筒井康隆のレビュー一覧
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笑うな、というキャッチーな題名に惹かれて手に取った作品。
笑うななんて言われましてもひとつひとつがコントの台本かと見間違うほど面白い、滑稽で惨めに見えるキャラクターが沢山出てくるものばかりで思わず笑ってしまいそうになる話ばかりだった。
けれど少し冷静になってみると、その滑稽で惨めなキャラクター達は自分と重なる部分が多いと気づいた。
そして改めて読んでみると肝が冷えたというか、全く笑うことなんて出来なかった。
誰の心にもあるであろう欲目や驕りなどの要素を恐ろしいほどに面白可笑しく書かれていた。
無意識のうちに自分が沢山の偏見を抱えてがんじがらめになっていること、自分が誰かを反面教師にしようと -
Posted by ブクログ
全部で25編の短編集。
怒涛のように筒井康隆劇場爆発!の後半7編がめちゃくちゃ面白い。
コロナ追分で言いたい放題笑 このお話大好きやわ。お話っていうより独白やんもう。すごい共感できたわ。
冒頭から前半にかけては、さすがに筒井康隆も気持ちまで歳とったんちゃうん?おっさん臭だけがプンプンなんちゃうん?と思ったけど、いらん心配でしたわ。
ある意味、初期に戻った?ていう作風。あ、おっさん臭は増してたわ
あの筒井康隆の、誰がこんなこと思いつくんや!ていうとんでもない設定ではないけど、なんかオモロイなぁ〜ってゆうアレ。
これで最後とが言わんと、まだまだ書いてほしい!
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Posted by ブクログ
人の心理状態を細部まで描写していて面白かった。芝生は緑が一番好き。滑稽だけど、なんだかんだ愛がある感じが◎。無風地帯のオチも好き。人の行動原理や精神分析について興味があったけど、知りすぎた結果あれこれ当てはめて考えるのってしんどそうと七瀬を見ていて感じた。頭の片隅に知識として置いといて、あくまで自分が受けた印象で相手を判断して、人として見ることに注力した方が良さそう。時には深入りせず表面だけの印象に留めたりとか。なんて事を考えるくらいには、テレパスにまつわる暗めな話が多かった。あと、会話って大事だなと思った。普通の人はまずテレパスなんか使えないから、話し合わないと他者との溝は埋まらないという、
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Posted by ブクログ
哲学書のなかでも、難解と言われる本の一つ『存在と時間』を、できるだけ嚙み砕いて、要点を抑えたのが本書である。「現存在」や「世界内存在」など、普段の生活では使わない用語を、本書の著書である筒井康隆が、読者が今後、『存在と時間』を理解できるように手助けしてくれる。入門書として本書以上のものはないだろう。哲学書の解説であるにもかかわらず、所々ユーモアな表現もあってか、硬質な内容を和らげてくれる。このような工夫が施されているのが入門書と言われる所以である。それだけではない。本書の解説を担当する大澤真幸も秀逸である。『存在と時間』は、人間の死に対する指南書として読み込める。そのため、読者自身が精神的に
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購入済み
面白かった
前作、前々作ともまた違ったお話でした。
前作の続きを期待して読むと
肩透かしを食らったような感じになってしまいます。
結末をどう受け止めるかは読み手次第ということでしょうか。
他の人の意見が聞きたくなる結末です。 -
Posted by ブクログ
アブノーマルな性的嗜好をもつヤクザたちが登場する短編集です。
「恋とは何でしょう」は、ヤクザのホモ・セクシャルな純愛をあつかった話です。「解説」の中島梓が、ヤクザ映画への偏愛を熱く語っていますが、そのような世界を筒井康隆が書くと、こういう作品になるのかという納得感があります。もっとも、著者ならではの過剰なエネルギーの横溢はあるものの、パロディ作家としての著者の手腕はこの作品にはあまり見られません。
むしろそうした方面への期待は、「アイス・クリーム」という作品によって満たされるのではないかという気がします。幼少期の父子関係にトラウマをもつヤクザが登場する物語なのですが、彼の暴力性を露悪的に拡