筒井康隆のレビュー一覧
-
家族八景に導かれ読。
前作と違って、なぜか次々と現れる超能力者たち。そしてその存在を知り、その者たちを抹殺しようとする組織。この2つの背景が描かれておらず残念だった。
が、物語は、その独特の文体と相まって、スリリングでスピーディーなサスペンスが、ページをめくるのももどかしいほどの展開で、あっという間...続きを読むPosted by ブクログ -
"奇ッ怪陋劣潜望鏡"、これ昔読んでずっと記憶に残ってた短編。あらゆる水面から潜望鏡が伸びてきて覗かれる妄想譚。自分の中でキングの短編になってたけど筒井先生だったかと記憶を整理。Posted by ブクログ
-
日本沈没を真正面からパロディーにしてあり、とてもユーモラス。もっと内容を深く掘り下げてあるのかと思ったけど、短編という事であっさり終わり、続きは各自の妄想で、というところですかね。Posted by ブクログ
-
タイトル作品を含めた筒井康隆作品集。なんというか、この人はまさに「天才」というよりは「奇才」と呼ぶべき人なのかもしれないと改めて思う。ストーリーとしての面白さを持ったまま、文学を、日本語を、常識をことごとく(いい意味で)おちょくってくる。評判高い「鍵」もさることながら、個人的には「死にかた」「三人娘...続きを読むPosted by ブクログ
-
1ページ目を見た瞬間に、え!?え!?となった笑
全編通して、一周回ってナンセンス、みたいなものが根底にあって、筒井さんらしさ炸裂だった。
「鍵」については、青春という切り口からどんどんホラーな方向に流れていって、「世にも奇妙な物語」でドラマ化されたというのも納得できる。
「三人娘」は当初未完だ...続きを読むPosted by ブクログ -
学校の図書室で見つけたらしい。
私も読むのは初めてだったので、二人で和子がどうなるのだろう、理科室で見た影は何なのだろうと結末を迎えるのを楽しめた。
娘が途中、鋭い推理を言っていたのに忘れてしまった…。Posted by ブクログ -
「残像に口紅を」で筒井先生熱が呼び戻されたのだけど、一気に読んでしまってすぐに冷めてしまうのももったいないので、ちょっと時間をあけてこの本を本棚から引っ張り出してきた。
どの小説もアイロニカルで痛快。1960~70年代の日本をシニカルにとらえているのだけど、当時から50年以上経ってもその皮肉が色褪せ...続きを読むPosted by ブクログ -
精神感応能力者(テレパス)の火田七瀬とノリオ、透視能力者の西尾、時間旅行者の漁(すなどり)藤子、念動力者のヘンリー、予知能力者の岩淵恒夫が繰り広げる奇想天外な6つの短編の物語集だが、最後の「七瀬 森を走る」がスリリングで非常に楽しめた.人が考えていることを読めることは、一見面白そうだが、常に相手の行...続きを読むPosted by ブクログ
-
2014年から2017年くらいにかけて行われた筒井康隆が自作について語るトークショーや対談集をまとめた一冊。筒井康隆の素晴らしい記憶力と、インタビュアーである編集者の博覧強記ぶりによって、どのように名作の数々が生まれたのかを知ることができるし、当然その誕生の背景も様々な面白おかしいエピソードに彩られ...続きを読むPosted by ブクログ