筒井康隆のレビュー一覧
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前半
夢をテーマとしたセラピーと、研究者同士の権力争いで進んでいく。そこはかとない謎解きの香り。
後半
筒井康隆全開の、トンデモドタバタエログロブラックSF。短編集とか「残像」を読んだ経験があったおかげで、夢と現実の区別をつけて読めた気がする。初筒井だったら意味がわからなかったと思う。本当に混沌としていた。ラゴスとか、読んだことないけど時を駆けるとかと同じ人なのかと思うくらい。全員がある程度ぶっ壊れキャラ(行動とか胆力とか思想とか)だから、読者が読み飛ばしたかと思うくらい奇天烈な出来事にも対応していてお手上げ。何でもあり、本当に何でもあり。
カシコではないので、主題とか構造とかは全然わからなか -
Posted by ブクログ
帯には「わが最高傑作」とあり、昨年(2024年)、テレビで見た「筒井康隆の世界 ~文学界の巨人 90歳のメッセージ~」でも(一番良い作品は何かと訊かれた)筒井康隆本人が「モナドの領域だろう」と言っていたと記憶している。が、私は、この序盤をさほど面白いと思わず、栞を挟んだまま本棚に置き去りにしていたのだった。
が、公園、法廷、テレビショーとGODの劇場舞台が変わっていくにつれて、だんだんと面白くなってきた(私はその展開に「文学部唯野教授」を思い出していた)。最終盤、GODが去った世界の描写では、序盤のつまらない各シーンの人物たちをきっちりと拾い集めて物語を閉じる。GODを小説の作者「筒井康隆」 -
Posted by ブクログ
比較的淡々と事実を連ねているようでもあるが、やっぱり面白い。単純な出来事も、往年の若い頃の筒井康隆氏がいかにも書きそうな内容・文体で書いてこられると、やはりそう来たかとそれだけでファンは大喜びしてしまう。
どちらかといえば、幼少年期〜青年前期ころまでがあまり発表されていない内容なので、興味の対象が大変興味深い。さらに、そういう若い時期を経ているからこそ、あの作品群が生まれてきたのだとも納得させられるものがあった。
しかし、御大のことだから、自伝に書くことと決して書かないことは、ちゃんと計算し尽くしているのだろう。
おっさんには幾重にも楽しめる本なのは間違いない。 -
Posted by ブクログ
ラゴスの生涯をかけたひとり旅。
ラゴスの何事にも囚われず自由な生き方、好奇心の探求は誰もが羨ましく感じるのでないだろうか。
そんな自分の心に正直に生きたラゴスの半自叙伝的な物語。
物語は突然高度な文明を失った代償として、人々が超能力を獲得しだした世界。
ラゴスの生涯をかけた旅の目的はなにか?という話。
旅先での出会いや別れ、特別な体験は退屈な日常から解放されスリリングで魅力的だ。
二度も奴隷になったり、一国の王様になったりと波瀾万丈でジェットコースターのよう。
羨ましいことに行く先々で女性から好意を寄せられる。奴隷は羨ましくないけれど。
旅先での面白いというか哀れなエピソードは壁抜けの能力