筒井康隆のレビュー一覧

  • 筒井康隆自伝

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    卒寿も超えての自伝だが、かなり薄い。200頁もない。筒井康隆の人生がこの程度の紙幅で語り尽くせるわけもないのだが、もはや体力もないのだろうと思う。本書は「今後は自伝に書くような大きな変化はない」と結ばれる。まぁそうなんだろう。しかたがない。

    大江健三郎との近さは蓮實重彦との書簡でも多く語られていた。本書では、遅刻してきた大江が一切謝らなかったエピソードなども語られている。

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    2026年02月11日
  • 時をかける少女

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    映画が好きだから原作はどのようなものかと読んだけど、全然違った。みんな仲良いはずなのに他人行儀すぎん?100ページくらいしかないからけっこうあっさりだし、最後のお別れシーンも感慨深くない。よく映画をあんなに面白くできたと思う。

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    2026年02月06日
  • 筒井康隆自伝

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    91歳の文豪にして俳優が自ら書いた自伝。好き嫌いを含めて闊達な筆使い。SFでヒットしたころの小松左京や星新一との交流が楽しめる。その後、井上ひさしや大江健三郎等との交流や、俳優としての出演も話題に上っている。
    その時代の作品に触れている方には、楽しい記述である。

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    2026年02月02日
  • 残像に口紅を

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    ネタバレ

    何十年ぶりかで筒井康隆の本を手に取った。
    本の帯に「TikTokで話題!」などと書いてあり、そう言えば読んだことなかったな。と思って読んでみた。

    世界からどんどん文字が消えていき、その文字で表されていたものは表現できなくなり、表現できなくなると消滅する。
    例えば、「ぱ」という字が消えると、「パン」の存在が消えるので、こうなる。

    「おれたちは中年だからね。起きてすぐのお茶漬ってのはうまいものさ。でも若いひとなどは違うだろうね。柔らかく、口と胃に軽い、すばらしい食べものを食べるだろう。君も好きで、よく食べていた筈じゃないか。でもその食べものは、この物語からはもう失われたんだ。君は二度と、今君が

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    2026年01月26日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    これだけ短い文章の中にユーモアを込められる筒井康隆は天才だと思う。しかし私にはちょっとわからない作品もいくつかあった。横田順彌さんの解説通り、それは私が悪いのだと思う!

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    2026年01月16日
  • 残像に口紅を

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    ストーリーの中で言葉がだんだん消えていく話かと思っていましたが、主人公がメタ発言を連発するので驚きました。最初から「あ」が消失している世界で伝えたい言葉を言い換えながら、想像力に訴えかけながら進んで行く物語がとても面白かったです。

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    2026年01月16日
  • 残像に口紅を

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    TikTokでよく紹介されてたから読んでみた。言葉が限られてきても表現出来ることを知って、言葉の勉強をしてみたいと感じた本でした。しかし、自分にとっては難しく、薄くても読み終わるまでに時間がかかってしまいました。

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    2026年01月05日
  • にぎやかな未来

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    【全体の感想】
    たったの1ページから数ページまで、サクッと読めるお話が詰め込まれており内容もヘビーなものは無いので手軽に楽しめる。寝る前に布団の中で一つだけ読んだり、洗濯ものの脱水待ちの時間に読んだりして楽しく読み終えた。最後に「にぎやかな未来」で締めるところがまた良い。読み終えた後、これまで気軽に楽しんでいた心地よい雰囲気の温度が急に下がり、コンクリート打ちっぱなしの荒涼とした部屋にいながら「これまでのお話を楽しんでいる自分」が映っているテレビを眺めているかのような気分になっている。
    同封されていた らでんちゃんのチェキ は本棚に飾っておきました。良い本に出合わせてくれてありがとう。

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    2026年01月05日
  • 残像に口紅を

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    読み進めるうちに使えるひらがなが1文字ずつ消えていくという実験小説。読んでるうちにどんどん語り手の語り口が変わっていって、それこそが肝!!な感じは、アルジャーノンに花束をみたいだなぁと思った。
    最初の方はおお〜今回は何の言葉が消えたんだ!?と毎回ワクワクしていたけど、当たり前にだんだんめちゃくちゃ読みづらくなって途中から読むのが疲れてしまって、そんなに長くないのにカラマーゾフより全然読むのに時間がかかった。
    でもこれを1冊書き通したのは常人ではないまじですごいことだと思ったし、それを読み届けることこそがこの本を読む意義だと思うので、最後まで読めて良かった。あとは言葉(ひらがな)ひとつひとつの大

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    2026年01月06日
  • エディプスの恋人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前作のつながりが全然ない。読み進めて行くと、最後に記憶がなかっただけだということに。そして全て大いなる神の意志によって生かされ、出会い、次につながっていくというまとまりになった。精神世界が壮大すぎて、なんかもういろいろ考えずにそのまま読んで飲み込んだ。3部作それぞれ違い、こんな感じで終わるとは。

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    2025年12月31日
  • 残像に口紅を

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    物語、ではなく、文章が面白い。日本語って、いろんな表現があるんだなー。言葉が使えない分、違う言葉を繋いで補うからなのか、ちょっと長いかもー間延びしてるかもーと思った次の瞬間にはガラリとエピソードが変わって情事の描写が始まったりしてそれもまた長かったけど、語彙量がすごくてただただすごかった。すごかった。(語彙力)

    3章は、残ってる文字を教えてくれたので楽しく読めた。何の言葉が言えるの!なんて、自分で考えちゃったりして。だんだんと一文ずつが短くなったり、聞きなれない言葉ばっかりになったり、擬音が多くなったり、さいごはいたいいたい、がたんがたん、とか。音が面白くて笑った。

    ただ音がなくなるだけの

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    2025年12月24日
  • 富豪刑事

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    ネタバレ

    [富豪刑事の囮]
     大金持ちの刑事が金にものをいわせて事件を解決するっていうと、昔読んだ「ドーベルマン刑事」に出てきた話を思い出しちゃうけど、時期的にいってこっちが本家なのかも。その部分を除くと、推理小説としては残念ながら平凡。ただ、4人の容疑者の状況を連続的に次々と転換していくという手法は、後の「ロートレック荘事件」で使われた叙述トリックの原形なのかもしれない。こういうエンタテインメンでも実験的な手法を使わないではいられない筒井康隆のひねくれ方は好きだけどね。

    [密室の富豪刑事]
     トリックは簡単なものだったけど、真空鋳造っていう反対のイメージの設定を持ってくるところが推理小説っぽいかな。

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    2025年12月22日
  • モナドの領域(新潮文庫)

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    中盤までが面白すぎた分、ラストで一気に醒めた。筒井康隆好きを名乗るには痛手かもしれないが、実験小説めいたこの感じはどうも好みじゃない。
    あとは、タイトルにもあるようにライプニッツのモナド論について予備知識があるとかなり読みやすいはず。僕はライプニッツについては何も知らないが、スピノザの新書を読んだことがあったので何とかなった。

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    2025年12月25日
  • 旅のラゴス(新潮文庫)

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    ネタバレ

    文明が発達しすぎた故に崩壊し、その代わりに超能力を得た人類...というポストアポカリプス的な設定に惹かれて読んだのだけれども、
    とにかく主人公が万能すぎ。奴隷に一度堕とされるけど、そこでもあっという間に出世し、ずっと神やら王やら持て囃され、女性にもモテモテ。
    痛快で楽しく読めますが、重厚なSFというよりかはなろう系主人公風味。

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    2026年05月19日
  • 筒井康隆自伝

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    日本のいい時代を才能と共に謳歌した稀代の小説家の自伝。小説家になって以降はダイジェストながらようこんな覚えてるなと思って最後の方に90歳と書いてあって驚く。生き物として強い。

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    2025年12月01日
  • 残像に口紅を

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    『残像に口紅を』は高校生の時に読んで1回挫折した本だ。音が消えていくのが大まかな説明だが、読みづらくはない。しかし難しい言葉が多く当時の自分は苦戦したが良い機会なので大学生になって再び読み始めた。読破はしたものの今回も完読するのに時間がかかってしまった。
    音が消えていっても読みづらくならないことに驚いた。普段から「ら抜き言葉」を使う若者としては音が消えていっても読み易さに変わりは無いのだろう。一方で遠回りをしている本だと感じた。消えた音の穴を補充するために文章を増やしているようだ。筆者の文章力の高さ、語彙力の多さが遠回りの原因だろう。もちろん音が消えたら文章が減るのだろうと予想していた自分

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    2025年11月28日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    最近、星新一を読んだあとだと筒井康隆はやっぱり、毒あるなぁ。でも、そのサディスティックな話ほど頭に残ってしまう。

    数ある短編の中から、気になったものを抜粋すると、

    「傷ついたのは誰の心」
    えぇ。。。駅員に暴行されまくる短編並みにエグい。
    不倫されるわ。傷つけられるわ。もう、キツイ。

    「悪魔を呼ぶ連中」
    わかるー。何度同じことをしていたら成功しても、
    失敗と思っちゃうよねー。

    「最初の混線」
    たまにあるタイムスリップもの?
    オチがよいね!

    「流行り」
    やはり、藤子不二雄短編集にありそう。
    普通にスルーしてたけど亭主関白の日ってなんだろう?

    「廃墟」
    最後に意味がわかった。
    男しかいな

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    2025年11月27日
  • 筒井康隆自伝

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    知っているようで知らなかった著者が垣間見れた。

    ドラマには出ているのは何度か拝見したが、俳優志望だったこと、舞台にも出ていたことを初めて知った。
    絵や歌など、多才ぶりを知る。

    幼少期のこと、ことに学友の名前をよく覚えているものだと、特に女性の(笑)

    最後に語る今現在、あさっりと書かれ唐突に終わるところが著者らしい。

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    2025年11月25日
  • 富豪刑事

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    アニメの富豪刑事とは、全然違います。アニメは、別物。

    深田恭子主演のドラマのほうが、小説の世界観を醸し出している感じがします。男女逆転してますが…

    小説の語り口は、軽妙なので好きだ。小説には、小説の面白さあり。

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    2025年11月17日
  • 残像に口紅を

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    ネタバレ

    音が次第に消えていく中で、ここまで読める文章を作れるのはすごいなぁと思った。

    導入ですでに「あ」が消えているという魅せ方には感動した。うわっほんとやってなった。
    娘が消えるシーンの口紅を残すというフレーズおしゃれすぎる。

    難解な物語だった。いろんな本を読んで再読したい本。

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    2025年11月02日