筒井康隆のレビュー一覧
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ネタバレ筒井康隆の小説を、実は初めて読んだ。
時をかける少女については映画すら観たことがない。そんな私のレビューです。
時をかける少女はもっと長編小説だと思っていた。意外と30分くらいで読めてしまった。そして文庫本に他の短編小説も2篇収録されているとは知らなかった。
「時をかける少女」については、もっともっと最近の作品だと思っていたので登場人物の名前の古さや言い回しの古さに最初は戸惑った。でも、文体は読みやすいし、心理描写には親しみがもてた。これくらいの長さの小説にしては話の構成起承転結がしっかりされていて、読みやすいとも思う。続編ないのかな?と一瞬思ったが、あの終わり方なら、続編がない方が良さそ -
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バラバラ殺人事件をきっかけにして、美大教授の肉体を借りた神様に近い存在、自称 GOD が現れる(大文字3字だが、ジー・オー・ディーでなく、ゴッドと読んでいいのか不明)。
GOD は、未来に関することを除き、人々のあらゆる質問に答えを与える。
これによって GOD はあらゆる物事を時間を超えて理解し人智を超越した存在、創造主であることが明るみになってゆき、人々は GOD が神に近い存在、創造主であることを信じざるを得なくなる。
こうして、ごく一般の人々に加え、警察、弁護士、裁判官、マスコミをどんどん巻き込んでゆく。
GOD は人間の生み出した「哲学」を媒介とすることで、人々の質問に答え、ま -
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筒井康隆さんの作品を読んだのは、『富豪刑事』に次いで本書『ロートレック荘事件』が2冊目です。
本書は1990年に発表された作品ですが、当時かなり(ポジティブ/ネガティブの両面から)話題になったことを覚えています。(但し、その中身までは分かりませんでした)
当時はミステリーをよく読んでいたので、とても気になっていたのですが、34年後の2024年になってようやく手に取りました。
さて、読み終えた感想ですが、非常に面白く、作者の大胆かつ精巧な仕掛けに見事に騙され、ミステリー作品特有の快感に浸ることが出来ました。
読み進めていくと、違和感を覚えるいくつかの文章に出くわすのは確かですが、それでもギリ -
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ネタバレ23歳の七瀬が生きているのを見て、理由は分からないが助かったんだ!と半信半疑で見守っていたら、まさかこんな展開になるなんて。シリーズを超能力者の話として読み始めたため、三作目の視点の壮大さは意外だった。面白かった。
でも超能力を持って生まれた者の行く末として、最後までとても悲しい道が用意されていて、読み終わった後どんよりしてしまった。結局七瀬は幸せになっていない。やはり私は彼女に幸せになってほしかったのだと思った。
愛し合う二人の間に割って入る母親という存在が正気じゃなくて、読んでいて気が狂いそうだった。七瀬はもっと怒っていいのだけど、観察者であり理性的で賢い七瀬は自身の感情をぶつけることがあ -
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ネタバレ七瀬がお手伝いさんをやめたことで行動範囲に変化が出たため、一作目とは作品のタイプがガラッと変わった。
七瀬がトラブルに遭いながら危機を乗り越えていくのが、スリリングでとても引きつけられた。無理なく頭の中に映像が浮かんでくるのがすごい。
ほかの超能力者にどんどん出会っていくのが面白かった。自分だけではないと分かったことでこの能力の意味合いも、心持ちも大きく変わってくると思う。
仲間が一気に増えて、みんなで連絡をとりながら仲良くやっていけると思いたかった。こんなに手強い敵が組織的に命を狙ってくるなんて。
私は七瀬の責任感の強さが好きだなと思う。 -
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ネタバレ『時をかける少女』
映画の原作を読んでみよう第二弾
理科実験室にいるときにひょんなことからタイムワープとテレポーテーションできるようになった少女が、なぜ自分が超能力を手に入れることになったか調べるために再び理科実験室にいくとそこには…
映画は一個下の世代の子が主人公らしいとは聞いていたんだけど、主人公たち3人組のうちのひょろっとした方が未来人で年下でみたいな設定は一緒だった
sf!ってかんじで楽しく読めた
『悪夢の真相』
般若のお面とか高いところとか橋の欄干がこわい主人公。なぜ怖くなるのか調べていくと…みたいな話
話の展開が読めなくて怖かったけど、すっきりした結末
『果てしなき多元宇宙』