筒井康隆のレビュー一覧
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実は、筒井康隆さんの本はこれまで読んだことがなくて、これが初めてだった。
はじめ読み始めて、
なんだこれは?
って?マークばっかり浮かんでたけど、
特に素晴らしい物語があるわけでもないのに、
繰り返しのリズムの中で少しずつ変化していく話がその先どんな風に進むのかが気になってしまって、夢中で読んだ。
突き刺さるような言葉とか、いろいろな人間模様とか、深い感情の洞察とか、
そういうのがあるわけでもないのに、リズム感が楽しい。
こんな小説もあるんだなと感心する。
ただ、同じような作品は二番煎じ的な感じになってしまって、書けないのかなとも思う。
解説に、同じような繰り返しに見えて、少しずつ変化 -
Posted by ブクログ
「日本以外全部沈没」筒井康隆
”パニック短編集”。特になし。
表題作は小松左京の「日本沈没」への公認パロディ。
筒井さんの皮肉と騒乱に満ちた短編集が11編収録されています。
昭和四十年代前後の香りに満ちた痛快な作品ばかり。高度成長期日本の明暗を垣間見ることができると思います。
個人的に印象に残った作品は「ヒノマル酒場」「農協月へ行く」かな。
どちらも異星人とのバカバカしいファースト・コンタクトの話です。ドタバタなコントという感じ。
もちろんこの本を購入するきっかけになった、表題作も必見です。
例によって自分の中では「ニッポン~昭和の名作集~」の一冊でした。(4) -
Posted by ブクログ
筒井康隆のアホの壁を読みました。筒井康隆流のアホ論でした。堂々と養老孟司の「バカの壁」のパロディだと書かれていましたが、それなりに面白く読みました。なぜ人はアホなことを言うのか、というテーマではアホなことを言ってしまうシチュエーションが面白おかしく書かれていました。また、なぜ人はアホな計画を立てるのか、というテーマではいろいろな要因で失敗してしまったプロジェクトが紹介されていました。なぜ人はアホなことをするのか、というテーマではフロイトが引用されていてちょっと強引な行動心理学が解説されていました。筒井康隆らしいテイストで、単なるパロディよりは面白く読めたと思います。
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Posted by ブクログ
この題材にこの作家、というのが正に当てはまる本である。
無意識にアホな場合は無価値であるが、
意識的にアホになれれば価値が生まれるということがわかる。
価値のあるアホには需要がある。
筒井康隆はSF小説で数多くのヒットを出しているが、
SFは常識では考えられない世界をあたかも存在するかのように描かるものだ。
小説だから受け入れられるが、普通に語り回ったところでアホにしか思われない。
また心理的にアホになってしまう可能性があるのが、
他人の思想に犯されてしまっている状態である。
あたかも良いことだと思わされ、思い込み、アホなことをやらされてしまう。
これも壁を越えてしまった一例だ。
普段 -
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評論家っていうと、文学やら現代社会やら、なんだか『ちょっと難しそう』なものを色々とこじつけていて、『俗物』と違うイメージ(笑)
だがこの小説では『俗物』が、それぞれの得意分野を生かし、『○○評論家』となる。
最初は贈答品評論家から始まったものの。
・うまくリベートを取るコツは?!横領評論家
・覗きが生き甲斐、そのためだけにアパート管理人になった覗き評論家
サラリーマン等雇われの身分で地位と上司の顔色がすべてだった『俗物』が、もうやーめた!って感じで『評論家』になっちゃう。
そんな評論家を集めてプロダクションを作ってしまう。
中には吐瀉物評論家なんてのも……
よくもまぁここまで変な評論家を考 -
Posted by ブクログ
昔ともさかりえ主演とかでドラマもやっていたような。
原作は小学生の頃友達の家に遊びに言った時に本棚にあったのを何故かずっと覚えていて、
こないだふと本屋さんで衝動買い。
泣きました。一気に読んで、続けて何回も読みたくなって、ひたすら何度も泣きました。
最後まで、寂しくて、辛くて、冷たくて。
感情移入し過ぎたせいか、昇華できずにあたし自身も辛くなってしまったり。
こういうリアルとはちょっと次元を超えるものとか、近未来とか、異世界とか、
読んでいてどっぷり浸ってしまうのは漫画の方が多いような気がします。
あたしの想像力の問題かもしれないけど。
原作は読んでませんが、読まずにおきたいかなと。
そう