隆」なんかも混然となったメタ世界。カッパッパルンパッパとか、コロコロコミックコロコロコロナとか、終いにゃ首尾よくラ・シュビドゥンドゥン(作詞・作曲:筒井康隆)ときたもんだ。いや、ラ・シュビドゥンドゥンは終いではなく、冒頭一作目「漸然山脈」に出てくるのだった。
    しかし、この「ラ・シュビドゥンドゥン」、楽譜も載っているけれども、私は五線譜は読めない。どんな雰囲気の曲なのかは…Yo

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    2026年08月16日
  • 筒井康隆、九十歳のあとさき―老耄美食日記―

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    ネタバレ

    筒井康隆自伝の続編として読んだ。2022年の年末から2025年の年末にかけての日記のようなものである。主に新潮の雑誌「波」に掲載された文書や書評などを集めたものである。文章の半分以上は何を食べたかの記録であり、その美食ぶりが凄まじい。一人数万円の食事はなんとも思っていないようである。実際、どこそこのレストランで何を食べて支払いがいくらであったかが詳細に綴られている。美食をした翌日などであっても簡単な食事で済まそうという気はさらさらないらしく、連日の美食三昧である。作品内で1年間で貯金が1000万円減ったという件があるが、収入は3000万円ともあり、4000万円使ったのか1000万円使ったのかは

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    2026年08月15日
  • 不良老人の文学論(新潮文庫)

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    やたら書評が難しかったですが、相変わらずの筒井節でぶった斬っていたので、面白かったです。もっと長生きして本を書いてくれるといいですね

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    2026年08月12日
  • 筒井漫画瀆本 壱

    購入済み

    いろんな漫画さんの絵柄があって楽しめる。原作知らなくても楽しめるし、原作知ってても楽しめると思います。

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    2026年08月10日
  • 残像に口紅を

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    ネタバレ

    とても面白かった。最初の頃は言い換えてる言葉を考えるのが楽しかったがどんどん難しくなって行った。よくこんなこと考えるなぁと感嘆。

    それはさておき、私が購入した文庫本には帯がついていて「究極の実験小説にして最高に切ない恋愛小説」とあり、最高に切ない??恋愛小説???となった。
    そういうシーンもあるけど、これは佐治勝夫の内面の話なのでは…となった。私が変なのかな。

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    2026年08月08日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    ネタバレ

    旅のラゴスは、物語の王道である「主人公が旅に出て、何かを得て、帰還して愛する人と添い遂げる」という筋書きから外れたお話だったと思う。最愛の人には会えず、持ち帰ろうとした書物は捨てられて…最後は定かでない最愛の人に会いに、死への旅に出る。でも、主人公が持って帰ってきた知識は、たとえ書物が奪われても人が伝え続ければ、決して失われない。また主人公が苦心した、大昔の失われた文明の知識をどうやったら今の世界に溶け込ませられるかという視点。知識や技術も扱う人の人間性に依るのだ、と感じた。

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    2026年08月06日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    読んでて何度も旅をしてみたくなった!
    ロマンの詰まった壮大なSF物語。

    ラゴスという男の旅を通して描かれる人生。
     高度な文明を失った代償として、人々が特殊な能力を獲得した世界。旅先で遭遇する集団転移や壁抜けなどといった、奇想天外な発想に読んでて飽きさせない。ワクワクした!

    時には奴隷、時には王様といった、老いを感じさせないラゴスさんの生き様っぷりに圧倒された。
     何にも執着せず縛られないラゴスさんの生き方には憧れる。

    旅の一冊として持って行きたいと思った!

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    2026年07月26日
  • 残像に口紅を

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    使える音が徐々に減っていく小説。音が消えるとそれを使うものが 実際に消えて行ってしまう世界。
    読むのにかなり体力が必要だった。はじめはほとんど違和感なく進んでいくからいいのだけど、だんだんと難しい単語が増えていくから何を言いたいのかじっくり考えて辞書を引いていかないといけなかった。でもそれが楽しかった。
    この本の後に読む本はいつもよりもサクサク読めると思う。トレーニングだ。

    かなりメタ的な視点が含まれていて、作中の主人公が始めの方でいっていた現実と虚構が同時に起こっている感覚が少しわかった。
    言葉が減ると登場人物の性格も変わっていくのが顕著に表れていて、人のパーソナリティと言葉が密接に関わっ

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    2026年07月25日
  • 筒井康隆、九十歳のあとさき―老耄美食日記―

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    店名や料理、値段が分からず記号のようだ
    いちびりと思う私が貧しいのか
    ただ、光子さん共々生命力に圧倒される
    施設に入って車椅子になって酒は減るも美食は変わらない
    執着の記憶や読者、映画の鑑賞量も流石
    孤独の表現は様々あろうが、何よりも読ませる筆力に感服

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    2026年07月22日
  • 筒井康隆、九十歳のあとさき―老耄美食日記―

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    オークラ神戸へ垂水から夕食へ出かける記述を読んで山里でメシ食いたくなった。河鍋暁斎の展覧会に託けてなつ休みさオークラへ。海風が気持ち良い

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    2026年07月22日
  • ダンシング・ヴァニティ(新潮文庫)

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    コピー&ペースト小説、漫☆画太郎小説、はたまた何度も見るが微妙に細部が違う夢小説、サザエさん小説、走馬灯小説、エンドレスエイト小説 形容できません

    多分、真面目な読者程序盤早々に面を食らって本を閉じるか呆れると思うけれど、よく耳にする日本音楽を頭に浮かべて欲しい。恐らく同じ単語は繰り返されているし、何なら背景に流れる音楽は何周か同じフレームが流れているはず。そのガワを文学に取り入れたのがこの作品だと思う
    物語、ストーリーテリングより技法運営を見る本、だろか。
    何か20年後くらいの僕の頭の中、見え方はこうなっているような気がして。そんなこと考えながら読んでいたら本編339頁に4時間もかかりまし

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    2026年07月21日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    ネタバレ

    職場の人に借りたもの。
    筒井康隆は名前だけ知っている状態だったが、たいへん面白い。主人公の七瀬がいろんな家庭で人の心を覗き見るオムニバス形式。
    夫婦や家族の在り方は、どの時代も似たようなものなのかもしれないと思えた。
    好奇心で家庭に踏み込む七瀬を無鉄砲に感じたり、でも年頃の女の子らしいと感じたり、能力のせいか歳のわりに達観している様子も受けとめやすかった。
    続編を見たくなった。

    ちょくちょく表れる男性の欲望は、女性からするとやはり狂気で気持ちが悪く、恐ろしい。
    「水蜜桃」は特にだった。自分も10代、20代の頃はよく変な男の目線や言葉に傷ついてきたが、素晴らしく気持ち悪い性欲を表現しているなと

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    2026年07月21日
  • 脱走と追跡のサンバ

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    マルチバース(という言葉)もインターネットもない頃に、これらがもたらした世界の中での自我というものが表現されていて凄いと思うし、終章に出てくる、「はっきりした本物などはない、それらもパロディ(模倣)である」という感覚も、生成AI作品時代を予見しているようだ。

    著者の描く、非現実的な光景やドタバタの状況は、読んでいて「何が描かれているか」がわかりやすく伝わってきてストレスがないのを実感した。これは説明が筋道だって的確だからだろうと思う。

    違和感を覚えた世界からの脱走という切り口での自我からの逃走というテーマが最後まで明確に貫かれていて、少し理屈っぽいというか、全編ドタバタではあるものの、個人

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    2026年07月20日
  • パプリカ

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    ネタバレ

    抱いたら女は自分のものになるだろう、簡単に好きになるだろうというような文章全体を通して感じられる思想の偏りがちょっと厳しい部分はありました。
    設定自体はおもしろいですが、必要以上に性描写があるのと男性の欲望と願望を詰め込みました、という印象。
    精神病や分裂病など、今の時代にはNGワードのオンパレードなので時代を感じました。

    でも、第二部は本当に面白いです。怒涛の展開。

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    2026年07月18日