筒井康隆のレビュー一覧

  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義
    わかった。というかわかった気にさせてくれたことと、メタ要素を保ち噛み砕いた解釈を与えてくれたことが、雛目線での親鳥に思えて筒井先生死んだら泣くやろなあと謎の感動感情感想。
  • あるいは酒でいっぱいの海
    読書のリハビリにちょうどいいかな?と思い購入。
    筒井康隆の文章はストレス無く読めるので好きだ。
    個人的には「睡魔のいる夏」がお気に入り。
  • 世界はゴ冗談(新潮文庫)
    この歳でこのキレキレっぷり。さすがというしか。
    どの短編も面白くて引き込まれる。
    実験的且つブラックユーモアたっぷり。好物だらけで筒井康隆作品、何読んでも最高と思ってしまう自分が悔しいというか。こちらにもうちょっと考えさせる余裕くれよな、という感じ。
    メタパラフィクション面白かったな、、
    最後のウク...続きを読む
  • 短篇小説講義  増補版
    筒井康隆といえば気の向くまま、筆の赴くままに大量の作品を生み出し続けてきた印象があるが、しかし本書ではその実、短編小説を書くためのテクニックや心構え、文学界の課題意識について綿密な考察を披露する。紹介されている短編小説とセットで読みたい一冊。
  • おおかみこどもの雨と雪 角川アニメ絵本
    オオカミのお父さんと人間のお母さんの間に生まれた、おおかみこどもの姉と弟。
    成長するに従って、人間として生きていくのか、オオカミとして生きていくのか、姉弟と母の葛藤が描かれます。


    アニメ絵本はときどき読みます。

    アニメがぎゅーっと凝縮されているのですが、とても理解しやすいです。
    アニメを先に見...続きを読む
  • 富豪刑事
    大富豪の父を持つ刑事・神戸大助が、湯水のようにお金を使って事件を解決する推理小説仕立てのエンターテーメント。トリックだって金で解決する振り切ったミステリー。
    父親は、過去悪徳を重ね富を得た事を後悔していて、息子が正義の為に、資金を使う事に、大喜び。全面協力体制。刑事・大助のキャラも良いの。温厚でいた...続きを読む
  • エディプスの恋人(新潮文庫)
    テレパスである火田七瀬は、私立高校の事務員として、突然存在する。彼女自身、現在の自分に疑問を持たない。彼女は、ひとりの男子高校生に興味を持つ。彼の周囲では、たびたび不思議な現象が起こる。そして、理由もわからぬまま、少年に惹かれていく。
    彼の父親と会い、彼を巡る強い意思の存在を知ることになる。それは、...続きを読む
  • あるいは酒でいっぱいの海
    あとがきでもはっきりと、他の短編集に収められなかった残り物の寄せ集めとある。星新一のショートショートそのまんまのテイストと言ったものもありつつ、純文学を思わせる読後感かあるのが、やっぱり筒井康隆だ。

    いいえ
    トンネル現象
    底流
    睡魔のいる夏休み
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)
    旅する少女の話、連れは移ろいながら、時には歩き時には街に留まり、
    子供が大人になる、一歩踏み出す、自立するというようなことがテーマかな
  • 銀齢の果て(新潮文庫)
    「親には長生きはして欲しいが、高齢化社会は困る」という、多くの人が抱えている矛盾に切り込んだ作品。

    「シルバー・バトル」当事者の高齢者や家族の内面を描けばいくらでも重くなりそうなテーマではあるが、本作はあくまで風刺の色が濃い、群像・ドタバタ劇である。エロ・グロあり。

    登場人物が多くて覚えきれない...続きを読む
  • あるいは酒でいっぱいの海
    面白かった。ショートショート。オチが微妙によく分からないものも多かったが、筒井康隆らしいといえば筒井康隆らしい感じもする。どの話もアイデアだけでない、見せ方まで物語なのが良かった。表題作の『あるいは酒でいっぱいの海』はとても面白かった。ショートショートかくあるべし、と思った。
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)
    面白かった。七瀬2作品目。一作目と比べて、よりSFに寄ったのいうか、七瀬の精神感応を人間模様の核に使うのではなく、精神感応自体を一つの能力と見なして他の能力者と接触していく、言わば冒険物というか。エンタメというか。設定こそ現実離れしたものだったが、氏の文章のおかげで難なく創作世界の中へのめり込んでい...続きを読む
  • 家族八景(新潮文庫)
    面白かった。エンターテインメント作品。これはかなり個人的な見解なのだが、一編ずつのページ数が非常に丁度よかった。さて、文章。筒井氏の文章が好きだ。骨組みがしっかりとした文章構造、どこまでも客観的な文章は淡々と物語を展開していく。そして、家族八景、登場人物のモノローグはすべからく主観的なものである。し...続きを読む
  • ロートレック荘事件(新潮文庫)
    筒井さんは天才だなぁ〜!時かけと同じ人が書いたとは思えない!
    すごく読みやすいのに、どんでん返しされた!
    たしかに、うーん?っていうところたくさんあったけど、読み飛ばしてた!(笑)
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義
    取っつきにくい用語を日常用語に。それぞれの関係を分かりやすく、用語の使われる順番や配置に細かく気を使いながら解説。とどのつまりを大胆に。わたしは
    NHKの100分で名著を見たあとに気になって読んでみた。いつか本体のハイデガー読んでみてもいいかなと思いました。誰が誰の弟子でというのがわかったのも収穫。...続きを読む
  • 家族八景(新潮文庫)
    家族八景は多分中学生のころ、夏休みの読書で何を読むか迷っているところに、友達の誰かが面白いからと勧められた記憶があります。天邪鬼な私は勧められると従わないタイプなので他の推理小説(横溝正史?)を読んだ気がする。
    そんなこともあり、筒井康隆氏を嫌っていたわけでもないのに、時が経ちこの歳まで読まずに来て...続きを読む
  • パプリカ
    久々に筒井康隆を読んだ。
    家族八景の七瀬シリーズは好きで読んでいた。
    私の好きな監督、クリストファー・ノーラン監督が映画「インセプション」は筒井康隆の小説「パプリカ」がヒントになったと、何かで読んで、今回読んでみた。
    前半から中盤までぐいぐい引き込まれていった。
    後半かなり無理あるかな〜と、いう場面...続きを読む
  • 家族八景(新潮文庫)
    19歳で住み込みのお手伝いとして
    いろんな家を渡り歩く七瀬のお話

    七瀬には人の心を読む能力があり
    その能力を通じて家庭の裏側が描かれている

    ずいぶんと前に書かれた小説なのに
    現代家庭にもありそうな心理ばかり
    色褪せない名作ってこういった小説だろうな
    と思いながら読んだ
  • ビアンカ・オーバースタディ
    表紙はラノベっぽく、ストーリーも意図的にラノベに寄せてるけど、だんだん話がドタバタしてきたあたりから、もうどうしようもなく筒井康隆小説。
    御年70の巨匠がこれを書いたという事実がすごい。
  • 銀齢の果て(新潮文庫)
    おじおばのデスゲーム。それを遠巻きに見ている対象者以外の人間たちがいちばん怖い。
    後書きにもあったように、これは滅茶苦茶な本を書いてるように見えて、近い未来への限りない忠告のような意味が全体を通して孕まれている気がする。
    九一郎VS津幡の一騎打ちではバトル物少年漫画さながらのアツさが見られて良かっ...続きを読む