筒井康隆のレビュー一覧

  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

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    わかった。というかわかった気にさせてくれたことと、メタ要素を保ち噛み砕いた解釈を与えてくれたことが、雛目線での親鳥に思えて筒井先生死んだら泣くやろなあと謎の感動感情感想。

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    2022年09月11日
  • あるいは酒でいっぱいの海

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    読書のリハビリにちょうどいいかな?と思い購入。
    筒井康隆の文章はストレス無く読めるので好きだ。
    個人的には「睡魔のいる夏」がお気に入り。

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    2022年09月05日
  • 世界はゴ冗談(新潮文庫)

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    この歳でこのキレキレっぷり。さすがというしか。
    どの短編も面白くて引き込まれる。
    実験的且つブラックユーモアたっぷり。好物だらけで筒井康隆作品、何読んでも最高と思ってしまう自分が悔しいというか。こちらにもうちょっと考えさせる余裕くれよな、という感じ。
    メタパラフィクション面白かったな、、
    最後のウクライナは今思うと辛い

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    2022年08月13日
  • 短篇小説講義  増補版

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    筒井康隆といえば気の向くまま、筆の赴くままに大量の作品を生み出し続けてきた印象があるが、しかし本書ではその実、短編小説を書くためのテクニックや心構え、文学界の課題意識について綿密な考察を披露する。紹介されている短編小説とセットで読みたい一冊。

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    2022年07月23日
  • 富豪刑事

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    大富豪の父を持つ刑事・神戸大助が、湯水のようにお金を使って事件を解決する推理小説仕立てのエンターテーメント。トリックだって金で解決する振り切ったミステリー。
    父親は、過去悪徳を重ね富を得た事を後悔していて、息子が正義の為に、資金を使う事に、大喜び。全面協力体制。刑事・大助のキャラも良いの。温厚でいたって健全。愛車がキャデラックで、多少高級スーツを着用するけど。金銭感覚が幅広いというだけ。
    好みは、“密室の殺人事件”のような、赤字会社作るためにエキスパート集めてダンピングしまくるも、結局黒字化してしまい、父が憤怒するパターン。ドラマ化では、このパターンを多用してたと思う。
    原作は4編それぞれお金

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    2022年07月02日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    テレパスである火田七瀬は、私立高校の事務員として、突然存在する。彼女自身、現在の自分に疑問を持たない。彼女は、ひとりの男子高校生に興味を持つ。彼の周囲では、たびたび不思議な現象が起こる。そして、理由もわからぬまま、少年に惹かれていく。
    彼の父親と会い、彼を巡る強い意思の存在を知ることになる。それは、かつて少年の母親だった女性の意思だった。母親は、選ばれし大宇宙の支配者となりその意思は宇宙に偏在しているのだった。
    少年の母親の意思は、七瀬の肉体を一時的に支配して、息子と肉体関係を持つ。その刹那に、七瀬は宇宙意思の感覚を経験する。そして、七瀬によるその世界観の表現となる。
    壮大なファンタジーに行き

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    2022年07月02日
  • あるいは酒でいっぱいの海

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    あとがきでもはっきりと、他の短編集に収められなかった残り物の寄せ集めとある。星新一のショートショートそのまんまのテイストと言ったものもありつつ、純文学を思わせる読後感かあるのが、やっぱり筒井康隆だ。

    いいえ
    トンネル現象
    底流
    睡魔のいる夏休み

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    2022年06月25日
  • 愛のひだりがわ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    旅する少女の話、連れは移ろいながら、時には歩き時には街に留まり、
    子供が大人になる、一歩踏み出す、自立するというようなことがテーマかな

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    2022年06月09日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    「親には長生きはして欲しいが、高齢化社会は困る」という、多くの人が抱えている矛盾に切り込んだ作品。

    「シルバー・バトル」当事者の高齢者や家族の内面を描けばいくらでも重くなりそうなテーマではあるが、本作はあくまで風刺の色が濃い、群像・ドタバタ劇である。エロ・グロあり。

    登場人物が多くて覚えきれないのだが、何人かに一人には山藤章二氏のイラスト(キャラクターデザイン?)がついており、これがまた良い味を出している。

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    2022年06月05日
  • あるいは酒でいっぱいの海

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    面白かった。ショートショート。オチが微妙によく分からないものも多かったが、筒井康隆らしいといえば筒井康隆らしい感じもする。どの話もアイデアだけでない、見せ方まで物語なのが良かった。表題作の『あるいは酒でいっぱいの海』はとても面白かった。ショートショートかくあるべし、と思った。

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    2022年06月03日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    面白かった。七瀬2作品目。一作目と比べて、よりSFに寄ったのいうか、七瀬の精神感応を人間模様の核に使うのではなく、精神感応自体を一つの能力と見なして他の能力者と接触していく、言わば冒険物というか。エンタメというか。設定こそ現実離れしたものだったが、氏の文章のおかげで難なく創作世界の中へのめり込んでいける。緊迫感のある場面の情報の密度がとても丁度いい。三人称小説の利点を最大限活かしきってるように感じる。ストーリー。この後どうなるんだ? というのが終始絶えず、ハラハラドキリとさせられる。読んでいて楽しかった。

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    2022年06月02日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    本の読み方に影響を受けた。  これを読んだ後、人類の歴史を追体験しようと思った。そこだ、歴史小説を読んで時代の雰囲気を感じ、その当時にどんな発明・発見があったのか確認して次の時代に進むという時間旅行的な読み方をするようになった。

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    2025年12月07日
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

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    取っつきにくい用語を日常用語に。それぞれの関係を分かりやすく、用語の使われる順番や配置に細かく気を使いながら解説。とどのつまりを大胆に。わたしは
    NHKの100分で名著を見たあとに気になって読んでみた。いつか本体のハイデガー読んでみてもいいかなと思いました。誰が誰の弟子でというのがわかったのも収穫。複雑な気持ちの背景がある?ようで少し痛いかも。

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    2022年04月25日
  • ビアンカ・オーバースタディ

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    表紙はラノベっぽく、ストーリーも意図的にラノベに寄せてるけど、だんだん話がドタバタしてきたあたりから、もうどうしようもなく筒井康隆小説。
    御年70の巨匠がこれを書いたという事実がすごい。

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    2022年04月16日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    おじおばのデスゲーム。それを遠巻きに見ている対象者以外の人間たちがいちばん怖い。
    後書きにもあったように、これは滅茶苦茶な本を書いてるように見えて、近い未来への限りない忠告のような意味が全体を通して孕まれている気がする。
    九一郎VS津幡の一騎打ちではバトル物少年漫画さながらのアツさが見られて良かった。
    様々な老人劇が見られておもしろい、とばかりも言ってられないし、未来の老人は私だ…と少し震える。

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    2022年04月12日
  • 富豪刑事

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    「富豪刑事」こと神戸大助が、金の力を使って難事件を解決していく、一風変わったミステリー小説です。

    お金持ちというと嫌味なキャラクターをイメージしてしまいます。しかし、主人公の神戸大助は、金銭感覚は世間とズレているものの一般的な好青年で、読んでいて気持ちが良いです。
    お金で解決すると書きましたが、その解決方法も多様で、飽きずに読み進められました。

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    2022年04月11日
  • 恐怖

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    「筒井康隆」の『恐怖』を読みました。
    「筒井康隆」の作品は、本年3月に読んだ『日本以外全部沈没』以来ですね。

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    姥坂市で起きた連続殺人事件。
    犯人の狙いはどうやら、町に住む文化人を皆殺しにすることらしい。
    「次に殺されるのは俺だ」、作家の「村田勘市」は次第に半狂乱に追いつめられていく。
    一体犯人は何者なのか?
    謎解きのサスペンスに加え「恐怖とは何か?」という人間心理の奥底にせまる異色傑作ミステリー。
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    「筒井康隆」作品って、10代の頃に読んだSF作品のイメージが強いのですが、本作品は恐怖を題材とした

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    2022年04月06日
  • 日本以外全部沈没 パニック短篇集

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    「筒井康隆」のパニック短篇集『日本以外全部沈没』を読みました。

    1960年代から1970年代にかけて発表された作品の中からパニックモノの短篇やショートショート作品を再録した作品なので、むかーし、読んだことのある作品も含まれていましたが、ほとんど内容は忘れてしまっているので、新たな作品として楽しめました。

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    地球規模の地殻変動で、日本を除くほとんどの陸地が海没してしまった。
    各国の大物政治家はあの手この手で領土をねだり、邦画出演を狙うハリウッドスターは必死で日本語を学ぶ。
    生き残りをかけた世界のセレブに媚びを売られ、すっかり舞い上がってしまった日

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    2022年04月04日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    コロナ後の日本社会はどのように変化してゆくのか。変化した社会にどう生きるか。桐野夏生さんの「不寛容な時代、自由な小説から力を得て欲しい」の言葉に、不安の塊がふうっと軽くなりました。

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    2022年04月04日
  • 不良老人の文学論

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    ネタバレ

    大江健三郎・井上ひさしとの交友。
    様々な文学賞の選者をする中で、いい悪いをはっきりと説明している。何冊か読みたくなる候補を発見。その前に「最後の長編」モナドの領域を読もうとは思う。
    好きな作家が勧める本を読むのが一番はずれが少ない。
    葬儀でジャズなどギャグなど繰り広げられるだろうことを楽しみにしている。

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    2022年02月11日