筒井康隆のレビュー一覧

  • 家族八景(新潮文庫)

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    女中として働く10代の若者七瀬は、人の心を読むテレパス。彼女が渡り歩いた8つの家族の風景は、彼女にどう映るのか。
    誰も相手の気持ちを完全に理解することはできないし、自分自身にだってそうだ。一軒には、あまりにも多くの抑圧された感情が渦巻いている。そこに、七瀬という異物が混入することで、家族の関係がゆっくりと歪んでいく。
    若くて経験のない七瀬がテレパスという能力に苦悩し、混乱してしまうが、それを活用して家族を変えていく過程(意識的にも、物理的にも)はなんとも爽快なものだ。それが悲劇になったとしても。

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    2023年12月07日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

    A

    購入済み

    面白かった

    前作、前々作ともまた違ったお話でした。
    前作の続きを期待して読むと
    肩透かしを食らったような感じになってしまいます。
    結末をどう受け止めるかは読み手次第ということでしょうか。
    他の人の意見が聞きたくなる結末です。

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    2023年12月02日
  • 俗物図鑑(新潮文庫)

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    接待担当課長の収賄、企業の養子社長の苦悩と蒸発(懐かしい。今なら失踪か)などに端を発した俗物的評論家を集めた梁山泊プロダクションを核として、当時のマスコミや急進的女性団体、世相に対する風刺を効かせたドタバタ劇を堪能した。亭主の失踪を追って妻が、俗悪評論家の犯罪行為の疑いを抱いて刑事が、吸い込まれるように梁山泊ビル内に囚われてからの籠城戦が本書の見せ場だ。456から463ページの街頭インタビューは、著者の痛烈なマスコミ・世論批判でもあり壮絶。享介の最期の回想シーンは演劇出身の著者らしい。

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    2023年11月30日
  • カーテンコール

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    著者が「これがわが最後の作品集になるだろう。」
    と言っているので、是非とも読んでみたいと買いました。「時をかける少女」、「パプリカ」など、有名作を続々と描き続けた、筒井康隆氏、彼の今までの創作活動を集約したような、作品が25編も描かれています。特に筒井ファンにオススメなのは、「プレイバック」です。彼が今まで創り上げた作品の登場人物たちが、作中に出てくるのです。
    もう一度、彼の過去の作品を読みたいと感じました。

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    2023年11月27日
  • 家族八景(新潮文庫)

    A

    購入済み

    面白かった

    面白かったかな、ドロドロとしてけして読後感がよいとはいえないけれど。
    クセになるといえばクセになるようなそんな本です。
    人間心理の醜さがこれでもかと押し寄せてくるので
    読むのに少々心の耐力が必要だけど。
    そして我が身を省みれば、人間なんてそんなものかもしれないとも思う。

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    2023年11月23日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『七瀬ふたたび』のラストからどうなって本作に繋がったのか疑問に思いながら読み始めるも、次第に、そんなことは忘れ読み進める。ラストでなるほど納得の理由でうまく前作と繋がった。これにはまんまとやたれたという感じ。図形的な文章表現も出てきて前衛的。他の小説では見たことがない「赤字の文字」は極北と言えるのではないかと思う。

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    2023年11月12日
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

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    ここまでシンプルにハイデガーを解説してポイントを外さないのは素晴らしい。死への先駆性について、解説の大澤真幸さんの文章と合わせて理解が深まった。

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    2023年11月04日
  • カーテンコール

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    筒井康隆の一応最後の作品という事ですが、
    どこか生涯を振り返る様な内容に感じました。
    プレイバック、川のほとり、離婚熱が
    特に良かった。

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    2023年11月04日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    超能力者は普通人から迫害される。国家的組織からの迫害追求の中で、道南大沼付近の山荘にテレパス・テレシネす・タイムトリップ・未来予知などの能力を持ったものが集まるが、抹殺されていく。

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    2023年11月04日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    七瀬3部作の最後。この世界、そして七瀬自身も神に操られた存在であると気付く。太母の意思で、七瀬は復活し、存在し、行動する。現実存在とは、そのような「神」的者のシナリオによって演じさせられているのだ。それを受け入れるしかない。七瀬は、エディプスの恋人を演じるしかない。

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    2023年11月04日
  • 創作の極意と掟

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    本当は単行本を再読したのだけど、感想を書きたくて文庫版で再登録。

    著者も言う通り、これは創作の指南書ではなく、作家・筒井康隆の創作秘話エッセイとでも言える本である。

    とはいえ、プロの作家が創作にどう向き合っているのかを知ることは、巡り巡って創作の在り方の道標になるのだと感じた。

    書くには読むべし、という当たり前に改めて気付かされる本でもある。

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    2023年09月22日
  • わたしのグランパ

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    ネタバレ

    薄いからすぐ読み終わった。
    面白かった。
    色んなところにある康隆節が感じられてよかった。

    ゴダケン結局何して刑務所行ったのかわからなかった。

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    2023年09月03日
  • くさり ホラー短篇集

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    ホラーとしてはそこまでの怖さはないけど、
    ショートショートとしての切れ味は抜群によかったので好き

    1ページものもあれば、
    30ページ強のものもあり、
    バリエーションに富んでる

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    2023年09月03日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    自分たちと違う、異端者は、排除していく
    迷惑かけないように、ただひっそり生きているだけなのに

    七瀬には、少ないけど、仲間ができました
    自分と同じ、苦しみを抱える、能力者たち

    ぼくは、となりに、七瀬が住んでいたら、やっぱり受け入れることができないのだろうか

    受け入れることはできなくても、お互い、干渉せす、暮らせたらいいのに、と思いました

    自分と違う人の苦しみを想像して、暮らせたらいいのに、と思うことも偽善なのかな

    でも、それが偽善なのだとしたら、偽善は本当に駄目なのかな、とそんなことを思いました

    七瀬3部作の中で、1番共鳴した、作品です

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    2023年07月21日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    金田一秀穂さんは
    日本語は緊急事態に向かないと言う

    緊急事態を宣言します、には
    本当に緊急事態なの?

    緊急事態宣言を発出します、だと
    ああそうですかとどこか他人事

    日本語の得意は落とし所を探す事

    ロックダウンより20時閉店
    和を持って貴しとなす、それでいい

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    2023年06月27日
  • 富豪刑事

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    好きな作品。筒井康隆らしいユーモアがあると思う。細かいことは気にせず、設定とテンポの良い話を楽しむ本。いろいろつっこみながら読むのも面白い。もっと悪ふざけしてお金を使ってほしい。

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    2023年10月19日
  • NANASE(2)

    購入済み

    50年以上前の原作だか面白い

    昭和のSFの名手、筒井康隆原作の七瀬シリーズの漫画化。面白かった!原作も読んだことあるけど、山崎さやかさんの美麗な絵で楽しめた。
    50年以上前に発表された原作なのに、少しも古臭くない。人間の欲望って100年くらい変わらないのかも。

    #シュール #ドキドキハラハラ

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    2023年06月14日
  • わたしのグランパ

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    痛快、グランパに任せてればなんとかなる、という安心感を持って読んでいける。
    どこか現実離れした話ではあるけれど、こういう歳のとり方はかっこいい、と思う

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    2023年05月15日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    2作目の「七瀬ふたたび」を飛ばしての作品だったけど楽しく読めました。生まれて初めて恋心を抱いた相手が高校生。超常現象の行方を追った結果それが全知全能による亡き母親によってであって
    それに従い認めざる負えない中、自己の存在自体にも悩む。しかし、最終的にはこのタイトルを超えて七瀬が幸せな方向へと向かったので良かったかな。

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    2023年04月01日
  • モナドの領域(新潮文庫)

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    筒井康隆、最後の長編と帯にあるモナドの領域。モナドという言葉がタイトルに含まれていることからも伺えるように、ライプニッツのモナド論を敷衍して我々はモナドから外には出られないという前提で話が進む。そしてモナドの外に在るのは神だけである。
    トマス・アクィナス、ライプニッツ、カント、ハイデガー、カントール等の哲学者や数学者が言及されるのは筒井康隆ならではといったところか。読んでいて思い出したのは、同じく神に言及していたチェスタトン。
    小説の中で神を扱う場合、神を超越する存在として作者や読者が存在してしまうわけで、当然そのことにも作者は自覚的ではある。
    エピローグの文章は神は登場しないのだけれど、まる

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    2023年03月05日