【感想・ネタバレ】七瀬ふたたび(新潮文庫)のレビュー

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感情タグBEST3

購入済み

面白かった

A
2023年11月30日

面白かった。
前作では、人間の心理を描写するための表現上のツールとして
テレパスが使われている印象だったが
今作では、打って変わって、
能力者バトルのような活劇
超能力者の葛藤、超能力者同士の協力と対立などがあり
とても面白かったです。

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Posted by ブクログ 2023年11月12日

20年以上ぶりで再読。『家族八景』とはまた違ったアクティブな作品。『家族八景』でも思ったけれど、文学的エロ表現が筒井康隆ならではという感じ。ラストは七瀬も思えば遠くまで来ちゃったなあと思ったかもしれない。このあとどう続ける?

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Posted by ブクログ 2022年12月10日

テレパス七瀬シリーズ第二弾。
超能力者は七瀬だけではなかった。短編を追うごとに次々と増えていく、超能力者たち。彼らは敵?それとも味方なのか?

家政婦として働き、孤独な超能力者として描かれた七瀬だったが、今作ではすでに別の仕事を転々としながら、身をやつしながら生活する。相変わらず、人の心が読めてしま...続きを読むうがために、のらりくらりと危機をかわしながら過ごす。

しかし残念なことに、世の中には、超能力をよく思っていない人達もいて、中盤から、能力者と、非能力者の戦いが始まる。

前作の日常風景から少し離れて、物語の規模が大きくなった気がします。パプリカとはまた違うテイストの世界観に、筒井康隆さんの才能、特に心理描写が色鮮やかで、書く上で非常に参考になりました。

三部作と言われておりますが、いったいこの話、どう続くのでしょうか。そんな不思議な読後感でした。

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Posted by ブクログ 2022年11月07日

人の心を読むことができる七瀬さんを主人公にした小説。『家族八景』に続く二作目にあたる。前作では孤独な超能力者だった七瀬さんは、同じような能力を持った人たちに出会う。
仲間はできたが、敵がいることもわかる。超能力者の根絶を目指す組織があるようだ。仲間との安住の地は、戦場へと変わっていく。
ひやぁー こ...続きを読むんな終わり方をしてしまうのか。
さっそく、三作目である『エディプスの恋人』を読み始めることとする。

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Posted by ブクログ 2022年05月01日

映像が浮かんでくるようなSF小説。
前半は様々な超能力者との出会い、後半からハラハラの怒涛の展開で目が離せなくなります。
別れが切ない。

0

Posted by ブクログ 2022年03月12日

家政婦の続きだとしても十分満足だったのに、想像を超えていった。素晴らしい作品。
続編があるらしい。『エディプスの恋人』

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Posted by ブクログ 2022年02月27日

七瀬は列車の中で二人の精神感応者(テレパス)と出逢います。
ひとりは3歳の男の子で読唇術を持ったノリオ。ノリオは継母に連れられて虐待されています。
もう一人は予知能力者の青年岩淵恒夫。恒夫とはあまりよい出逢いではなかったけれど、最後に再登場したところでは泣けました。

列車事故から救ったノリオ(継母...続きを読むは事故死)と七瀬はアパートで一緒に暮らしはじめます。

そしてまた、七瀬が働く高級バーのバーテンで黒人のヘンリーは念動力があります。

ヘンリー、ノリオと隠れ家を探しに船旅をしている時に漁(すなどり)藤子という時間旅行者(タイムトラベラー)とも出逢います。

そして超能力者抹殺集団である、刑事を装った集団と一揆打ちをすることになりますが…。

実らなかった初恋。
失った仲間。
七瀬はこれから一人でどこへ行くのか。

テレパス同士の対決シーンは読みごたえがありました。

超能力者は同胞のいるところでない限り、たとえそこが故郷であったとしてもやはり異邦人なのだーというテレパスの定めが哀しかったです。

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Posted by ブクログ 2021年12月20日

七瀬3部作。
高校生の時に読んで、忘れられない作品。
大人になって読んでもやっぱり面白かった。
こういうのは本当にすごい。

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Posted by ブクログ 2021年06月13日

SF小説はあまり読んでこなかったのですが、
これは引き込まれました。若干21歳の女性が超能力者の同胞を助けようと画策し、逃げる姿や悪に立ち向かう情景を思い浮かべると、同調せずには居られなくなりました。
七瀬シリーズの完結編かもしれませんが他作品も遡って読みたいと思います。

0

Posted by ブクログ 2021年01月14日

発行年が昭和53年とあって驚き…
今読んでも全くもって古びていない。
描写が目に浮かぶSF苦手の私がハマった作品。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月12日

火田七瀬は宮部みゆきのクロスファイア青木淳子を彷彿とさせる。超能力者の寂寥感漂う内容で、ラストは大逆転勝ちを願いましたが、残念ながら淳子と同じ結果になってしまう。七瀬に対するえげつない警察官の攻撃は恐怖でありホラーでした。読友さんの感想で、「エディプスの恋人」は七瀬シリーズ三部作のラストのようで、七...続きを読む瀬は生きていたのかが気になる。後で確認しよう。全体を通して、40年経っても色褪せず、性描写のドキドキ感を堪能できた。私にとって七瀬のパーソナリティは女性主人公の中で確実にベスト3に入る大好きキャラです。

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

(threads共有)

特殊な能力を持った者が普通の人達と相容れなく駆逐されていくという、ある意味ステレオタイプなファンタジーなのだけど、筒井康隆の世界線は整ってる。

筒井康隆を読んでいると、この作家の脳みそはデジタルなんだなと感じる事がよくある。知識がとても綺麗に整理されてる。
ひょっとしたら...続きを読む脳に生成AIのチップでも埋め込まれてるんじゃないか?それで時空を遡って来たんじゃないか?なんてね。

ラベンダー香る? それは違うか

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Posted by ブクログ 2023年11月04日

超能力者は普通人から迫害される。国家的組織からの迫害追求の中で、道南大沼付近の山荘にテレパス・テレシネす・タイムトリップ・未来予知などの能力を持ったものが集まるが、抹殺されていく。

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Posted by ブクログ 2023年07月21日

自分たちと違う、異端者は、排除していく
迷惑かけないように、ただひっそり生きているだけなのに

七瀬には、少ないけど、仲間ができました
自分と同じ、苦しみを抱える、能力者たち

ぼくは、となりに、七瀬が住んでいたら、やっぱり受け入れることができないのだろうか

受け入れることはできなくても、お互い、...続きを読む干渉せす、暮らせたらいいのに、と思いました

自分と違う人の苦しみを想像して、暮らせたらいいのに、と思うことも偽善なのかな

でも、それが偽善なのだとしたら、偽善は本当に駄目なのかな、とそんなことを思いました

七瀬3部作の中で、1番共鳴した、作品です

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Posted by ブクログ 2022年09月25日

七瀬ふたたび
テレパス(読心力)、未来予知、透視、サイコキネシス(念力)、時間遡行•••。

超能力。

高校時代はわくわくしたのだが、ストーリーはハードだな。

【あらすじ】(最初のみ)
①邂逅
お手伝いを辞めた七瀬は実家に戻る列車の中で、同じ能力を持つ人間に初めて出会う。

②邪悪の視線
高級バ...続きを読むーで働き、幼いノリオとアパート暮らしをする七瀬。しかし、バーの同僚が紛失した指輪泥棒の濡衣を着せられる。

③七瀬 時をのぼる
北海道に向かうフェリーの中、ノリオは今にも目の前で起きそうな殺人を感知し、七瀬にテレパシーを送る。

④ヘニーデ姫
マカオのカジノで生活費を稼いだ七瀬は、道中仲良くなった瑠璃(ヘニーデ姫)と飛行機の中で、何者かの”殺意”を感じ取る。

⑤七瀬 森を走る
明確な意思もなく、北海道の林をうろうろする予知能力者の恒夫。自分の行動が七瀬を救うことになる予感はあるのだが。

約40年前、前作の読後感を期待していた僕はショックを受けたと思う。(うる覚えだが)

話を膨らませることができそうなキャラクターを惜しげもなく使い切っている感じ。

ただ、当時最高と感じた本作は、初読から40年を経てこのくらいの評価に。

現代の作家たちが世に送り出す小説のレベル(=面白さ)が、それだけ上がっているということなのだろうと思う。

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Posted by ブクログ 2022年06月02日

面白かった。七瀬2作品目。一作目と比べて、よりSFに寄ったのいうか、七瀬の精神感応を人間模様の核に使うのではなく、精神感応自体を一つの能力と見なして他の能力者と接触していく、言わば冒険物というか。エンタメというか。設定こそ現実離れしたものだったが、氏の文章のおかげで難なく創作世界の中へのめり込んでい...続きを読むける。緊迫感のある場面の情報の密度がとても丁度いい。三人称小説の利点を最大限活かしきってるように感じる。ストーリー。この後どうなるんだ? というのが終始絶えず、ハラハラドキリとさせられる。読んでいて楽しかった。

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Posted by ブクログ 2021年10月27日

超能力者が次々に登場し、あたかも異能力バトルの様な展開に。個人的には、前作の「家族八景」の方が好みでしたが、相変わらず七瀬の読心術は見ていてとても面白かったです。
ただ、最終章が重く、辛すぎました。自作「エディプスの恋人」はどんな話なのでしょうか。これ以上辛い展開は見たくないですが…七瀬の今後が気に...続きを読むなるので絶対に読みます。

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Posted by ブクログ 2021年08月01日

たぶん30-40年ぶりくらいの再読。
七瀬3部作の第二弾。

舞台が第一弾の家族から社会になり、仲間と巡り会うが敵も出てくる。

超能力を持つがゆえに気味悪がれ嫌われ、世間に潜んで生きてゆく。前半は個人の話だったのが、後半は国家権力をも動かす見えない敵から狙われる。

今読んでも色褪せず、面白い。
...続きを読む
なお、読んだ本は新潮文庫だけど、表紙は違う以前のものでした。

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Posted by ブクログ 2021年02月19日

家族八景に導かれ読。
前作と違って、なぜか次々と現れる超能力者たち。そしてその存在を知り、その者たちを抹殺しようとする組織。この2つの背景が描かれておらず残念だった。
が、物語は、その独特の文体と相まって、スリリングでスピーディーなサスペンスが、ページをめくるのももどかしいほどの展開で、あっという間...続きを読むに読み終わった。

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Posted by ブクログ 2020年09月10日

精神感応能力者(テレパス)の火田七瀬とノリオ、透視能力者の西尾、時間旅行者の漁(すなどり)藤子、念動力者のヘンリー、予知能力者の岩淵恒夫が繰り広げる奇想天外な6つの短編の物語集だが、最後の「七瀬 森を走る」がスリリングで非常に楽しめた.人が考えていることを読めることは、一見面白そうだが、常に相手の行...続きを読む動を予測できるのは果たして良いのか.全部の短編に出てくるノリオの存在が異色で面白かった.

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Posted by ブクログ 2020年05月28日

三部作の2巻目に当たる本作は、読み終わってふと思い返すとSF小説だったのだと感心する。
特殊能力者の一致団結力はアベンジャーズを思い出させるような活躍で、映画を観ているようにすらすらと情景が目に浮かび読みきってしまった。

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Posted by ブクログ 2017年11月06日

何せ40年遅れで読んでいるので、この作品が発表された時の衝撃は分からない。超能力者を小説で扱う際のいろんな約束事はこうした作品を通してできあがって来たんだろうね。超能力者VS一般人の対決図式はどうして? なぜ一人一能力なのか? 超能力者が抱える苦悩や弱点なんてのも作家たちが紡ぎあげてきたものだ。石森...続きを読む先生が描いた超能力ベビーは万能だった。だからイワンは眠っていることが多かった。001さえいれば、他の8人はいらないもんね。物語には一人一能力の方が、つまり個性的である方が塩梅がいいわけだ。
さて、「エディプスの恋人」が楽しみだ。

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購入済み

読了

2012年09月26日

「家族八景」が面白かったので続編を読んでみました。
テーマが全く違ってて、前作とは違う楽しみ方ができました。
「 エディプスの恋人」も読みたいのですが、入荷(?)の予定はないのでしょうか?

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Posted by ブクログ 2023年11月26日


テレパシーで正体を暴き、人間が怖い事をヒタヒタ伝える前作『家族八景』とは根本的に属性が異なり、こちらは異能者を前面に押し出したいわゆる完全なSF作品。
映像化出来そうなドラスティックな展開だが、テレパシーを舞台装置として文学的に消化した前作が好みの自分としては、今作はどうしてもノリ切れなかった。

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Posted by ブクログ 2023年11月12日

「七瀬シリーズ」の第2弾。

汽車のなかで七瀬は、自分とおなじテレパシーの能力をもつ3歳の少年・ノリオと出会います。さらにおなじ汽車に、予知能力の持ち主である岩淵恒夫が乗りあわせており、彼の心を通じて七瀬は、この先起きる事故によって、自分たち三人をのぞく乗客たちが死んでしまうことを知ります。

その...続きを読む後も、念動力の持ち主で七瀬を崇拝するヘンリー、タイム・トラベルの能力をもつ漁藤子などの異能使いたちが現われ、七瀬は彼らと協力し、能力を悪用する者たちとの戦いをくりひろげるなどの活躍を見せます。しかしやがて、七瀬のような異能使いを抹殺する組織が彼女たちにせまり、七瀬と仲間たちはしだいに追いつめられていくことになります。

前作では、お手伝いとして家庭に入り、善良な市民の仮面をかぶって生きている人びとの心の奥底を暴露してきた七瀬でしたが、今作ではその美貌が強調されるなど、ヒロイン的な位置づけがあたえられています。またストーリーの面でも、「解説」の平岡正明が「逆ホームドラマ」と形容した前作とは異なり、今回はSF的な異能を駆使した駆け引きとアクションが中心の作風になっています。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月04日

自分と異なる超能力者との出会いで初めて、心から通じ合える仲間を得て孤独感から解放され喜びを得られたのに、バッドエンドだったのかな。

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Posted by ブクログ 2022年12月28日

1作目は一般人の中で生活するテレパシストの日常を描いていたけど、今回は七瀬以外の超能力者がどんどん出てきたり、謎の反超能力者集団が出てきたり、人も結構死ぬし完全にX-MEN、面白かった。

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Posted by ブクログ 2022年06月30日

七瀬は、美しきテレパスを持つ超能力者。超能力者であることを隠して生きる為、母の実家へと向かう。その途中、初めて自分以外の超能力者と知り合う。
「七瀬ふたたび」NHK少年ドラマシリーズがネットにでていたので、全編視聴してみた。知っていたつもりが、記憶にないので見ていなかったのかなあ?原作より登場人物増...続きを読むやして、話のつなぎが詳細にしてあり面白いけど、児童用としては、かなり攻めている。七瀬のアルバイトは、ホステスだし、そこのママさんの着物の着付けが水商売風。資金調達にマカオのカジノに行ったりする。(原作のまま)

七瀬は、他の超能力者達と安住の地を北海道に求める。しかし、超能力者を認めない組織が、七瀬達を抹殺しようと追い詰めていく。なかなか、ショッキングなラストを迎える。

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Posted by ブクログ 2021年08月26日

読み物として面白い。

「家族八景」より七瀬の人格がより明確になり、仲間を加えることで、どちらかというと内向的な面がより人間(テレパス)らしく見えてくる。

タイムトラベラーの心の動きは、面白く読めました。

三作目も読もうと思います。

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Posted by ブクログ 2018年12月29日

筒井康隆氏の描く女性は映像化しやすい魅力的な人物が多数いるが、本作品の「七瀬」のその一人である。しかし『家族八景』のような鋭い洞察やウィットに富む皮肉は抑えられ、能力者との出会いと別れ、敵との戦いを軸に物語が作られている。よりアニメ的よりTV的ではあるが個人的にはそれほど楽しめなかった。

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Posted by ブクログ 2018年10月12日

七瀬三部作の二作目。自分が生まれた頃に書かれていた小説である。

一作目とは違い、さまざまな能力を持つ人々に出会う一方で、巨大な組織に命を狙われるというSF色が強くなる。
幼い子どもが出てくるので、読んでいて少し辛かった面はある。

貫かれているのは、特殊能力を持つマイノリティの孤独感であり、社会か...続きを読むらの差別か。

[more]
(目次)
邂逅
邪悪の視線
七瀬 時をのぼる
ヘニーデ姫
七瀬 森を走る

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年04月17日

当時は目新しいジャンルだったんだろうなぁ、ファンタジー?SF??今読むと文学臭がする。
内容は、シリーズの短編集って感じ。なんか途切れ具合がオムニバスみたいでしたが。

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