筒井康隆のレビュー一覧

  • 短篇小説講義  増補版

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    あれこれ考えすぎて、頭でっかちになってる人、袋小路にはまっている人には、筒井先生のような方に、何を書いてもいいのだ、決まりなんてないのだと言われると少し気が楽になるだろうが、それは裏を返せば誰にも真似できない自分だけの個性を見つけろと言われているのではないか。要するに優れた作品を書くのに近道や決まったルールはなく、ただただ唯一無二の個性を求めて書き続けることが大事だという事ではないか。

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    2021年12月10日
  • 短篇小説講義  増補版

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     短篇小説を書く指南書を想像していたら、そんな甘いものではない。著者の理想は「孤高に存在し、誰にも真似られることのない短篇小説。つまりその独特な形式も技法も、ただその短篇小説だけにしか通用しないという短篇小説。そのためにはその独特な形式と技法がそのテーマや内容によってしか生かされず、他のいかなるものにも応用のきかない短篇小説」。
     才能ある作家でも一生に一度しか書けない、遥か高みのハードルを呆然と見上げてしまう。
     テキスト短篇の中、読んでいたのは「アウル・クリーク橋の一事件」とボーナス・トラック「繁栄の昭和」のみ。
     「二十六人の男と一人の少女」はメルヘンのようで興味を引かれた。「爆弾犬」は

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    2021年11月01日
  • 老人の美学(新潮新書)

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     引用される『敵』『わたしのグランパ』は既読だったが、第七章で扱う『愛のひだりがわ』は未読なので、先にそちらを読む。
     ビストロで若者たちから「作家ですよね」「どんな作品を」と訊ねられ「ま、『時をかける少女』とか」で、全員が「ええーっ」。『時をかける〜』が代表作になってしまったのはファンとして忸怩たるものがある。他に傑作・名作・問題作が犇めいているのに……。
     「メンズ眉墨で眉を濃くしている」というのは、俳優でもある著者ならではの身だしなみ。あやかりにくい。
     「長生きすれば老衰で死ぬことになり、その方が『まるで眠るように死んでいく』ことができるのだから、こんなありがたいことはない」。こちらは

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    2021年10月28日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    20人によるエッセイ。
    共感できる話が一つや二つはあるのではないでしょうか。
    私は瀬戸内寂聴さんでした。

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    2021年09月27日
  • 読書の極意と掟

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     名著紹介の体裁を取りつつ、著者の半自伝になっている。読書家かつ小説家としての成長を追っているので、拾い読みが出来ない。
     最近「壊れかた指南」所収「耽読者の家」を読んだところ、あっ。これは小説版「読書の極意と掟」だと思い至る。

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    2021年09月22日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    好きな話とそうでないものとそれぞれあり面白かった。表現方法も一つではなく話によって変わる時があり驚いた。
    『トーチカ』が表現と皮肉が効いて面白い。

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    2021年09月14日
  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    ネタバレ

    東京パラリンピック開催期間中に読む。
    テレビではダイバーシティの実現に感化されているのに、本作では簡単に解決できない超高齢者問題をバトルロワイヤルで減らすというブラックユーモアに思考を巡らすという、ある意味では『考えるきっかけ』週間であった。

    高齢者が増えすぎた地区では、年寄り同士の殺し合いをするよう政府通達がでる。武器はヤクザが高価で売り、地区外への逃亡や若い身内の借り出しはNG。

    「この国の優しさがこんな事態を招いた」障害者はかわいそうだからと途中で法改正。考えの甘い政府。

    「アチチチ。こんなに血が熱いと思わなかった」

    ありえないのに現実味を感じる。

    読みおわって思ったのは「年寄

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    2021年09月12日
  • 活劇映画と家族

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    あとがきに「主に筋書きを書くだけになってしまったが、その中に自分の思いを籠めている」とあるが、そういう感じ。文章力で、見たことのない映画を見た気になってハラハラしたりした。

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    2021年08月30日
  • あるいは酒でいっぱいの海

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    初めて読んだ筒井作品で、内容としては、「SF」「ホラー」「ミステリー」「社会風刺」などの分野が含まれたショートショート集です。初期のショートショート集なので、当時の時代背景(1960〜1970年代)が、1つ1つの作品に色濃く反映されてます。

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    2021年08月18日
  • アホの壁(新潮新書)

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     往年の「乱調人間大研究」を薄味にしたような読み心地。
     焦点的自殺の実例紹介で、肌に粟を生じた。
     フロイト的過ち(フロイディアン・スリップ)は身を以て味わった。会えば確実にイヤな思いをするであろう友人宅へ向かう際、反対方向の電車に乗ったり、乗り越したり……。
     著者のフロイトへの傾倒ぶりがうかがえる。

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    2021年06月19日
  • 農協月へ行く

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    昭和54年5月30日 初版 再読
    古さを感じない短編。日本以外全部沈没、これを許可した本家の心の広さ。村井長庵の底知れぬ狂気。

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    2021年06月16日
  • 時をかける少女 (角川つばさ文庫)

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    よく作り込まれていて、次へ次へと読んでしまった
    読みやすいし、面白いし、なにより情景が浮かんでくるのですごくいい本だと思う。

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    2021年05月27日
  • 短篇小説講義  増補版

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    創作者ならでは視点が興味深い。短編小説と長編小説、戯曲との違いなんてあまり考えたことがなかったなぁ。

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    2021年04月20日
  • 文学部唯野教授

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    ネタバレ

    その当時のアカデミアの人事というか人間関係はこういうところなのだろうか、、、と考えざるをえなかった。。。本当かウソなのかはこの小説を貸してくれた教授に聞いてみよう。
    授業形式で前半にアカデミア界隈の人間模様、後半に授業が盛り込まれ、知識も増やせた一冊であったように思う。

    以下読書メモ
    ーーーーー
    ・ひとに例外を許さない、個性を認めず独自の行動をさせない、そのかわりその人が自分のものとして負うべき苦しみや悩みや責任を忘れさせてくれるような存在を「世人」という。こういう世人と話すときの普通の会話や雑談や無駄話のことを『空談』といいます。これは『語り』の日常的な、非本来的なありかたで、語りというの

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    2021年04月13日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    少しダークな感じのお話やショートショートが好きなので凄くよかった。
    忙しい日でも寝る前に数話読んで少しずつ読み進めていった。

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    2021年03月02日
  • 陰悩録 リビドー短篇集

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    "奇ッ怪陋劣潜望鏡"、これ昔読んでずっと記憶に残ってた短編。あらゆる水面から潜望鏡が伸びてきて覗かれる妄想譚。自分の中でキングの短編になってたけど筒井先生だったかと記憶を整理。

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    2021年02月15日
  • 農協月へ行く

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    "村井長庵"がハードなピカレスクもので、他の収録作と雰囲気異なる際立った傑作。孤島の無医村で藪医者がやりたい放題する内容だけど、悪辣ぶりが悪鬼そのもの。ラスト込みでけっこうお気に入り。

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    2021年02月15日
  • 日本以外全部沈没 パニック短篇集

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    日本沈没を真正面からパロディーにしてあり、とてもユーモラス。もっと内容を深く掘り下げてあるのかと思ったけど、短編という事であっさり終わり、続きは各自の妄想で、というところですかね。

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    2021年01月31日
  • 富豪刑事

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    富豪な刑事が、金を湯水のように使い事件を解決するという推理物で全4話。解説でもあるけど、4話それぞれ事件のタイプが異なり金の使い方も変わってきて飽きが来ない。

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    2021年01月31日
  • 時をかける少女

    ネタバレ 購入済み

    なんだか面白くなってきたところで,いきなり包丁で切り落とされてしまったような終わり方。
    もっとロマンスがあったり,すべてが繋がっていくのかと思った。
    淋しいのは,会えなくなることより,忘れられてしまうことより,忘れてしまうことかもしれない。

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    2021年01月13日