筒井康隆のレビュー一覧
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『文系学部解体』という新書の中で紹介されていたので読んでみた。予想外の面白さ。
唯野教授の、教授としての一面と、作家としての一面のどちらがメインなんだろう?と思いながら読んでいたのだけど。
彼が、教授でありながら覆面作家として実践を行い、そうしてある種の知的権力を持ちながら論の確立を行いたいという野望にハッとさせられた。
なるほど。しかし、教授として作家になる風当たりの強さも何だか、分かる。
この二重構造にハマってしまった。
教授パートでは、こんな風に書いていいの?と思うくらいハードに教授会を描いているが、対する唯野教授の講義部分は魅力的で、文学批評というものの整理が為されている。(って -
Posted by ブクログ
ただただ辛かった。映像化できたら面白いかもしれないなどと妄想。筒井康隆の恨み辛みとともに、創作者の自省のバイブルとなるべき一作だろう。などと理論武装して、自己防衛を図る僕もまた矮小な創作者崩れの一人でしかないのだろう。またこのように客観的な文章を装うことで、自分はこいつらとは違うのだ、などと逃げていることにもなる。そして、こんな文章を付け足すことで自分はまたこのような文章を書く人間とは違うという(以下略)
このように読んだ人間を泥沼に叩き込む問題作である。
これは僕の想像なのだが、この作品はプロットを考えずに書き出したのではないだろうか。
唯一嫌悪感を持たなかった登場人物は時岡。 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
ささやかな社会批判をした妻が密告により逮捕され、土に植えられてしまった。
次第に植物化し、感情を失っていく妻との切ない別れは…。
宇宙の伝説と化した男が、二十年ぶりに帰ってきた。
かつて賑やかだった鉱山町の酒場、冒険をともにしたロボット、人妻となった愛しの彼女。
郷愁にみちた束の間の再会は…。
奇想あふれる設定と豊かな情感が融け合う不思議な作品群。
[ 目次 ]
[ POP ]
筒井康隆さんの短篇集『佇むひと』は、その独特の世界観にただただ圧倒された一冊です。
なかでも表題作の、生きたまま道路に植えられ、人々の目に晒されながら段々と植物化していく妻とその夫の小説 -
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筒井さんは予定通り?
「家族百景」から始まった「テレパス 七瀬シリーズ」の3作目で(恐らく)最終章。1章の時に筒井さんはこの結末をすでに組み立てていたのかが気になります。だとしたら、やっぱり恐るべし筒井康隆。単なる超能力ものではない、「精神小説」とも呼ぶべき新分野だと思いました。
ただ、近年の筒井さんは精神分析の記述とストーリーテラーとしての巧みさのバランスがやや崩れて、難解な記述が多く、正直ついていけない作品もチラホラ。本作品はギリOKと言う感じです。
しかしシリーズ全体として見ると、少女に近かった七瀬が「大人の女」になり、同時にそのテレパスとしての精神世界も成長して行く過程での「気付き」を描いた本作 -
購入済み
読了。
これはまた凄いテーマを当てはめて来たなという感じ。前2作も裏側にあったのかな?この反則技は好きです。七瀬シリーズ満足な完結の仕方。電子化は無理かと思ったらその手があったか。