筒井康隆のレビュー一覧

  • 虚航船団(新潮文庫)

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    十数年ぶりに再読。今回はまだおぼろげな当時の記憶が残っていたので第三部のメタをまだなんとか読めなくもなかったけど、あと10年後くらいたったら、ダンテの神曲についてるような注釈がないと読めなくなりそう。

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    2016年06月07日
  • 聖痕

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    グルメ旅団が遠征グルメ旅行に行く件、まず和歌山は有田川ではじまり、新潟ではいごねり、のっぺ、おけさ柿など名物がずらずらーっとでてきて妙にウケました。センセーショナルな出だしで結構旅情もあり、読みやすい。

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    2016年01月29日
  • 俗物図鑑(新潮文庫)

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     ドタバタでグロテスクで、読んでいる最中何度か吐き気がした…けど面白かった!エリート意識や選民意識が強くいっぱしの批判を口にする評論家、体面ばかり気にする警察、センセーショナルであればそれでいいメディアと、それを何の考えもなしに面白がるだけの大衆など、あらゆる方面に向けて皮肉がききまくっていて痛快。ブラックユーモアに顔をしかめたり笑ったりしながらも、自分が作中に描かれている大衆とどこが違うのか、もしかすると一緒じゃないだろうかと考えてしまう。

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    2017年12月18日
  • 邪眼鳥

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     父精一の死を受けて四人の子が父の面影、父への欲望を追い求めて時空をも超えて彷徨うお話。語り手が非常に分かりにくく変化し、そのうえ登場人物たちの時間にズレが生じたりもするのだから、兄弟たちが翻弄されついには亡霊になってしまうことに、読み手である私も妙に共感できた気がした。最終的に亡霊にならずじまいの春子が不気味で、その美貌すらもどこか恐ろしく感じる。私には難解でしっかりと理解できた気はしないけど、面白い作品だった。

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    2015年12月19日
  • 恐怖

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     文化人を標的にした連続殺人事件がきっかけで恐怖にさらされる文化人・村田が主人公のお話。犯人が誰であれば筋が通るか、あるいは推理小説として面白いかなどを考えるメタミステリの要素と、「恐怖」とは何なのかを考える哲学的要素、どちらも楽しめる。恐怖に怯える人たちが筒井さんらしく誇張して描かれていて笑えるのだけど、ところどころこちらまで不気味な気持ちになった。やっぱり、実体として目に見えないものや、よく分からないものって怖い…。

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    2015年12月13日
  • 文学部唯野教授

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     本当に大学で講義を受けるように、一講ごとに少し間を空けながら読んだ。唯野教授の喋り言葉で説明される文学論は分かりやすく、読んでいる時は納得できたけど今となってはあまり思い出せない…!だけど面白かった。
     本作は大学内部をパロディーにして盛大に皮肉っている面もあってそちらも刺激的だったけど、本当にこんなことあるのかな…と、今自分が通っている大学のことを考えてしまった。唯野教授の後期の授業も聴講したいのですが、それは出ているのかな…?

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    2015年12月13日
  • 最後の伝令

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    随分昔読んだものを再読。やはり良かった。特に巧いなあと感じたのは『九死虫』『あのふたり様子が変』、感覚的に好きなのが『禽獣』『瀕死の舞台』。

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    2015年11月17日
  • 文学部唯野教授

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    稲葉振一郎氏の社会学入門で紹介されていたので。
    文系大学で教授たちがあたふたするパニックコメディ。
    ところどころ下品で奇天烈で、かつちょっと古いかなあという感じはするけれど、うちの大学の先生なんかも裏では苦労してるのかしらと思うとなかなか楽しめる作品でした。
    新たな文学理論の創出を目指した唯野教授でしたが、さてこの後夢破れたのかどうなったのか。
    またそれだけではなくて、各章後半は唯野による文学批評講座になっているのですが、そこも体系づけてそれらを学べるし、著者の皮肉やらメタ的な言及やらがあってニヤニヤできるし、ためにもなりました。

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    2015年10月02日
  • 巨船ベラス・レトラス

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    10年ほど前の小説だが当時広く文芸に関わる状況をよく捉えていて読み応えがあった。2日ほどで一気に読みました。

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    2015年05月04日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    老人版バトルロワイアル。
    老人を殺すのは過去を消すということ、子供を殺すのは未来を奪うということー、みたいなのもよかったね。

    なかなかおもしろかった!挿絵はいらんけど。

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    2015年04月30日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    似たような話はあれど、さすがの
    筒井康隆、狂ってるわ〜\(^o^)/
    バトルロワイヤル老人版はめちゃくちゃすぎて
    笑いながら読んだ。
    うちのおばあちゃんはかわいそうだから参加させたくない‼︎

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    2015年04月14日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    パロディータイトル、山藤章二さんのイラスト、破滅になだれ込むラスト......まさに俗物図鑑の兄弟分( ´ ▽ ` )ノ。
    名声や地位、金銭を得ても、筒井康隆先生の性根は若い頃からちっとも変わらない( ´ ▽ ` )ノ。
    というか、自らの加齢、社会の変化に合わせてアプデを重ねてる( ´ ▽ ` )ノ。本作みたいなものを若手作家が書いたら袋叩きにされるだろうな( ´ ▽ ` )ノ。老人になった筒井康隆先生だからこそ、書けた作品だ( ´ ▽ ` )ノ。
    タイトルは忘れたけど昔の作品なら、同じ「老後処理」テーマでも、老人は自らの肉体を子や孫たちに食肉として提供する、って内容だったね( ´ ▽ ` )

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    2015年04月02日
  • 俗物図鑑(新潮文庫)

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    いやぁスゴイ。始めはそれなりにまともな人から、嫌悪感を伴う人になり、しまいには犯罪者が集まって梁山泊か。度量が広すぎる。ラストは連合赤軍事件のパロディか。多分事件直後だったと思うのでよく書けたと思う。寛容な時代だったのかな。本作品より5年後くらいに刊行された、井上ひさしの某小説に質感が似ていると思った。(こちらもスゴイ)

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    2015年03月17日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    【本の内容】
    増大した老齢人口調節のため、ついに政府は70歳以上の国民に殺し合いさせる「老人相互処刑制度」を開始した!

    和菓子司の隠居、宇谷九一郎の住む宮脇町には、もと自衛官、プロレスラー、好色な神父など「強敵」が犇めいている。

    刃物と弾丸が飛び交い、命乞いと殺し合いの饗宴が続く。

    長生きは悪なのか?

    恐怖と哄笑のうちに現代の「禁断の問い」を投げかける、老人文学の金字塔。

    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後

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    2014年10月03日
  • 大いなる助走

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    ただただ辛かった。映像化できたら面白いかもしれないなどと妄想。筒井康隆の恨み辛みとともに、創作者の自省のバイブルとなるべき一作だろう。などと理論武装して、自己防衛を図る僕もまた矮小な創作者崩れの一人でしかないのだろう。またこのように客観的な文章を装うことで、自分はこいつらとは違うのだ、などと逃げていることにもなる。そして、こんな文章を付け足すことで自分はまたこのような文章を書く人間とは違うという(以下略)
    このように読んだ人間を泥沼に叩き込む問題作である。
    これは僕の想像なのだが、この作品はプロットを考えずに書き出したのではないだろうか。
    唯一嫌悪感を持たなかった登場人物は時岡。

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    2014年09月04日
  • 佇むひと リリカル短篇集

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    【本の内容】
    ささやかな社会批判をした妻が密告により逮捕され、土に植えられてしまった。

    次第に植物化し、感情を失っていく妻との切ない別れは…。

    宇宙の伝説と化した男が、二十年ぶりに帰ってきた。

    かつて賑やかだった鉱山町の酒場、冒険をともにしたロボット、人妻となった愛しの彼女。

    郷愁にみちた束の間の再会は…。

    奇想あふれる設定と豊かな情感が融け合う不思議な作品群。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    筒井康隆さんの短篇集『佇むひと』は、その独特の世界観にただただ圧倒された一冊です。

    なかでも表題作の、生きたまま道路に植えられ、人々の目に晒されながら段々と植物化していく妻とその夫の小説

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    2014年09月04日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

    sam

    購入済み

    筒井さんは予定通り?

    「家族百景」から始まった「テレパス 七瀬シリーズ」の3作目で(恐らく)最終章。1章の時に筒井さんはこの結末をすでに組み立てていたのかが気になります。だとしたら、やっぱり恐るべし筒井康隆。単なる超能力ものではない、「精神小説」とも呼ぶべき新分野だと思いました。

    ただ、近年の筒井さんは精神分析の記述とストーリーテラーとしての巧みさのバランスがやや崩れて、難解な記述が多く、正直ついていけない作品もチラホラ。本作品はギリOKと言う感じです。

    しかしシリーズ全体として見ると、少女に近かった七瀬が「大人の女」になり、同時にそのテレパスとしての精神世界も成長して行く過程での「気付き」を描いた本作

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    2014年05月20日
  • 脱走と追跡のサンバ

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    たぶん初めて買った筒井康隆の本で、『筒井順慶』に続いて読んだ二冊目の本。中学生でこれ読んでわかった/面白かったのかなぁ。
    今読んでみると『同時代ゲーム』以降の大江健三郎に通じるような自己参照を含むメタフィクションといった趣もあって興味深い。

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    2017年10月10日
  • 文学部唯野教授

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    改めて筒井康隆の偉大さを思い知らされました。
    徹底的にパロディ路線かと思いきや、講義では真面目に文学論を唯野教授にさせています。
    第7講の記号論に間違いがあると批評家が書いていたと筒井先生は書いているが、小説に目くじら立てるのもねぇ。
    でも文学論はわかりやすく、面白いです。こんな教授だったら文学部に行きたいと思うかも。小説と筒井流文学論解説が読めるのはお得かも。

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    2014年03月04日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    この筒井ワールドは空想ではなくなった…
    筒井康隆のお見事な筒井ワールドでまたまた楽しませてもらいました。でも今のアベさんを見ていると、この筒井ワールドは空想ではなく、想像の世界にまでは近づいてきたように感じます。
    山藤章二さんの挿絵はいかにも登場人物の香りがして作品世界を理解するのに大いに役立ちました。

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    2015年03月18日