筒井康隆のレビュー一覧

  • 銀齢の果て(新潮文庫)

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    「非常におもしろかった」と言えば、その人間性を疑われ兼ねないが、非常におもしろかった。筒井康隆氏の作品はいくつか拝読したが、『シルバー世代のバトルロワイヤル』というあらすじを読んで本作『銀齢の果て』を本屋で探し続けた挙げ句、見つけることは叶わず、結局はネットで購入して読むに至った。
    本作は場面転換や日付の移り変わりがあるにもかかわらず、章で区切ったりはされておらず、そのせいで読む手を止めることができなかった。これ程、1作を早く読んだのは初めてである。

    内容は至って分かりやすい、老人の殺し合いであり、酷く趣味が悪いことであると思う。しかし、狂気じみた殺し合いだけでなく、しっかりとした設定や殺し

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    2024年11月17日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

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    ノリオ、ヘンリー、ヘニーデ姫など登場人物の色が強く出ていて素敵。
    七瀬が彼らをどんどん味方につけていく展開もワクワクする!
    彼女の相手に超能力を知られてはいけないが、自分は断片的に相手の情報を読み取れる前提(ルール?)があるから、その中で道を切り開いていくのが面白い。

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    2024年10月24日
  • パプリカ

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    映画はまだ観ていないけれど、原作ということで読んでみた!
    普通に面白かった!でも映画の方が面白いらしいから、早く映画を観たい。
    YouTubeで見た理事長の発狂シーンや素敵な戯言がいつ出てくるのかと心待ちにしていたのに、結局最後まで出てこなかった。かなしい、、、
    キャラクターが良かった!特にパプリカと玖珂。能勢と粉川も好き。副理事長や小山田も読んでいて不快になるタイプの悪役ではなかった。

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    2024年10月05日
  • 笑うな(新潮文庫)

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    めちゃくちゃ癖のある短編集(はちゃめちゃSFってジャンルらしい)。
    表題作の「笑うな」は、読んで爆笑した。本を読んでここまで笑い転げたことはないくらい笑った。
    他の作品も、面白かったり面白くなかったり、色々。ちゃんと面白くない作品もあるから、この作品は面白いのかどうか分からないギャンブル性みたいなのも楽しかった。
    個人的には、「傷つけたのは誰の心」、「ある罪悪感」、「赤いライオン」、「駝鳥」、「トーチカ」あたりが面白かった。「産気」は、最後の方まで面白かったのに、オチが本当に残念。
    本全体で見たら、色んな感情になれて面白かったから星5。
    そういえば、世にも奇妙な物語っていう番組に世界観が似てい

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    2024年08月05日
  • パプリカ

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    30年ぶりに読んだが面白かった。こんな前に今でも目新しく感じる精神科領域の物語を書くなんて、筒井氏は流石だと思った。
    映画も見てみたい。

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    2024年06月02日
  • 時をかける少女

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    ネタバレ

    話題になっているのはたびたび目にしていました。
    SFものでレトロな文体です。
    時をかける少女がひとつのお話だけじゃないことを知り、びっくりしました。

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    2024年05月24日
  • 富豪刑事

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     名探偵が大富豪なのである。主人公は神戸(かんべ)大助、まだ若手の、一介の刑事に過ぎないのだが、とにかく家が金持ちなのだ。時効真近の五億円強奪事件の犯人逮捕に、社長密室殺人事件のトリック解明に、五百万円の身代金のかかった誘拐事件の解決に、敵対関係にある暴力団同士の一触即発合同食事会の警備に、私財をいくら投じても良いのだ。
     …という設定を生かした大助さんの人物像と捜査手腕を拝むだけでもじゅうぶん面白いのに、奥行きを感じさせるサブキャラ陣の描き方、実験性すらある思い切った省略話法、大胆にメタフィクションで遊ぶ語り口、そのどれもが効果的過ぎて、めちゃめちゃ楽しかった。
     さらに、推理小説界に対して

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    2024年05月23日
  • わたしのグランパ

    000

    購入済み

    こっちの表紙ものいぢさん

    角川のビアンカもそうだけど、こちらの表紙もいとうのいじさん。
    ヒロインはJC、のいぢさんたいへんよくわかっていらしゃる。女性ならではですね。
    中味は小気味いい系の筒井品質、嫌なことの一つ二つ忘れられます。程度によりますが。
    お好みで。

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    2024年05月12日
  • ビアンカ・オーバースタディ

    000

    購入済み

    安定の筒井品質

    白眉は俗物図鑑、七瀬sや旅のラゴスも割と好き
    な立ち位置の自分にとっては、十分に楽しめる内容でした。
    のいぢさんのイラストも素敵です。
    ハルヒより質感が良い。
    描き手の気合が入っているのが伝わってくる。
    中味は、比べちゃ失礼ってもんです。
    お好みで。

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    2024年04月16日
  • 聖痕

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    筒井康隆さんの作品は短編集しか読んだことがなく、初めて長編作品を読みました。
    ページにびっしりと書き込まれた難解な日本語たち。でも読んでいて全く苦ではない。(注釈の量すごいのにね)
    京極夏彦作品で何度も挫折している私でも、最後まで夢中で読み切りました。
    2月に村山由佳の二人キリを読んで、3月にこの本を読んで…意図したつもりはなかったけど、今年はチン切りに縁があるのかな?
    チン切りからはじまる物語とチン切りに終わる物語、どちらも人の性欲を描いた作品だけど、見方が全然違ってとてもおもしろかった。

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    2024年03月24日
  • 家族八景(新潮文庫)

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    著者の卓越したというか達観したというか、その人間観が現れた描写に舌を巻いた。テレパスによっていかにまありそうな家族模様が如実に表現されていて、とても面白かった。

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    2024年03月14日
  • 富豪刑事

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    ネタバレ

    あーーーおもしろ!最高。ミステリーにコメディを捻じ込んでるのに、力技かと思いきやかなり精密。さすが筒井さん。

    主人公の刑事・神戸大助はホテルオーナーの父である神戸喜久右衛門の財産を使って、難事件を解決していくという一風変わったミステリー。「富豪刑事の囮」「密室の富豪刑事」「富豪刑事のスティング」「ホテルの富豪刑事」の4本からなる。
    金はめちゃくちゃ使うが業務には真面目。富豪じゃないと思い付かない解決法ばかりで笑える。

    あと、時々筒井さんが読者に話しかけてくるのも掟破りで最高。このキャラクターも本当は濃密に紹介したいのだが、本筋と関係ないので割愛する、とか普通に書いてる。

    2005年にドラ

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    2024年03月13日
  • わたしのグランパ

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    真似できないカッコよさ

    表紙の女の子がかわいくて読みたくなった。
    今よく見るとグランパがその後ろにいる。
    気がついてないわけではなかったろうが眼中になかった。
    読後はグランパの方が心の大半を占めている。
    真似できそうにないカッコ良さだ。
    孫娘もなかなかしゃんとしていて、
    その目を通して語られるグランパはさらに魅力的だ。
    とんでもない展開とも思えなくもないが、先を読みたくさせる。
    『旅のラゴス』は読んでいた。冒険ものはおもしろい。
    それを日本の今ですると、ヤクザまがいになりそうだが、
    グランパは普通の人がなれないくらい真っ当な人だ。

    #アツい #カッコいい #共感する

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    2024年03月12日
  • カーテンコール

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    ネタバレ

    「文学やるなら常識捨てて、世間の糾弾身に引き受けて、何でも書くのがまともな作家」(コロナ追分より)

    「これがおそらくわが最後の作品集になるだろう」帯に大きくそのように書かれている筒井さんの作品集。1934年生まれの89歳。2020年末~23年、86歳〜89歳までの25作品が収録されている。
    巨匠であり、文豪。書き上げ、出版していただけたことがファンとして嬉しい。
    SF、ブラックユーモア、ドタバタ劇など、多彩な“筒井ワールド”がギュッと詰め込まれている。

    「書いている最中から、『もうこれ以上ないな』と思った」
    「書いたら面白そうだという着想はあるけど、書く前や書きかけて、『ああ、これ前に書い

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    2024年03月01日
  • 時をかける少女 (角川つばさ文庫)

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    ネタバレ

    言わずと知れたSFの名作。挿絵の和子の制服はセーラー服ではなく、ブレザーとリボンだが、まるで違和感がない。一夫の説明も今の時代でも納得いくものだし、これが昭和に書かれたものだとは信じられない。「時の女神」もタイムトラベルもので、時間移動を繰り返す一人の娘。謎も残しつつ、余韻が味わえる。「姉弟」と「きつね」は、少々切なさがある。

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    2023年12月30日
  • 短篇小説講義  増補版

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    かなり前に書かれた筒井さんのこの小説執筆論が、令和の時代に小説家になろうとする人間に、とても参考になる。

    昨今、小説投稿サイトの増加などに伴い、小説を書く人は激増している。新人向けの小説コンテストも多く、規模の大小を問わなければ、投稿できるコンテストは毎月十件くらいあるのではないか、と思う。

    そのような環境の中で、短編小説のあり方はまさに多様化していて、筒井さんが言う「小説は自由だ」との主張は説得力を増している。

    この本で紹介されている事例は海外作家のものが多いがゆえに、短編小説における様々な試行錯誤の事例が、テーマ選定、文章の構造の斬新さ、という視点に偏っていることは否めない。

    令和

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    2023年12月28日
  • 文学部唯野教授

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    筒井康隆のブラックユーモア小説。架空の大学「早治大学」文学部英米文学科の唯野教授を中心とする露悪的な大学組織のドタバタ劇と、唯野教授による文学理論の講義が交互に進んでいく。

    文学理論目当てで手に取ったが、筒井康隆のナンセンスで下品なユーモアが面白くかなり自分好みの内容だった。

    文学理論の方は、印象批評、新批評、ロシア・フォルマリズムまでは簡単だし、いかにも文学理論らしくて面白いのだが、第4講からはまるきり現代思想の話に。門外漢ゆえ分からないが文学理論ってこんなに思想にベッタリなんだろうか。ちなみに現代思想の解説としては、他の新書や一般書と比べてもかなり分かりやすいと思う。

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    2023年12月20日
  • パプリカ

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    Wikiによれば、筒井康隆は1965年に関西から東京に転居し、そこから本格的に作家活動を展開したらしい。第一短編集「東海道戦争」は1965年の発行ということなので、かれこれ60年近く前のことだ。最新の短編集「カーテンコール」は、2023年11月の発行、60年近くを経て、なお現役の作家であるという怪物のような人だ。ちなみに、1934年9月生まれなので、現在89歳。
    私自身は、筒井康隆の作品は中学生から高校生の頃によく読んでいた記憶がある。それ以来、遠ざかったいたので、50年近くぶりに筒井康隆の本を読んだことになる。

    主人公の千葉敦子は、精神医学研究所に勤めるノーベル賞候補の研究者であり、また、

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    2023年12月18日
  • 富豪刑事

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    タイトルと”筒井康隆の推理小説”に興味を惹かれて読んでみた。富豪刑事と聞いてなんでも金で解決する成金の卑しい刑事を想像してたけれど、自分の予想を遥かに超えた大大大金持ちで拍子抜けするような展開ばかりでおもしろかった。推理小説にしては怪しい犯人は常に1人しかいないんだけど、そのトリックを解く過程が好きな人は楽しめるかもしれない。筒井康隆の文中に挟む言い訳のような吐露も個人的に新鮮で、こういう作者の正直な胸中があからさまに書かれたおかげでちょっとクスッと笑える、おおらかな推理小説に感じた。

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    2023年12月04日
  • 七瀬ふたたび(新潮文庫)

    A

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    面白かった

    面白かった。
    前作では、人間の心理を描写するための表現上のツールとして
    テレパスが使われている印象だったが
    今作では、打って変わって、
    能力者バトルのような活劇
    超能力者の葛藤、超能力者同士の協力と対立などがあり
    とても面白かったです。

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    2023年11月30日