筒井康隆のレビュー一覧
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先日、さてさてさん なおなおさんとタイムトラベルの話で盛り上がったことから、懐かしいこの作品を読みたくなった。
いくつも映像化されている作品だが、私は細田守監督のアニメ映画が好き。
この原作もうんと昔に読んだはずだが、こんなにシンプルだったんだと、少し驚いた。
私の頭の中で勝手に上書きされていた感じかな。
そうそう、〝ラベンダーのかおり〟に憧れを抱いたな。
あの頃は、どんな花だろう?って思った。
今読むとセリフの言い回し等に時代を感じ、ちょっと笑える。
でも青春の、胸の奥がつんとする気持ちは昔も今も変わってなくて、やっぱりキュンとしちゃう。
シンプルなストーリーだからこそ色んな作品に生 -
Posted by ブクログ
「時をかける少女」
原田知世や尾道を思い出すのか、細田守のアニメか、NHKの学園ドラマか。
いずれにしても甘酸っぱいセピア色の風景が、心に広がる。
ラベンダーという植物を知り、北海道の美瑛に憧れ、「ラベンダーの香り」「ラベンダー色」に特別感を抱き、アイスクリームやアロマをありがたくいただく。
この小説以前と以降では、まるでタイムトラベルで別の世界に入り込んだみたい(ちょっと大袈裟)……。
今で言う“ヤングアダルト小説”ではあるが、描かれる現代と未来では、必ずしも未来が良いとは限らない。
人類の進歩がもたらし、失うものはなにか、ちょっと考えるのも良いかも。 -
Posted by ブクログ
SFの神様 『筒井康隆さん』による超能力を
題材としたSF小説。シリーズ物の第2弾で
前作は『エディプスの恋人』どちらも傑作です。
あいての思考を読み取る能力をもった主人公
「七瀬」はその能力ゆえに命を狙われます。
ある列車の中、似た能力をもつ3歳の少年との
出会いで物語は大きく動きだす…というお話。
人智を超えた能力ではなく、日常から大きく
はみ出さない程度の能力を用いて物語を展開
させていくプロセスにとても魅力を感じる本作。
異能力×筒井康隆 が、かけあわされれば
些細な日常すら壮大なSFになり得るんだと
感じさせてもらえる作品です。ぜひ読んでみてね。