筒井康隆のレビュー一覧

  • 富豪刑事

    Posted by ブクログ

    ふざけてる筒井康隆。
    金で事件を解決するという設定の突飛さだけでなく、登場人物が読者に向かって喋りかけてきたりしてもうめちゃくちゃ。
    それが面白いのかと言われるとよく分からない。
    時間が解決すると飛び出してくる署長は愛らしくて仕方がない。おめでとさん。おめでとさん。

    0
    2026年03月17日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    言葉が一音ずつ消えていき、使える言葉が減っていく世界に、虚構とわかっていながら生きる、作家の佐治を描く。作品の内容というよりも、この題材を思いつき、最後まで書き切ったことに執念を感じた。全66章であるが、40章あたりまではさほど違和感なく読めていたのも、文才と工夫のなせる技だと感じた。

    最後についている、この小説を題材にした論文の要約も面白い。3箇所ほど誤って消えた文字を使っていたらしく、その少なさにも驚いた。

    0
    2026年03月15日
  • 筒井康隆自伝

    Posted by ブクログ

    近所からもらってきた子犬のチビの一件がほんとに辛い。
    今でいう動物虐待だね。
    箱に入れて神輿担ぎをしたり、さんざん遊んび倒してチビが悲鳴まじりの吠えたのでやめたって。
    次の朝、死んでたって。
    子どもって無邪気で残酷な生き物だよね。
    胸が傷んでそのあと読む気がすすまなかったよ。
    今でも胸が痛むとあったから、忘れられない痛恨の思い出なのだろう。

    0
    2026年03月10日
  • モナドの領域(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    物語の始まりからミステリーの世界へとグイグイ引き込まれていきます。中盤からは、哲学の世界に置いてけぼりにされそうでかなり困惑します。でも、終盤には本作の作者の顔もひょいと覗かせてくれます。全てを司っていたのは作者だったということか…。うわー、筒井さんは自由だわ、ホント。誰にもおもねることなく、忖度することなく、思う存分楽しんで書いている、というのが初読の感想でした。初読と書いたからにはなんだか二度目もありそうな気がしています。

    0
    2026年03月06日
  • 誰にもわかるハイデガー 文学部唯野教授・最終講義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読みやすいし、割とわかりやすかったと思う。
    90ページ以降よくわからなかったし、著者もよくわからないと言っている。
    解説は面白かったが、理解できない箇所もあった。
    次は新書とかでハイデガーについて読むかな。

    0
    2026年03月05日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    単純に言葉がひとつずつ減っていく。
    でも難しい言葉が多くて読みづらかったし、ストーリーもわけがわからなかった。

    作者の発想と、この作品を作り上げたことに対しては素晴らしいと思う。

    0
    2026年03月02日
  • 時をかける少女

    Posted by ブクログ

    思ってたより古典的な展開だった
    ただ、記憶のこととかそれまでの思い出を考えると切なさはすごいよなぁと思った
    記憶を消す時どんな風に思ったんだろうなとか余韻の残るラストだった
    映画とはちょっと違うらしい

    ほかの2編も筒井康隆らしいと思った
    ファンタジーに理論が少し加わった感じがさすがだと思う

    0
    2026年02月28日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    「あ」や「ぱ」などの言語を順番に消しながら綴られる小説がどんなものか、気にならない訳が無い。
    いやー面白い企みだった。
    たかが一文字でしょ?ってならないのか。
    こんな回りくどい言い方しないと語れなくなる物事は、意外と多いだね。
    確かに文章としては読めるけど、風情が無くなるというか無粋なんだよなあ。
    それに消えた一文字に“人柄”や“品”が滲み出るとは知らなかった。
    通常なら感情が揺さぶられる場面でも、言語表現が雑なために笑ってしまう。
    これって文字を消す順番がめちゃくちゃ重要だから、そういうのを考えつつ文章も破綻させないようにしないといけないわけで…。
    ホントよく書こうと思ったよね。

    0
    2026年02月28日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    これはすごい本を読んでしまったな、というのが率直な感想。
    途中から、限られた音の中でもこんなに文章って書けるんだと驚きの連続でした。言葉が消えていって勝夫さんの記憶も曖昧になり、やや回りくどい言い回しになっているのを、これは何について言っているのかを推測するのが面白かったです。むしろ後半にかけて、自分が知らなかった言葉が散見できたりもして、ここでも筒井康隆さんの筆力に圧倒されました。

    筒井康隆さんの他の本も読んでみたくなりました。

    0
    2026年02月27日
  • 筒井康隆自伝

    Posted by ブクログ

    「原宿駅前の新居には毎夜のようにSF作家たちが押しかけて馬鹿話に夢中になった」「今から考えたら夢のような日日だったなあ。」(p107)
    この人の生きざま自体が文学だし歴史。濃密すぎる少年~青年・成年時代。ところどころで言及される作品も実に興味深い。

    0
    2026年02月27日
  • パプリカ

    Posted by ブクログ

    リマスター版の映画を観て、原作が気になり読んでみた。

    前半は映画と対比しながら研究所内の社内政治や粉川など様々な人物像が描かれており面白かった。

    後半のDCミニをめぐる戦いは正直読んでいて疲れてしまい、流し読みという感じだった。「夢を見ている感覚」としては面白かったのだが…

    最後の陣内と玖珂の会話も意味深で面白かった。一体どこまでが夢なんだ??

    0
    2026年02月21日
  • パプリカ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    SF作品に触れるのがほぼ初めてだったので新鮮な楽しみがあった。夢の解像度が高くて、「人の顔が急に変わったり場所が急に変わったりすることあるよなぁ笑」と思いながら読んだ。
    パプリカは登場する男性ほぼ全員(女性の柿本さんもか)から寵愛を受けることになるが不思議とご都合主義のハーレムもの感はなく、皆から愛されて然るべきヒロインとして説得力を持っていた。各所で挟まれる性的描写も嫌な感じはせずむしろ美しく愛おしい場面として自然と受け止めることができた。
    最後の二人の会話も意味深で好きだった。顔が仏像を彷彿とさせるということは、またもや夢の侵食が始まっているということなのだろうか?それともこの場面が夢?一

    0
    2026年02月17日
  • 夢の木坂分岐点(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    久しぶりの筒井作品で、なかなか読む速度が上がらなかった。夢の木坂駅という分岐駅が象徴する夢と現実と虚構が入り交ざる作品だ。主人公も含め、登場人物の名前、会社での役職、境遇などがいつの間にか入れ替わっている。通底するのがサイコドラマという心理療法で、これは著者の得意分野だ。当を得た解説も良かった。しかし、この手の筒井作品は読み疲れるなあ……。

    0
    2026年02月16日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    私には、難しすぎた。
    が、状況を想像しながら、理解していく感じで、何か今までの小説とは違う気持ちになった。
    また、10年後くらいに読むとちゃんと読めそう。

    0
    2026年02月14日
  • カーテンコール

    Posted by ブクログ

    筒井康隆の最後のあいさつ、な本
    とても、とても難しい本と感じた。普通に読む分にはテンポ良く進む短編群、過去作を下回る出来
    しかし筒井康隆という作家、今までの作品、一緒に生きてきた作家を思うと…感慨深い本に変わる
    小川哲のStreet Fictionという番組でも語られていたが本人なりに思う所の蓄積で描かれた作品達なのだと思う
    優しい読者ほど刺さる本であるし、1作品としてただ読む読者にはこれで幕引いちゃうんですかと感じるだろうし。でもファン本だと言うには偉大すぎる作家の作品とも思うのです
    彼にしか書けない経験値から滲み出た本として、日本では評価されて欲しい

    0
    2026年02月12日
  • 筒井康隆自伝

    Posted by ブクログ

    卒寿も超えての自伝だが、かなり薄い。200頁もない。筒井康隆の人生がこの程度の紙幅で語り尽くせるわけもないのだが、もはや体力もないのだろうと思う。本書は「今後は自伝に書くような大きな変化はない」と結ばれる。まぁそうなんだろう。しかたがない。

    大江健三郎との近さは蓮實重彦との書簡でも多く語られていた。本書では、遅刻してきた大江が一切謝らなかったエピソードなども語られている。

    0
    2026年02月11日
  • 時をかける少女

    Posted by ブクログ

    映画が好きだから原作はどのようなものかと読んだけど、全然違った。みんな仲良いはずなのに他人行儀すぎん?100ページくらいしかないからけっこうあっさりだし、最後のお別れシーンも感慨深くない。よく映画をあんなに面白くできたと思う。

    0
    2026年02月06日
  • 虚航船団(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    何を書いてもネタバレになりそうなのだが、とりあえず人間っぽいが人間らしきものが(あまり)出てこない、宇宙からの惑星侵略系SF。3章だてになっていて、それぞれ視点が大幅に異なる。1章目は文房具たちの乗った宇宙船の様子、2章目は惑星クオールの歴史、3章目は、これらが相混じり合った戦争の話である。

    1章目はつらつらと乗船している文房具の説明がしてあるが、みんな気が狂っている(そう紹介されている)。
    2章目は地球史みたいなクオール史。この惑星の住人はイタチだが、起きていることは人間のそれをなぞっているよう。地球史にしてはエログロを丁寧に記載しているのは著者の好みと思われる。ではこのクオール史を書いた

    0
    2026年02月03日
  • 筒井康隆自伝

    Posted by ブクログ

    91歳の文豪にして俳優が自ら書いた自伝。好き嫌いを含めて闊達な筆使い。SFでヒットしたころの小松左京や星新一との交流が楽しめる。その後、井上ひさしや大江健三郎等との交流や、俳優としての出演も話題に上っている。
    その時代の作品に触れている方には、楽しい記述である。

    0
    2026年02月02日
  • 残像に口紅を

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    何十年ぶりかで筒井康隆の本を手に取った。
    本の帯に「TikTokで話題!」などと書いてあり、そう言えば読んだことなかったな。と思って読んでみた。

    世界からどんどん文字が消えていき、その文字で表されていたものは表現できなくなり、表現できなくなると消滅する。
    例えば、「ぱ」という字が消えると、「パン」の存在が消えるので、こうなる。

    「おれたちは中年だからね。起きてすぐのお茶漬ってのはうまいものさ。でも若いひとなどは違うだろうね。柔らかく、口と胃に軽い、すばらしい食べものを食べるだろう。君も好きで、よく食べていた筈じゃないか。でもその食べものは、この物語からはもう失われたんだ。君は二度と、今君が

    0
    2026年01月26日